面接の際に聞かれる質問は大体決まっていますが、企業によっては学生の意表を突く予想外の質問をされることもあります。予想外の質問をされるとパニックになり、うまく回答できなくなってしまう学生もいるでしょう。
しかし、質問例で聞かれることの傾向を知っておくと、落ち着いて対処しやすくなるかもしれません。
この記事では、予想外の質問の例と回答のポイントについて紹介します。当日や事前の対処法についても説明しているので、面接の完成度をアップするためにも目を通しておきましょう。
面接で予想外の質問をされる理由
ガクチカや自己PRなどの定番の質問をすれば学生の性格や熱意などを理解できそうですが、どうして人事はわざわざ意表を突く予想外の質問をするのでしょうか。まずは、その理由について説明します。
【面接で予想外の質問をされる理由1】学生の本当の姿を知りたい
予想外の質問は、学生の本当の姿を知るためにされることが多いです。質問に驚いたときのリアクションなどからも、その学生の人間性は見えてくるでしょう。
人事はあらかじめ対策できる定番の質問に対する取り繕った回答ではなく、素の学生の思考や性格から出る回答や反応を知りたくて予想外の質問をするのです。
【面接で予想外の質問をされる理由2】とっさの対応力を見たい
人事は、学生が予想外の質問をされたとき、とっさにどう判断するのかについても見たいと考えています。面接で予想外の質問をされたときの対応力は、入社後にビジネスでトラブルがあったときの対応力に通ずるものがあります。
パニックになりそうな状況でも落ち着いて対処できる人材かどうか、質問を通して見極められているのです。
面接対策に不安があるならこれを使え!
皆さんはどのように面接対策をおこなっていますか?上手くやれている自信がない、やってはいるけど不安が残る…そんな就活生も少なくないと思います。 そんな時に役立つのが面接対策質問集です。
就活を熟知した私が、面接でよく聞かれる質問をまとめて1つのシートにしました。これさえあれば、面接の基礎は完璧でしょう。この質問集の受け取り方を以下の記事にまとめましたので、興味のある方はぜひこの機会にGETしてください。
面接でされる予想外の質問例
それでは、面接でされる予想外の質問にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、傾向やジャンルごとに質問例を具体的に紹介します。
【面接の予想外の質問例1】自分を何かに例える質問
自分を動物やものに例える質問は面接の定番です。しかし、企業によっては予想外のものに例える質問をして、学生を困惑させることがあります。
この質問は、自分の性格や強みをしっかりと理解していないと回答することが難しいです。どのようなものにも例えられるよう、自己分析を深めておきましょう。
- あなたを漢字一文字で例えると何ですか?
- あなたを色で例えると何ですか?
- あなたを食べ物で例えると何ですか?
- あなたを家電に例えると何ですか?
効率的に自己分析を深めたい学生は、ぜひこちらの記事に記載がある質問集を参考にしてみてください。
【面接の予想外の質問例2】学生の思考や価値観に関する質問
企業が面接をする最大の目的は、学生の内面を知ることです。そのため、学生の思考や内面を探るためにちょっと変わった質問をすることは珍しくありません。
このタイプの質問には多種多様なものがあるため、すべてをカバーして対策することは難しいでしょう。自己分析で自分が大切にしたい価値観や人生観などを明確にしておくと、どのような質問が来ても一貫性のある回答ができるようになります。
- 100万円あったら何に使いたいですか?
- 友達を選ぶときは何を重視しますか?
- 嫌いな人はいますか?理由も教えてください。
- 好きな動物は何ですか?
- 無人島に一つだけ持っていくなら何にしますか?
- あなたが最近やってしまった悪いことを教えてください。
- 今日の服装のポイントを教えてください。
【面接の予想外の質問例3】学生の能力に関する質問
学生の能力に関する質問は、自己PRやガクチカだけではわからない、学生の隠された強みや特性を知りたいときに行われます。
この質問は絶好のアピールチャンスなので、ほかの質問への回答との一貫性を意識しつつ、あなたの違った一面も見せられるといいでしょう。企業研究で求める学生像を明確化できていると、高評価がもらえる回答をしやすくなります。
- あなたのキャッチコピーを教えてください。
- ほかの学生には絶対負けないということを教えてください。
- あなたが面接官なら自分を採用しますか?理由も教えてください。
- 弊社にとってあなたを採用するメリットは何だと思いますか?
企業研究のやり方はこちらの記事で解説しているので、おさらいしておきましょう。
【面接の予想外の質問例4】企業の知識や熱意に関する質問
自社への志望度を測るために、企業の知識や熱意に関する質問をされることもあります。
この質問に答えられないと、志望度が低いと思われるため注意が必要です。前項で紹介した質問と同様に企業研究をしておけば対策ができるので、面接前に今一度企業への理解を深めておきましょう。
- 何か弊社へ質問はありますか?
- 私の名前を覚えていますか?
- 弊社の代表の名前を覚えていますか?
- 企業理念を覚えていますか?
- 弊社の課題は何だと思いますか?
- 弊社が業界最大手になるためにはどのような取り組みが有効だと思いますか?
以下の記事では、企業研究で押さえておきたい基本項目をまとめています。面接の仕上げとして、知識に漏れがないか確認してみてください。
【面接の予想外の質問例5】思考力や柔軟性を問う質問
非常に珍しいケースですが、一部の大企業などではGoogleの入試問題などで有名な、思考力や柔軟性を問う独自性の高い質問をされることもあります。
なぞなぞから数学的能力などジャンルはさまざまですが、こういった質問は対策が難しいため注意が必要です。
この質問では正解できるかどうかが見られているわけではないので、どうしても回答が思い浮かばない場合も、何かしら答えることが大切です。回答を求めるための考え方や問題解決の道筋などを説明するだけでも、プラスの評価になります。
- 日本にはいくつマンホールがあると思いますか?
- サイコロを3回振って、3回目に6が出る確率を求めてください。
- 友達3人に質問して旅行先の件で雨が降っているかを確認したとき、実際に雨が降っているときの確率はどれくらいですか?
- あるファッション雑誌がリニューアルされて発行部数が激増したが、利益が一向に増えないのはなぜだと思いますか?
面接で予想外の質問に答えられない場合の対処法
いくら対策をしても、予想外の質問をされたときに回答に詰まってしまうことはあります。もしも答えられない質問をされたときは、どうしたらいいのでしょうか。
低評価になりにくい対処法を、3つ紹介します。
【面接で予想外の質問に答えられないとき1】一息ついて考える時間をもらう
質問に答えられないと慌ててしまうかもしれませんが、焦ると思ってもいない回答をしてしまうこともあるので、パニックにならないようにまずは一息つくことをおすすめします。
「少し考えさせていただいでもよろしいでしょうか」と断り、15秒くらいで思考を整理してみると、気持ちが落ち着いて回答が思い浮かぶかもしれません。
【面接で予想外の質問に答えられないとき2】何かしら回答する
質問されてすぐに「わかりません」と言ったり、何も言わずに固まってしまったりすることは、低評価につながるため避けましょう。
回答が導き出せない場合でも、自分の意見や「こうしたらいいのでは」という回答にたどり着くまでの道筋を説明することで、あなたの思考力や価値観などを知ってもらうことが可能です。
難しい質問では、そもそも完璧な質問を期待されていないケースも多いです。100%の正解を目指す必要はないので、今の自分にできる精一杯の回答をしてみてください。
【面接で予想外の質問に答えられないとき3】素直にわかりませんと答える
少し考えても回答が思い浮かばない場合は、「わかりません」と言ってしまうのもひとつの手です。根拠もなくいい加減な回答をするくらいなら、正直にわからないことを伝えたほうが、評価が低下することを防げます。
質問内容によっては、「帰宅後あらためて自分の考えをメールしてもよろしいでしょうか」とフォローしてもいいでしょう。真面目さや意欲の高さが伝わります。
面接で予想外の質問への対策法
最後に、面接前にできる予想外の質問への対策法を4つ解説します。
【面接予想外の質問の対策法1】質問例を活用して回答を考えておく
企業独自の難しい質問を用意している会社は、実はそこまで多くありません。予想外の質問といっても頻出の傾向やジャンルがあるので、質問例などをネットや本で調べておき、ある程度答えを用意しておくとスムーズな受け答えが目指せます。
ただし、本当に予想できない問題も一部あるので、完全に対策することはできないことを理解しておきましょう。
しっかりと事前対策をしつつ、臨機応変に対応するための心の準備もしておくと、どのような質問をされても落ち着いて対応できるようになります。
【面接予想外の質問の対策法2】論理的思考力を身につけてアドリブに強くなる
本当に全く予想できない質問が出てきたときは、アドリブで答えるしかありません。
わからない質問に対して感覚や勘で答えると、説得力がなく支離滅裂になってしまいます。普段から論理的思考力を鍛えて、アドリブでも説得力がある回答ができるようにしておくことが大切です。
論理的思考力を鍛えるためには、「普段から思考や感情を具体的に言語化する」「主張と根拠をセットで考えるようにする」などの訓練が有効です。
論理的思考力に関する書籍は多く出版されているので、時間があるときに目を通しておくといいでしょう。
【面接予想外の質問の対策法3】面接に慣れておく
面接に慣れておくことも、予想外の質問対策にはおすすめです。場馴れしていると、予想外の質問をされても落ち着いて対処できるようになりますし、アドリブをする心の余裕も生まれやすくなります。
面接に慣れるためには、たくさん数をこなすか練習をするしかありません。友人やキャリアカウンセラーなどに協力してもらって何度も面接の練習をしておくと、就活経験が浅い学生でも面接に慣れることができます。
面接の練習方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
【面接予想外の質問の対策法4】自己分析と企業研究を深める
たとえ予想外の質問であっても、自分のことや志望企業のことを聞かれて答えられないのは問題です。こういった学生や企業のことを問う質問は、定番の質問と違った聞き方をされても、スムーズに回答できることが理想的です。
思考力などを問う質問とは違って対策がしやすい質問なので、できる範囲の対策はしっかりとしておきましょう。
予想外の質問への対策は、とにかく自己分析と企業研究がカギを握ります。自己分析を深めたい学生は、ぜひキミスカの適性検査を活用してみてください。
予想外の質問例を活用して面接対策をしよう!
面接で出題される予想外の質問。人事は予想外の質問をすることで、学生の素の部分やとっさの対応力を見たいと考えているので、自分らしく落ち着いて回答をすることが大切です。
すべての質問に対する回答を完璧にすることは難しいですが、出題されやすい質問の傾向やジャンルを理解しておけば、ある程度の対策をすることは可能です。今回紹介した質問例を参考に、定番の質問以外の対策もしておいてくださいね。