面接で暗記はおすすめできない?暗記のデメリットや対策方法を解説

面接を控えている学生の中には、回答をあらかじめ暗記しておけば言葉に詰まることもなく、スムーズに話せるだろうと考えている人もいるでしょう。しかし、面接に暗記で挑むのは少々危険かもしれません。

そこで今回は、面接に暗記をおすすめできない理由を詳しく解説します。あわせて暗記以外の面接対策もまとめているので、面接を受ける前に確認しておきましょう。

面接に暗記で挑むのは避けるべき

面接で聞かれることはある程度決まっているので、回答を丸暗記しておけばスムーズに受け答えできるはずだと考えている学生もいるでしょう。しかし、面接は人柄や企業との相性などエントリーシート(ES)では分からないことを見られる場であり、暗記したことを話すだけではあなたらしさをアピールできません

もちろん企業情報は暗記しておく必要がありますが、偽らない就活をするためにも質問の回答を丸暗記して面接に挑むのは避けるべきでしょう。

面接を暗記で乗り切るデメリット4つ

面接を暗記で乗り切ろうとすると、さまざまな問題に直面する恐れがあります。例えば「完璧に暗記しているから大丈夫」と思っていても、緊張で頭が真っ白になることもあるでしょう。面接に暗記で挑もうと考えている学生は、面接日を迎える前に考え直した方がいいかもしれません。

【面接に暗記で挑むデメリット1】予想外の質問をされたら答えられない

新卒採用の面接で質問されることは、ある程度決まっています。例えば、志望動機や自己PR、ガクチカのほか長所・短所や今後のキャリアについて聞かれることも多いでしょう。しかし、面接ではこうした頻出質問だけでなく、予想外の質問をされることも珍しくありません

例を挙げると、「あなたを漢字一文字で例えると何ですか?」「100万円あったら何に使いたいですか?」など、一見面接の質問にはふさわしいとは思えないことを聞かれることもあります。これらは学生の本当の姿や臨機応変な対応力を見るための質問なので、答えられないと対応力に乏しいと判断される可能性があります

【面接に暗記で挑むデメリット2】熱意や入社意欲が伝わりにくくなる

どれだけ完璧な志望動機であっても、暗記したことをそのまま話すだけでは熱意や入社意欲が伝わりにくくなります。毎年たくさんの学生を見ている人事にしてみれば、多少言葉に詰まったとしても自分の言葉で思いをぶつけてくれる学生に魅力を感じるものです。

また、暗記した状態で面接を受けている学生は知らず知らずのうちに、目の前の人事ではなく暗記した事柄を思い出すことに集中してしまう傾向にあります。そうすると目力が弱くなる上に声まで小さくなり、やる気がないと判断されてしまうでしょう。

【面接に暗記で挑むデメリット3】ありのままの自分を伝えられない

面接に暗記で挑む最大のデメリットは、ありのままの自分が伝わらなくなることです。あなたらしさが伝わっていないにもかかわらず採用が決まったとしたら、あなたも企業側も入社後のミスマッチに苦しむことになるでしょう。

入社後のミスマッチを避けるには、徹底的な自己分析が必要不可欠です。キミスカが提供する自己分析ツール「適性検査」を活用し、意欲・価値観の傾向や職務適性を確認してみましょう。

「適性検査」の受け方・結果の見方!自己分析ツールの使い方を解説

【面接に暗記で挑むデメリット4】記憶が飛ぶとパニックになる

面接練習を重ねることで回答を完璧に暗記した状態だったとしても、面接の緊張感から記憶が飛ぶことも珍しくありません。暗記で面接に挑んだ学生がそうした状況に陥ると、アドリブに対応できず何も答えられなくなってしまう可能性があります。

回答の内容をある程度覚えておくことは大切ですが、丸暗記には危険が付き物であることを覚えておきましょう。

面接官は暗記で臨んだ学生にどんな印象を持つ?

たとえ回答を丸暗記した状態で面接を受けて無事に終えられたとしても、面接を担当する人事に好印象を残せていない可能性があります。

ここでは回答を暗記した状態で面接を受けた学生に対して、人事が抱きやすい印象をご紹介します。

【面接に暗記で臨むことで与える印象1】コミュニケーション能力が乏しい

面接に丸暗記で臨むと、コミュニケーション能力に欠けると思われる可能性があります。人事は学生が入社した後の姿をイメージしながら質疑応答を進めていくため、丸暗記の機械的な回答よりも柔軟に回答することが重要です。

コミュニケーション能力をアピールするためにも、暗記した内容をそのまま話すのではなく自分の言葉を交えて話すことを心がけましょう。

【面接に暗記で臨むことで与える印象2】熱意が伝わらない

暗記したことを思い出しながら受け答えしていると、熱意や意欲が伝わりにくくなります。人事は面接で学生の目の輝きや話し方から入社意欲の高さを確認しているので、完璧に回答することを重視するのではなく、伝えようとする姿勢を見せることが肝心です。

入社したいという熱意を伝えるために、多少言葉に詰まってしまったとしても目の前の人事にプレゼンする気持ちで回答しましょう。

【面接に暗記で臨むことで与える印象3】人柄や個性を判断できない

用意した回答をそのまま伝えただけでは、あなたらしさは伝わりません。もちろん回答の内容から分かることもありますが、人事は回答の内容以上に学生の姿勢や話し方など、紙の上では分からないことを見ているのです。

人柄や個性を見てもらうには、誠意をもって質問に向き合い、一生懸命考えながら自分の思いを伝えるべきでしょう。

【面接に暗記で臨むことで与える印象】4.臨機応変な対応ができない

予想外の質問をされた時に答えられなかったり、暗記した内容を忘れてしまいパニックになったりすると、「臨機応変に対応できない」という悪印象を持たれる可能性があります。面接では仕事をする上で必要不可欠な対応力を見られているので、対応力に乏しい印象を与えるのは何としても避けたいところです。

面接で臨機応変に対応できる姿を見せるには、普段から会話力を磨いておく必要があります。また面接練習を繰り返し行い、いろんなパターンの回答を考えておくことも大切です。

面接を暗記以外の方法で受けるおすすめの対策3つ

面接を担当する人事の多くは、合否の判断材料として「熱意が伝わってきたか」「目が輝いていたか」などを挙げます。それでは目の輝きを失わずに熱意をアピールするには、どうすればよいのでしょうか?

ここからは、丸暗記では伝わりにくい熱意や入社意欲を伝える方法を3つご紹介します。暗記以外の面接対策を講じ、偽らない就活をしましょう。

【面接を暗記以外で受ける1】重要なポイントとなるキーワードを覚えておく

質問の回答内容を丸暗記するのはおすすめできませんが、何の準備もしないまま面接を受けるわけにはいきません。そこでおすすめしたいのが回答をすべて暗記するのではなく、重要なキーワードのみ覚えておく方法です。

例えば、「私が学生時代に力を入れて取り組んだことは、復興支援のためのボランティアです。私の地元である○県〇市は〇月〇日に被災し、~~~」という内容であれば、「復興支援」「ボランティア」「地元」というキーワードを暗記しておきます。そうすると、テーマとなる重要な事柄をしっかりと伝えられるだけでなく、自分の言葉できちんと話している姿勢もアピールできます

【面接を暗記以外で受ける2】予想外の質問を想定した模擬面接を繰り返す

面接では頻出質問のほかに、斜め上の質問をされることもあります。そうした質問に暗記で挑むことは不可能なので、面接練習を繰り返し行うことで予想外の質問への回答に慣れておく必要があります。

面接でされる予想外の質問に関しては、こちらの記事を参考にしてください。

面接でされる予想外の質問例を紹介|難しい質問の回答のポイントと対策法

【面接を暗記以外で受ける3】会話力を身につける

回答を暗記せずに面接に臨むとなると、その場で受け答えするための会話力が必須になります。会話力がなければ目の前の相手とコミュニケーションを取れず、意欲がないと判断されかねません。

会話力を身につける最も簡単な方法は、日頃から家族や友達と会話したり、アルバイト先の先輩や社員に積極的に話しかけたりすることです。また、オンライン面接を受ける場合はWEB会議ツールに慣れておくことも重要です。

面接で丸暗記は避けるべき!ポイントのみ暗記してありのままの自分を伝えよう

質問の回答を丸暗記した状態で面接を受けると、ありのままのあなたを伝えられないどころか「熱意が感じられない」「臨機応変な対応力がない」と判断される可能性があります。また、運よく暗記で受けた面接で採用されたとしても、入社後にミスマッチが判明して苦労することになるかもしれません。

それを防ぐためにも面接には丸暗記ではなく、キーワードのみ暗記した状態で臨むのがおすすめです。また面接練習を繰り返し行ったり、会話力を磨く努力をしたりすることも忘れてはいけません。

面接では多少言葉に詰まったとしても自分の言葉で話し、ありのままの自分をアピールしましょう。