面接につきものの悩みとして、「どのような髪型にするか」ということが挙げられます。近年は髪型を個性の一環として捉える企業が増えてきましたが、髪型を含む身だしなみはビジネスの基本であり、評価対象として見ている企業はまだまだ多いのが現状です。
この記事では、面接で好印象を残せる髪型について男女別に紹介します。大切な面接を髪型で台無しにしないように、しっかりと目を通しておきましょう。
髪型は面接の第一印象を左右する大切な要素!
面接で印象を大きく左右するのは、決して受け答えだけではありません。見た目の清潔感は就活生の第一印象を左右し、その先の選考に影響を与えることがあるのです。
心理学の「メラビアンの法則」によると、人の第一印象は3秒で決まり、そのうち視覚から得られる情報が印象の55%を占めることがわかっています。この視覚情報には、明るい表情やスーツの着こなしなどだけではなく、髪型も含まれます。そのため面接では、髪型にも十分に気をつけなくてはいけないのです。
ちなみに、面接の服装についてはこちらの記事で解説しています。あわせて確認しておきましょう。
面接で押さえておきたい髪型の基本ポイント
それでは、さっそく面接で押さえておきたい髪型の基本マナーについて紹介します。
【面接髪型の基本】顔や表情が見える
大前提として、面接のときは顔や表情が見える髪型にすることが重要です。面接では学生の表情から、朗らかさや性格も見られているためです。
どれほど優秀なことを言っていても、前髪で目が隠れていたり顔が見えなかったりすると、「だらしない」「自信がなさそう」と思われてしまいます。前髪を適切な長さにするほか、女性はサイドの毛が輪郭を隠さないように注意しましょう。
WEB面接でも同じく顔が、しっかりと映るように整えてください。
【面接髪型の基本】清潔感がある髪型にする
清潔感は、ビジネスで相手を不快にさせないための基本です。前髪が短くてすっきりと髪を束ねていても、スタイリング剤でベタベタだったりボサボサだったりすると、相手に与える印象は悪くなります。
また、毛先が傷んでパサパサな髪や色が抜けてしまっている髪も、清潔感に欠けて印象は良くないでしょう。面接の前でより良い印象を残したいなら、ヘアケアにも力を入れるといいかもしれません。
【面接髪型の基本】TPOに合わせた髪型にする
面接では上記2つのポイントにくわえ、企業に合った髪型にすることも重要です。たとえば、一般的に髪色は黒が無難ですが、一部企業では暗めの茶髪でも問題ないケースがあります。
あくまで一例ですが、業種ごとに好まれる髪型のイメージを簡単に記載しておきます。
業界 | 髪型の傾向 |
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金融業界や大手メーカー | 真面目な印象の髪型 |
ホテルや客室乗務員などのサービス業 | 邪魔にならないようにまとめた髪型 |
アパレル企業や美容系の企業 | しっかりとスタイリングしたおしゃれな髪型 |
IT系やクリエイティブ系 | 比較的自由な髪型 |
業界や職種だけではなく、職種によっても好まれる髪型は異なります。会社説明会やホームページなどで社員の髪型をよく観察し、その企業に合ったスタイリングをしましょう。
面接にふさわしい髪型:男性編
ここからは、面接にふさわしい男性の髪型について紹介します。
【男性の面接髪型】短めのヘアスタイルが基本
大前提として、男性は短めのヘアスタイルが基本になります。長髪は多くの場合で悪印象であるため、面接前はしっかりと長さを整えておきましょう。
前髪は目にかからない程度に切り、もみあげとサイドは短めにして耳にかからない長さにしておいてください。襟足は、ワイシャツの襟にかからない程度にしておくと好印象です。ボリュームがあると野暮ったく見えるため、長さだけではなくボリュームも調整しておきましょう。
【男性の面接髪型】スタイリングは自然な印象に
面接に向かうときにスタイリングする場合は、必ず無香料でマット感やツヤの出ないワックスを使うことを意識しましょう。マット感やツヤがないほうが自然な印象になり、ビジネスパーソンとしてふさわしい髪型に仕上がります。
前髪が短い場合は下ろしてもいいですが、好印象を残したいのであれば、上げるか流しておくことをおすすめします。ボリュームが出すぎないように自然なスタイリングを心がけ、道中の風や時間経過で崩れないように、キープ力のあるスプレーで仕上げておくと安心です。
面接にふさわしい髪型:女性編
次に、面接にふさわしい女性の髪型について紹介します。
【女性の面接髪型】慣れ親しんだヘアスタイルがおすすめ
女性の場合、面接に挑むときの髪型はショートヘアでもロングヘアでも問題ありません。逆に就活のために長さをカットしてしまうと、慣れない髪型のスタイリングに戸惑ってしまい、思ったようにスタイリングできない恐れがあります。
そのため面接の際は、慣れ親しんだいつもの髪型ほうが、スタイリングしやすくておすすめです。ただし、前髪を作るときは目が隠れない短さに揃えておきましょう。
【女性の面接髪型】髪型別のスタイリング
女性は長さによってスタイリングが異なります。基本的に髪がまとまっていて顔が隠れていれば問題ありませんが、長さごとに以下のようなスタイリングにすることが一般的です。
ショート・ボブ | サイドや前髪で顔が隠れやすいため、流したり耳にかけたりしておくと明るい印象になります。 |
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ミディアム・セミロング | ポニーテールをするほどの長さがないときは、ハーフアップがおすすめです。 |
ロング | 低い位置でのポニーテールやハーフアップがおすすめです。真面目な印象にしたいのであれば、低めのお団子やシニヨンもいいでしょう。 |
まとめ方や髪型によって与える印象は異なります。真面目な印象にしたいならシニヨン、活発な印象にしたいなら少し高めのポニーテール、清楚な印象にしたいならハーフアップと使い分けると効果的です。
面接にNGな髪型・髪色はコレ!
反対に、面接にはふさわしくないNG髪型としては以下のようなものが挙げられます。
- TPOにそぐわない過度な茶髪
- 明らかにパーマをかけている髪型
- 面接中に崩れたり触ったりしてしまう髪型
- 刈り上げやツーブロック
- ワックスの付けすぎ
- 華美なヘアアレンジ
最適な髪型は企業によって異なります。場合によっては、あなたらしい髪型で参加することが好印象につながることもあるでしょう。ただし、「この髪型は大丈夫かな…?」と不安になるのであれば、その髪型は避けておいたほうが無難です。
面接の髪型でよくあるQ&A
最後に、面接の髪型でよくある質問にお答えします。髪型の疑問を解消して、自信を持って面接に挑んでいきましょう。
【面接の髪型Q&A】ヘアアクセサリーは使用してもいい?
女性の場合、面接の際に髪をまとめるためにヘアアクセサリーを使用しても構いません。念のためファッション性が高いものは避け、紺や黒などの落ち着いた色でシンプルなものを選ぶようにしましょう。
ヘアアクセサリーの使用についての規定は、企業や業界によって異なります。もし不安に思うのであれば、使用しないほうが無難です。また、見た目が悪くなってしまうため、ヘアピンの使いすぎにも注意しましょう。
【面接の髪型Q&A】パーマやカラーはしてもいい?
企業によって異なりますが、面接では基本的にカラーやパーマはしないほうがいいとされています。アパレルやIT系に絞って就活する場合はそのままでも問題ないケースがありますが、さまざまな企業を受ける予定の学生は、黒染めやストレートパーマで戻しておくことが好ましいでしょう。
コテの使用は、毛先をまとめる程度であれば問題ありません。ファッション性が高くなってしまうため、過度な巻き髪は避けるようにしてください。
【面接の髪型Q&A】天然パーマや地毛が茶髪の場合は?
パーマやカラーをしていなくても、生まれつき髪の毛にクセがあったり茶髪気味に見えたりする人は珍しくありません。天然パーマの場合は、男性であれば短くカットしてまとまりをよくして、女性であればまとめ髪にしておくことで清潔感が出せます。まとまりが気になるのであれば、ストレートパーマをかけてもいいでしょう。
地毛が茶髪の場合は黒染めをしてもいいですが、不自然な黒さになってしまう恐れがあります。面接前にメールなどで地毛について担当者に伝えておけば、髪の毛が原因で印象が悪くなることはないでしょう。
面接にふさわしい髪型で好印象を残そう!
面接では受け答えだけではなく、髪型や服装を含む見た目の印象も合否を大きく左右します。面接がスタートする前はカラーやパーマを避け、清潔感があって自然な印象になるスタイリングの仕方を身につけておくようにしましょう。
業界や業種、企業によって「どこまで許されるか」は全く異なります。近年は個性を尊重する企業も増えてきているので、TPOに合わせた髪型を心がけてくださいね。