適性検査で落ちる理由って?受かるための対策法と有利な選考のための注意点

就活選考の一環として、適性検査を行なう会社は多く存在しています。就活というとエントリーシートや面接対策ばかりをイメージしてしまう人が多いかもしれませんが、じつは適性検査もしっかりと対策をしないと、不合格になってしまう恐れがあるため注意が必要です。

この記事では、適性検査に落ちる理由やおすすめの対策法について紹介します。適性検査も手を抜かず、面接のチャンスを逃さないように対策していきましょう。



適性検査とは?

適性検査とは、応募者が会社の社風や求める人物像に合致しているかどうかを判断するためのテストです。一口に適性検査といっても、以下の2つの検査が行われることが一般的です。

【能力・性格検査の違い】
  • 能力検査:思考や一般常識、処理能力を見るためのテスト
  • 性格検査:思考の癖や性格、特性を見るためのテスト

就活生の間でよく話題に上がる「SPI」や「玉手箱」などが適性検査にあたり、出題内容は言語(国語)と非言語(数学)の2分野がメインとなります。会社によっては、英語や時事問題などについての試験を行うこともあります。

以前はペーパーテスト形式が一般的でしたが、近年はインターネットで検査を行う会社も増えてきました。どのような形式にせよ、企業が定めた水準以上の点数を獲得できないと、次の選考に進むことはできません。

適性検査で落ちる理由

適性検査で落とされる理由をしっかりと理解しておくと、適切な選考対策ができるようになります。以下では、適性検査で落とされる理由について詳しく説明します。

【適性検査で落ちる理由1】企業が求める人物像に合っていない

適性検査の結果、企業が求める人物像に合っていないと判断されると、選考に落ちる可能性が高まります。たとえば、「情報処理能力が足りない」「チャレンジ精神がない性格は自社に合わない」などと判断されるケースがよくあります。

適性検査の選考では、能力の高さではなく「自社に合うか合わないか」で落とされるケースが多いです。もちろん落ちないように対策をすることは大切ですが、落ちたからといってあなたの能力が低いというわけにはならないので、安心してくださいね。

【適性検査で落ちる理由2】全問回答できなかった

考えすぎて時間が足りず、途中までしか答えられないと適性検査に落ちる可能性があります。判断材料となる回答が足りなくなってしまい、正確な審査ができないためです。

また、全問回答ができないと、「本番に弱い」と判断されてしまうこともあります。「ビジネスの大切なシーンで頼りない人物かもしれない」と思われて、選考で不利になる可能性が高いのです。

【適性検査で落ちる理由3】回答に矛盾があった

性格検査の回答に矛盾があると、適性検査に落ちる可能性があります。

もっとも多いのは、自分をよく見せようと嘘の回答をしたが、答えに矛盾が生まれて嘘がバレてしまうケースです。

性格検査には「ライフスケール」という回答の虚偽を判断する指標があります。このライフスケールがあることで嘘がバレやすくなるため、性格検査には正直に答えることが大切です。

【適性検査で落ちる理由4】適性検査対策が不十分

適性検査の対策をしていない場合、能力検査をクリアできなくて落ちてしまう可能性があります

能力検査の問題にはそこまで難しいものはなく、対策をすればパスできるものが多いです。したがって、合格基準の点数に到達できないと「十分な対策ができていない」「意欲が低い」と判断され、選考に落ちてしまうのです。

適性検査で落ちることを防ぐための対策

適性検査で落ちることを防ぐためには、正しく対策をすることが肝心です。この章では、今日からできる対策法について解説します。

なお、筆記試験の対策についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。あわせてチェックしておきましょう。

就活生におすすめの筆記試験対策!基礎知識から回答のコツまで完璧に網羅

【適性検査で落ちることを防ぐ対策1】参考書で模擬練習をしておく

能力検査については、参考書が販売されています。先述したように、能力検査は対策すれば解ける問題が多いため、教本などを活用してしっかりと模擬練習をしておきましょう。

1冊の参考書を繰り返し復習し、全体の7~8割正解できるようにしておくと、本番もスムーズに答えられるようになります。

【適性検査で落ちることを防ぐ対策2】苦手分野の対策を重点的に行う

能力検査には言語と非言語があり、国語と数学の問題が出題されます。また、会社によっては英語や一般常識が出題されることもあります。

もしもこの中に何かしら苦手な分野がある場合は、重点的に対策して苦手をつぶしておきましょう

苦手分野を学ぶことに抵抗を感じる人も多いかもしれませんが、適性検査の難易度はそこまで高くないため、少し勉強すれば誰でも解けるようになります。

【適性検査で落ちることを防ぐ対策3】スピーディーに答える

適性検査を受けるときは、能力検査と性格検査の両方でスピーディーな回答を心がけるようにしてください。どちらも最後まで答えられないと、正確な評価ができなくて不利になるためです。そのため全問正解を目指すのではなく、すべて解き終えることを最優先にしてください。

わからない問題でずっと悩むことは避け、少し考えてわからなかったら次に進むようにすると全問回答を目指せます。性格検査を受けるときは、深く考えずに直感で選ぶことを意識しましょう。

【適性検査で落ちることを防ぐ対策4】企業が求める人物像を調べておく

性格検査を受ける必要がある場合は、あらかじめ企業が求める人物像について調べておきましょう。求める人物像がわかれば、それに合った性格検査の回答ができるためです。

嘘をつくのはよくありませんが、「企業が求めるこういった一面もある」という場合、有利な選択をすることは問題ありません。企業が求める人物像は企業研究を行うことで見えてくるため、以下の記事で企業研究についてもおさらいしておきましょう。

企業研究の基本項目はこれ!追加すべき項目やまとめ方も徹底解説

適性検査で落ちることを防ぐための注意点

適性検査で落ちることを防ぐためには、しっかりと対策をするだけではなく、注意点についても押さえておく必要があります。適性検査の注意点を3つまとめたので、チェックしておきましょう。

【適性検査で落ちることを防ぐ注意点1】実施する試験を調べておく

能力検査にはいくつか種類があり、会社によって実施する試験が異なります。調べてから対策しないと、せっかくの対策が無駄になってしまう可能性があるため注意しましょう。

よく使われる能力検査の種類ごとの特徴を表でまとめたので、対策するときの参考にしてみてください。

テストの種類 特徴 受験方法
SPI 高校受験レベルの出題が多い。出題範囲が広く、比較的解きやすい。 ペーパー・パソコン
玉手箱 正確さだけではなくスピードが重要視される。グラフや表の読み取りが多い。 パソコン
TG-WEB 難易度が高いタイプと低いタイプの2種類がある。 パソコン
GAB 1問あたり30秒程度と制限時間が短く、難易度も高め。 マークシート
CAB 論理的思考を重視しており、問題数が多くて制限時間が短い。 ペーパー・パソコン

それぞれの試験には、専用の参考書が販売されています。可能であれば事前に試験の種類を問い合わせてき、それに合った対策をしましょう。

【適性検査で落ちることを防ぐ注意点2】嘘をつかない

「性格検査でいい評価をもらいたい」と嘘をつくことは、もちろん禁止です。

先述したように、適性検査には「ライフスケール」という判断指標があり、学生が嘘をついているかどうかを判断しているためです。答えるときとっさに嘘をつくとライフスケールに引っかかり、悪い印象を残してしまいます。

また、適性検査が苦手だからと替え玉受験をすることも絶対にやめてください。適性検査を通過できても、その後の面接で気づかれてしまう可能性があります。性格検査では無理に背伸びせず、自分らしい回答を意識しましょう。

【適性検査で落ちることを防ぐ注意点3】いろいろな参考書に手を出さない

「いろいろな問題を対策したい」とさまざまな参考書に手をつけることは避け、一冊の参考書を繰り返し使うことを意識しましょう

いろいろな参考書に手を出すと、覚えないといけない問題パターンが増えてしまうことになります。その結果、解き方を覚えるまでに時間がかかり、結果的に身につかなくなってしまうケースが多いのです。

同じ問題を繰り返し解くことで問題のパターンを覚えることができ、本番もスムーズに答えられるようになります。

適性検査で落ちたときの考え方

どれほど対策をしても、企業とのミスマッチによって適性検査に落ちてしまうことはあるかもしれません。選考に落ちると「自分の能力や性格に悪いところがあったのでは」と落ち込んでしまうかもしれませんが、過度に落ち込むことは避けましょう。

最後に、適性検査で落ちたときの気持ちの切り替え方について紹介します。

【適性検査で落ちたときの考え方1】不合格の理由が適性検査とは限らない

不合格通知が来ると落ち込んでしまいますが、適性検査だけで不合格になったとは限りません。「応募タイミングが悪くて採用枠がほとんど残っていない」「会社から近い人を採用したかった」など、合否は会社都合で決まります。そのため、不合格の理由がほかに存在している可能性のほうが高いのです。

もちろん、できなかった問題を振り返り、ほかの会社の選考に備えることは大切です。しっかりと学びを得たら過度に落ち込まず、前向きに次の企業へチャレンジしていきましょう

【適性検査で落ちたときの考え方2】自分を知るきっかけになった

選考に落ちたことを、自分を知るために必要な経験として考えると気持ちが楽になるかもしれません。

能力検査の苦手分野、性格検査で迷ってしまった選択肢などを復習することで、自分の苦手や性格をより深く理解できるようになります。

できなかった問題を復習すれば次回の選考でより高得点を取れるようになりますし、自己分析をやり直すことで新しい会社やアピールの選択肢が見えてくるかもしれません。

選考に落ちたことを機に、自己分析をやり直したい人は「キミスカの適性検査を」おすすめします

「適性検査」の受け方・結果の見方!自己分析ツールの使い方を解説

適性検査で落ちたら適切な対策が重要!

適性検査は、学生の思考や一般常識、性格が企業の求める水準に達しているかどうかを判断するためのテストです。

選考を受けて落とされる場合は何らかの理由があることが考えられるため、今回紹介した対策法を実践してしっかりと選考に備えておきましょう。

たとえ適性検査で落ちてしまっても、あなたの能力や性格に問題があるというわけにはなりません。落ちた理由を分析したら気持ちを切り替え、次回の選考に備えることをおすすめします。