逆算型自己分析

就活のスタートとも言える自己分析は、自分らしく働くために絶対に必要な準備です。就活が解禁されると、就活生は先輩やキャリアセンターから「自己分析」というフレーズを聞くことが多くなるでしょう。就活の準備で欠かせない自己分析をいい加減に行うと、自分が望まない結果に陥ることも少なくありません。

この記事では、自己分析とは?といった根本的な部分や自己分析のやり方を詳しく解説します。また時間のない学生のために、1日でできる自己分析の簡単な方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。それではさっそく参りましょう!

 

適性検査て?自己分析しよう

自己分析シートは「逆算型」がおすすめ【例あり】

この記事で紹介するおすすめの【逆算型自己分析】では、文字通り逆算的な思考で自分を掘り下げていきます。多くの自己分析が「自分の過去」から掘り下げるのに対し、あえて逆である「自分の未来」から読み解いていこうという方法です。この記事では3人の例とともに紹介しましょう。

逆算型自己分析:3人の例
  1. Aさん:音楽で有名になりたいと考えている
  2. Bくん:家族や友人との関係を大切にしていきたいと考えている
  3. Cさん:いまいちやりたいことはないが、楽しい人生にしたいと思っている

それではこの3人の例とともに、順番に逆算型のやり方を見ていきましょう。
自己分析シート

【自己分析シート】ステップ1.自分の理想の人生を描く

まずは「自分がどのような人生を理想とするか」、ここの解像度を上げなくてはいけません。一番考えやすい方法は、「自分の死に際に半生を振り返った時、満足して死ねるのはどんな人生か」を具体的に考えてみることです。人生の最終地点である「死」から理想を構築していくことで、そこに到達するにはどうすれば良いのか逆算で考えやすくなります。

自己分析ステップ1の例
  1. Aさん:自分の好きな音楽に絡めた仕事で、名前を残したい
  2. Bくん:できるだけ多くの家族や友人に囲まれて惜しまれながら死にたい
  3. Cさん:現状夢や目標は見えないが、それが見えた時になんでも実現できる状態でありたい

【自己分析シート】ステップ2.理想の人生を実現するのに必要な環境を考える

ステップ1で考えた理想の人生を実現するためには、自分がどのような環境を作り出していないといけないか考える必要があります。理想の人生を実現するために必要な環境とは、以下の4点に大別されます。

  • コミュニティ
  • 人間関係
  • 金銭状況
  • 職業

理想を叶える環境は、このような自分の回りの状態のことを指します。

自己分析のステップ2の例
  1. Aさん:音楽に関係していて、かつ影響力のある仕事に携わっている必要がある
  2. Bさん:家族や友人が、自分のことを心から大切に思ってくれるだけの関係性の深さや経済環境を構築する必要がある
  3. Cさん:ある程度の資金や能力、積極的に活動している人たちの交友関係が必要

【自己分析シート】ステップ3.環境を作り出すために最適な手段を考える

ステップ3では理想を叶えられる環境を作る手段として、どのようなものがあるのか考えてきましょう。

  • 自分の能力
  • 職業や職場環境

上記のような、「ステップ2で出した環境を作るにはどうすれば良いか」という問いに対しての、最適な手段のことを指します。夢を叶えるためのスキルを身につけるのか、理想的なライフスタイルが得られる環境に入るのか、具体的なイメージが必要です。

自己分析のステップ3の例
  1. Aさん:音楽関係の会社で経営に携わりながら、まずは音楽業界やビジネスの感覚・スキルを身につける
  2. Bくん:ある程度の成長性と、ライフワークバランスを保てる労働環境に就職する
  3. Cさん:将来的に活躍する上で、価値の高いスキルを習得できる環境に就職する

【自己分析シート】ステップ4.その手段を実行するために必要な直近の行動を考える

理想を実現するための手段をイメージしたら、その手段を実現するための行動として、自分に何ができるかを考えられます。夢を叶えるとは、現在の自分を理想の自分に近づけていき、どんどんリアルにしていくことです。
リアルにするためには、理想への道筋を立てて行動に移すことが欠かせません。
つまり、「”今”何をすれば良いのか」を明確にすることが非常に重要です。

あなたの理想を実現できる環境と手段を手に入れるには”今”何をすることができるでしょうか?

自己分析のステップ4の例
  1. Aさん:音楽活動をしながらコミュニティに入り込み、かつ自分の理想に合致する会社で役に立つスキルを勉強しながらアプローチする
  2. B さん:理想的な福利厚生や労働条件に合う会社を絞り込み、自分の活躍できそうなところにアプローチする
  3. C さん:人数規模が少ないながらも、ある程度の技術を有する企業を絞り込み、アプローチする。また、場合によっては起業するための勉強をしておく

【自己分析シート】ステップ5.全ての解に「なぜ?」を問いかける

そして、最も重要なのは「なぜ?」の問いかけです。これまでの一つ一つの解に対して、「なぜその答えになったのか」を自らに問いかけてください。

  • 自分の理想の人生
  • 必要な環境
  • 最適な手段
  • 直近の行動
の4つに対して、
・なぜ自分の回答がそうなったのか
・何故に対する自らの答えに整合性が取れているか
・どれについても疑問はないか
・より最適な選択肢はないのか
をしっかり考えることで、自分の中の芯が固まると同時に、それによって面接の際にも自分の考えをしっかり伝えられるようになります。

【記入例】
自己分析シート記入例

自己分析シートやり方を動画で解説してみた

この動画はキミスカ研究室の室員が先ほど解説した逆算型自己分析を実践してみたというものです。自己分析のやり方を具体的にイメージしやすい内容になっていますので是非ご視聴ください。

下にある自己分析シートと照らし合わせながら、「自分だったらどうなるだろう」と考えながら視聴していただくと、より理解が深まると思いますのでよろしければご利用ください。

自己分析シート

 

自己分析ができない時の対策法

時間をかけて考えてはみたものの、難しくどうしてもできないということも時にはあります。そんな時に試してみてほしい方法をいくつかご紹介致しますので、是非参考にしてください。

【自己分析ができない時の対策】自己分析ツールを使ってみる

先ほども紹介しましたが、キミスカの自己分析ツールを使うとスムーズに自己分析を行うことができます。適切な自己分析のやり方は自身の適性を知ることから始まるものです。自身の性格や思考パターン、ストレス耐性、または職務の適性などを理解すれば、より綿密な自己分析と自己PRが可能になります。

キミスカが無料で提供している自己分析ツールを使えば、どのような適性が自分にあるのかを簡単な質問に答えるだけで分析ができてしまいます。自己分析に苦労している方はこちらの記事に詳しい使い方が記載されていますので、是非ご確認ください。

「適性検査」の受け方・結果の見方!自己分析ツールの使い方を解説

適性検査の口コミは、ツイッター上にもたくさんあるので、その一部を紹介します。

【自己分析ができない時の対策】他己分析

他己分析は、「自分の人間性が他者からどのように見られているか」を把握するのに最適な手段です。他己分析では、自分の長所や短所、第一印象を聞くことで他人から見た自分の印象を把握し、それによって主観と客観の両方の観点から自分について深掘りしていきます。
具体的には以下のようなポイントを複数の人に尋ねると良いでしょう。

  • 自分の長所
  • 自分の短所
  • 自分の第一印象と、それからのギャップ
  • これらに関する具体的なエピソード
これらの質問に対する答えは、自分だけでは気づかなかった一面を認識させてくれます。注意しなければならないのは、聞く人を慎重に選ばないと自分にとって都合の良い偏った意見ばかりになりかねません。友人や先輩、家族などできるだけ様々な関係性の相手から複数人に聞くことで客観性を高めていきましょう。

他己分析はどうやって行うべき?やり方を4ステップで解説【質問例12問つき】

【自己分析ができない時の対策】他のやり方を試す

自己分析には沢山のやり方があります。自分が自己分析で何を知りたいかで適した方法も異なりますし、人によってしっくり来る方法も異なります。少なくとも有名な方法が6つはありますので、以下の記事を参考に他の自己分析のやり方を試してみましょう。

自己分析は2タイプあるって知ってた?「人気なやり方」6選もまとめて解説!

自己分析シートは逆算型がおすすめ【まとめ】

キミスカは自己分析を逆算型で行うことをおすすめします。もし周りの友達が自己分析に悩んでいるようであれば、この記事のことを思い出して紹介してあげてください。

自己分析は『自分の人生の「目的」と「手段」を知る』ためにするのであり、決して就活のためだけにするわけでは無いことをしっかりと心に刻み、自己分析が完了したら自己PRの作成に移りましょう!皆さんの就活が成功することを心より願っています。