面接の身だしなみ完璧マニュアル!男女別にチェックリストを活用して徹底解説

「面接の身だしなみって、何に気をつければいいの?」「普段のおしゃれと何が違うんだろう…」就活を始めたばかりの頃は、そんな不安を感じますよね。

この記事では、就活における身だしなみについて男女別に詳しく解説しています。さらにはオンライン面接や私服指定といった特殊なケースまで、あらゆる疑問に答えていきます。

面接官に好印象を与えるポイントもしっかり押さえて、自信を持って選考に臨みましょう。

面接の身だしなみで最も大切なのは「清潔感」

面接対策と聞くと、話す内容ばかりに目が行きがちですが、実は身だしなみも同じくらい重要です。なぜなら、人の第一印象は出会って数秒で決まると言われているからです。

ここで言う「見た目」とは、顔立ちのことではありません。誰にでも実践できる「清潔感」こそが、面接官に良い印象を与えるための最も大切な鍵となるのです

企業が身だしなみで見ている3つのポイント

面接官は、あなたの身だしなみから様々な情報を読み取ろうとしています。ただ単に綺麗な格好をしているかではなく、社会人としての素養があるかを見ています。

具体的にどのようなポイントをチェックしているのか、企業の視点を理解しておきましょう。

1. 清潔感があるか

清潔感は、社会人として最低限のマナーです。髪は整っているか、スーツにシワやフケがついていないか、靴は磨かれているかなど、細かい部分まで見られています。

清潔感のある身だしなみは相手に不快感を与えないだけでなく、細やかな部分まで気配りできる人材という信頼感にも繋がるでしょう。

2. TPOをわきまえているか

TPOとは、時(Time)・場所(Place)・場合(Occasion)に応じた行動や服装ができることを指します。

面接というフォーマルな場にふさわしい身だしなみができるかは、ビジネスマナーの基本です。面接担当者はあなたが社会のルールや常識を理解し、それに沿って行動できる人物かどうかをチェックしています。

3. 入社後も活躍できそうか

面接官は「この学生が自社の社員として、お客様の前に出ても問題ないか」という視点でも見ています。

特に、営業職や接客業など社外の人と関わる機会が多い職種ではその傾向が顕著です。きちんとした身だしなみは、あなただけでなく会社のイメージを代表するという意識を持つことが大切になります。

【男女別】面接の身だしなみチェックリスト

ここからは、具体的にどのような点に気をつければ良いのかを、男女別に分けて詳しく解説していきます。

面接当日になって慌てないように、事前にしっかりと確認しておきましょう。

男性の身だしなみチェックリスト

男性の身だしなみは、爽やかさと誠実さが伝わるような「清潔感」が何よりも重要です。自分では気づきにくい無精ひげや寝ぐせなど、細かい部分が全体の印象を左右します。

隅々までチェックして、自信を持って面接に臨めるように準備しましょう。

髪型・髪色

髪型は、おでこや耳周りをすっきりと見せるのが基本です。前髪が目にかかっていると顔が隠れて暗い印象を与えてしまうため、スタイリング剤を使って上げるか横に流しましょう。

襟足もすっきりと短い方が清潔感が出ます。髪色は黒が基本ですが、もし染めている場合は地毛に近い自然な色に戻しておくのが無難です。

就活の髪型について詳しく知りたい方は、こちらも合わせて確認してください。

就活でセンターパートはOK?企業に好印象を与える男性の髪型を紹介

髭・眉毛

特に髭の剃り残しは「だらしない」「清潔感がない」という印象に直結するため、厳禁です。当日の朝、家を出る前にもう一度確認する習慣をつけましょう。

眉毛も余分な部分をカットしたり長さを整えたりしておくと、顔全体が引き締まって見えます。

服装(スーツ)

スーツは、黒か濃い紺色またはチャコールグレーの無地を選びましょう

最も重要なのはサイズ感です。肩幅が合っていなかったり袖や裾が長すぎたりすると、だらしなく見えてしまいます。購入する際は試着し、店員さんにサイズを合わせてもらうのがおすすめです。

就活の服装に悩んだ時はこちらの記事も合わせて確認しましょう。

面接の服装はコレが正解!就活で失敗しないスーツ・私服の選び方

シャツ・ネクタイ

シャツは、無地の白で、襟の形がレギュラーカラーかワイドカラーのものが基本です。アイロンがかかったシワのない状態のものを着用してください

ネクタイは、派手な色や柄は避け、青や紺、えんじ色、グレーなどを選びましょう。ストライプや小さなドット柄などは問題ありません。結び目が緩んでいないかもチェックしましょう。

就活に最適なネクタイや選び方については、こちらの記事で細かく解説しています。就活を始める前に一度確認してみてください。

【就活生必見】面接官に響く!ネクタイの色選び完全ガイド

小物(カバン・靴・靴下)

カバンは、床に置いたときに自立するビジネスバッグが基本です。色は黒や紺が良いでしょう。

リュックサックはカジュアルな印象を与えるため避けるのが無難です

靴は、黒の革靴で紐で結ぶタイプが最適です。汚れや傷がないか事前に確認し、磨いておきましょう。靴下は座った時に素肌が見えないよう、黒か紺の無地のふくらはぎ丈を選びます

爪・匂い

意外と見られているのが爪の長さです。短く清潔に切りそろえておきましょう。爪の間に汚れが溜まっているのはもってのほかです。

また、匂いにも注意が必要です。自分では気づかなくても、タバコや汗の匂いがすることがあります。香水でごまかすのは逆効果なので、面接前には無香料の制汗シートを使うなどの配慮をしましょう。

女性の身だしなみチェックリスト

女性の身だしなみは、清潔感に加えて、健康的で快活な印象を与えることがポイントになります。

特にメイクや髪型は、普段のおしゃれとは違う「就活仕様」を意識することが大切です。華やかさよりも、誠実さや知性が伝わるようなスタイルを心がけましょう。

髪型・髪色

清潔感を出すためには、顔周りをすっきりと見せることが大切です。髪が長い場合は、ポニーテールやハーフアップ、シニヨンなどですっきりとまとめましょう。

前髪は目にかからないようにピンで留めるか、横に流します。お辞儀をしたときに髪が崩れないように、スタイリング剤で整えておくことも忘れないでください。髪色は、黒かそれに近い暗めの茶色が基本です。

就活の髪型に悩んでいる方は、こちらの記事も合わせてチェックしてみましょう。

面接で好印象の髪型を男女別に解説!NG髪型とよくある質問を簡単解説

メイク

派手な色やラメを使ったメイクは避け、健康的でナチュラルな「就活メイク」を心がけましょう。ファンデーションは厚塗りせず、コンシーラーなどを活用して肌の悩みをカバーします。

眉は形を整え、アイシャドウはベージュやブラウン系、リップやチークは肌なじみの良いコーラルピンクやオレンジ系を選ぶと、健康的で明るい印象になります。

インターンや面接に適したメイクのコツは、こちらの記事で詳しく解説しているのでぜひチェックしてみてください。

面接に最適なメイクとは?押さえたいポイントや注意点を詳しく解説

服装(スーツ)

スーツの色は、黒、紺、またはグレーが一般的です。業界によってはベージュなども許容されますが、迷ったら黒か紺を選べば間違いありません。

ボトムスはスカートとパンツのどちらを選んでも問題ありませんが、スカートはより女性らしくパンツは活発な印象を与えます。自分が目指す業界や企業の雰囲気に合わせて選ぶと良いでしょう。

スーツのボトムスに悩んでいる方は、こちらの記事を参考に選んでみましょう。

女性の就活でパンツスーツは不利にならない!選び方や面接時のポイントを紹介

インナー(ブラウス・カットソー)

スーツの中に着るインナーは、白のブラウスやカットソーが基本です。胸元が大きく開いているデザインや、フリルが多すぎるなど装飾が華美なものは避けましょう

ブラウスは透けない素材のものを選ぶか、ベージュなど透けにくい色のインナーを着用する配慮も大切です。シワがないように、アイロンをかけてから着用してください。

小物(カバン・靴・ストッキング)

カバンは、A4サイズの書類が入り、床に置いたときに自立するビジネス用のものを選びます。色は黒が無難です。

靴は、黒のシンプルなパンプスで、ヒールの高さは3〜5cm程度のものが歩きやすく、見た目も綺麗です。ストッキングは、自分の肌の色に合ったナチュラルなものを選び、万が一の伝線に備えて予備をカバンに入れておきましょう。

爪・匂い

爪は短く切りそろえ、清潔にしておきましょう。ネイルは基本的にはしないのがマナーです。もし塗る場合は、透明か、肌なじみの良いごく薄いピンクやベージュなど、自爪が綺麗に見える程度のものに留めてください。

男性と同様に、香水などの強い香りは避け、無香料の制汗剤などで汗の対策をしておきましょう。

「就活中のネイルどうしよう」と考えている方は、こちらの記事も確認してみてください。

ネイルをしたまま面接を受けてもいいの?就活中にネイルしたい・落とせない場合の対処法

オンライン・WEB面接での身だしなみの注意点

最近の就職活動では、オンラインでの面接が増えてきています。しかし、面接を自宅で受けられるからと油断は禁物です。

画面越しだからこそ、対面の面接とは違った注意点があります。対面との違いを意識し、少しの工夫で印象を良くすることが何よりも大切です。

1. 対面よりも表情や声のトーンを意識する

オンラインでは、こちらの表情や反応が相手に伝わりにくくなります。普段通りの相づちや笑顔では、「反応が薄い」「意欲が低い」と誤解されてしまうかもしれません

いつもより少しだけ口角を上げて話したり相づちをはっきり打ったり、声をワントーン上げて明るく話すなどを意識するだけで、画面越しの印象は格段に良くなります。

2. 上半身の服装に特に気を配る

オンライン面接で画面に映るのは、基本的に上半身のみです。だからこそ、顔周りや服装の清潔感がより一層重要になります。

下は部屋着でもバレないだろうと思わず、万が一立ち上がる場面に備えて全身きちんとスーツを着用しましょう。

3. 照明やカメラの角度を調整する

部屋の照明だけだと顔に影ができてしまい、暗い印象を与えてしまうことがあります。卓上のリングライトなどを用意するか窓から自然光が入る場所で面接を受けるなど、顔が明るく映るように工夫してください。

また、カメラの位置が低すぎると面接官を見下しているような失礼な角度に見えるため、目線と同じ高さに調整することが重要です

WEB面接・オンライン面接については、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。オンライン面接では対面面接とは異なる注意点があるので、本番前に確認しておきましょう。

【保存版】WEB面接の「準備」と「流れ」を解説!スピードテストは事前にやった?

【季節別】面接の身だしなみにおける服装の注意点

就職活動は一年を通して行われるため、季節に合わせた服装のマナーも知っておく必要があります。特に夏場のクールビズや冬場のコートの扱いなどは、知っているかどうかで印象が大きく変わります。

企業の指示に従いつつ、季節感のある適切な対応を心がけましょう。

 夏の服装とクールビズのマナー

企業から「クールビズ」と指定された場合は、ジャケットやネクタイなしで問題ありません。ただし、指示がない限りは夏場でもジャケットを持参するのが基本マナーです

汗染みや匂い対策も重要になります。インナーに吸湿速乾性のあるものを着たり、家を出る前に制汗剤を使ったりするなどの対策を忘れずに行いましょう。

冬の服装とコートのマナー

冬場はスーツの上にコートを着用しますが、コートは建物に入る前に脱ぐのがマナーです。脱いだコートは、裏地が表になるように畳んで腕にかけて持ち運びます。

面接中は、椅子の横に置いたカバンの上に置くのがスマートです。マフラーや手袋などの防寒具もコートと一緒に建物に入る前に外しておきましょう。

 雨の日・梅雨に気をつけたいこと

雨の日は、髪が乱れたり、スーツや靴が濡れたりしがちです。濡れたまま面接会場に入るとだらしない印象を与えてしまうため、対策が必要です

タオルや替えのストッキング・靴下をカバンに入れておくと安心です。撥水スプレーをスーツや靴にかけておくのも良いでしょう。傘は、床を濡らさないように傘用のビニール袋に入れるなどの配慮も大切です。

面接に持っていく傘に悩んだ時は、こちらの記事も参考にしてみてください。

就活にビニール傘はNG?そんな訳ない。就活の傘事情についての誤解を解く

私服指定の面接に最適な身だしなみとは

企業から「私服でお越しください」という案内があった時、どんな服装でいけばいいのか悩む就活生も多いでしょう。

私服指定には「リラックスした雰囲気で話したい」という意図の他に「学生の個性や社風との相性を見たい」という狙いがある場合もあります。しかし、どのような意図であれ、場にふさわしくない服装は「TPOが判断できない学生」としてマイナスの評価に繋がる可能性があります。迷ったら、少し堅めの服装を選ぶのが安全です。

男性はオフィスカジュアルを意識する

男性の場合、「オフィスカジュアル」を意識すればまず間違いありません。

具体的には、ジャケットに襟付きのシャツやポロシャツ、そしてチノパンやスラックスといった組み合わせです。色は黒・紺・グレー・ベージュなどを基本に、清潔感のあるシンプルなスタイルを心がけましょう。

ジーンズやTシャツ、サンダルは避けましょう。

NGな私服

・ジーパン
・Tシャツ
・サンダル
・オーバーサイズの服
・ノースリーブやタンクトップ
・派手な色や柄、キャラクターもの
・スニーカー
・パーカー

女性はシンプルで清潔感のある服装を選ぶ

女性の場合は、男性よりも選択肢が多いですがシンプルで清潔感があることが基本です。ジャケットにブラウスやカットソーを合わせ、ボトムスはきれいめのスカートやパンツを選びましょう。

露出の多い服装や、カジュアルすぎる服装はNGです。オフィスカジュアルを意識した、上品なスタイルを目指してください

NGな私服

・ジーパン
・Tシャツ
・パーカー
・オーバーサイズの服
・キャミソールなどの露出の多い服
・派手な色や柄。キャラクターもの
・スニーカー
・サンダル

面接や面談、インターンで私服指定されて服装に困っている方は、こちらの記事をチェックしましょう。

面接で私服指定されたら?服装のポイントやNG例などを男女別に徹底解説

面接当日に最終確認!身だしなみ持ち物リスト

万全の準備をしたつもりでも、家を出てから忘れ物に気づいたり、会場に着いてから身だしなみが気になったりすることはよくあります。そうした不安を解消するために、面接当日に持っていくと安心なアイテムをリストアップしました。

事前に準備を整え、自信を持って面接に臨みましょう。

男女共通で持っておきたいアイテム

まずは、どんな面接でも必須となる基本的な持ち物です。これらが揃っていないと、面接を受ける以前の問題になってしまう可能性もあります。面接の前夜と当日の朝、必ずチェックするようにしてください

・応募書類(履歴書、ESのコピーなど)
・筆記用具、スケジュール帳
・ハンカチ、ティッシュ
・クリアファイル
・スマートフォン
・企業の資料、パンフレット
・現金、交通系ICカード

あると便利なアイテム

必須ではないものの、カバンに入れておくと安心できるアイテムたちです。特に身だしなみを整えるためのグッズは、面接直前に最終チェックをする際に役立ちます。

自分の心配な点に合わせて、いくつか選んで持っていくと良いでしょう。

・手鏡、ヘアブラシ
・制汗シート、あぶらとり紙
・予備のストッキング(女性)や靴下
・携帯用の靴磨き
・折りたたみ傘
・モバイルバッテリー
・印鑑

面接の身だしなみに関するよくある質問(Q&A)

ここでは、本文中で詳しく触れられなかった、身だしなみに関する細かいけれど重要な質問にお答えしていきます。多くの就活生が同じような疑問を抱えていますので、ここでスッキリ解決しておきましょう。

Q1. 髪色はどこまでが許容範囲ですか?

業界や企業によって基準は異なりますが、一般的には髪色スケールの7番程度までの明るさが無難とされています。地毛が明るい場合はそのままで問題ありませんが、もし不安であれば、エントリーシートなどで事前に伝えておくと丁寧な印象になります。基本的には、黒か自然な暗めの茶色にしておくのが最も安全です。

面接にふさわしい髪色は?許されるトーンやよくある質問を紹介

Q2. ピアスやネックレスは外すべきですか?

ピアスやネックレスは面接では外していくのがマナーです。面接の場ではピアスなどのアクセサリーは不要と考える企業が多いため、外しておいた方が無難でしょう

ピアスの穴が気になる場合は、ファンデーションやコンシーラーで隠すといった方法もあります。

ピアスについて悩んだり疑問があったりする方は、こちらの記事でさらに詳しく解説しているので確認してみてください。

就活はピアスをつけたまま進めてもいい?ピアス跡や拡張した穴の対処法

Q3. マスクはつけたままでも良いですか?

マスクの着用については、企業の指示に従うのが基本です。特に指示がない場合は、受付で確認するか面接の冒頭で「マスクは着用したままでよろしいでしょうか?」と一言尋ねるのが良いでしょう。

その一言があるだけで、相手への配慮ができる丁寧な学生という印象を与えることができます。

就活のマスクのルールやマスクの色については、こちらの記事でも解説してますので確認してみてください。

就活マスクの色や形のルールは?面接時の注意点などを徹底解説

面接に合わせた身だしなみに整えて、あなたの魅力をアピールしよう

今回は、面接における身だしなみについて、基本的な考え方から具体的なチェックポイントまで詳しく解説しました。覚えることが多くて大変だと感じたかもしれませんが、最も大切なのは「清潔感」と「相手への配慮」です。

服装や髪型が整うと、自然と背筋が伸び、自信を持って話せるようにもなるはずです。この記事を参考に万全の準備をして、自信を持って面接に臨んでください。