新卒スカウトサービスのメリットとは?特徴やおすすめ媒体もご紹介!

  

近年、新卒採用市場ではスカウト型サービスを利用する企業・学生が増加しています。新卒採用市場の早期化の影響を受け、時期を問わず会いたい学生へアプローチできる「攻め」の採用が実現できるためです。一方で「スカウト型サービスを上手く運用できるか不安」「どんなサービスが自社に合っているか分からない」という方もいるのではないでしょうか。

今回は、スカウト型サービスの特徴や、メリット・デメリットについてご紹介します。最後におすすめ媒体をいくつかご紹介しておりますので、媒体検討の一助になれば幸いです。

スカウト型採用が注目される背景とは?

スカウト型採用とは、企業が自ら動き、求める人材に直接アプローチする採用手法です。

従来の“待ち型”採用では、学生が求人情報を見て応募してくるのを待つスタイルでしたが、スカウト型では、企業が主体的に行動し、ターゲット人材と積極的に接点を持つ“攻め”の採用スタイルが特徴です。

少子化による労働者の減少

少子化の影響は、スカウト型が注目されている要因の1つです。

厚生労働省のデータを見ると、日本の人口は減少トレンドが続いており、少子高齢化が進んでいることが分かります。このことから、少ない学生の母集団に対して、優秀な学生を採用すべく企業同士で取り合いになることが想定されます。そのため、企業側から積極的にアプローチができるスカウト型採用をすることで、自社の認知獲得・母集団形成を促進することが期待できます。

出典:日本の人口の推移

優秀な人材の確保

スカウト型採用を活用することで、優秀な人材の確保が期待できます。企業からターゲット学生の条件を絞って、会いたい学生へ直接アプローチすることができるためです。

優秀な学生ほど、早期から自己分析や業界研究を進めているため、内定も早期に獲得する傾向にあります。スカウト型採用を活用することで、一般的な採用フローよりも早い段階でコンタクトを取り、企業の魅力を伝えながら関係構築ができます。その結果、競争が激化する前に優秀な学生を確保しやすくなります。

また、企業からのスカウトは学生にとって「自分のことをしっかり見てもらえている」というポジティブな印象を与えることができます。そのため、就活を始めて間もない学生であれば特に興味関心を持ってもらいやすいです。加えて、ターゲット学生条件に絞ってアプローチができるため、ナビでは出会えないような潜在層へ母集団の幅を広げることも可能です。

採用の通年化と早期化

新卒採用の通年化と早期化は、スカウト型の採用と相性が良いといえます。通年採用であれば年度末まで、早期採用であればインターンシップの集客にも活用できるためです。

学生の動きが早まってきていることに合わせて、企業の動きも年々早まっています。そのため、早期から自社を認知してもらうために、説明会やインターンシップの案内をしている企業も多いでしょう。また、通年で採用窓口を開けて、良い学生がいれば都度対応する「通年採用」をしている企業も多いのではないでしょうか。スカウト型であれば、年度末までアプローチができるため、時期に合わせた訴求をすることができます。

キミスカ2025登録ユーザーのアンケート調査によると、3月時点での内定獲得有無は前年比で10%以上増加しています。このことから、学生・企業どちらも早期から準備を進めて、ナビサイトオープンを待たずして1社以上の内定を獲得していることが分かります。

2025年卒『キミスカ』登録ユーザーアンケート調査結果

スカウト型を利用するメリット

自社の魅力を直接届けられる

スカウト型は、自社の魅力をターゲット学生へ直接届けることが可能です。学生が設定している希望勤務地、業界、規模を事前に把握したうえで、自社の採用要件と照らし合わせてアプローチすることができるからです。

ナビサイトで自社の情報を掲載していても、以前に比べてエントリーが少なくなっている‥と感じている方も多いのではないでしょうか?マス向けに情報を掲載できる、という点では効果的ですが、ターゲット学生全員が自社のサイトを見てくれるわけではありません。そのため、企業から知ってもらう努力をすることが大切です。

学生の自己PRを見たうえで「ここが自社に合うと思ったので、ぜひ会いたいと思いスカウトを送りました!」と少しカスタマイズすることで、自分に向けたメッセージであることを認識してもらいやすくなります。工数はかかりますが、スカウトテンプレートを活用して、カスタマイズする箇所を決めて工夫すると、1通あたり1~2分で送付することも可能です。本当に会いたい学生に対しては、時間をかけて会いたい気持ちが伝わるよう意識しましょう。

今まで出会えなかった学生に会える

スカウト型を利用することで、今まで会えなかった層の学生にアプローチすることが可能です。適性検査の結果や自己PR文章など、内面的なところも事前に確認することができるためです。

例えば、総合職採用で10人採用したい場合、8人は通常通りのターゲット学生条件で採用を進める一方で、残り2人はリーダー気質を持つ将来の幹部候補生を採用したいという場合、スカウト型でその2人だけ別枠で戦略を立てることができます。戦略の1つとして、現在活躍しているリーダー社員に適性検査を受検してもらい、共通項目を抽出してターゲット条件に組み込むことも可能です。学歴や自己PRだけでは分からない、内面的な部分を入れることでマッチングの精度を上げることが期待できます。

採用単価を抑えることができる

スカウト型経由で採用できれば、採用単価を抑えることも可能です。上場、非上場かどうか・採用人数によって異なりますが、マイナビの調査によると平均値は全体で約287万という結果が出ています。

採用費総額平均と採用単価
  • 全体:約287万円(採用単価:約56.8万円)
  • 上場企業:約917.6万円(採用単価:約49万円
  • 非上場企業:約233.1万円(採用単価:約57.5万円) 

    採用単価は約50万が平均ですが、限られた予算を上手く使うためにも、費用はできるたけ抑えたいところです。ナビサイトなどに掲載して数十人採用できれば採用単価は安価に抑えられますが、掲載してもエントリーが来ない場合、想定外の採用単価に膨れ上がってしまう可能性もあります。

    スカウト型であれば、ターゲット学生に絞って効率的にアプローチができるため、無駄な応募対応や説明会コストを削減することが可能です。とはいえ、ナビサイトに掲載しておくことで一定の母集団形成や広告としての役割も期待できるため、複数の媒体を上手く組み合わせて運用していくと良いでしょう。

    参照:新卒採用の予算について

    スカウト型を利用するデメリット

    工数がかかる

    スカウト型の活用は、スカウトメールを送付する工数がかかります。これはリソースが潤沢ではない中小ベンチャー企業において、大きな懸念になるのではないでしょうか。

    ナビサイトなどに掲載する待ちの採用では、学生からのエントリーがくるまで工数はかかりません。一方で、スカウト型では、こちらからアプローチしない限り、学生からのエントリーを獲得できないことはデメリットです。また、スカウト型サービスでは、優秀な候補者ほど複数の企業からアプローチを受ける可能性が高く、他社よりも早く対応しなければなりません。即時対応や面接調整が必要なため、人事担当者の工数確保が懸念されるでしょう。

    自動返信や予約配信機能が備わっているサービスもあるため、上手く活用して工数負担を軽減させることも大切です。企業側からのアクションが重要だからこそ、まずは十分な量のスカウトを送付することから始めましょう。

    ターゲット設定が難しい

    ターゲット要件が曖昧な場合、ミスマッチが起きやすく結果的に効率が下がる可能性があります。スカウト型サービスで採用が成功するか否かは、企業がターゲットとする人物像をどれだけ明確に設定できるかが重要だからです。

    例えば「素直で元気な人物」だけでは抽象度が高く、ターゲット条件として設定することが難しいです。もう少し具体度を上げるために、実際に今活躍している社員の傾向は何なのか?これから会社を牽引していける人材の要件は何なのか?を会社全体で認識を揃えておくことが大切です。また、今年は経営方針が変わり、昨年とは異なるターゲット学生の採用に注力したい、という方向転換もあるかと思います。年度ごとはもちろん、定期的にターゲット条件のすり合わせをしておきましょう。とりあえずたくさんの学生に会えたらOK、と、学生の「量」だけで走り出さないことが重要です。

    おすすめサービス

    メリット・デメリットを理解したうえで、自社に合うサービスは何か見ていきましょう。

    ここでは、おすすめのスカウト型サービスをご紹介します。
    さまざま特徴があるので、採用目的に応じて自社にマッチしそうなサービスを比較検討してみてください。

    キミスカ

    キミスカは、高い反応率と分析に強みを持つ、株式会社グローアップが運営するスカウト型サービスです。

    就活生の3人に1人が利用しており、特徴は「3種類のスカウトで効率的にアプローチ可能な点」「活躍社員の傾向を分析して、マッチングの精度を上げられる点」などがあります。ゴールド、シルバー、ノーマルスカウトの3種類スカウトがあるため、本当に会いたい学生に対してはゴールドスカウトで本気度を伝え、開封前に特別感を上乗せすることができます。一方で、ノーマルスカウトは一括で自動送信ができるため、工数を削減しながら幅広い学生に対してアプローチすることができます。

    また、分析周りに強みを持つ「タレントパレット」を運営するプラスアルファコンサルティング社がグループ会社のため、高度な検索機能を活用することでマッチングの精度を上げられます。例えば、自己PR文章のテキストマイニングと、活躍社員の傾向を反映させ、類似検索をすることが可能です。そのため、今まで出会えなかった潜在層へのアプローチが実現できます。

    ※お問い合わせはこちら

    Offer Box

    オファーボックスは、利用企業、学生数が最も多いスカウト型サービスで、株式会社i-plugが運営しています。

    大学群では上位校学生が約4割を占めており、文理別でみると文系65.6%、理系34.5%と比較的文系学生の登録が多い傾向です。企業にも学生にもオファーの流通制限を設け、オファーは1件ずつ送信する仕組みのため高い反応率が見込めるのが特徴です。料金体系は早期定額型と成功報酬型の2つが用意されており、初期費用をかけずに始めたい企業には成功報酬型がおすすめです。

    Wantedly

    Wantedlyは企業のビジョンやミッション、働き方などを強調した採用プラットフォームで、株式会社ウォンテッドリーが運営しています。

    スカウト機能ももちろん搭載されていますが、社内報のような形式で入社エントリー記事などをアップし、認知を広めることができます。新卒のみならず中途採用でも活用できるため、採用全体の媒体費用を抑えることにもつながります。候補者にとって入社エントリー記事は安心材料の1つになるため、企業の信頼度を上げるためにも効果的であるといえるでしょう。

    dodaキャンパス

    dodaキャンパスは株式会社ベネッセi-キャリアが運営しているスカウト型サービスです。

    大学1年生や2年生の登録も多いため、長期インターンを採用している企業にとっては、超早期の採用活動として効果的に活用できます。料金体系は定額制と成功報酬制があり、初年度限定で取り組みやすい金額のプランも用意されているのが特徴です。

    OpenWorkリクルーティング

    OpenWorkリクルーティングとは、企業のクチコミサイト「OpenWork」が運営しているスカウトサービスで、オープンワーク株式会社が運営しています。

    新卒・中途問わず幅広いユーザーが登録しているため、潜在層・顕在層どちらへもアプローチすることが可能です。料金体系は成果報酬プランで、採用単価は新卒採用の場合40万です。スカウト通数は口コミ数に応じて変動するため、口コミの評価スコア向上に目を向ける必要もあります。

    LabBase

    LabBaseは、理系学生に特化したスカウト型サービスで、株式会社LabBaseが運営しています。

    MARCH・国公立以上が80%以上を占めているため、上位校の優秀な理系学生が多く登録しています。また、機電・情報系を専攻している学生が多く、研究内容を詳細に確認することも可能です。料金体系は少人数採用プランから大量採用プランまでさまざまあるため、採用人数に応じてマッチするプランを検討してみてください。

    キャリアチケット

    キャリアチケットスカウトは、レバレジーズ株式会社が運営しているスカウトサービスです。

    「知名度よりも、価値観でつながる」をミッションとしており、 “価値観マッチング”という珍しい機能を持っています。「オファー」と「話したい」の2種類のアプローチ方法があり、マッチング効率を最適化できるのが特徴です。「オファー」は選考フローへの案内が可能な一方で、「話したい」機能は押すだけで会いたい学生へ興味ありとアピールすることが可能です。送信上限はないため、カジュアル面談から本選考に進んでもらうこともできます。

    iroots

    irootsはエン・ジャパン株式会社が運営するスカウト型サービスです。

    どの企業も利用できるわけではなく、公益性、成長性、透明性の3つの選定基準をクリアした企業のみが利用できるという大きな特徴があります。旧帝大や有名私大などの優秀層が多く登録しているため、企業は豊富なプロフィール内容を閲覧したうえで、スカウトメールを送付することが可能です。そのため、高い反応率が期待できます。

    チアキャリア

    チアキャリアは、株式会社Cheerが運営する「ベンチャー企業や成長企業への就職を目指す」学生に特化した就職サイトです。

    企業のブランド力やネームバリューよりも、自身の成長や働きがいを重視する学生が多く登録しているのが特徴です。掲載サイトとスカウトサービスどちらもあるため、ナビサイトのような形で自社の情報を発信することも可能です。ライトプラン(月額3万円)、ベーシックプラン(月額5万円)、プレミアムプラン(月額9万円)など、企業のニーズに合わせた料金プランが用意されています。

    スカウト型の選び方とポイント

    スカウト型サービスを選ぶときに知っておくべきポイントをご紹介します。

    基本的な機能は同じですが、サービスによって特徴や料金体系が異なります。自社にマッチしそうな媒体を選定するために、いくつか検討軸を決めておきましょう。

    ターゲット学生数が豊富かどうか

    ターゲット学生がどのくらい登録しているか、全体登録数の「量」と「質」どちらも大切なポイントです。全体的な登録学生数はもちろん重要ですが、その中でもスカウト型でアプローチしたいターゲット学生数の多さは、媒体選定の際に重要な判断軸にすべきだからです。

    加えて、その媒体を積極的に活用している学生かどうかを判断する「アクティブ学生数」もチェックしておくと良いでしょう。3日以内、1週間以内にログインしている学生が、実際に活用する際にスカウトを見てくれる可能性が高いためです。

    料金体系がマッチしているか

    金額発生のタイミングや料金プランについても事前に確認しておきましょう。基本的には、初期費用が最初に発生する「定額型」と、初期費用はかからず内定承諾発生のタイミングで初めて費用が発生する「成果報酬型」の2種類があります。成果報酬型は1名につき60~100万の範囲が一般的です。

    採用したい学生数によって採用単価が異なるため、1~2名に絞った採用をしたい場合は成果報酬型で、それ以外の場合は定額制で早期からアプローチを進めていくのがおすすめです。

    成功事例

    最後に、スカウト型サービスにを活用して採用実績を出している事例をご紹介します。

    鵜山リゾート株式会社

    初の新卒採用でしたが、キミスカで7人の内定承諾を出していただいた、鵜山リゾート株式会社の事例です。
    事例はこちら:新卒採用が初めてでも、7名の内定承諾を出せたワケ

    自社の事業に興味を持ってくれそうな学生には漏れなくスカウトを送付し、適性検査も上手く活用して自社に合うタイプを割り出してアプローチしていただきました。初の新卒採用で不安なことも多かったかと思いますが、進めていく中で改善を重ねてスカウト送付の量・質にこだわっていただいたことが、キミスカのみで7人もの実績を出せた大きな要因です。

    株式会社EVERRISE

    株式会社EVERRISEのキミスカ利用事例です。100名未満のIT業界で、採用工数が不足していることにお悩みを感じていました。キミスカは19卒からご利用いただいています。
    事例はこちら:採用目標人数の50%以上をキミスカ経由で採用した、リアルな活用方法

    24卒採用では、目標採用人数10名のうち5名以上をキミスカ経由で採用いただきました。採用担当者が1人で工数が限られている中で、「自社に合った学生を効率的に採用したい」という思いから、採用手法を検討されていました。
    実は、採用担当の板倉さんはキミスカ経由でEVERRISEへ入社されています!学生として活用していた時も、キミスカは使いやすいと感じていたそうです。キミスカをご継続いただいている理由として「使いやすく、費用対効果が良いため」という感想をいただいています。

    まとめ

    少子化や就活の早期化が進む中、優秀な学生を確保することは年々難しくなっています。そのため、企業側も早期から準備を始め、積極的にターゲット学生に対するアプローチを進めることが大切です。

    スカウト型サービスを活用することで、「自社の魅力を直接届けられる」「今まで出会えなかった学生に会える」「採用単価を抑えることができる」という点がメリットとして期待できます。特徴や料金体系が異なるため、自社に合うサービスを検討してみてください。