自己prボランティア

この記事では、自己PRで「ボランティア経験」をアピールする方法や人事の評価ポイントなどを例文付きで解説していきます。

皆さんこんにちは。月間PV62万件を突破したメディア、『就活研究室』編集長の大舘(オオダチ)です。
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就活でボランティア経験をアピールしようと考える学生は多く、実際に自己PRのテーマとしてよく見られるものです。しかし、他の就活生も扱うテーマであるがために、差別化を図らなければせっかくの自己PRも埋もれてしまいます。自己PRで企業に自分を効果的に売り込めるよう、ポイントや注意点をおさえていきましょう。以上のことを踏まえて、解説していきます。

ボランティア経験を自己PRでアピールするのは非常に有効

ボランティアの経験は、自己PRのアピールポイントとして十分に使えます 。ボランティアにはもともと、自ら進んで、他人や社会のために奉仕するという考え方があるからです。「無償にも関わらず、他人のために何かをしたい」という想いがあることを示すことは、就活でも有効なアピールポイントにな ります。

ただし、ボランティア経験をアピールする 時に大切なのは、経験そのものよりも「なぜ 、それに取り組もうと思ったのか」、「実際にどんな行動をとったのか 」ということです。ボランティア活動だけでなく、学生時代に取り組んだそのほかの活動や、志望先の企業活動に通じる一貫性や哲学が感じられなければ、アピール材料としては心もとないでしょう。「自己PRに書きたい」という気持ちは否定しませんが、一貫性や 考えなしに、ボランティアの事実だけが評価されることはないと認識しておいてください。

また、基本的にボランティアは無償です。企業活動は利益を出すことが求められるので、「無償」や「人のため」を強調するのは得策ではありません。

ボランティアは無償だからこそ、行った事実よりも「なぜ」と「何を学んだか」の方が重要なのです。

【就活】自己PRの書き方と例文!絶対に落ちない自己PRを就活のプロが徹底解説

ボランティア経験を自己PRでアピールする時のポイント

ボランティアの活動経験を、自己PRでアピールする際に押さえておきたいポイントを4つ解説します。

【ボランティア経験を自己PRで伝えるポイント1】経験を通して自分自身をアピールする

自己PRを通じて 面接官が知りたいのは、あなたの「人柄」や「思考回路」です。そのため、 自己PRのエピソードは、サークルやアルバイト、勉強など何でも構いません。ボランティアをアピールする 時は、経験そのものではなく、「自分」を伝える素材としてとらえ、あなたの魅力が伝わるように工夫してみましょう。

ボランティア経験の自己PR悪い例

私は学生時代、所属するNPO団体の活動で、海外プロジェクトを完遂しました。 私はプロジェクトリーダーを務めて、多様な業種に携わる人を小中学校に招き、自身の仕事についての講演とワークショップを行うキャリアセミナーを提案しました。半年間に渡って行ったプロジェクトは多くの参加者を募ることに成功し、当初の予想を大きく上回りました。私の強みである主体性を活かしてプロジェクトを達成できたことで、大きな達成感を得られました。チームワークで目的を実現する力が身についたと感じています。

上記の例はエピソードとして良いものの、事実だけの言及にとどまっているのが惜しいところです。なぜその活動に参加したのか、そこでどのような困難や工夫をしたのかについては、触れられていません。自分が何を考えて具体的に書く必要があるでしょう。

ボランティア経験の自己PR良い例

私の強みはコミュニケーション能力です。私は大学2年生の夏休みに、豪雨災害の地域でボランティアを行いました。当初、私はボランティア活動とは、黙々と作業をす るものと思っていました。しかし、単に作業をするだけではあまり意味がないことに気がつきました。被災者の方には、さまざまな年代の人がいて、それぞれ違う悩みや事情を抱えた人がいることが分かったからです。そこで、私は被災者に会うたびに、声掛けをしながら作業をするようにしてみました。被災者の方から、被災の状況や家族構成、今感じていることなどを話してくれるようになったことで、その方たちが必要としていることを理解できるようになったのです。ようやく、役に立つボランティア活動が できたと感じました。「相手が本当に必要としていることを考えること」は、貴社の接客業務でも活かせると確信しております。

上記の例では、強みであるコミュニケーション能力をサポートするエピソードとして、ボランティアが効果的に使われています。何を学んだかについてもしっかりとアピールできているので、人柄や考え方を 採用担当者へ効果的に伝えられます。

【ボランティア経験を自己PRで伝えるポイント2】ボランティアに取り組もうと思った動機を伝える

ボランティア活動は、本来しなくても良いことです。そこであえて、アピールするのはなぜでしょうか。ボランティアは、 現状に対する何らかの問題意識が元となっていることが多いもの。行動した理由やきっかけなど、 想いの部分を詳しく話せば、あなたのユニークさや考え方が伝わります。同時に、あなたの「社会性」や「誠実さ」などポジティブな部分が伝わりやすいでしょう。

【ボランティア経験を自己PRで伝えるポイント3】何を考え、どう行動に移したかを示す

動機の次は、どのような工夫や行動をしたかを具体的に伝えましょう。物事への取り組み方は、人柄を伝える最高の材料です。「コミュニケーション能力があります」「最後までやり遂げる力があります」などの言葉より、あなたの人となりは、行動が雄弁に語ってくれます。

就活でボランティア活動をアピールする際は「所属する組織や支援先に貢献するために、どのような工夫や努力をしたのか?」を伝えられると、良い自己PRになります。先の例で言えば、次の部分が「何を考え、どのような行動につなげたか」の部分が該当します。

単に作業をするだけではあまり意味がないことに気がつきました。被災者の方には、さまざまな年代の人がいて、それぞれ違う悩みや事情を抱えた人がいることが分かったからです。そこで、私は被災者に会うたびに、声掛けをしながら作業をするようにしてみました。被災者の方から、被災の状況や家族構成、今感じていることなどを話してくれるようになったことで、その方たちが必要としていることを理解できるようになったのです。ようやく、役に立つボランティア活動が できたと感じました。

【ボランティア経験を自己PRで伝えるポイント4】その経験をどう活かして会社の利益に貢献するのか

面接官が知りたいのは、あなたの「今後の可能性」です。そのため、自己PRでは長所をアピールするだけでなく、「私の長所は、このような形であなたの会社に貢献できます」とまで伝えましょう。

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ボランティア経験を自己PRで伝える時の注意点

続いて注意したいポイントを解説します。

【ボランティア経験を自己PRで伝える時の注意点1】経験自体の自慢話にならないようにする

ボランティアをアピールする 時に知っておきたいのは、企業はボランティア 経験 に対して、 あまり興味がない ケースがほとんど。魅力的な自己PRには、取り組んだ目的やきっかけ、経験を通して得た自分なりの視点や学んだことをアピールしていく必要があります。

【ボランティア経験を自己PRで伝える時の注意点2】ボランティアとビジネスは別物だと理解する

ボランティアとビジネスは別物です。自分で稼いだお金で生活した経験がないうちは、分かりにくいかもしれませんが、企業活動があるのは社会に必要とされている活動の対価として利益を得ているからです。社会に不要な活動なら、お金を払ってそのサービスや商品を買う人はいないでしょう。そうした意味で、すべての企業活動には(良くも悪くも)社会的な意義があると言えます。

また、活動を続けるために利益は必要なものです。企業はボランティアありきではなく、ビジネスによって生まれた余剰資金や人材をボランティアで還元しているに過ぎません。マイクロソフト創始者のビル・ゲイツは、慈善活動のカリスマと呼ばれていますが、それができるのは生活に必要な資金を別の場所で得ることができているからです。ボランティアができるのは余裕の表れでもあります。

ボランティアは素晴らしいものであることに間違いありません 。しかし、それが尊いのは「身銭を切っている人や企業の行動だから」 ということを認識しておきましょう。学生が就活の際にボランティアをアピール材料とするなら、 活動の素晴らしさや経験を伝えるのではなく、 ボランティア経験が今の自分とどのようにつながっているのかをアピールする方が効果的です。

【ボランティア経験を自己PRで伝える時の注意点3】カウンターの質問対策をしておく

就活でボランティア経験をアピールした 時に、一番多いのは「なぜNPOやNGOに勤めないのか?」という質問です。自分なりの答えを事前に見つけておきましょう。こうした質問への回答は次のようなものが考えられます。

  • 人の善意に頼るボランティアには、資金的にもマンパワーの面でも限界がある。
  • ボランティアは継続しなければ意味がない。 社会へ継続的に貢献するには、ボランティアよりもビジネスの方が適していると考えた。
  • ビジネスと社会貢献を両立している企業活動に魅力を感じた。

ボランティアをアピールする就活生は多いので、面接官によっては次のような質問をする人もいると考えられます。

  • ボランティアと企業活動はどのような違いがあると思いますか?
  • 公務員になることは考えなかったのですか?
  • 就活のためにボランティアを始めたのではありませんか?

意地が悪いようにも思えますが、カウンター質問を想定した自己PRができていれば、面接官もわざわざ学生が困る質問をすることはないでしょう。

ボランティア経験を伝える自己PRの例文

ボランティア経験を伝える自己PRを2つ紹介します。また、他の自己PRの例文も見たいという方はこちらの記事をご覧ください!

自己PRの長所別例文35選!キミスカが厳選した自己PRにしやすい長所とは?

ボランティア経験を伝える自己PRの例文1

ボランティア経験の自己PR例文

私は何事も楽しんで取り組めます。大学2年の 時、参加者の約半数が辞退する途上国の集落支援ボランティアに参加しました。希望していなかった仕事もたくさんありましたが、「何かを得て帰る」ことを決意して、最も苦手な夜中のテント警備を率先してやりました。夜中にやって来る動物を監視していた私は、動物の写真を撮る楽しみを見つけました。ボランティアは最後まで続けることができ、表彰もされました。仕事で困難に直面しても、その中に楽しみを見出して最後までやり遂げたいと考えています。

期待に沿わない状況の中でも、楽しみを見つけられるという強みのアピールに、ボランティアのエピソードが活きています。ボランティア精神をアピールするためではなく、他の強みをアピールするためであることも好印象です。

ボランティア経験を伝える自己PRの例文2

ボランティア経験の自己PR例文

私には企画力があります。オーストラリアの植林ボランティアに参加した 時は、メンバーがばらばらに仕事をしていることに課題を感じていました。そこで私は、メンバーのコミュニケーションの活性化を目的とし、メンバー同士での交流を起こすための企画を行いました。具体的には、共同で木を切るグループワークを企画するなどして、みんなで協力することの楽しさを感じられる機会を作りました。チームで仕事する楽しさを実感したことで、コミュニケーションも増えて、情報の交流が活発になり作業効率がアップしまし効率的に仕事ができるようになりました。

これもボランティアそのものではなく、主役は別の強みです。スペースに余裕あれば、志望先の企業でどのように強みを活かせるかについても述べましょう。

ボランティアの活動経験は強みをアピールする素材の1つと考えよう

自己PRでのアピールは、ボランティア経験そのものから得た学びでもよいですが、必ずしもボランティアを中心に する必要はありません。あなたの魅力を一番伝えるエピソードとして適切なものを選んでください。

ボランティアを主役にした自己PRの場合は、まずは、ボランティアとビジネス が別物であることをしっかり理解しましょう。そして、カウンター質問への対策も忘れないようにするのが肝心です。