この記事では、エントリーシート(ES)でゼミ活動について書く時のポイントと注意点を例文付きで解説していきます。
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エントリーシートでゼミについて書く理由
そもそも、人事は大学でのゼミ活動を通して何を見ているのでしょうか。
ゼミに入ると、大学4年間を通して同じテーマについて研究していくことになります。ゆえに、ゼミを選んだ理由から「学生がどのような人物でどのようなことに興味を持つのか」について知ることができます。つまり、ゼミの内容を知れば、学生の人柄や性格が分かるのです。
また、ゼミ活動には目的や目標の設定、課題や結果がともなうため、モチベーションを維持する方法や問題解決への向き合い方がイメージしやすくなります。入社後、社員としてどう貢献してくれるかについて判断できる情報となるので、ゼミに関する質問は就活で頻出となっています。
エントリーシートでゼミについて書く前に振り返えろう
エントリーシートのゼミに関する質問では、単に研究について述べればいいというものではありません。あなたのことをよく知ってもらうためにも、ゼミの経験全般を加味してストーリー性のある内容にすることが大切になります。
ここからは、エントリーシートで上手にアピールするために意識したい、ゼミ活動を振り返るポイントについて解説していきます。
【ゼミについて書く際に振り返えるポイント1】ゼミを選んだ理由
研究テーマを選んだ理由を見れば、あなたの思考が見えてきます。あなたの性格や考え方を知ってもらうためにも、まずはゼミや研究テーマを選んだ理由について振り返ってみましょう。
とくに人事は、あなたのモチベーションの原点や何に興味を持つのか知りたいと思っています。「何を思ってそのテーマに興味を持ったのか」、「ゼミでどんなことを学びたいと思ったのか」を説明できると、この後に説明する「研究に対する頑張り」を引き立ててくれる要素となります。
【ゼミについて書く際に振り返えるポイント2】身に付いた知識は何か
次に振り返って欲しいポイントが、研究を通してどんなことを身に付けたのかについてです。
単にゼミ活動をした事実だけを説明しても、魅力的なエントリーシートにはなりません。研究で得たものは何か、目標や課題は何だったのかについて説明することで、あなたの頑張りを裏付けるエピソードになります。
【ゼミについて書く際に振り返えるポイント3】知識を深めた方法
最後に、目標達成や知識を深めるために行った具体的な行動を振り返ってみましょう。課題に対する努力姿勢が伝われば、「就職後も同じように頑張ってくれそう」と思わせることができますよ。
課題解決や目標達成に対する行動力は、業界・業種に関係なく必要となります。研究内容と志望企業との関連性が低い場合は、とくにこの知識を深めた方法や過程を具体的に示すと説得力が増します。
エントリーシートにゼミでの活動を書く時のポイント
どれほどゼミで活躍したエピソードを持っていても、正しい伝え方ができなければあなたの魅力は伝わりません。ここからは、ゼミ活動をより効果的にアピールするためのポイントについて見ていきましょう。
【ESにゼミでの活動を書く時のポイント1】ゼミの内容を分かりやすく書く
ゼミ活動に関する説明でもっとも気をつけて欲しいのが、人事に伝わりやすい内容になっているかどうか。なぜなら、人事はあなたの研究内容について全く知識がないからです。
相手が理解できないことをペラペラと話しても、それは単なる自慢になってしまいます。どんな人でも理解できる内容になるよう、エントリーシートではわかりやすい表現を心がけましょう。
【ESにゼミでの活動を書く時のポイント2】ゼミで得たスキルや学んだことについて書く
ゼミで学んだことは、エントリーシートを書くときに必ず明確にしておいてください。
ゼミの活動を通して身に付くことは、決して研究の成果だけではないはず。たとえば、研究の中で学んだ「課題の乗り越え方」や「知識を深める手段」などは、自己PRとしてあなたの魅力を伝える手助けをしてくれます。ゼミ活動で成長できたあなたの内面に関しても、しっかりとアピールしてくださいね。
【ESにゼミでの活動を書く時のポイント3】入社後のどう活かすかを書く
実際に働いている姿をイメージさせるために、研究の中で学んだことを入社後にどう活かすのかについても言及していきましょう。
専門的なスキルはもちろん、研究内容と企業との関連性が低い場合も、課題や目標に対する姿勢や行動力をアピールすることは可能です。フィールドワークで身に付けたコミュニケーション能力を営業で活かすなど、ゼミ活動と仕事がリンクする要素を見つけられると、より効果的なエントリーシートが作成できます。
エントリーシートにゼミについて書く際の注意点
ここまでのポイントを踏まえれば、4年間の頑張りが詰まったエントリーシートが完成しているはずです。ところが研究を頑張ってきた学生ほど、実はエントリーシートの評価を下げてしまう失敗を犯しがちです。
「内容が良いのに伝わらない残念なエントリーシート」にならないように、以下の2つのポイントに注意しましょう。
【ESにゼミについて書く際の注意点1】専門用語を使いすぎない
エントリーシートの基本は、人事が読んでも伝わりやすい文章を心がけことです。せっかく内容が良くても、伝わらなかったらエントリーシートの意味がありません。
専門用語は可能な限りわかりやすく言い換え、知識がない人でも理解できる文章にしましょう。どうしても専門用語を使わなければならない場合は、説明文などを入れることが好ましいです。
【ESにゼミについて書く際の注意点2】内容は簡潔に書く
熱心に取り組んだ研究だからこそ、書きたいことが増えてしまうこともあると思います。しかし人事は、毎日多くの選考資料に目を通しています。そのため、長くてダラダラしたエントリーシートは熱意が伝わるどころか、マイナスイメージになってしまう可能性があるのです。
エントリーシートでは詳細まで書きたい気持ちを抑えて、短時間でも伝わる文章を作成することが大切です。一番主張したいことを簡潔に伝えることは、相手への思いやりにもなります。同時にエントリーシートの印象をグッとアップしてくれるため、提出前にもう一度読みやすさや分かりやすさを確認してみてくださいね。
エントリーシートでゼミについて書いた例文
ここからは、エントリーシートの自己PRでゼミについて書いた例文を2つご紹介していきます。
「どのように文章を構成したら良いかわからない」「どうアピールしたら良いかわからない」という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
エントリーシートでゼミ活動を用いた自己PR例文1
私は4年間のゼミを通して、地方行政について学んできました。私は地方出身なので、地方の過疎化と高齢化に焦点を当てた研究に力を入れています。地方行政について学び、各自治体に足を運んで取材をしたりしているうちに、SNSを活用した地方の魅力発信や若者の誘致が効果的だと感じるようになりました。この案を提案したところ〇〇市に採用され、実際にSNS運営に向けて準備が始まっています。このように、私はゼミを通して傾聴力と課題を解決する提案力を身に付けました。貴社の営業職においても、この能力を活かして最適な提案をしていきたいと思っております。
エントリーシートでゼミ活動を用いた自己PR例文2
私は大学のゼミで、電気・電子分野について学んでいます。とくに、固体・液体・気体に続く第4の状態であるプラズマに興味を持ち、新しい技術への利用に興味を持ちました。座学でプラズマについて学ぶだけではなく、プラズマの特性に関する検証も行いました。授業とは異なり正解のない実験なので、想定と異なる実験結果が出てくることもあります。何度もなぜ想定と異なるのかを考察・検討するうちに、どんな苦難の中でも努力する粘り強さと冷静な判断力を身に付けました。貴社の研究職においても、この強みを活かして粘り強く製品開発をしていきたいです。
ゼミに入っていない場合
ここまでゼミ活動をしていた学生に向けてエントリーシートの書き方を説明してきましたが、中には大学4年間でゼミに参加しなかった学生もいらっしゃるでしょう。ゼミ活動をしていなくてもマイナス評価になることはありませんが、面接などで理由を聞かれることがあるため、相手が納得できる理由を考えておくようにすることが大切です。
また、ゼミに関する質問欄で、「特になし」と書いてしまうのは非常にもったいないです。「興味があるテーマのゼミがなかったので、独自にこんなことを研究した」「ゼミの時間を使ってこんな課外活動をした」など、他に頑張ったことがあればそれを伝えるようにしましょう。
自分の魅力について確認したい方は、この記事を読んで再度自己分析をしてみましょう!
まとめ
大学4年間の集大成とも言えるゼミ活動を通して、企業はあなたの思考や性格を知りたいと考えています。ゼミの研究成果だけではなく、目標設定や課題への向き合い方、身に付けた知識や強みがどう仕事に生きるかをチェックされています。エントリーシートにはこれらの情報も盛り込んで、あなたの魅力をしっかりとアピールしていきましょう。
研究について話す時は、とにかく分かりやすく簡潔に書くことが大切です。専門用語は説明するなどして、誰が読んでもわかりやすい内容にすることを意識してくださいね。