やり遂げる力を自己PRで伝えるための3つのポイント【例文付き】

近年、「やり抜く力(GRIT)」が注目されています。日本でこの言葉が注目されるきっかけとなったのは、アメリカの心理学者アンジェラ・リーダックワース教授の翻訳書でした。スティーブ・ジョブスなど、世界的に有名な成功者は、GRIT(グリット)を身に着けていたといわれています。自己PRでも、物事を最後までやり遂げる「GRIT」が身につけていることをアピールするのは効果的であるといえるでしょう。

ESや面接などの自己PRで「やり抜く力」をアピールする方法を、書き方から例文まで詳しくご紹介します。

やり遂げる力とは何か?

やり遂げる力とはどのようなものでしょうか。一般的には、ゴールを理解し、そこにたどり着くためのチャレンジ心があることなどと定義されています。何かを成し遂げるには、才能や知能の高さが必要と考えられてきましたが、近年の研究で実はそうではないことが明らかになってきたのです。

やり遂げる力を持っていたスティーブ・ジョブズ

スティーブ・ジョブスは、普通の子どもでした。成績も平均的で突出した存在ではなかったそうです。そんな普通の子どもを偉大にしたのは何だったのでしょうか。それが、やり抜く力です。
次に「自己PRでやり遂げる力をアピールするとどうなるのか」を見ていきましょう。

自己PRでやり遂げる力を強みにするメリット

困難にくじけず、失敗してもあきらめない強さを示す、やり抜く力。この力が備わっている人は、仕事でも成功できる可能性が高いと考えられます。やり抜く力のよい点は、才能やIQと異なり後天的に身につけられるものであることです。しかし、毎日をダラダラと過ごしている人が身につけるのは難しいかもしれません。

就活シーンでは、やり遂げる力は十分にアピールポイントになります。

やり抜こうと思った動機
どのようにして力を身につけたのか
やり遂げたことの経験

上記のようなポイントを自分なりに分析し、具体的に伝えることができれば、他の受験者との差別化も可能になるでしょう。やり遂げる力をアピールするメリットをもう少し詳しく解説します。

【自己PRでやり遂げる力を強みにするメリット①】当事者意識をアピールできる

難しい状況は、普通の方法では乗り越えられないケースが多いもの。これまでのやり方や考え方を変えるには、強い意思やエネルギーを必要とします。困難を乗り超えるのは、実はとても面倒くさいことなので、あえてそれをやり遂げるには主体的な態度がなくてはなりません。

たとえ新卒であっても、面倒くさいことを押してやり遂げたエピソードは、あなたが主体性や当事者意識を持つ人材であること伝える強力なアピールになるのです。

【自己PRでやり遂げる力を強みにするメリット②】責任感をアピールできる

自己PRで「責任感」をアピールしたいと考える人は多いのではないでしょうか。しかし、まだ仕事をしていない学生の責任感を何で計るかは判断が難しいところでしょう。

そこで効果的なのが、何かを最後までやり遂げたという実績です。何かをやり遂げるには、並々ならぬエネルギーと信念が求められます。その姿勢からは、誰もが責任感を感じ取ることができるはずです。

【自己PRでやり遂げる力を強みにするメリット③】ストレス耐性があると思われる

物事をやり遂げるには、困難がつきものです。逆を言えば、困難を感じないうちは、「まだ新しいことにチャレンジしていない」とも言えるかもしれません。スムーズに物事が進まないと誰でもストレスを感じるものですが、それをどのようにコントロールし、最後までやり抜いたかが肝心です。

何かをやり遂げたエピソードからは、あなたにチャレンジ精神があるかどうかだけでなく、ストレス耐性を持っているかも判断できます。やり遂げる力があることを示せれば、最後まであきらめず行動してくれる人材と判断される可能性が高まるでしょう。

【自己PRでやり遂げる力を強みにするメリット④】目標達成への執着心をアピールできる

仕事のできる人は、目標が明確になっています。目標を達成する人は、多少の困難があってもそれをものともせず、最後までやり遂げるものです。優秀な採用担当者なら、やり遂げる力のある人の行動パターンや思考パターンも理解しています。そのため、適切なエピソードとともにやり遂げる力をアピールすれば、その企業にとって必要な人材であることを示すことができると考えられます。

自己PRでやり遂げる力を伝えるための3つのポイント

やり遂げる力を自己PRで効果的にアピールするには、いくつかのコツがあります。抽象的な自己PRでは伝わりません。自分が経験したことなど、具体性を意識してエピソードを作成するポイントを紹介します。

【自己PRでやり遂げる力を伝える】ポイント①何をどのようにやり遂げたのか伝える

やり遂げる力をアピールする時は、必ず「何を」「どのように」やり抜いたかを伝えましょう。なぜ、あなたがやり抜く力をアピールするのか、採用担当者に疑問が残らないように伝えてください。合わせて、なぜその問題を乗り越えようと思ったのか、理由も伝えられると説得力が増します。

【自己PRでやり遂げる力を伝える】ポイント②やり遂げるまでの過程を伝える

志望する企業にやり遂げる力をアピールする時は、必ずやり遂げるまでの過程も伝えましょう。過程を伝えるのは、あなたの考え方や行動を採用担当者に理解してもらうためです。どのような場面で、何を感じ、どのように乗り越えたのか。あなたの人柄や価値観が伝わるエピソードになれば、「入社後も同じように乗り越えてくれそう」とイメージしてもらうこともできます。可能であれば、その時あなたがどのような役割だったかも伝えられるとよいでしょう。

【自己PRでやり遂げる力を伝える】ポイント③やり遂げる力の活かし方を提示する

自己PRでやり遂げる力をアピールするなら、強みの活かし方もセットで伝えましょう。最終的には、あなたのやり遂げる力を使ってその会社に貢献できることをイメージしてもらわなければなりません。あなたが活躍している姿を鮮明に思い浮かべられるように、具体的に分かりやすく伝えることを心がけます。

やり遂げる力の自己PR例文

ここからは、やり遂げる力をアピールするための自己PRの例文を紹介します。

【やり遂げる力の自己PR例文】⑴粘り強さ

私の強みは、最後まであきらめずにやり遂げられることです。大学時代の文化祭では実行委員として企画担当者となりまた。ところが、よいアイデアが思い浮かばず、なかなか進めることができませんでした。そこで私は、文化祭のためのSNSアカウントを作成し、足を運んでみたい大学の文化祭を聞いてみることにしました。自由回答式のアンケートと、選択式アンケートの両方を組み合わせ、最終的にプロジェクションマッピングになりました。当日の催しは成功し、来場者からも多くの声が届きました。御社では、目標達成のために粘り強く取り組み続け、活躍していきたいと考えています。

【やり遂げる力の自己PR例文】⑵継続力

私の強みは、何事もあきらめないことです。私は小学校から大学までの15年間、水泳を続けています。途中、何度か辞めたい気持ちも生まれましたが、中学生の時、はじめて水泳大会で入賞できるようになりました。そのことで自信がついて、高校、大学でも水泳を続けた結果、全国大会に出場するまでになりました。水泳は私にとって自信の源です。やると決めたことを続ければ、報われることを実感しました。これからも決めたことは最後までやり遂げて仕事に取り組んでいきたいと思います。

【やり遂げる力の自己PR例文】⑶責任感

私には、自分の仕事を最後までやり抜く責任感があります。私は大学時代、カフェでアルバイトをしていました。「お客様にとって気持ちのよいカフェとは何だろう」と考えた結果、店内を清潔に保つことを思い立ちました。そこで、接客のサービスだけでなく、フロアの整頓やトイレの掃除をこまめに行うよう心がけました。カフェの仕事と掃除は直接結びつかないかもしれませんが、お客様を大切にする思いには自信がありました。その気持ちがあったからこそ、店内の整理整頓や掃除を続けられたのだと思います。御社に入社後も自分の仕事をまっとうする気持ちを持って、仕事に全力で取り組んでいきたいです。

自己PRにやり遂げる力を用いる時の注意点

やり遂げる力は自己PRでアピールできる長所ではありますが、物事は常に表裏一体の関係にあるものです。伝え方を間違えるとマイナス評価を受けてしまうこともあります。注意したいことを見ていきましょう。

やり遂げる力は短所にもなりえる

やり遂げる力は、仕事をする上で欠かせない能力です。しかし、人によっては「こだわりが強い」と見られてしまうこともあります。やり遂げる力を強みとしてアピールするには、あなたのことをまったく知らない他人が見ても、納得できるエピソードとセットで伝えることを心がけてください。

やり遂げる力は他の就活生と被る可能性が高い

やり遂げる力は、多くの就活生が使うキーワードです。あまりにも使われている言葉なので、もしかすると「またか」と思われてしまう可能性もあります。四字熟語を取り入れるなど、他の言葉でアピールする方法を考えてみるのも1つの方法です。

やり遂げる力の自己PRに四字熟語を取り入れた例文

「やり遂げる力」と似た意味を持つ、四字熟語を取り入れた自己PRの例文を紹介します。

【やり遂げる力の自己PR例文〜四字熟語〜】⑴初志貫徹

私は、周囲から初志貫徹の持ち主と言われています。小学校1年生の時に、小学生向けの新聞を読んで、記者になるという夢を持ちました。それから、学級新聞を作って、月替りでテーマを設定したり、インタビューをしたりして友人が興味を持つ記事の作成に取り組んできました。大学に入ってからも、記者サークルに入って、難しいことを分かりやすく伝えることを意識して記事を書いてきました。小学校時代からの思いを初志貫徹し、御社に入社したら、専門的な内容を知識のない人にも分かりやすく伝えられる記者になりたいと考えています。

【やり遂げる力の自己PR例文〜四字熟語〜】⑵慎始敬終

私は「慎始敬終」という言葉が好きです。この言葉を知ったのは、小学生の時に始めた剣道の先生がきっかけでした。これまでに私がやり通したことは、剣道、大学の勉強、中小企業診断士の資格勉強、そして塾講師のアルバイトなどです。すべてをやり通すのは思いのほか大変でしたが、いつもこの「慎始敬終」が私を励ましてくれました。入社後も「慎始敬終」の強みを仕事で活かし、お客様に信頼される社員になりたいと考えています。

具体的なエピソードでやり遂げる力・やり抜く力をアピールしよう

やり遂げる力、やり抜く力をアピールするメリットはたくさんあります。しかし、伝え方を間違えるとマイナス評価につながる点に注意が必要です。

自己PRの目的は、あなたの人柄や考え方を伝えることで、その会社で働く姿をイメージしてもらうこと。具体性がないと、説得力に欠けるばかりか、印象にも残りません。あなたの魅力が効果的に伝わるエピソードを選びだし、アピールにつなげていきましょう。