【就活】面接でピアスは外すべき?ピアス跡や透明ピアスのマナーを解説

就職活動を始めるにあたり、普段おしゃれとして楽しんでいるピアスをどうすべきか悩んでいませんか?

大学のキャリアセンターでは「外すのが基本」と言われたけれど、「外した後の穴はどう見られるの?」「透明ピアスならOK?」など、具体的な疑問は尽きませんよね。ピアスはあなたの個性の一部。それをどう扱うべきか、企業の業界や状況によって判断基準が異なるため非常に難しい問題です。

この記事ではそんなあなたの悩みを解消するため、就活におけるピアスの基本マナーから、業界別の許容範囲、よくある疑問まで徹底的に解説します。

結論:就活・面接でピアスは外すのが基本マナー

まず結論からお伝えすると、就職活動における説明会や面接では、ピアスはすべて外していくのが最も安全で無難な選択です。

たとえ小さなピアス一つであっても、あなたの評価を左右してしまうリスクがある以上、外しておくことに越したことはありません。その背景にある採用担当者の視点を理解しておきましょう。

採用担当者は「清潔感」と「TPOをわきまえる姿勢」を見ている

採用担当者はあなたのピアスそのものを否定しているわけではありません。彼らが見ているのは、就職活動というフォーマルな場にふさわしい「清潔感」があるか、そして、時・場所・場合(TPO)をわきまえた行動ができる、社会人としての常識があるか、という点です。

ピアスを外すという行為は、「私はビジネスマナーを理解し、相手に配慮ができる人間です」という無言のアピールになるのです。

【状況別】ピアスの着用はどこまでOK?

就職活動は説明会からインターン、面接と、様々なステップがあります。

それぞれの状況でピアスのマナーはどのように変わるのでしょうか。段階別に解説します。

1. 説明会・OB訪問の場合

比較的リラックスした雰囲気の場面ですが、ここでもピアスは外していくのが賢明です。どこで、どの社員に見られているか分かりません。

「説明会だから」と油断していると、「TPOを判断できない学生だ」というマイナスの第一印象を与えてしまう可能性があります。最初が肝心です。

2. インターンシップの場合

インターンシップ中の服装は、その企業のドレスコードに従うのが基本です。社員の方々が誰もピアスをしていない環境であれば、あなたも外すべきでしょう。

特にお客様と接する機会のあるインターンシップでは、企業の「顔」として見られるため、面接と同じく外すのがマナーです。

3. 面接(オンライン含む)の場合

個人面接、集団面接、オンライン面接を問わず、面接は選考の中で最もフォーマルな場です。ここでは例外なく全てのピアスを外していきましょう。

オンライン面接も、「画面越しだから大丈夫」ということはありません。対面の面接と同じ基準で身だしなみを整えることが重要です。

【お悩み別】就活生のピアスの疑問、徹底解説

ここからは多くの就活生が抱える、ピアスに関するより具体的な悩みについて、それぞれ詳しく解説していきます。これであなたの疑問もスッキリするはずです。

1. 外した後の「ピアスの穴」は選考に影響する?

耳たぶに開いた小さなピアスの穴が1〜2個程度であれば、選考に影響することはほとんどありませんので安心してください。

ただし穴が極端に大きい(拡張している)、数が非常に多い、といった場合は、業界によっては「だらしない」という印象を与えてしまう可能性もゼロではありません。不安な場合はファンデーションやコンシーラーで軽く隠すのも一つの手です。

2. 隠すための「透明ピアス」は逆効果?

穴が塞がらないようにするための透明ピアスですが、就職活動での使用はおすすめできません。近くで見ると意外と目立ち、「何かを隠そうとしている」という、かえって悪い印象を与えてしまうリスクがあります。

また、衛生的な観点から「清潔感がない」と判断されることも。潔く外し、面接が終わったらすぐに付け直すというメリハリが大切です。

3. どうしても外せない軟骨ピアスはどうする?

開けたばかりで外せない軟骨ピアスなどは悩ましい問題です。最も良い方法は、髪の毛で隠せるのであれば、清潔感を損なわない範囲で、ピアスが見えないヘアスタイルを工夫することです。

それが難しい場合は面接の冒頭で、「現在、事情がありピアスを外すことができません。お見苦しい点、ご容赦ください」と正直に、かつ簡潔に一言断りを入れるという方法もあります。

【男女・業界別】ピアスの許容範囲まとめ

ピアスの許容範囲は性別や業界によっても大きく異なります。

自分が受ける企業がどこに当てはまるのか、客観的な基準を把握しておきましょう。

男性のピアスは女性より厳しいのが現実

残念ながら日本のビジネスシーンでは、男性のピアスに対する見方は女性よりもはるかに厳しいのが現実です。

特に伝統的な大企業や金融機関などでは、男性がピアスをしている(あるいは穴が目立つ)こと自体が、ビジネスマナー違反と見なされる傾向が強いです。

男性の場合は業界を問わず、就職活動中はピアスを完全に外し、穴もできるだけ目立たないように努めるのが賢明です。

業界別のOK・NGライン

業界の文化によってピアスの許容範囲には大きな差があります。3つのタイプに分けて見ていきましょう。

金融・公務員・老舗メーカーなど(堅い業界)

お客様からの「信頼」を第一とするこれらの業界では、身だしなみも最も保守的です。ピアスは男女問わず完全にNG。

ピアスの穴が複数あったり、大きかったりするだけでも、マイナスの印象に繋がりかねないので最大限の注意が必要です。

IT・人材・商社など(比較的柔軟な業界)

これらの業界では堅い業界ほど厳しくはありませんが、それでも面接などのフォーマルな場では外していくのが無難です。

ピアスの穴が見えること自体は、ほとんど問題にされないと考えて良いでしょう。企業の雰囲気によってはシンプルなピアスならOKな場合もあります。

アパレル・マスコミ・美容など(自由な業界)

個性や自己表現が重視されるこれらの業界では、企業の文化に合っていれば、ピアスがプラスに働くことさえあります

ただし、だからと言って何でもOKなわけではありません。清潔感があり、ブランドイメージを損なわない上品でシンプルなデザインのものを選びましょう。

耳以外(鼻・口・眉など)のピアスはどうすべき?

耳以外のピアス(鼻、口、眉、舌など)については、業界を問わず、就職活動中は完全に外しておくべきです。

これらのピアスは一般的なビジネスシーンでは、まだまだ許容されているとは言えません。「個性的」と評価されるよりも、「常識を疑われる」リスクの方がはるかに高いと心得て、選考の場では必ず外してください。

ピアスだけじゃない!面接で見られる身だしなみ

採用担当者はピアスだけでなく、あなたの全身の身だしなみから「清潔感」を判断しています。

服装や髪型、爪といった、他の要素にも気を配ることが大切です。

髪型|清潔感を第一に、表情が明るく見える髪型を

髪型で最も重要なのは顔がはっきりと見え、清潔感があることです。

男女ともに、お辞儀をした時に髪が顔にかからないよう、整髪料でまとめたり、ピンで留めたりする工夫をしましょう。明るすぎる髪色は避け、地毛に近い色に戻しておくのが無難です。

就活の髪型について、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。

面接で好印象の髪型を男女別に解説!NG髪型とよくある質問を簡単解説

ネイル|基本は自爪で。派手なネイルは必ず落とす

爪は短く清潔に整えておくのが基本です。女性の場合、派手な色のネイルや、長い爪、ネイルアートは絶対にNGです。

もしネイルをするのであれば、自爪に近い、透明か薄いピンク、ベージュなどの目立たない色を選びましょう。清潔感のある指先は細やかな気配りができる印象を与えます。

就活のネイルについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

ネイルをしたまま面接を受けてもいいの?就活中にネイルしたい・落とせない場合の対処法

就活のピアスに関するよくある質問

最後に就活のピアスに関して、多くの学生が抱く細かな疑問についてお答えします。

最後の不安をここで解消し、自信を持って本番に臨んでください。

Q1. 証明写真の時はどうする?

企業企業

A. 必ず外して撮影しましょう。エントリーシートに貼る証明写真は、あなたの第一印象を決める重要なものです。

採用担当者はその写真であなたの「フォーマルな場での姿」を見ています。後から「外しておけばよかった」と後悔しないよう、撮影時には全てのピアスを外すことを徹底してください。

Q2. ピアスOKな会社はどうやって見つける?

企業企業

A. アパレルや美容、ITベンチャーなどの業界に多い傾向があります。企業の採用サイトやSNSで、働いている社員の方々の写真を見るのが最も確実な方法です。

社員の方々が自然体でおしゃれを楽しんでいるような雰囲気であれば、ピアスの許容範囲も広いと考えられます。OB訪問で直接質問してみるのも良いでしょう。

Q3. 内定後にまた開けてもいい?

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A. まずはその企業の服務規程(ドレスコード)を確認しましょう。特に規定がない場合でも、入社後すぐにピアスをつけ始めるのは避けた方が無難です。

まずは会社の雰囲気を掴み、先輩社員の身だしなみを参考にして、TPOに合わせた判断をすることが、社会人としての賢明なスタートの切り方です。

ピアスへの対応は「相手への配慮」を示す第一歩

就職活動におけるピアス問題の根底にあるのは、常に「相手への配慮」です。採用担当者や将来お客様になるかもしれない人々に、不快感や不安感を与えない、という視点が何よりも大切になります。ピアスを外すことは、あなたの個性を捨てることではありません。

社会人としてTPOに合わせて自分を律することができる、という成熟した姿勢を示すための第一歩なのです。自信を持って、清潔感あふれる姿で選考に臨んでください。