面接の到着時間は何分前が正解?受付マナーや遅刻時の対応も解説

「面接会場には何分前に着くのがベストなんだろう…」と悩んでいませんか?早く着きすぎても企業に迷惑をかけそうですし、かといってギリギリの到着では焦ってしまい、面接に集中できなくなってしまうかもしれません。時間管理も評価の一つと考えると、不安になりますよね。

この記事では、就活における面接の最適な到着時間から、早く着きすぎた場合や遅刻しそうな場合の具体的な対処法、さらには受付でのマナーまで、徹底的に解説します。

【結論】面接の到着時間は受付に10分前がベスト

結論から言えば、面接会場の受付を済ませる時間は、指定された面接開始時間の10分前が社会人としての最適なマナーです。

これにより、落ち着いて面接に臨む準備ができ、企業側にも「時間管理ができる学生だ」という良い印象を与えられます。なぜこの時間がベストなのか、その理由を詳しく見ていきましょう。

理由1:早すぎる到着は企業側の迷惑になるため

「早く行く分には誠意が伝わるはず」と考える人もいるかもしれませんが、実は早すぎる到着はNGです。なぜなら、企業の担当者はあなたとの面接時間に合わせて、他の業務や準備を進めているからです。

予定より大幅に早く訪問すると、担当者の仕事を中断させてしまったり、待機場所の確保などで余計な手間をかけさせてしまったりする可能性があります

相手への配慮を忘れず、指定された時間に合わせて行動することが大切です。

理由2:心の余裕を持って面接に臨むため

受付を5〜10分前に済ませることは、あなた自身のためにもなります。ギリギリに到着すると、身だしなみを整える時間が無くなったり気持ちが焦ってしまったりと、万全の状態で面接を受けられません。

少し早めに受付をすることで、お手洗いに行く時間を確保したり待合室で呼吸を整えたりできます。

このわずかな時間が面接当日の心を落ち着かせ、本来の力を発揮するための重要な準備時間になるのです。

【早く着きすぎた場合】面接の到着時間に応じた対処法と過ごし方

もし予定より大幅に早く着いてしまったら、どうすれば良いのでしょうか。焦って企業の受付に向かうのは禁物です。

企業の担当者に迷惑をかけず、自分にとっても有意義な時間の使い方をしましょう。

ここでは、おすすめの対処法と過ごし方をご紹介します。

企業の建物には入らず近くのカフェで待機する

30分以上早く着いてしまった場合は、企業の建物には入らず近くのカフェや商業施設など時間を調整できる場所で待機しましょう

企業のロビーやエントランスで長時間待っていると、他の社員の方の目が気になったり、不審に思われたりする可能性もあります。

落ち着ける場所でリラックスし、受付時間に近づいてから企業の建物へ向かうのがスマートな対応です。

提出書類や面接の回答を最終チェックする

待機時間は、面接の最終準備に最適な時間です。提出するエントリーシートや履歴書のコピーを見返して、内容を再確認しましょう

また、自己PRやガクチカ(学生時代に力を入れたこと)など、想定される質問への回答を頭の中で整理するのもおすすめです。この一手間が、面接本番での自信に繋がり、より落ち着いて話せるようになります。

身だしなみを整え気持ちを落ち着かせる

カフェなどに入ったら、一度お手洗いに行っておくと良いでしょう。鏡の前で「髪は乱れていないか」「スーツに汚れはついていないか」など、身だしなみの最終チェックをします。

清潔感は第一印象を大きく左右する重要なポイントです。その後は、温かい飲み物を飲んだり、深く深呼吸をしたりして、リラックスした状態で面接に臨めるよう気持ちを整えましょう。

【遅刻しそうな場合】面接の到着時間が読めない時の連絡方法とマナー

どれだけ準備していても、交通機関の遅延などで面接に遅刻しそうになる可能性はゼロではありません。

万が一の事態に陥った時こそ、あなたの誠実な対応が問われます。パニックにならず、社会人として適切な行動をとりましょう。その後の評価を左右する重要なポイントです。

遅刻が確定した時点ですぐに電話で連絡する

「遅刻するかもしれない」と思った時点、あるいは遅刻が確定した時点ですぐに企業の採用担当者へ電話で連絡しましょう

メールでの連絡は、担当者がすぐに確認できるとは限らないためNGです。電話で直接状況を伝えることが最低限のマナーです。慌てている時こそ、まずは深呼吸をして、落ち着いて電話をかけることを心がけてください。

電話がつながったら、まず大学名と氏名を名乗り、面接の約束をしている旨を伝えます。その後、「大変申し訳ございません」と謝罪し、遅刻の理由とどれくらいで到着できそうかを簡潔に伝えます。

そして最後に「このまま向かわせていただいてもよろしいでしょうか」と、必ず企業の指示を仰ぐ姿勢を見せることが重要です

電話での会話例文:受付の方が出た場合

お忙しいところ失礼いたします。私○○大学3年の(氏名)と申します。
本日〇時から面接のお約束をしていたのですが、〇〇線が事故で停止してしまいお約束の時間に間に合わないためご連絡いたしました。
ご担当の〇様におつなぎいただけますでしょうか?

電話での会話例文:担当者に繋がった時

お忙しいところすみません。本日〇時から面接予定の〇〇大学(氏名)です。
そちらに向かっている最中なのですが、〇〇線が事故で緊急停止してしまい、お約束の時間に間に合わないためご連絡いたしました。
ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございません。
〇時〇分には到着できるかと思いますが、本日はこのまま面接に伺ってもよろしいでしょうか?

面接に遅刻してしまう時の連絡方法や電話口での伝え方などは、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。合わせて確認してみてください。

【就活】面接に遅刻しそうな時にするべきことは?連絡方法や注意点を解説!

会場到着後、改めて直接謝罪する

無事に会場に到着したら、受付や案內してくれた担当者の方に、まず「遅れてしまい、大変申し訳ございませんでした」と改めて謝罪の言葉を伝えましょう。

そして、面接官と対面した際も、冒頭で「この度は、私の不注意で遅刻してしまい、誠に申し訳ございません。貴重なお時間をいただき、ありがとうございます」と、丁寧かつ誠実に謝罪することが大切です。

面接の本番の流れを把握しておこう

ここでは、面接当日の動きを時系列で追いながら、それぞれの場面でのマナーや注意点を解説します。

一連の流れを頭に入れておくことで、当日は自信を持って行動できるはずです。面接は受付の前、最寄り駅に着いた時からすでに始まっているという意識を持ちましょう。

会社の最寄り駅に到着

面接開始の30分ほど前に最寄り駅に到着したら、まずは一安心です。駅の化粧室などを利用して、最終的な身だしなみチェックをしましょう。髪型は乱れていませんか?ネクタイは曲がっていませんか?

鏡で全身を確認し、清潔感のある姿で企業へ向かう準備を整えます。時間に余裕があれば、近くのカフェで気持ちを落ち着かせるのも良いでしょう。

応募企業の建物に到着

面接開始の15分前頃になったら、応募先企業の建物へ向かいましょう。建物に入る直前に、スマートフォンの電源は切っておきます。

また、冬場であればコートはこのタイミングで脱ぎ、綺麗に畳んで腕にかけておきます。会社の建物に入る瞬間から、いろいろな方に見られていることを意識しましょう。

受付を済ませる

企業の受付には有人の場合と、電話機だけが置かれた無人の場合があります。有人の場合は、担当の方に元気よく挨拶し用件を伝えます。無人の場合は、内線電話で担当部署を呼び出しましょう。

もし受付に誰もいなかったり、内線電話の操作が分からなかったりした場合は、慌てずに近くの社員の方に声をかけ、指示を仰ぎましょう。

控室で待機している間

受付を済ませて控室や待合スペースに案内されたら、指定された席に座って静かに待ちます。この待機時間も選考の一部と考え、姿勢を正して座りましょう。

スマートフォンを操作したり、足を組んだり、キョロキョロと周りを見回したりするのは印象が良くありません。提出書類のコピーに目を通すか、目を閉じて心を落ち着かせるなどして、静かに待ちましょう。

名前を呼ばれてから面接開始まで

担当者に名前を呼ばれたら、「はい」と元気よく返事をし、その場で立ち上がって「よろしくお願いいたします」と一礼します。

面接室まで案内されたら、ドアを3回ノックし、「どうぞ」という声が聞こえてから入室します。入室後、面接官の方を向いて「失礼します」と挨拶し、椅子の横まで進みます。大学名と氏名を名乗り、「本日はよろしくお願いいたします」と深くお辞儀をしましょう。

面接が終了してから建物を出るまで

面接が終了したら、「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました」とお礼を伝え、深くお辞儀をします。席を立ち、椅子の横で再度「失礼します」と一礼してから、ドアの前まで進みます。ドアの前で面接官の方を向き直り、最後にもう一度「失礼します」と挨拶をしてから退室します。

建物を出て最寄り駅に着くまでは、気を抜かないようにしましょう。どこで誰に見られているか分かりません。

面接会場の受付での用件の伝え方と例文

企業の顔である受付では、ハキハキとした明るい対応が求められます。しかし、状況によっては何をどう伝えれば良いか迷ってしまいますよね。

ここでは、4つの具体的な状況別に、受付でのスマートな伝え方を例文付きでご紹介します。このまま覚えておけば、どんな状況でも安心です。

【例文】ベストな時間に到着した時

就活生就活生

本日〇時より、採用面接のお約束をいただいております、〇〇大学の〇〇(フルネーム)と申します。採用ご担当の〇〇様はいらっしゃいますでしょうか。

【ポイント】
大学名と氏名をはっきりと名乗り、約束の時間と担当者名を伝えるのが基本です。元気の良い挨拶と、丁寧な言葉遣いを心がけることで、受付の方にも好印象を与えられます。

【例文】 ギリギリの時間に到着した時

就活生就活生

お忙しいところ失礼いたします。本日〇時より採用面接のお約束をいただいております、〇〇大学の〇〇(フルネーム)です。大変申し訳ございません、到着がギリギリになってしまい大変申し訳ございません。新卒採用ご担当者様に取り次ぎいただけますでしょうか。

【ポイント】
約束の時間に遅れてはいませんがギリギリの到着になってしまった場合は、まず一言お詫びの言葉を添えるのがマナーです。焦る気持ちは分かりますが、落ち着いてハキハキと話すことで、誠実な印象を保つことができます。

【例文】 遅刻してしまった時

就活生就活生

先ほどお電話いたしました、〇〇大学の〇〇(フルネーム)と申します。本日〇時より面接のお約束をいただいておりましたが、電車遅延により遅れてしまい、大変申し訳ございませんでした。採用ご担当の〇〇様にお取次ぎいただけますでしょうか。

【ポイント】
事前の電話連絡で受付の方にも状況を説明できている場合、改めて受付の方にも謝罪の言葉を伝えましょう。遅刻というマイナスからのスタートですが、その後の丁寧な対応で誠意を示すことが何よりも大切です

【Web面接の場合】オンラインでの適切な入室時間

最近では、オンラインでのWeb面接も一般的になりました。対面の面接とは勝手が違うため、戸惑うこともあるかもしれません。特に、指定されたURLにいつ入室すれば良いのかは悩みどころです。ここでは、Web面接における入室時間のマナーを解説します。

対面と同様に5〜10分前には入室しておく

Web面接の場合も、基本的には対面の面接と同じで、約束の時間の5〜10分前には指定されたURLにアクセスし、入室しておくのが望ましいです。企業によっては、入室すると待機室に通され、時間になったら面接官が入室を許可する、という形式が多いため、早めに入室しておいて問題ありません。ギリギリのアクセスは避けましょう。

開始前はカメラ映りや音声を確認する

対面での身だしなみチェックと同様に、Web面接では事前の環境チェックが不可欠です。5分前に入室用のURLにアクセスし、カメラに映る自分の背景や服装、髪型などを確認しましょう

また、マイクが正常に作動するか、音声はクリアに聞こえるかといったテストも必ず行っておきます。こうした準備不足は、自己管理能力を疑われる原因にもなりかねません。

面接当日に慌てない!事前にできる3つの準備

面接当日に心に余裕を持つためには、事前の準備が何よりも大切です。「まだ大丈夫」と後回しにせず、面接の日程が決まったらすぐに行動に移しましょう。ここでは、最低限やっておくべき3つの準備をご紹介します。これを済ませておくだけで、当日の安心感が全く違いますよ。

1. 会場までのルートと所要時間を確認する

スマートフォンの地図アプリなどを使って、自宅から面接会場までの最適なルートを必ず確認しておきましょう。その際、電車の乗り換え案内では、到着時刻を「面接開始の30分前」に設定しておくと、余裕を持った移動計画が立てられます。

特に、初めて行く場所の場合は、駅の出口から会場の建物までの道のりをストリートビューで確認しておくと、さらに安心です。

2. 持ち物に不備がないか前日にチェックする

企業の指定する持ち物を、前日の夜までに必ずカバンに入れておきましょう。提出する書類はクリアファイルに入れることで汚れたり折れたりするのを防げます。また、もう一枚クリアファイルを持っておくことで当日配布された資料や書類をきれいに持ち帰ることができます。

あわせて、ハンカチやティッシュ、予備のストッキング(女性の場合)、モバイルバッテリーなども準備しておくと、いざという時に役立ちます。当日の朝に慌てないよう、持ち物リストを作って指差し確認するのがおすすめです。

面接の持ち物リストについては、こちらの記事を参考にしてみてください。

面接に必要なもの8選!あれば便利な持ち物とよくある質問も紹介

3. 万が一に備えて企業の連絡先を控えておく

遅刻しそうになったり、道に迷ったりした際に、すぐに連絡できるよう、企業の電話番号と担当者名を必ず控えておきましょう。スマートフォンの電話帳に登録しておくだけでなく、手帳などにもメモしておくと、万が一スマートフォンの充電が切れても安心です。この一手間が、パニックを防ぎ、冷静な対応に繋がります。

面接の到着時間に関するよくある質問

最後に、面接の到着時間に関して、多くの就活生が抱きがちな細かい疑問にお答えします。「こんな時どうすれば?」という不安を解消し、万全の状態で面接に臨みましょう。

Q1. 電車遅延などやむを得ない場合はどうすればいい?

やむを得ない事情で遅刻する場合は、遅刻が確定した時点ですぐに企業へ電話で連絡しましょう。大切なのは、パニックにならず、正直に状況を伝えて指示を仰ぐことです。

遅延証明書が発行される場合は、必ず受け取っておきましょう。

Q2.「何分前に来てください」と指定があった場合は?

企業からメールなどで「15分前までに受付をお済ませください」のように具体的な時間を指定された場合は、その指示に従ってください。その時間に従うことが、指示を正しく理解し、実行できるというアピールにも繋がります。特に指示がない場合に限り、「5〜10分前」のルールを適用しましょう。

万全の準備で自信を持って面接に臨もう!

今回は、面接の到着時間に関するマナーや対処法について、詳しく解説しました。最適な到着時間は「受付の5〜10分前」です。

この基本をしっかり押さえた上で、早く着きすぎた場合や遅刻しそうな場合の対応も頭に入れておけば、どんな状況でも慌てずに行動できるはずです。