緊張せずに面接に臨むには?原因と対処法について解説

企業に訪問して面接を受けるときは、誰でも緊張してしまうものです。しかし、あまりにも緊張しすぎてしまうと、頭が真っ白になったり言いたいことが言えなくなったりして、自分の良さを十分にアピールできなくなってしまうかもしれません。

そこで今回は、面接で緊張してしまう学生に向けて緊張を和らげる方法について紹介します。緊張とうまく付き合って、あなたらしさや魅力が伝わる面接にしていきましょう。

面接で緊張しているあなたへ

面接は緊張するもの面接で緊張してしまうと、気持ちが焦ってしまう学生も多いでしょう。しかし、緊張している学生はあなただけではないので、決して焦ることはありません

【面接で緊張しているあなたへ1】あなたと同じように、みんな緊張している

ある調査では、就活で緊張した経験がある人は96.2%と非常に多く、もっとも緊張した場面は面接の最中であったことがわかっています。とくに、緊張でうまく話せなかった経験を持つ人が多く、体調不良や声の震え、頭が真っ白になってしまう症状を経験している学生が9割近くにも上りました。

このようにデータを見ても、面接で緊張することは珍しいことではないのです。緊張していても、正しく対策して自分らしい受け答えができるようになれば、面接は通過できるので安心してください。

【面接で緊張しているあなたへ2】「緊張=絶対ダメ」ではない

緊張というとどうしてもマイナスイメージを持ってしまいますが、必ずしも避けなければいけない状況ではありません。緊張しているということは、それだけ面接に真剣であるという姿勢の表れです。したがって、緊張しない状態に固執するしなくて大丈夫です。

面接で緊張してしまう理由

そもそも、なぜ就活生は面接で緊張してしまうのでしょうか。その理由を考えると、取るべき対策法がわかってきます。

【面接で緊張する理由1】初対面の面接官と話さなくてはいけないから

友人の友人に会うときや遠い親戚に会うときなど、初対面の人と会うときは、面接官でなくとも緊張することでしょう。同時に、面接では初めて足を運ぶ企業で自分のことを話さなくてはいけないため、いつもの学校や自宅、アルバイト先と比べると余計に緊張しやすくなります。

企業という初めての環境で初対面の人と会うため、面接では非常に緊張しやすいのです。

【面接で緊張する理由2】人生において重要な分岐点だから

就活の面接は、今後の人生を左右するイベントです。それゆえに「絶対に失敗したくない」と考えてしまう学生が多く、そのプレッシャーで緊張してしまう傾向にあります。

「失敗できない」と自分をプレッシャーで追い込んでしまうため、受かりたいと強く思う企業の面接ほど緊張してしまうのです。

【面接で緊張する理由3】話し慣れないことを話すから

自己PRや志望動機など、面接では普段話さないことばかりを話すため、上手に伝えられるか不安になって余計に緊張してしまいます。「次はどんな質問が来るんだろう」「良いことを言わないと」と身構えるほど、緊張は増してしまうので注意が必要です。

【面接で緊張する理由4】まじめな性格だから

真面目な人ほど、目標を高く設定する傾向にあるため、自分の理想像もそれにともなって高くなります。すると、自分を過度に追い込むようになり、緊張してしまいます。

面接の緊張を和らげるための事前対策法

それでは、上記のような理由で緊張してしまうときは、どのように対策をしていけばいいのでしょうか。ここからは、面接の緊張を和らげる対策法を5つ紹介します。

【面接の緊張事前対策1】事前準備をしっかりと行う

事前準備は、緊張を和らげる基本の対策です。面接における事前準備とは以下のようなことを指します。

面接で緊張しないための準備
  • 自己分析
  • 企業・業界研究
  • 自己PRやエントリーシートの読み直し
  • 想定される質問の答えを考えておく

以上の準備をしっかりとしておけば「万全の体制で挑んでいる」という自信につながり、緊張が緩和されるでしょう。

もし、面接の事前準備として自己分析をやり直したいのであれば、キミスカの適性検査がおすすめです。自分でも気づかなかったあなたらしさや強みを知って、自信を持って面接に挑みましょう!

キミスカ適性検査の受け方と結果の見方!自己分析ツールの使い方を解説

【面接の緊張事前対策2】質問と回答をセットでシミュレーションする

緊張にもっとも効果的なのは、シミュレーションを行うことです。面接は場馴れが大切だといわれていますが、就活を始めたばかりの学生は場馴れが難しいので、シミュレーションを通して慣れておくことをおすすめします。

スポーツ選手も、試合前には何度もイメージトレーニングを行い、緊張を和らげたり最大のパフォーマンスを引き出したりします。同じように、面接の場面をシミュレーションすることで緊張が和らぎ、よりあなたらしい面接の受け答えができるようになるのです。

自分1人でシミュレーションするよりも、キャリアセンターのアドバイザーや友達と実践形式で行うと効果的な経験を積めます。シミュレーションの際は、実際に声に出して受け答えをすることが大切なので、ぜひ積極的に練習してみてくださいね。

面接のシミュレーションをするときはこの記事を読んで、面接で質問される内容を事前に把握しておきましょう。

質問と回答は以下のようなイメージです。

質問例

(人材会社の)面接官:なぜ、あなたは数多くある人材会社の中から弊社のインターンシップに参加することを志望しているのですか?

回答例

私が貴社を志望したのは、貴社の人材紹介サービスの理念が「人の魅力を引き出す人材紹介」ということを知り、自分の強みである傾聴力を活かせると考えたからです。

私はゼミやアルバイトで悩みを相談されることが多く、一人ひとりの性格や得意なことに合ったアドバイスをしてきました。その経験から身についた自分の強みと貴社のサービス内容がマッチしていると考え、今回応募いたしました。
実際に転職者の対応や企業との交渉を体験できる貴社のインターンシップでは、人材業界が必要とする資質や自分に足りないスキルを学びたいと考えています。人材業界の魅力を知り、より転職者が納得できるマッチングをする手助けをしていきますので、よろしくお願いいたします。

就活の面接でよく聞かれる質問20選!質問別の対策まとめ【完全版】

【面接の緊張事前対策3】完璧を求めない

質問に対する答えの丸暗記やなど、面接の回答に完璧を求めると緊張してしまいます。面接官は学生が緊張していることを理解していますし、面接は人柄を知ることが目的なので、緊張して言い間違えをしたからといって評価を下げることはありません。

「少しミスをしても大丈夫」と思うことで、気持ちに余裕が出て緊張が和らぎます。

また完璧な自分を見せようとして、面接で嘘の自分を作り上げる必要はありません。誰でも面接では緊張してしまうものだと割り切り、「自分らしさを伝えること」に集中して面接に臨んでみると気持ちが楽になるでしょう。

【面接の緊張事前対策4】意識的に笑顔を作る練習をする

実は、意識的に笑顔を作ることで、良い印象を与えるだけでなく、緊張やストレスの軽減にもつながります。カンザス大学の研究によると、笑顔を浮かべることで、脳が幸福感を感じていると錯覚し、簡単にストレスを減らす効果があると言われています。口角を上げるなど、意識して表情をコントロールしてみるのも一つの方法です。

【面接の緊張事前対策5】ゆっくり、はきはきと話す練習をする

緊張をしてしまうと、無意識のうちに話すスピードが速くなることがあるかと思います。あなたが速く話すと相手側は聞き取りにくく、好印象を与えることが難しくなってしまいます。そのため、いつもよりもゆっくり、かつはきはきと話す練習を前々から行いましょう。

面接直前の緊張を解消する方法

面接で緊張しないために事前準備を行っても、いざ当日会場に着くと緊張してしまうものです。ここからは、面接当日の緊張を解消する方法を紹介します。

【面接直前の緊張解消法1】余裕を持って会場に向かう

緊張を解消するためにも、面接当日は余裕を持って会場に向かうようにしましょう。遅刻しそうになりながら慌ただしく会場に向かうと、直前の確認や身だしなみのチェックができなくなってしまい、準備が整わないまま面接開始になってしまいます。

最終チェックができなかったことに対する不安から恐怖や緊張が生じやすいため、面接当日は余裕を持った行動を心がけてください。

【面接直前の緊張解消法2】緊張を良い側面もあるものだと考える

「緊張したくない」と思うのは当然のことですが、緊張することには悪い側面だけではなく、良い側面もあることを知っておきましょう。緊張することで集中力が途切れることなく面接に挑めるほか、神経が研ぎ澄まされて質問に対する良い回答が浮かびやすくなります。

「この緊張は面接を成功させるために欠かせないものだ」と考えると、たとえ緊張していても全力を出せるようになるでしょう。

【面接直前の緊張解消法3】体を伸ばすなど、ストレッチをする

緊張をするとつい体に力が入ってしまいます。すると本来の実力通りのパフォーマンスができないことも。そんな方は簡単なストレッチを行いましょう。例えば、肩、首を回してみたり、思いっきり伸びをしてみたり。座ってもできる簡単なストレッチは沢山あるので、ぜひ試してみてください。

【面接直前の緊張解消法4】好きな音楽を聴くなど、自分のルーティンを行う

「○○をすればいつも通り落ち着ける。」そういった自分のルーティンを持っている方もいるでしょう。例えばお気に入りのアーティストの曲を聞くといつも通りの自分になれる。もちろん面接直前では難しいものもあるかとは思いますが、可能な範囲で実践してみるのもありでしょう。

【面接直前の緊張解消法5】面接がうまくいくことを想像する

面接が上手くいくことを想像してみてください。そうすると、自然に緊張がほどけ、むしろ自信や幸福感を獲得することができるでしょう。面接直前ではできることが限られています。だからこそ、今までの努力を認め、きっとうまくいくだろうと素直に信じることが大切です。

面接中の緊張を解消する方法

ありとあらゆる対策を講じても、面接で緊張してしまう学生が多いのもまた事実。ということで、面接中にも実践できる、緊張への対処法があればうれしいですよね?そこで、面接中にも簡単にできる、緊張への対処法を共有したいと思います。

【面接中の緊張解消法1】深呼吸してゆっくりと話す

人間は緊張すると、呼吸が浅くなって体調が悪くなってしまいます。酸素が足りなくなると頭がボーッとしてきちんと答えられなくなるため、緊張しているなと思ったら深呼吸してから話し出すようにしましょう。面接中はもちろん、面接が始まる前にも行っておくと気持ちが落ち着きます。

また緊張すると早口になりやすいので、意識してゆっくりめに話すと、伝えたいことがしっかりと伝えられるようになります。焦ってしまいがちなお辞儀などの所作も、深呼吸してゆっくり行うと丁寧な印象になるでしょう。

【面接中の緊張解消法2】緊張していると口に出してしまう

緊張することは決して悪いことではないため、面接の際に「緊張している」と口に出してしまうのもひとつの手です。口に出すことで気持ちが落ち着きますし、面接官が緊張をほぐすために雑談を入れてくれることもあります。

言い間違いをしたり言葉に詰まったりしても「緊張しているんだな」と思ってもらえて、言葉が出てくるまで待ってくれるかもしれません。

【面接中の緊張解消法3】面接官の鼻に目線を向ける

「相手の目を見て話せ。」と言われたことがある人も多いと思います。確かに、面接においても相手とのアイコンタクトは非常に重要です。しかし、相手の目を見て話すことを過度に意識することで、かえって緊張してしまうこともあるでしょう。そんな時は、面接官の鼻に目線を向けてみてください。そうすることで、相手には目を見ているように思わせつつ、自分を落ち着かせることができます。

面接中に話が飛んでしまった場合はどうすれば良い?

 

「どうしよう!面接中に話が飛んじゃった!!」そんな緊急事態に直面した際にどうすればよいのか、今のうちにこの記事を読んで学びましょう。

【面接中に話が飛んでしまった時の対処法1】頭が真っ白になったときは時間をもらう

緊張しすぎて頭が真っ白になったときは、素直に申し出て考える時間をもらうようにしましょう。「少し考えさせて頂いてもよろしいでしょうか」と丁寧に言えば、それが原因で評価が下がることはありません。

もしも頭が混乱してしまったときは、時間をもらって気持ちを落ち着かせるために深呼吸しましょう。

【面接中に話が飛んでしまった時の対処法2】素直にもう一度聞き返す

質問の意図をきちんと理解しないまま無理に回答をしてしまうと、円滑な会話ができない学生だと思われてしまう恐れがあります。そんな時は、しっかりと今の状況を認め、面接官の方にもう一度聞き直すようにしましょう。丁寧に聞き返すことで、むしろ誠実な学生だという印象を面接官に与えることさえできるかもしれませんね。

緊張につながるNG行動

もしかすると、緊張に繋がってしまうような行動を知らず知らずのうちにしてしまっているかもしれません。こうしたNG行動をなくすだけで、あなたが解決したい緊張がすっとほどけることもあるかもしれません。

【緊張につながるNG行動1】自分を誇張して話す

面接は自己アピールの場です。そのため、自分を誇張して話す学生も多いのか実情です。ですが、ウソは当然ほころびを見せてしまえば一巻の終わりなので、ボロを出さないように緊張して話さなくてはいけません。

等身大のまま行こうと決意することで、かえって肩の荷が下りたり、自分らしさが増長されたりし、面接でも好印象を得られるでしょう。

【緊張につながるNG行動2】回答を丸暗記して面接に臨む

ぶっつけ本番で面接に臨むような準備不足は緊張の原因の一つになります。しかし、回答を一言一句そのまま覚えるような準備は避けるべきです。丸暗記しようとすると、「全部覚えた通りに話さなければ」というマインドが生じ、かえって緊張を招きやすくなります。仮に少し言い回しを間違えたら、内容は全く問題なく伝わっているにもかかわらず、無駄に緊張してしまいますよね。

そこで、スクリプトを丸暗記するのではなく、要点のみを整理しておくのが良いでしょう。

【緊張につながるNG行動3】SNSなどで、周りの就活状況を見て心を病む

SNSでは、「○○から内定をもらったので、就活をやめます!」や「この選考で落ちる人なんていないだろう」といった、自信を失わせるような投稿を目にすることがあるかもしれません。もし、そのような投稿に気持ちが左右されてしまう場合は、SNSアカウントをログアウトしたり、削除したりすることをおすすめします。

正しい対処法で面接の緊張を乗り切ろう!

ほぼすべての就活生が面接で緊張した経験を持つため、緊張しているからといって焦る必要はありません。事前準備や緊張解消法を実践し、落ち着いて自分らしさを発揮できる面接にしていきましょう!

どうしても緊張でうまく受け答えができないときは、素直に緊張していることや考える時間がほしいことを伝えてしまうこともひとつの対処法です。緊張はあなたの魅力を引き出してくれる効果も持っているので、前向きに捉えて面接時の味方にしてみてくださいね。