この記事では、エントリーシート(ES)で「同上」と記入する時のルールやポイントなどを解説していきます。
皆様こんにちは。累計1万人以上の学生にセミナーを通して就活ノウハウを発信している蛭牟田(ヒルムタ)と申します。
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同上とは?
同上を正しく使うために、まずはその意味を確認しておきましょう。同上とは、「上またはすぐ前に示した事柄と同じであること」ということを表す言葉です。エントリーシートにおいて、同一内容を繰り返すことを避ける時に使います。
ESでは同上を使っても良い
限られた場面ではありますが、エントリーシートや履歴書などで同上と書いても構いません。エントリーシートで何度も同じ情報を記載すると、相手を混乱させたり読みにくくなったりする可能性があるためです。
しかし内容が同じだからといって空欄にしてしまうと記入漏れだと判断されます。人事によっては空欄があると意欲が低いと判断することもあるため、内容を繰り返す時は同上と記載して、記入漏れではないことをアピールすると効果的です。
ESで同上は使いすぎなければ悪印象にならない
「エントリーシートで同上と書くと手抜きだと思われるのでは?」と思う学生もいるかもしれません。しかし、エントリーシートで同上を使っても悪印象になることありません。
ただし使いすぎれば当然手抜きだと思われてしまいます。悪印象を避けるためにも、同上を書いても良いところと書いてはいけないところをしっかりと理解しておくことが重要です。
エントリーシートで同上と記入しても良い質問とは
限られた場面で使える「同上」ですが、どんな質問になら書いて良いのでしょうか。まずは、同上を記入しても良いエントリーシートの質問欄について見ていきましょう。
【ESで同上を記入してもよい質問1】住所
最初に挙げられるのは、住所の記入欄です。住所欄とは別に設けられている連絡先の欄には帰省先の住所を記載しますが、実家に住んでいて帰省先がない時は同上と記載します。同様の意味で、「現住所に同じ」と書くこともあります。
ただし、注意書きに「※現住所と異なる場合のみ記入」と記載されているエントリーシートには、何も書いてはいけません。注意書きがあるのに記入してしまうと、注意書きなど細かいことに気が付けない学生だと思われてしまいます。
住所欄の書き方について詳しく確認しておきたい間違えたくない方は、こちらの記事をご確認ください。
【ESで同上を記入してもよい質問2】電話番号
電話番号の欄も、「同上」と記入できます。最近は携帯電話しか持っていない学生も増えてきたので、連絡先が1つしかない時は電話番号の欄に携帯の番号を記入し、携帯電話番号の欄に「同上」と書きましょう。
ただし緊急連絡先の記入が求められている時は、記載した番号以外で連絡が取れる番号を書く必要があります。これは、あなたが旅行や急な事故などで連絡が取れない時、連絡がつかないままだと最悪不採用に繋がってしまう可能性があるためです。
何かあっても企業と連絡が取れるように自分以外で連絡が出来る人、例えば実家や兄弟の連絡先などを記載しておきましょう。
【ESで同上を記入してもよい質問3】メールアドレス
住所や電話番号と同様、メールアドレスも2回記入する欄が用意されていることがあります。他の質問欄のように、2回目の欄は緊急連絡先や前に記載したアドレス以外に連絡してほしいアドレスがある時に記載します。ない時は、同上で問題ありません。
就活関連のやり取りをメールで行う企業も多いため、メールアドレスは必ず連絡が取れるものを記載しておくことが重要です。
エントリーシートで同上を使ってはいけない場面
次に、エントリーシートで同上を使ってはいけない場面について見ていきましょう。以下の場面では、決して同上と記載してはいけません。
・質問欄(自己PRやガクチカ、志望動機など)
学校名を繰り返し書く必要がある学歴欄では同上を使いたくなってしまいますが、「同上」と書くのはNGです。学歴欄で同上を使ってしまうと、手抜きをしている印象になってしまうため、中高一貫などで学校名が同じであっても、正式名称で再度記載しましょう。
ちなみに職歴は「正社員・契約社員」での就業経験が無ければ「無し」で問題ありません。ここを忘れる方は多いので、空欄になっていないか必ず確認してくださいね。学歴職歴の正しい書き方を確認したい方はこちらの記事で確認してください。
また当然のことながら自己PRやガクチカ、志望動機などの質問で同上を記載してはいけません。ここで同上を用いるとやる気がなくて志望度が低いと判断されてしまいますので、絶対に使わないようにしましょう。
エントリーシートで同上を使う時のポイント
同上を使う時は、どんなことに気をつけたら印象の良いエントリーシートに仕上げることができるのでしょうか。ここからは、同上を使う時のポイントについてお伝えしていきます。
【ESで同上を使うときのポイント1】同上は左端に記載する
同上と記載する際、中央に書くか左端に書くかで迷ってしまう学生もいるのではないでしょうか。同上は中央ではなく、枠の左端に書くのが正しい書き方です。
また、「同 上」のように大きく空白を開けて書くと読みにくくなってしまうので、記載する際は左端に、他の文字と同じ大きさで記入しましょう。
【ESで同上を使うときのポイント2】同上の元となる情報はしっかりと書く
同上と記載する際に限らず、住所や電話番号などを書く時は正しい情報を書くようにしましょう。元となる情報が正しくなければ、企業が郵送や連絡をする際に確認をする手間が増えてしまうことになります。
たとえ住所がどんなに長くても、省略して書いてはいけません。また、メールアドレスの@以降や電話の市外局番なども、省略せずに書いてください。
【ESで同上を使うときのポイント3】ふりがなは不要
住所欄で同上を使った場合は、ふりがなをふる必要はありません。住所欄のふりがなは、分かりにくい地名などを読みやすくするために設置されているものです。
したがって、同上にふりがなをふると、同上という地域があるかのような内容になってしまいます。
【ESで同上を使うときのポイント4】同左を使用することもある
元となる情報がすぐ左の欄にある場合は、「同左」を使いましょう。同左も同上と同じように「前に同じ」という意味を持ちますが、元となる情報が左にあるので「上」ではなく「左」を使います。
ちなみにエントリーシートは上から下、左から右に書くので、「同下」や「同右」という表現は使いません。
【ESで同上を使うときのポイント5】「〃」は使用しない
学生に馴染み深いのが、「〃」という記号。この記号は同上と同じ意味を持っており、普段から使用している方も多いでしょう。
エントリーシートを書く時は、「〃」を使わないようにしましょう。「〃」はカジュアルな表現とされており、ビジネス文書には相応しくないためです。誤って記載すると、ビジネスマナーが分かっていないと思われてしまうこともあるので、気をつけてくださいね。
読みやすいエントリーシートを作るコツ
繰り返しを省略する「同上」にはエントリーシートをスッキリとさせ、読みやすくしてくれる効果がありますが、同上以外にもエントリーシートを読みやすくするコツをご紹介します。コツを押さえて読みやすいエントリーシートを作成しましょう!
【読みやすいESのコツ1】ペンは数種類を使い分ける
エントリーシートを作る時は、以下の3本ペンを使い分けるとメリハリのある読みやすい文章になります。
・強調したい文に使用するやや太めのペン(0.7mm)
・本文を書き込む細めのペン(0.5mm)
ダマができやすいものやインクにムラができるもの、筆圧をかけないと書けないものはエントリーシートを読みにくくしてしまうので、使用は避けましょう。
【読みやすいESのコツ2】適切な大きさでまっすぐに書く
エントリーシートを書く時は、適切な文字の大きさとまっすぐ書くことを意識することが大切です。まっすぐ書かれていると読みやすく、また文字からは人柄が連想されるので、たとえ上手くなくても丁寧に書くようにすると好印象です。
文字の大きさを揃えてまっすぐ書く自信がない時は、あらかじめ定規と鉛筆で罫線を引いたり、罫線を引いた下敷きを使ったりするなどしてまっすぐ書く工夫をしましょう。
【読みやすいESのコツ3】箇条書きを利用する
エントリーシートが文章だらけで読みにくいなと思ったら、箇条書きを活用しましょう。箇条書きで情報を整理すると要点が掴みやすくなるだけではなく、視覚的にも見やすい内容になります。
しかし箇条書きを本当に使っていいのか、どんな時なら使っていいのかについて気になる方は、こちらの記事で箇条書きの使い方について詳しく説明しているので、確認しましょう。
【読みやすいESのコツ4】結論から書き始め、一文一意を意識する
エントリーシートは、「結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→結論(Point)」の順で文章を構成するPREP法を用いましょう。誰でも分かりやすく伝わりやすい文章にすることができます。
しかし、この構成を意識していても「~ですが、」「~なので、」などといった接続詞を多用すると、ダラダラと長く要点が掴めない文章になってしまいます。1文は50文字程度を目安に、一文一意を意識して書き進めるようにしましょう。
同上でスッキリとしたエントリーシートを作成しよう!
繰り返しを避けてスッキリと読みやすいエントリーシートにしてくれる「同上」ですが、同上には使って良い質問と使ってはいけない質問があります。そのため、正しく理解してから使用しましょう。
また同上は、就職後のビジネス文書作成でも必ず必要になる言葉です。せっかくなので、今のうちに正しい使い方を身に付けて今後に生かしていきましょう!