就活の座談会を徹底攻略!基本情報から質問例・参加するときのマナーなどを解説

就活のときに実施される座談会とは、学生と企業の社員がグループになってざっくばらんに話すことで、企業のことを学生に知ってもらうためのプログラムです。

企業主導で進行するのではなく、学生が自発的に質問する必要があるため、参加時にはさまざまな注意点があります。

今回は、座談会の概要や参加前の準備、当日や参加後に取るべき行動について徹底解説します。この記事を読んで、座談会のマナーや活用法をマスターしておきましょう。

座談会とは?

座談会は会社説明会やインターンの一環として実施され、学生から社員に質問することで、より企業について深く知るためのイベントです。

採用とは関係のない社員が応対してくれることが多いため、学生はリラックスした雰囲気の中、本当に知りたいことを質問できます。

企業と学生の両方にメリットがあるイベントで、開催のタイミングや形式もさまざまです。メリットや開催の概要を以下にまとめたので、基本的な知識として身につけておきましょう。

基本情報 概要
企業の開催目的
  • 学生に自社を知ってもらい、志望度を高めてもらう
  • 入社後のミスマッチを防ぐ
学生の参加メリット
  • 説明会やインターンでは聞けなかったことを聞ける
  • 「ここだけの話」を引き出し、選考活動に活かせる
開催のタイミング
  • 会社説明会のあと
  • 1Day仕事体験(1Dayインターン)や短期インターン
  • 選考の途中
開催形式
  • グループ分けした学生のテーブルに社員が座る「テーブル形式」
  • 立食パーティーのように自由に移動できる「パーティー形式」

座談会の概要についてはこちらの記事で詳しく紹介しているので、あわせてチェックしておきましょう。

就活の座談会とは?参加する目的・メリットや質問の仕方を解説!

座談会へ参加する前に必要な準備

ここからは、実際に座談会へ参加するときに押さえておきたい知識を見ていきましょう。まずは、参加前に行なっておくべき準備を3つ解説します。

【座談会の事前準備1】開催情報を調べる

座談会はすべての会社で行われるわけではありませんし、開催時期もさまざまです。そのため参加するためには、まず開催情報を知ることが大切です。開催情報は、以下の方法で調べられます。

【開催情報の調べ方】
  • 企業ホームページ
  • 就活ナビサイト
  • 企業SNS
  • 大学のキャリアセンター

座談会は単体で行われるケースがほとんどなく、説明会やインターンとセットで行われることが多いです。

そのため、まずは上記の方法で企業の説明会やインターンについて調べ、そのプログラムの一環として座談会が記載されていないかチェックしましょう。

【座談会の事前準備2】参加目的を明確にする

参加する座談会が決まったら、参加目的を明確にしましょう。

目的がないまま「なんとなく」で当日参加してしまうと、結局何の印象も残らないムダな時間になってしまいます。

反対に、目的があるとどのように行動すればいいかが明確になりますし、社員の話のなかで自分にとって重要なポイントを見極められます。

目的は学生によって違うため、あなたの興味や志望業界に合わせて設定しましょう。学生の参加目的の例としては、以下のようなものがあります。

【参加目的の例】
  • 社員の雰囲気を見てみたい
  • 社員が実際にしている仕事を知りたい
  • 忙しい業界だと聞くが、実際はどうなのか知りたい
  • 志望動機を深めるために仕事のやりがいを聞きたい など

    上記のような目的を設定するためには、そもそも企業についてある程度知識を持っている必要があります。有意義な時間にするためにも、参加前は企業研究をしておきましょう

    企業研究の方法は、こちらを参考にしてください。

    企業研究の方法7選!具体的なやり方とチェックすべきポイントを解説

    【座談会の事前準備3】質問案を考える

    目的を設定できたら、社員に聞きたい質問案を考えていきましょう。

    当日質問を考えようとしても、緊張のあまり頭が真っ白になってしまう恐れがあります。

    あらかじめ質問を考えてメモしておくと、聞きたいことを確実に質問できるためおすすめです。

    また、座談会でできる質問の数は限られています。いくつか候補を書き出して優先順位をつけておくと、本当に知りたいことを聞き逃すことがなくなるでしょう。

    ここでは、OK質問とNG質問について簡単な例を記載しておきます。

    【OK質問の例】
    • 具体的な1日の流れを教えてください。
    • 〇〇さんが感じる仕事のやりがいはなんですか?
    • 難しいと感じる仕事はありますか?
    • 将来の目標を教えてください。
    • 今のうちに勉強しておくと役立つ知識はありますか?

    OK質問は、企業の具体的な業務や社員が感じるやりがい、キャリアパスなどについてです。

    座談会は、基本的にどのような質問をしても問題ありません。気になることがあれば、積極的に質問しましょう。

    【NG質問の例】
    • 有給休暇は取れますか?
    • 給料やボーナスは高いですか?
    • 事業の概要を教えてください。
    • 私の〇〇という強みをどう思いますか?

    NG質問は、条件や福利厚生に関する過度な質問や、調べればわかるような質問、自分本意な質問です。こういった質問をすると悪印象になる恐れがあるため、注意しましょう。

    ここで紹介したOK質問を参考にしてもいいですが、自分だけの質問を考えたい方は、以下の切り口で考えてみてもいいでしょう

    【質問案が浮かばないときのヒント】
    • 業界に関する質問:将来性や課題
    • 企業に関する質問:強みや伸ばしたい事業・課題
    • 社員に関する質問:社員自身の働き方や今までの経験、今後の目標
    • 採用に関する質問:今後求める人材や必要なスキル

    座談会に参加しているときのポイント

    しっかりと事前準備ができたら、考えた質問案を持って座談会に参加していきましょう。座談会には人事やほかの学生も参加しているため、マナーを守ることが大切です。

    ここでは、参加中に気を付けたいポイントについて3つ見ていきましょう。

    【座談会中のポイント1】マナーを守って質問する

    座談会に参加するときは、社会人としてのマナーを守るようにしてください。

    採用とは関係ない場ですが、あまりにも態度が悪かったり礼儀がない対応をしたりしてしまえば、評価を下げられる可能性は十分に考えられます。

    明るい挨拶をする、ハキハキ喋るなどの基本的なマナーはもちろん、座談会特有の質問マナーを守ることも大切です。

    【質問マナー・流れ】
    1. 挙手
    2. 大学名と名前、お礼を言う
    3. 複数質問をするときは最初に伝える
    4. 具体的かつ簡潔に質問をする
    5. 最後にお礼を伝える
    【質問する際の例文】

    (質問)
    「〇〇大学4年生の〇〇と申します。本日は貴重なご機会をいただき、ありがとうございます。事業内容について2つの質問をさせてください。
    まず、御社の〇〇という企業理念に魅力を感じましたが、実際入社してこのミッションが実現できていると感じるのはどのようなときですか?
    また〇〇さんが考える、今のうちに勉強しておいたほうがいい資格などはありますか?」

    (お礼)
    「とても勉強になりました。貴重なご意見、ありがとうございます。」

    当日は緊張で混乱してしまう可能性もあるので、あらかじめ練習したり例文をノートにまとめたりしておくことをおすすめします。

    【座談会中のポイント2】メモ帳を持っておく

    座談会に参加するときは、必ずメモ帳を持っていきましょう。

    メモ帳は質問したいことをまとめておくことにも役立ちますし、質問の回答を書いておくことで、後日エントリーシートや面接の対策をするときに内容を忘れてしまうことを防げます

    当日気になることが新しく見つかることもあるので、業界研究の内容を記載しておいてもいいでしょう。

    ただし、メモだけに集中することは避けましょう。メモを確認したり残したりするとき以外は顔を上げ、相手の目を見て話を聞くことも大事です。

    【座談会中のポイント3】周囲にも気を配る

    周囲に気を配ることも、必ず意識しておきたいポイントです。

    質問のときに自己PRを始めてしまう学生もいますが、座談会はほかの学生もいる場なので、自分本位な質問やアピールをすることはルール違反になります。

    また、ほかの学生がする質問を邪魔しないことも大切です。質問が重複することも好ましくないので、自分がした質問以外の回答もしっかりと聞いてメモを取るようにしましょう。

    座談会に参加後の学生がすべきこと

    「参加したらそれで終わり」にしてしまうと、せっかくの貴重な体験を十分に活かすことはできません。

    聞いたことをしっかりと選考に活かすためにも、参加後にもうひと工夫することをおすすめします。

    ここからは、座談会のあとに学生がすべきことについて紹介します。

    【座談会参加後にすべきこと1】お礼メール

    必ず送らなければいけないというわけではありませんが、座談会に参加したあとはお礼のメールを送ると好印象を残せる可能性があります。

    志望度が高いことをアピールできますし、単純に丁寧に対応してくれた社員へ感謝の気持ちを伝えられるというメリットがあります。

    ただし、お礼メールで好印象を残すためには、礼儀的なテンプレートメールではなく、あなたの気持ちが伝わる文面にすることが肝心です。例文を記載しておくので、メールを送りたいときは参考にしてみてください。

    【お礼メールの例文】

    【件名】
    座談会のお礼/〇〇大学・(氏名)

    【本文】
    ○○株式会社 人事部
    ○○ □□様

    お世話になっております。
    本日の座談会に参加しました、○○大学の○○と申します。

    この度は貴社の座談会に参加させていただき、誠にありがとうございました。
    〇〇様への質問のなかで「作り手の想いを伝える商品開発をしている」という話を伺い、
    貴社はお客様だけではなく、商品に携わるすべての人を尊重した事業を行なっていることが印象に残りました。

    私は日本の伝統的な技術を活かした貴社の〇〇商品に魅力を感じ、その技術を後世に残したいと考えていたので、技術者のことを大切にする貴社への志望度がいっそう高まっています。

    丁寧にご対応いただいたこと、貴社をより深く知る機会をいただきましたこと、深く感謝しております。
    引き続き、今後の選考でもどうぞよろしくお願いいたします。

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    ○○大学 ○○学部 ○○学科
    ○○ ○○(自分の名前)
    Tel:000-0000-0000
    Mail:entry@xxxx.com
    ———————————–———–———–

    【座談会参加後にすべきこと2】選考に活かす準備をする

    座談会に参加したあとは、質問で解消した疑問を志望動機や自己PRで活かすことが大切です。座談会の内容は説明会や会社ホームページには書いていないことばかりで、ほかの学生との差別化に役立つためです。

    座談会が終わったらメモした内容を振り返り、その中から選考対策のときにネタとして活用できるものがないか探しておきましょう。

    「今日聞いた業務には自分の強みが活きるな」「この内容は志望動機に使えるな」というものがあればメモを残しておき、エントリーシートや面接の回答を作成するとき見返せるようにしておくとスムーズです。

    もちろん座談会に参加した結果、選考に進まないという判断をすることもあるでしょう。その場合は、選考に進まないと考えた理由を残しておくと、今後企業を選ぶときの判断材料のひとつとして役立ってくれます。

    座談会はポイントを押さえて参加しよう!

    学生と実際に企業で働く社員がざっくばらんに話せる座談会は、説明会やホームページではわからない「企業の本当の姿」が知れる貴重な場です。

    ここで得た情報は志望動機や自己PRの作成に役立つので、志望企業が開催しているときは積極的に参加することをおすすめします。

    座談会には参加前の準備や当日の行動、参加後のアフターフォローなど押さえておきたいポイントが数多く存在しています。この記事でそれぞれのポイントをよく復習し、万全の体制で参加しましょう。