本記事では、インターンの給料形態についてや給料の相場などを分かりやすく解説していきます。 皆さんこんにちは。月間PV62万件を突破したメディア、『就活研究室』編集長の大舘(オオダチ)です。
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インターンの中には給料をもらえる有給インターンがありますが、給料の相場や給与形態をきちんと理解している学生はそう多くはありません。そこで今回は、インターンの給料の相場を給与形態別に紹介します。ブラックインターンの見極め方や対処法も解説しているので、インターン参加前に必ず確認しておきましょう。
給料をもらえるインターンがある?
インターンシップには、有給のものと無給のものがあります。給料が出る有給インターンシップは、長期インターンシップであることが多く、数カ月から年単位で実際のビジネスの現場で就業することになります。
1DAYインターンシップや短期のインターンシップでは、交通費の支給や昼食の支給はあっても、基本的には無給の場合が多いようです。
インターンの平均給料
長期インターンシップの平均時給は1000円前後であることが多いです。また、インターンシップの給料は時給・日給・成果報酬の3パターンが主流になります。いくつか関東のインターンシップを例に、時給や条件を見てみましょう。
・コンサルティング/サービス業界
時給1400円~
勤務条件 週2以上/9:30~19:30で一日4時間から
・会計/税理士/事務
時給1200円~
勤務条件 週3以上/9:300~18:00で一日4時間から
・ITコンサルティング
時給1300円~
勤務条件 週1以上/10:00~20:00で一日2時間から
・マーケティング/広報
時給1250円
勤務条件 週3以上/10:00~21:00で一日4時間から
・不動産/建築の営業
時給1300円
勤務条件週1以上/9:00~18:00で一日3時間から
・エンジニア/プログラミング
時給1400~1800円
勤務条件週3以上/一日4時間から
給料が出るインターンの給与形態3パターン
給料をもらえる有給インターンに参加したい学生は、まず給与形態を確認しておきましょう。有給インターンの給与形態は、時給制・日給制・成功報酬制の3パターンです。それでは、それぞれの給料相場を見てみましょう。
時給制
給料が出るインターンで最も多いのは、働いた時間に対して給料が発生する「時給制」です。就職情報サイトやインターン求人メディアを見ると、大半の企業が「時給○○円~」と時給制で募集をかけていることが分かります。
日給制
それほど多くはありませんが、有給インターンを開催している企業の中には働いた日数に応じて給料が発生する「日給制」をとっているところもあります。
日給制のインターンに参加する場合は、事前に1日の勤務時間を明確にしておきましょう。なぜなら「何時間働いても上限○○円」を逆手にとった悪質な企業が存在するからです。こうしたブラックインターンについては、後ほど詳しく解説します。
成果報酬制
働いて出した成果に対して給料が発生する「成果報酬制」の有給インターンも存在します。例えば、ライター業であれば1記事に対して〇円、営業職であれば1契約に対して〇円というように給料が支払われます。「自分の力を試したい!」という熱意ある学生は、成果報酬制のインターンに参加してみてもいいかもしれませんね。
有給インターンの成果報酬の相場は、業界や職種によるので一概には言えません。1作業につき数千円の場合もあれば、何万円もの報酬を出す企業もあります。
有給インターンと無給インターンの違いは?
給料が出る有給インターンと給料が出ない無給インターンの違いは、実施する期間や仕事内容にあります。
有給インターンは数ヶ月から年単位で実施されますが、無給インターンは1日から数週間程度であることが多いです。
また、有給インターンはアルバイト以上の責任ある仕事を任されますが、無給インターンは「会社説明会」「職場体験」「企業PR」といった側面が強くなる傾向にあります。
有給インターンとアルバイトの違いとは
有給インターンシップもアルバイトもお給料がもらえるという点では同じですが、これらは実施している目的が異なります。
インターンシップの最大の目的は、実際のビジネスの場での職業体験やスキル取得です。お給料よりも、経験の取得を重視しています。
一方アルバイトは、お給料をもらうことが一番の目的である場合が多いです。
また、業務内容もアルバイトとインターンシップでは異なります。アルバイトは従業員の補充として雇われ、その日の業務を回すために役割を割り振ります。
しかし、インターンシップでは、インターン生に有意義な経験をしてもらうために企業側がプログラムを組んだり、仕事内容を工夫していることも多いです。
インターンと学業の両立は可能?
学業に忙しい中でインターンシップも両立できるのだろうかと心配している学生も多いでしょう。
結論から言うと、インターンと学業の両立はできます。企業によってインターンシップの勤務条件や勤務内容も異なるため、自分に合ったインターンシップを選ぶことが重要です。勤務日数が多いものやフルタイムでの勤務のインターンシップは、学業との両立が難しくなりやすいので注意しましょう。
インターンで大学の単位がもらえるものもある
学校によっては、所定の条件を満たせばインターンシップに参加することで単位が付与されるケースもあります。
条件は学校によって異なるため、必ず学校のキャリアセンターなどで確認してください。また、基本的には事前に申請が必要になるので、そちらも学校で確認するようにしましょう。
給料が出るインターンに参加する際の注意点
続いて、給料が出るインターンに参加する際の注意点を解説します。税金や確定申告の問題もあるので、分からない場合は保護者の方に相談してみてくださいね。
【給料が出るインターンの注意点1】130万・103万の壁を知っておく
たくさん働いて、できるだけ多くお金を稼ぎたいと考えている学生もいるかもしれません。しかし、そこで注意したいのが1年間の収入です。
学生の場合、年収が103万円を超えてしまうと税制上の扶養から外れてしまい、ご両親が支払う税金が増額したり、所得税を支払う義務が発生したりします。
そのため、一年の収入が合計103万円を超えそうな場合には、早めにご両親にも相談しましょう。
さらに、年収130万円を超えると社会保険上の扶養からも外れるため、自分で社会保険料を支払う必要があります。保険料を支払うことで130万円以下で稼いでいた時よりも所得が少なくなってしまうケースもあるので、年収についてはご両親や周りの大人とよく相談して決めてください。
・103万円の壁:税制上の扶養から外れ、所得税の支払い義務が発生したり両親の支払う税金が増額したりする
・130万円の壁:社会保険上の扶養から外れ、自分で社会保険料を支払う必要がある
【給料が出るインターンの注意点2】収入源が2つ以上ある場合は確定申告が必要
「有給インターンとアルバイト」「有給インターンと仮想通過の利益」など、収入源が2つ以上ある場合は確定申告をする必要が出てきます。ただし、収入によって確定申告が不要な場合もあるので、詳しくは企業や大学に尋ねてみましょう。
2か所以上から給与の支払を受けている人で、主たる給与以外の給与の収入金額と給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人
(注)給与所得の収入金額から、雑損控除、医療費控除、寄附金控除、基礎控除以外の各所得控除の合計額を差し引いた金額が150万円以下で、給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円以下の人は、申告の必要はありません。
引用:さきがけ税理士法人 税務処理の基礎知識
【給料が出るインターンの注意点3】残業代や支給される交通費を確認しておく
給料が出るインターンに参加すると社員扱いされるため、残業を命じられる場合もあります。残業をしたにもかかわらず残業代をもらえなかった、なんてことにならないように「残業はあるのか」「残業代は出るのか」など、インターン参加前に残業に関する疑問をクリアにしておきましょう。
また、給料が出るインターンでは基本的には交通費が支払われますが、全額支給してくれる企業もあれば、上限を定めて一部支給とする企業もあります。“交通費支給”という謳い文句から全額支給だと決めつけるのは危険です。必ず“全額支給”か“一部支給”かを確認しておきましょう。
給料が出ないor給料が低すぎるブラックインターンに要注意!
実務を任されているにもかかわらず、給料が出ない場合や給料が低すぎる場合はブラックインターンの可能性が高いです。旧労働省(現:厚生労働省)は、「インターンの参加者が企業の利益になるような仕事を行っている場合は労働者とみなされるので、企業は賃金を支払う必要がある」と通達しています。しかし、自分が労働者とみなされるのかどうか、参加したインターンがブラックかどうかを見極めるのは容易ではありません。
では、ブラックインターンはどうやって見極めればいいのでしょうか?また、ブラックインターンに参加してしまった場合はどうしたらいいのでしょうか?
給料無しなどのブラックインターンの見極め方
まず、企業の利益になるような仕事を行っているにもかかわらず給料をもらえない場合や、給料が最低賃金を下回るほど低い場合はブラックインターンと断定できます。社員と同じ業務を担っているのにタダ働きさせられるのは、どう考えてもおかしいですよね。
また、「不当に長時間拘束される」「大学の講義への出席を認めてくれない」「ひたすら雑用な単調な作業の繰り返し」といった場合もブラックインターンと考えた方がいいでしょう。
ブラックインターンに参加してしまった場合の対処法
参加した後にブラックインターンだと気付いた場合は、早急に大学のキャリセンや無料相談窓口で相談してください。エントリーの段階でブラックインターンを見極めるのは困難なので、自分を責める必要はありません。ブラックインターンは1日でも早く辞退することが肝心です。
インターンで給料をもらって働くことへの理解を深めよう
アルバイト並みの給料をもらいながら、働くことへの理解を深められる有給インターン。実務スキルが身につき、社会人とのコミュニケーションに慣れることもできるので、本選考や今後の人生に活きることは間違いありません。
ただし、中には学生の意欲につけ込んでタダ働きをさせる悪質なブラックインターンも存在します。ブラックインターンの見極めは簡単ではないので、少しでも違和感があればすぐに大学のキャリセンや無料相談窓口で相談してください。