こんにちは、就活研究室です。エントリーシートの自己PR欄を前に「文章を長く書くのが苦手だ…」「伝えたいことがまとまらない…」と悩んでいませんか?
そんな時、Webサイトなどで「自己PRは箇条書きでも良い」という情報を見かけることがあるでしょう。しかし、本当に箇条書きで書いてもいいのか、かえって評価が下がらないか不安に感じてしまいますよね。
結論から言うと、自己PRで箇条書きを使うことは全く問題ありません。むしろ、ポイントを理解して効果的に使えば、採用担当者から「分かりやすい」と高評価を得られる強力な武器になります。(削除?)
この記事では、箇条書きを使った自己PRの基本的な作り方から、ライバルと差がつくコツ、さらには強み別の例文まで、誰にでも分かるように徹底解説します。ぜひ最後まで読んで、あなたの魅力を最大限に伝える自己PRを完成させましょう。
自己PRで箇条書きは使ってOK!採用担当者への印象は?
まず、なぜ自己PRに箇条書きを使っても良いのでしょうか。それは、採用担当者の立場になって考えてみるとよく分かります。
そもそも箇条書きとは
箇条書きとは、伝えたい項目や要点を並べて書く手法のことです。
文章で長々と説明するのではなく、伝えたいことを短く区切って列挙することで、情報を整理し、相手に分かりやすく伝えることができます。
採用担当者は分かりやすさを求めている
結論から言えば、エントリーシート(ES)や履歴書の自己PRを箇条書きで書いても問題ありません。
人気企業の採用担当者のもとには、時に何百という数のエントリーシートが届きます。そのすべてをじっくりと読み込む時間は、残念ながらありません。
そんな中で、一目で内容がスッと頭に入ってくる自己PRは好印象です。そのため、自己PRを箇条書きはあなたの強みや経験などの要点をまとめて伝えられる良さがあります。
自己PRで箇条書きを使う3つのメリット

箇条書きを使うことで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。主な3つのメリットをご紹介します。
1.伝えたいことを整理してアピールできる
自己PRでアピールしたい経験が複数ある場合、文章だけで説明しようとすると話があちこちに飛んでしまいがちです。
箇条書きを使えば伝えたいエピソードや実績を項目ごとに整理できるため、自分自身の考えもまとまりやすく相手にも意図が明確に伝わります。
2.採用担当者が一目で内容を理解できる
箇条書きで要点が整理された自己PRは文章が続くものに比べて読みやすく、短時間であなたの強みや人柄を理解する手助けになります。
そのため、あなたの強みがすぐに採用担当者に伝わり、印象に残りやすくなるケースもあるでしょう。
3.文字数指定に対応しやすくなる
エントリーシートの自己PR欄には、「400字以内」や「600字程度」といった文字数指定が設けられていることがほとんどです。
箇条書きは、文章を続けるよりも文字数をコンパクトにできる傾向があるため、文字数調整がしやすくなるという利点もあります。
自己PRで箇条書きを使う際のデメリット・注意点
もちろん、箇条書きは万能ではありません。使い方を間違えると、かえってマイナスな印象を与えてしまう可能性もあります。ここで紹介する注意点をしっかり押さえておきましょう。
熱意や人柄が伝わりにくい可能性がある
箇条書きは要点を簡潔に伝えるのに適していますが、そのまま箇条書きだけしてしまうと事実の羅列になってしまい、あなたの仕事に対する熱意や人柄が伝わりにくくなることがあります。
箇条書きの前後に、あなたの想いや考えを伝える文章を加えるようにしましょう。
文章構成力がないと判断されるリスクがある
ただ単に思いついたことを並べただけの箇条書きは、「文章を考えるのが面倒だったのかな?」と思われかねません。
自己PR全体の構成をしっかりと考え、論理的な流れの中に箇条書きを組み込むことで、このリスクは避けられます。
エピソードは3つ以内に絞る
アピールしたいことが多いからといって、箇条書きの項目を4つも5つも並べるのは逆効果です。情報量が多すぎると、結局一番伝えたいことが何なのか分からなくなってしまいます。
特にアピールしたいエピソードを2〜3つに厳選することで、一つひとつの内容が際立ちます。
面接で話す内容と矛盾しないようにする
エントリーシートは、面接の質問材料としても使われます。自己PRに書いた内容と、面接で話す内容に食い違いがあると、信頼性を損なってしまいます。
必ず書いた内容は手元に控えておき、一貫性のある回答を心がけましょう。
【例文付き】箇条書きを使った自己PRの作り方4ステップ

ここからは、実際に箇条書きを使った自己PRを作成する手順を4つのステップで解説します。この通りに進めれば、誰でも簡単に作成できます。
ステップ1.アピールしたい「強み」を決める
まずは、自己PRの核となるあなたの「強み」を一つ決めましょう。主体性・傾聴力・継続力など、何でも構いません。
もし思いつかない場合は、大学時代の経験を振り返り、「どんな時にやりがいを感じたか」「友人からどんな人だと言われるか」などを考えてみると、ヒントが見つかるはずです。
ステップ2.強みを裏付ける「エピソード」を洗い出す
次に、ステップ1で決めた強みを証明できる具体的なエピソードを書き出します。
サークル活動、アルバイト、ゼミ、学業など、どんな経験でも大丈夫です。その経験の中で、「どんな課題があったか」「どう考え、行動したか」「結果としてどうなったか」を整理しましょう。
ステップ3.基本的な構成に沿って文章を作成する
自己PRは、以下の基本的な構成に沿って作成すると、まとまりが良くなります。
1. 結論:「私の強みは〇〇です」と最初に言い切る。
2. エピソード(箇条書き):強みを裏付ける具体的な経験を2〜3つの箇条書きで説明する。
3. 入社後の貢献:その強みを活かして、入社後にどう貢献したいかを述べる。
この構成にステップ2で洗い出したエピソードを当てはめてみましょう。
ステップ4.声に出して読み、伝わりやすいか確認する
文章が完成したら、必ず声に出して読んでみましょう。黙読では気づかなかった、読みにくい部分や不自然な表現が見つかります。
友人や家族に聞いてもらい、内容がすんなり伝わるかを確認するのも非常に効果的です。
自己PRの箇条書きで他の就活生と差がつく5つのコツ
基本的な作り方をマスターしたら、次はあなたの自己PRをさらに魅力的にするためのコツをご紹介します。少し意識するだけで、採用担当者の目に留まりやすくなります。
1.タイトルや見出しを付ける
自己PRの冒頭に、「粘り強さで目標を達成する力」や「キャッチコピー:私の強みは『聖徳太子のような聞く力』です」のように、キャッチーなタイトルを付ける方法もあります。
タイトルをつけることで採用担当者の興味を引きつけ、続く文章を読んでもらいやすくなります。
2.PREP法を意識して構成する
PREP法とは、「Point(結論)→ Reason(理由)→ Example(具体例)→ Point(結論)」の順で話を進める文章作成のフレームワークです。
先ほど紹介した基本構成も、このPREP法に基づいています。この流れを意識するだけで、論理的で説得力のある自己PRになります。
3.箇条書き部分は3つ程度にまとめる
注意点でも触れましたが、箇条書きの項目は多すぎても少なすぎてもいけません。
3つというのは、人間が一度に認識しやすい数と言われています。アピールしたいポイントは3つに絞り込むことを意識しましょう。
4.数字を使って具体性を示す
エピソードの中に具体的な数字を入れると、一気に信憑性が増します。「売上向上に貢献しました」と書くよりも、「前年比120%の売上向上に貢献しました」と書く方が、あなたの実績が客観的に伝わります。
5.文頭の表現を統一する
箇条書き部分の文頭の表現である「〜しました」や「〜を実施した」などは、揃えるようにしましょう。
文章の末尾を統一するだけで、文章にリズムが生まれて読みやすくなります。
【強み別】自己PRで箇条書きを使った例文10選

お待たせしました。ここでは、様々な強みに合わせた自己PRの例文を10パターンご紹介します。ぜひ、あなたのエピソードに置き換えて、作成の参考にしてみてください。
例文1.強み「傾聴力」の場合
私の強みは、相手の意図を汲み取り、信頼関係を築く「傾聴力」です。大学時代のカフェでのアルバイトで、この強みを発揮しました。
・お客様との何気ない会話から、潜在的なニーズを探り、新商品の提案に繋げました。
・ 新人スタッフの悩みや不安を丁寧にヒアリングし、早期離職率を前年比で50%改善しました。
・常連のお客様からは「あなたがいると安心して話せる」というお言葉をいただくことができました。
貴社でも、お客様一人ひとりの声に真摯に耳を傾け、最適なソリューションを提案することで貢献したいです。
例文2.強み「課題解決能力」の場合
私の強みは、現状を分析し、課題解決に向けて主体的に行動できることだ。所属していたテニスサークルで、新入部員が定着しないという課題に取り組んだ。
・退部者にアンケート調査を実施し、「練習が厳しい」「先輩と馴染めない」という原因を特定した。
・ レベル別の練習メニューを導入し、初心者でも参加しやすい環境を整えた。
・学年間の交流を目的としたイベントを企画・実行し、サークル内の結束力を高めた。
この経験で培った課題解決能力を活かし、貴社の事業が直面する様々な課題に果敢に挑戦していきたい。
例文3.強み「継続力」の場合
私の強みは、目標達成のために地道な努力を続ける「継続力」です。大学入学時から毎日1時間の英語学習を続けており、卒業までにTOEICスコアを450点から850点まで向上させました。
・通学時間や空きコマなどの隙間時間を活用し、学習時間を確保しました。
・毎週日曜日に学習計画を見直し、進捗に合わせて内容を調整しました。
・半年に一度TOEICを受験し、スコアを可視化することでモチベーションを維持しました。
この継続力を活かし、貴社でも粘り強く業務に取り組み、着実に成果を上げていきたいと考えております。
例文4.強み「リーダーシップ」の場合
私は、多様な意見をまとめ上げ、チームを目標達成に導くリーダーシップが強みです。ゼミのグループ研究で、チームリーダーとして発表を成功に導きました。
・週に一度の定例ミーティングを設定し、メンバー間の進捗共有と意見交換の場を設けました。
・各メンバーの得意分野をヒアリングし、それぞれの能力が最大限に活かせる役割分担を行いました。
・意見が対立した際には、双方の意見の共通点を探り、全員が納得できる結論を導き出しました。
貴社でも、チームの目標達成に向けて周囲を巻き込み、プロジェクトを牽引する存在として貢献したいです。
例文5.強み「主体性」の場合
私の強みは、現状に満足せず、常に改善点を見つけて主体的に行動できることだ。アパレル店でのアルバイトで、店舗の売上向上に貢献した。
・お客様の購買データを分析し、売れ筋商品の在庫管理とディスプレイ方法の改善を店長に提案した。
・SNSでの情報発信が弱いと考え、店舗独自のInstagramアカウントの運用を開始した。
・DM機能を活用してお客様からの問い合わせに迅速に対応し、来店促進に繋げた。
この主体性を活かし、貴社でも現状維持ではなく、常に「もっと良くするには」という視点で業務に取り組みたい。
例文6.強み「協調性」の場合
私の強みは、チームの潤滑油として、メンバーが円滑に業務を進められるようサポートする「協調性」です。大学祭の実行委員として、ステージ企画を担当した際にこの強みを発揮しました。
* 企画、音響、広報など、異なる役割を持つメンバー間の情報共有を密に行いました。
* 準備が遅れているチームがあれば、自ら手伝いに入るなど、常に全体の進捗を意識して行動しました。
* メンバーの意見がまとまらない際には、中立的な立場で議論を整理し、合意形成を促しました。
貴社においても、チームの一員として周囲への配慮を忘れず、組織全体のパフォーマンス向上に貢献します。
例文7.強み「柔軟性」の場合
私の強みは、予期せぬ事態にも臨機応変に対応できる「柔軟性」です。飲食店のホールスタッフとして、急な予約やお客様の要望に迅速に対応してきました。
・満席時にご来店されたお客様に対し、ただお断りするのではなく、近隣店舗の空席状況を調べてご案内しました。
・アレルギーをお持ちのお客様に対し、料理長と連携して代替メニューを即座に提案しました。
・急なシフト変更にも率先して対応し、店舗のスムーズな運営をサポートしました。
この柔軟性を活かし、変化の速いビジネス環境においても、状況に応じた最適な判断を下すことで貴社に貢献したいです。
例文8.強み「計画性」の場合
私の強みは、目標から逆算して計画を立て、着実に実行していく「計画性」です。大学の卒業論文執筆において、この計画性を発揮しました。
・論文完成までの全工程を洗い出し、月単位・週単位で詳細なスケジュールを作成しました。
・先行研究の調査やデータ収集など、時間がかかる作業から優先的に着手しました。
・定期的に担当教授へ進捗を報告し、計画に遅れがないか、方向性がずれていないかを確認しました。
この計画性を活かし、貴社でも担当業務の納期と品質を徹底的に管理し、着実に成果を上げていきたいです。
例文9.強み「分析力」の場合
私の強みは、データや事実に基づいて物事の本質を捉える「分析力」です。Webメディアの長期インターンシップで、記事のPV(ページビュー)数向上のための分析を担当しました。
・Google Analyticsを用いて、読者の年齢層や流入経路などのデータを詳細に分析しました。
・競合メディアの人気記事を分析し、自社に足りないキーワードやコンテンツの傾向を特定しました。
・分析結果に基づき、SEOを意識した記事構成案を複数作成・提案し、採用されました。
この分析力を活かし、貴社のマーケティング戦略において、データに基づいた的確な意思決定に貢献したいです。
例文10.強み「責任感」の場合
私の強みは、一度任された役割は、どんな困難があっても最後までやり遂げる「責任感」です。個別指導塾のアルバイトで、担当生徒の成績向上に尽力しました。
・生徒の苦手科目を克服するため、オリジナルの学習計画と小テストを作成し、毎週の進捗を確認しました。
・授業時間外でも、生徒からの質問にはメールで迅速に回答し、学習の遅れを防ぎました。
・保護者面談を定期的に実施し、家庭での学習状況を共有することで、三位一体のサポート体制を築きました。
この責任感を持ち、貴社でも任された仕事は必ずやり遂げるという姿勢で、周囲からの信頼を得られる人材になります。
自己PRの箇条書きに関するよくある質問(Q&A)
最後に、自己PRの箇条書きに関して、就活生の皆さんからよく寄せられる質問にお答えします。
Q1.箇条書きで使う記号に決まりはありますか?
特に厳密な決まりはありませんが、記号を使う場合は「・」(中点)や「■」「◆」などのシンプルな記号が一般的です。
企業の採用担当者は多くのエントリーシートを見るため、奇抜な記号や絵文字などは避けてシンプルな記号を選ぶのが無難です。
Q2.文字数に指定がある場合、箇条書きでも良いですか?
基本的に問題ありません。文字数制限が厳しい場合こそ、要点を簡潔に伝えられる箇条書きが有効です。
ただし、箇条書き部分だけでなく、前後の文章も含めて指定文字数に収まるように調整する必要があります。箇条書きを上手く使って、制限文字数内で最大限の情報を盛り込みましょう。
Q3.動画選考や対面での自己PRも箇条書きで伝えて良いですか?
動画や面接で話す際に、「私の強みは3つあります。1つ目は…」と、箇条書きのように話すこと自体は問題ありません。聞き手にとっては、話の全体像が掴みやすく、分かりやすいと感じるでしょう。
ただし、エントリーシートに書いた箇条書きをそのまま読み上げるのはNGです。それぞれの項目について、より具体的なエピソードやあなたの感情を肉付けして、生き生きと伝えることを意識しましょう。
箇条書きを効果的に使って採用担当者に響く自己PRを完成させよう
今回は、自己PRで箇条書きを効果的に使うための方法を、メリットや注意点、具体的な例文を交えて解説しました。
箇条書きは、決して手抜きではなく、あなたの強みを分かりやすく伝えるための優れた「戦略」です。文章で書くのが苦手な人でも、ポイントさえ押さえれば、採用担当者の心に響く自己PRを作成することができます。この記事で紹介したステップやコツを参考にして、ぜひあなたの魅力が詰まった自己PRを完成させてください。






