この記事では、就活で聞かれる時事問題や企業が聞く目的などを例文付きで解説していきます。
皆さんこんにちは。月間PV62万件を突破したメディア、『就活研究室』編集長の大舘(オオダチ)です。
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そもそも就活で大切な時事問題って?
そもそも「時事問題」とは、社会で起きた出来事の総称のことを指します。詳しくは後述しますが、社会問題や政治経済、国際情勢などについて聞かれることが多い傾向にあります。場合によっては、スポーツなどについて聞かれることもあるため、幅広い分野を押さえておくことが大切です。
時事問題はどの業界でも出題される可能性がありますが、とくに社会や経済の流れに敏感な金融業界や商社などで出題される傾向にあります。また、公務員試験では必ず出題されるので、しっかりと対策しておきましょう。話題となっているニュースはもちろん、業界に関連するニュースについて出題されることもあるため、業界研究のついでに関連ニュースをチェックしておくと効率的でおすすめです。
時事問題対策と一緒に行っておきたい業界研究については、こちらの記事を参考にしてみてください。
就活で時事問題について聞く企業側の目的
多くの業界で聞かれる時事問題ですが、企業はどういった狙いがあって出題するのでしょうか。目的がわかれば、好印象を残せる回答方法が見えてきます。
ここでは、時事問題を聞く企業の目的を3つ見ていきましょう。
【就活で時事問題を聞く目的1】社会問題に関心があるかどうかを知るため
最大の目的は、学生が社会問題に興味があるかどうかを知ることです。社会人として仕事をするうえで、社会の変化や世間のニーズを汲み取って動くことが大切です。
時事問題について聞いたときにサッと答えられると、社会問題へのアンテナが敏感であることがわかります。「社会に関心がある=自発的に情報を収集して成長するポテンシャルがある」ということになるため、選考でプラスに働くのです。
【就活で時事問題を聞く目的2】応募者の一般常識を確かめるため
時事問題は一般常識であるため、人事は質問を通して常識が備わっている人材かどうかについて判断したいとも考えています。時事問題を知らない学生は、社会について知ろうとする意欲が低く、一般的な常識やビジネスマナーが備わっていないと思われるリスクがあります。
時事問題で出題されることは社会人として常識な内容ばかりなので、日常的にニュースや新聞をチェックしてしっかりと押さえておきましょう。
【就活で時事問題を聞く目的3】自分の意見を持っているかどうかを知るため
時事問題に関する質問を通じて、その問題に対してどう感じたのかについてあなたの意見を聞かれることもあります。この場合、自分の頭で考えたうえで、意見を持って行動できる学生かどうかを見極めたいという狙いがあります。
このとき重視されるのは、あなたらしさや論理的な思考、意見をわかりやすく伝える文章力などです。時事問題について意見を聞いたりグループワークで話し合ったりする選考の場合、こういった思考力を見られている可能性が高いのです。
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就活で時事問題について聞かれるのは2つのシーン
一口に時事問題といっても、出題形式は大きく分けると2種類あります。ここでは、就活で時事問題について聞かれるシーンと出題形式を見ていきましょう。
【就活で時事問題が聞かれるシーン1】筆記試験
まず、筆記試験の設問で時事問題について問われることがあります。この場合、SPIや適性検査の試験とあわせて、企業が独自に作成した時事問題のテストが行われることが多いです。学生の意見を聞くものではなく、「〇年の首相の名前は?」など一般常識を問う問題がほとんどである点が特徴的です。
ただし、なかには小論文形式で時事問題について出題することもあるため、意見が言えるほどの深い知識が必要になるケースもあります。筆記試験の概要に「小論文」「作文」などと記載されている場合は注意しましょう。
【就活で時事問題が聞かれるシーン2】エントリーシートや面接
次に、エントリーシートや面接の選考で「最近気になるニュースは?」「〇〇のニュースについてどう思う?」と出題されるケースが挙げられます。この場合、どのようなニュースを題材に選ぶのかで学生の性格や興味を知り、ニュースに対する意見で思考の傾向を知りたいと思っています。そもそもニュースを知らないと回答すらできないので、直近で話題になっているニュース、業界のニュースは必ず押さえておくようにしましょう。
また、グールプワークやグループディスカッションの選考で、時事問題をテーマとして取り扱うこともあります。この場合も、学生の思考が重要視されているため、時事問題の概要を押さえて意見を言えるように準備しておくことが大切です。
面接で「最近のニュース」について聞かれたときの回答方法については、こちらの記事を参考にしてみてください。
就活で時事問題について回答するときの例文とポイント
ここでは、時事問題について質問する人事の意図を踏まえ、回答方法の一例とポイントについて紹介します。どのように答えたらいいかわからない学生は、ここで質疑応答のイメージをしておきましょう。
就活時事問題の回答と例文
【質問】
同一労働同一賃金についてどう考えますか?
【回答例文】
同じ仕事をしている限り、雇用形態にかかわらず同一の賃金を受け取れることは、人手不足が課題になっている日本にとっていい傾向だと考えます。同一労働同一賃金で子育て世代が働きやすい環境が整えば、さまざまな境遇の人が活躍の機会を得られるようになり、少子化対策にも効果があると思います。待遇がよくなれば人手不足の問題が解消され、非正規の人でもやりがいを感じてキャリアアップを目指せる社会になるでしょう。ただし、人件費の高騰や非正規社員間の賃金格差が生まれる恐れがあるため、計画的に導入することが今後の課題だと感じます。人材業界のトップランナーである貴社に入社することで、同一労働同一賃金を含めた課題の解消を目指し、さまざまな境遇の人がいきいきと働ける環境づくりのサポートをしたいです。
就活時事問題の回答ポイント
就活で時事問題に対して回答するときは、以下の2点を押さえておきましょう。
- 時事問題に対する自分の意見を述べる
- 志望動機につなげる
時事問題では客観的で冷静な分析力、思考を言葉にする力が重要視されます。そのため、事実を知っていることをアピールするだけではなく、それに対する意見を自分の言葉で説明することが大切です。
業界に関連する時事問題の場合、知識の深さも評価対象となります。この場合は単に意見を言うだけではなく、志望動機や将来の目標につなげて回答すると、人事を唸らせる回答に仕上がるでしょう。
就活の時事問題で押さえておきたいテーマと出題例
ここからは、就活の時事問題で押さえておきたいテーマと出題例について掲載します。選考対策のときは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
なお下記以外にも、志望する業界に関するニュースについては念入りにチェックしておきましょう。
【就活時事問題のテーマ1】政治
直近3年以内に起きた大きな政治的出来事は、頻繁に出題される傾向にあります。その年だけではなく、少し遡って大きな出来事についてしっかりと知識をつけておきましょう。
- 法令の改正
- 総理大臣の交代
- 選挙の結果
- 天皇の交代
- イギリスのEU脱退など海外の大きな出来事
【就活時事問題のテーマ2】経済
金融業界であれば、経済についての時事問題もよく出題されます。政治と同様、国内の経済だけではなく海外の経済、貿易などについてもチェックしておいてください。
- 税金や金利などのお金に関する政策
- インフレやデフレなどの経済動向
- 貿易摩擦による日本への影響
- 働き方改革による経済影響
- 東京五輪にともなう日本経済の変化
【就活時事問題のテーマ3】文化
問題として出題されることはあまり多くありませんが、ごくまれに文化的出来事について質問されることがあります。答えられない学生も多いので、しっかりと押さえておくと教養の深さがアピールできるでしょう。
- 世界遺産
- 芥川賞や直木賞受賞作品
- ノーベル賞受賞者の名前
- 芸術関連の知識
【就活時事問題のテーマ4】スポーツ
スポーツに関する時事問題は、オリンピックが近いと出題されることがあります。趣味や特技をスポーツだと伝えている場合、人事が機転を利かせて聞いてくることもあるので、念のためチェックしておくと安心です。
- 箱根駅伝優勝校
- 高校ラグビーの結果
- 偉業を残したスポーツ選手
【就活時事問題のテーマ5】社会
社会の動向や問題も、時事問題ではよく聞かれます。ほかの問題とは違い、知識よりも学生の考えが重視されることが多いテーマです。
- 新型コロナウイルス
- 少子高齢化
- 環境問題
- 地方創生
- 最新の科学技術
就活で時事問題対策する方法3選
時事問題対策するときは、さまざまな媒体で情報を収集することが大切です。最後に、時事問題対策の方法を3つ紹介します。
【就活時事問題の対策法1】新聞・書籍
もっともおすすめなのは、新聞や書籍から情報を収集することです。新聞や書籍はほかのメディアよりも詳しく時事問題を取り扱っており、その背景や専門家の意見などが掲載されていて、深い理解が得られるためです。
日頃から新聞を読むことが一番ですが、選考まで時間がないときは、時事問題対策用の書籍を購入すると効率的に対策ができます。
- 『朝日キーワード就職』 朝日新聞出版社日経キーワード
→社会情勢をメインに対策したいときにおすすめ - 『時事&一般常識の完璧対策』 日経出版社
→経済をメインに対策したいときにおすすめ - 『最新最強の一般常識』 成美堂出版編集部
→頻出ジャンルを効率的に対策したいときにおすすめ - 『カンタン総まとめ 就活の一般常識&時事』 就職情報研究会
→ハンディタイプで手軽に対策したいときにおすすめ
多くの本を読むよりも、1冊をじっくり読み込んだ方が効果的です。勉強しやすいお気に入りの一冊を見つけて、すみずみまでインプットしましょう。
【就活時事問題の対策法2】インターネット
インターネットで時事問題の対策をすることも、実はかなり有効です。SNSやネットニュースなどは、移動時間や暇な時間に見られるので手軽で効率もいいです。ただし、ネットニュースで読んだ内容は忘れやすいので、気になったニュースがあるときはメモに残しておくといいでしょう。
- 一般常識一問一答.com
- 時事ドットコム
- キャリタス就活
- 一日一問知っておきたい時事問題2021
【就活時事問題の対策法3】テレビ
ニュース番組も、時事問題対策に役立ってくれます。朝の通学前や夜のリラックスタイムに眺めるだけでも、社会や経済に関する知識を身につけられるでしょう。
- ワールドビジネスサテライト(テレビ朝日:月~金 23:00~23:58)
- ニュースモーニングサテライト(テレビ東京:月~金 5:45~6:40)
- クローズアップ現代(NHK:月~木 7:30~7:56)
- 日経 マーケット アイ(BSテレ東:月~金 6:40~7:00)
時事問題を通してもっとあなたのことを知ってもらおう!
時事問題は、学生の情報感度や一般常識だけではなく、考え方や興味を探るために行われる質疑応答です。情報を収集するのはもちろんのこと、常にニュースに対して「どう感じるのか」考えながら過ごせると、どのような質問をされてもあなたらしい回答ができるようになるでしょう。
就活はエントリーシートの作成や面接対策などやることが多いため、頻出の問題を押さえて効率的に時事問題対策をすることが大切です。今回紹介した出題例や対策方法を参考に、あなたのことを知ってもらえる回答の準備を整えておきましょう。