【例文あり】協調性の自己PRを作る4つのポイント!注意点もあわせて解説

社会に出ると複数人で業務に取り組む機会が増えるため、「協調性」が重要視される傾向にあります。そのため自己PRで協調性をアピールすることは有効であると言えるでしょう。

しかし「私には協調性があります」と伝えるだけで高評価を受けるわけではありません。では一体どのような自己PRが評価されるのでしょうか?

記事の最後に、協調性をアピールした自己PRの例文も載せているので、必ずチェックしましょう!

企業が求める協調性とは?

企業に評価される自己PRを作るには、企業が求めている協調性についても理解する必要があります。これを疎かにしていると的外れなアピールをしてしまうことがあるため注意しましょう。

企業が求めている「協調性」

 1.仲間や上司と切磋琢磨していける
 2.会社の規則やルールを重んじて行動ができる

1に関しては中小企業やベンチャー企業に多く、2については大企業や老舗に多い考え方です。企業が求めている協調性は、企業によって多少異なります。そのため、自分が志望している企業はどういう考えでどんな人材を欲しているのかをあらかじめ調べておく必要があります。企業を研究する際はパンフレットやホームページ、OB・OG訪問などを利用してみてください。

協調性がある人の特徴とは?

協調性がある人はどんな特徴があるのでしょうか?自分が以下に当てはまっているかどうかをチェックし、本当に協調性があるのかを改めて確認しておきましょう。

協調性がある人の特徴

□洞察力が鋭く人の感情に敏感である
□社交的で周囲の人間関係が良好である
□笑顔でいることが多く、心に余裕がある
□解説や人に説明するのが上手い
□「個」よりも「チーム」を優先する
□不平や不満を口に出さない

このような人は協調性があると言えるでしょう。もし1つも当てはまるものが無い場合は、協調性以外の部分にあなたの強みがあると考えられます。自己分析をやり直したり他己分析を実施して自分の強みを再度探してみてください。

協調性がない人の特徴とは?

協調性がない人には、どのような特徴が見られるのでしょうか?自身に該当する項目がないかを確認することで、改善点や自己PRでの伝え方を考えるヒントになるかもしれません。以下は協調性がない人によく見られる特徴です。

協調性がない人の特徴

□他人の意見を受け入れず、自分の主張を優先しがち
□相手の感情や状況に無関心で、配慮が欠ける
□チームでの作業を嫌がり、単独行動を好む
□批判的な言動や否定的な態度が目立つ
□コミュニケーションを避ける傾向がある

これらに該当する場合は、自己分析を通じて改善に努めることが大切です。特に自己PRでは、協調性を補う別の強みをアピールする工夫が必要です。

協調性を伝える自己PRの例文

ここまで解説してきたポイントや注意点を踏まえて作った自己PRの例文を2つ紹介します。

例文1

私の強みは人を巻き込んで動かし、組織としての力を高める能力です。

大学では映像作品制作のサークルに在籍していたのですが、何本作ってもなかなか全員が納得できる作品を仕上げることができずに悩んでいました。そこで、サークル外から希望者を募り、作品を何本か見てもらってアドバイスしてもらうことを思い立ちました。様々な意見が出ましたが、多く目立ったのは「BGMや効果音が全体的に良くない、映像とマッチしていない」という指摘でした。撮影技術や特殊効果には自信を持っていましたが、音響関係については専門のメンバーがおらず、あまり重きを置いてこなかったため、その弱みが作品の中に出てしまっているということが分かりました。

そこで同じ大学の音楽サークルと交渉してBGMや効果音の作成をお願いし、出来上がったものを組み込んでみたところ、ようやく納得のいく素晴らしい作品を作ることができました。

ここで学んだ、組織として力が足りなくても、外部の人を巻き込めば補えるということの大切さを、入社後の仕事にも活かしていきたいと思います。

例文2

私のモットーは団結の精神です。

高校時代に主将を務めていた野球部では、グランドの整備や部室の掃除、道具の手入れ、洗濯など、雑務は全てマネージャーが担当していました。しかし部員が増えるにつれてマネージャーの負担が大きくなり、それまで弱音を吐くこともなく笑顔で雑務をこなしていたマネージャーからも、明らかに疲労の色が見えるようになりました。このまま全ての負担を押し付け続けるのは無理があると考え、これまでマネージャー1人が担当していた様々な作業を、1年生から3年生までの部員全員が分担して行うことを提案しました。反対の意見も出ましたが、熱意を持って粘り強く説得することで理解を得ることができました。

結果、マネージャーの負担が減っただけでなく、色々な作業を一緒に行うことによって部全体の団結力や連帯感も強まりました。毎日の練習にも今までに増して熱が入るようになり、それまで一度も果たせていなかった地区大会優勝も果たすことができました。

仕事においても周りによく目を配り、チームが団結して気持ちよく仕事ができるように提案していきたいと思います。

例文3

私の強みは多様な意見をまとめ、全員が納得できる合意点を見つけることです。

大学生の時、カフェでのアルバイトチームが忙しさのあまりギスギスし始め、ホールスタッフとキッチンスタッフの間で不満が募っていました。私は、双方の声に耳を傾け、それぞれが抱える問題点や要望を整理する場を設けました。たとえば、キッチン側は「注文が一気に来ると対応が追いつかない」と訴え、ホール側は「お客様対応に集中したいが、キッチン側と情報共有が不足している」と不満を示していたのです。

これらを踏まえ、注文票の書式改善や役割分担の見直しを提案し、業務フローを再構築しました。その結果、お互いを理解し合える環境が整い、スタッフ間の関係性が改善されると共に、お客様へのサービス品質も向上しました。

入社後も、周囲の声を拾いながら、より良いチームづくりに貢献していきたいと思います。

例文4

私の協調性は、個々の強みを生かしながらチーム全体を高める点にあります。

大学でのゼミ活動では、論文発表会に向けたグループ研究で、意見がまとまらず停滞する事態が起こりました。各メンバーが独自のアプローチを主張し、研究テーマや資料整理の方針が定まらなかったのです。そこで私が提案したのは、全員が自分の得意分野を明確にし、それを生かせる役割を分担することでした。分析が得意な人はデータ処理、コミュニケーションが強みの人は発表用スライド作成、まとめ役は進行管理といった具合に役割を明確に振り分け、共通ゴールを再確認しました。

その結果、チームは混乱から脱し、スムーズに研究を進めることができました。

社会人になっても、個性を尊重しながら組織全体で成果を最大化できるよう、協調性を発揮していきたいです。

 

協調性を自己PRで伝える時のポイント

協調性を自己PRでアピールする時に押さえておいて欲しいポイントが4つあります。どれも欠かせないものになるので、自己PR作成前にしっかりと確認しておきましょう。

1.協調性を自分の言葉で言い換える

冒頭でも話した通り「私の強みは協調性です」と伝えるだけでは、企業には何も響きません。なぜなら、協調性をアピールしてくる就活生は毎年多くいるため、無個性だとその他大勢に埋もれてしまうのです。そのため人事の印象に残るアピールをするには、他の就活生と違う表現をする必要があります。

また、協調性には様々な種類があります。例えば仲間の気持ちを繋ぐのが得意な協調性の持ち主もいますし、人に物事を解説することが得意な人もいます。「私の強みは協調性です」という伝え方では、「どのような?」が抜けてしまっているため、あなたの魅力が伝わりにくいでしょう。

こういった理由から、協調性を自分の言葉で言い換えて伝えることが必要になります。「協調性 言い換え」とネットで検索すれば、例文が沢山出てくると思いますがそれを使ってしまっては意味がありません。この言い換えは自分の言葉でするからこそ価値があるのです。なので、例文は参考にする程度にしてください。

2.なぜ協調性が身についたのかを話す

協調性が役に立ったという経験を話すことはもちろん重要ですが、その強みをどうやって身につけたのかを説明することができると好印象を残すことができます。なぜなら人事は能力そのものよりも、あなたが何を経験してどう成長してきたかの過程を知りたがっているからです。

また、成長の仕方を具体的にアピールできると、新しいスキルを自分で吸収する力を持っているとアピールすることにも繋がります。

3.能力を発揮したエピソードを盛り付ける

面接で「私の強みは協調性があるところです」と、抽象的な結論をアピールするだけではあなたの魅力は伝わりません。自己PRではどんなことができるのか」「それを今後どのように活かしていくのかを具体的にイメージしてもらう必要があります。

これらをイメージしてもらうには、「協調性を活かして乗り越えた課題・問題」「協調性が役に立ったエピソード」を簡潔に話す必要があります。理想的な自己PRを伝えることができれば、「協調性が本当に備わっていているし、今後仕事に活かしてくれそうだ。」と採用担当者に実感してもらえます。また、自己PRで話すエピソードは「相手がその場面を想像できるかどうか」を意識して選ぶようにしましょう。難しい専門用語や複雑な話が出てしまう方は、簡潔に伝える練習を何度もしましょう。

4.仕事でどのように活かせるのかを提示する

協調性が活かせたエピソードを説明したあとは、それが仕事にどう繋がっていくかを具体的に提示しましょう。自分の強みと業務をリンクさせられる学生は、入社後のビジョンがハッキリしていると好印象を残すことができます。

協調性はどんな業界・職種でも必要不可欠な能力です。そのため、業界研究や企業研究さえできていれば必ず業務にリンクさせることができるでしょう。業界研究の方法はこちらの記事をご覧ください。

業界研究ノートは8つの項目で完成!必須項目と作り方を解説

協調性の自己PRが書けないと悩んでいる時の対処法

自己PRが書けずに悩んでいるのなら、まずは自己分析のやり直しをおすすめします。「一度やったことがあるんだけどなぁ…」という人も、もしかしたらやり方が悪く自己理解が不十分なままである可能性があるため、改めて違う方法で自己分析をしてみるのも1つの手でしょう。

実は自己分析には就活の軸を見つけるものと、自分の強みを見つけるものの2種類が存在します。このどちらか片方しか見つけられていないのに、自己分析を終えてしまう人が毎年多くいるのです。もし自分が当てはまっているかもしれないと感じた方はこちらの記事をお読みください。今からでも遅くはありません!一緒に自己分析を進めていきましょう!

自己分析は2タイプあるって知ってた?「人気なやり方」6選もまとめて解説!

協調性を自己PRで伝える時の注意点

ポイントを押さえることができたら、次は注意点の解説をしていきます。思いもよらぬ落とし穴になってしまわぬよう、作成前に必ず把握をしておきましょう。

短所として捉えられないようにする

よくある誤解のされ方

・周りの影響を受けやすい
・基本的に受け身でいることが多い
・自分から本音を言わない
・八方美人である

協調性をアピールすると、上記のように捉えられてしまう事もあります。そのため自己PRを作成する時は、協調性をマイナスに誤解されない伝え方を心がけましょう。

【誤解されやすい自己PRの例文】
「所属していたサークルで部長を務めていましたが、常に部員の声に耳を傾け、その意見をサークルの運営方針に最大限反映するように努力してきました。自分の考えと食い違いがある意見でも、部員の多数が賛成するようなら取り入れるようにしてきました」

この自己PRだと、自分で主張や決断をせず、周りに合わせることばかり考えていると解釈することもできます。

協調性を自己PRする際は「自分の考えがしっかりあった上で行動に移した」ことを具体的に話してください。そうすれば上記のように誤った捉え方をされることは無くなるでしょう。

読みづらい文章構成にならないようにする

次に注意して欲しいのが文章構成についてです。どんなにいいことをアピールしても、文章の繋げ方や話す順番がごちゃごちゃしていると相手に上手く伝わりません。ではどのような手順で協調性をアピールしていけばいいのでしょうか?

キミスカはPREP法を用いて自己PRを構成することをおすすめしています。このPREP法は就活に限らずビジネスでも使われる手法なので、一度身に付けてしまえば一生役立つ知識になります。

「PREP法」と聞くとなんだか難しいような気がしますが、実はそんなに複雑なものではありません。上記の画像の通り、「結論→理由→具体例→結論」の順で話を組み立てていくだけです。

こちらの記事ではPREP法を用いた自己PRの書き方について徹底的に解説しています。「面接官に響く自己PRを作りたい!」や「人事に少しでも好印象を与えたい!」と考えている方は、是非一度目を通して頂ければと思います。

【就活】自己PRの書き方と例文!絶対に落ちない自己PRを就活のプロが徹底解説

新卒と転職では求められる協調性のエピソードが違う

新卒採用と転職採用では、求められる協調性のエピソードに違いがあります。新卒採用では、学生生活でのチーム活動やアルバイト経験を通じて、周囲と協力して成果を出したエピソードが重視されます。

一方、転職では、職場での具体的なプロジェクト経験や業務を通じて、どのようにチームに貢献し、成果を上げたかが求められます。応募先のニーズに応じて、エピソードを選び、的確に伝えるよう心がけましょう。この違いを把握することで、面接官に響く自己PRが作れるはずです。

協調性をアピールする自己PRの最後の締め方は?

自己PRを締めくくる際には、自身の協調性を活かしてどのように貢献できるかを具体的に述べることが重要です。例えば、「協調性を武器に、チームで成果を上げた経験を活かし、御社の目標達成に貢献したい」といった未来志向の結びが好印象を与えます。

最後に、「私の協調性が新しい環境で活かせることを楽しみにしています」と締めることで、前向きでやる気のある姿勢を伝えられるでしょう。

自己PRで協調性をアピールして好印象を与えよう

協調性は社会で活躍するのに必要不可欠なスキルです。そのため自己PRで協調性をアピールすることは非常に有効になります。ただ、同じようなことを伝える就活生が毎年沢山いるため、自分の言葉で言い換えるという工程がとても重要です。

また、協調性が短所だと誤解されないようにする工夫も必要です。「自分が何を考えてその行動に至ったのか」を具体的に説明することでより正確に自分の強みを伝えることができます。

自己PRが完成したら次は面接の準備をするステップに移っていきます。以下の記事を読むと面接に関する準備が一通りできますので、是非参考にしてください。

就活面接でよく聞かれる質問11選!面接マナーや流れも徹底解説!