コロナで増えてる就活浪人って?メリットやデメリット、就活の必勝法を解説

新型コロナウイルスの影響で増えている「就活浪人」を知っていますか?卒業してからも就活をする就活浪人にはメリットとデメリットの双方が存在しており、内定を獲得するためには必勝法を押さえておく必要があります。

この記事では、就活浪人について徹底的に解説します。なかなか内定が獲得できずに就活浪人を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

就活浪人(就職浪人)とは?

就活浪人とは、卒業してからも自分の力で就活を続けている人のことです。

コロナの影響で就活浪人は増えてきており、在学中に内定が出なかったり、納得のいく就活ができなかったりする学生にとってのひとつの選択肢として知られています。

まずは、そんな就活浪人についてもう少し詳しく見ていきましょう。

就活浪人の割合は約7%

先程も説明したとおり、就活浪人とは大学卒業後に就活をする人のことです。そのため既卒者として扱われることになり、ほとんどの企業において中途枠での採用となります

令和2年の文部科学省の調査では、卒業者の約7%が就職でも進学でもない選択をしていることが分かりました。もちろん、そのうちの全員が就活浪人をしているわけではありませんが、一定数就活浪人を選択する人がいるということが分かります。

就活浪人・就職留年・第二新卒の違い

就活浪人と似たような言葉として、「就職留年」と「第二新卒」という言葉があります。

それぞれの違いを表にまとめたので、ここでしっかりと区別しておきましょう。

就活浪人 就職留年 第二新卒
意味 卒業してからも既卒として就活を続けること 就活のために敢えて留年すること 一度就職し、3年未満で退職すること
企業からの扱い 既卒 新卒 既卒
採用枠 中途採用
(一部新卒)
新卒採用 第二新卒・中途採用

注意したいのは、就職留年は新卒扱いで就活ができますが、就活浪人と第二新卒は既卒であるため中途採用として扱われる点です。その点を理解して、「本当に就活浪人してもいいのか」について判断することが大切です。

就活浪人するメリット

就活浪人になると既卒として就活することになりますが、この際に既卒ならではのメリットが豊富に得られます。ここからは、就活浪人するメリットについて解説します。

【就活浪人のメリット1】時間的・金銭的余裕がある

就活浪人の最大のメリットは、何といっても時間とお金に余裕があることです。空いた時間をアルバイトなどに充てられるようになりますし、より多くの企業の説明会や選考を受けられるようになります

交通費やスーツなどにかけられるお金が増え、多くの選択肢が選べるようになって可能性が一気に広がるでしょう。

【就活浪人のメリット2】前年の経験を活かせる

就活浪人の人は就活2年目になるため、前年の反省や学びを活かせるというメリットもあります。

前年1年を通じて身につけた「エントリーシートを書くためのノウハウ」「面接における場馴れ」などは、ほかの就職希望者と差をつけられる大きな強みになるでしょう。

【就活浪人のメリット3】内定者からのアドバイスがもらえる

就活浪人をする場合、周囲の友達は就職していることになります。そのため、就活の成功体験や失敗体験を共有してもらえるという利点があります。

実際に入社して働いている友人から企業の内情を聞くことができるので、在学中よりも情報収集しやすくなるでしょう。

【就活浪人のメリット4】落ちた企業に再度チャレンジできる可能性がある

就活浪人になれば、去年選考で落とされてしまった企業に再チャレンジできる可能性があります。

企業によっては新卒枠でもう一度選考を受けられるケースもありますし、中途採用枠として再応募することもできます。「去年落としたから」という理由でエントリーを禁止する企業はありませんので、志望度が高い企業がある場合は、就活浪人として再エントリーしてもいいでしょう。

ただし、去年と同じような採用面接の受け方では、採用を勝ち取ることはできません。なぜ落とされたのかをしっかりと反省し、去年の失敗を補うための対策を講ずることが肝心です。

就活浪人するデメリット

就活浪人には多くのメリットがありますが、反対にデメリットも多く存在しています。ここからは、学生が知っておきたい就活浪人のデメリットを4つ紹介します。

【就活浪人のデメリット1】新卒扱いにならない

先程も紹介したとおり、大学を卒業してしまうと既卒扱いになってしまい、企業によっては新卒枠で選考が受けられないケースがあります。その場合は中途採用枠で応募することになりますが、既卒は即戦力が求められるケースも多いため注意が必要です。

なかには既卒2~3年目までは新卒として扱ってくれる企業もあるので、そういった企業も検討するといいでしょう。

【就活浪人のデメリット2】選考時に事情を聞かれる

就活浪人すると、必ずと言っていいほど「どうして就活浪人を選んだのか」について聞かれます。

面接の際にこの質問に答えられないと、企業に悪印象を抱かれることもあるため注意しましょう。嘘をつくのはよくないですが、好印象な回答ができるように準備しておいてください

【就活浪人のデメリット3】精神的な焦りが大きくなる

就活浪人は周囲が就職して働いているなか、自分だけ就活をすることになります。そうなると当然、精神的な焦りが大きくなってしまうでしょう。

「今年こそは就職しないと」というプレッシャーもかかり、心のバランスが乱れて体調を崩してしまう恐れもあります。精神的にあまり強くない場合は、就活浪人は向いていないかもしれません。

【就活浪人のデメリット4】就活を諦める選択をしたくなることも

アルバイトをしながら就活浪人している人の場合、なかなか内定がもらえず「このままフリーターになってもいいかも」という思考に陥ることが多い傾向にあります。

フリーターという働き方もひとつの選択肢ですが、焦りやプレッシャーから逃げるように就活を諦めてしまうと、将来後悔してしまうかもしれません。就活浪人になるときは、就活から逃げない意志の強さが重要となります。

就活浪人・既卒就活における必勝法

たとえ就活浪人になって再び就活にチャレンジできるようになっても、去年納得のいく結果が得られなかった理由や改善策を見つけないと、同じことの繰り返しになってしまいます。

この章では、就活浪人や既卒就活で同じことを繰り返さないために押さえておきたい、就活の必勝法について解説します。今度こそは就活を成功させたいという人は、しっかりとチェックしておきましょう。

【就活浪人の必勝法1】業界研究や企業研究をやり直す

就活浪人が就活を成功させるためには、業界研究や企業研究のやり直しが欠かせません

現役時代に選考を受けてなかなか合格をもらえなかった業界や企業はもちろんのこと、ほかの業界や企業も視野に入れて幅広く研究しましょう。

大切なのは、企業の規模や知名度にとらわれず、さまざまな選択肢を検討することです。視野を広げてみると意外に興味を持てる業界が見つかるかもしれませんし、自分に有利な企業に出会えるかもしれません。

選択肢が多いほど内定のチャンスは増えるので、今一度いろいろな業界や企業を研究し、企業選びや選考対策に役立てましょう。

業界研究のやり方はこちらで紹介しています。詳しく知りたい人はあわせてチェックしておきましょう。

業界研究ノートは8つの項目で完成!必須項目と作り方を解説

【就活浪人の必勝法2】経験を活かして選考対策する

就活浪人をするのであれば、エントリーシートや面接対策などを再度行っておきましょう。現役時代の経験から改善点を洗い出すのはもちろんのこと、改めて自己分析をして違う角度からアプローチすることも検討してみてください。

どうしてもエントリーシートや面接に自信が持てないという場合は、空いた時間を利用してOB・OG訪問などを行って選考について相談してもいいでしょう。去年の経験と十分な時間があることが就活浪人の強みなので、最大限活用してくださいね。

面接に落ちることが多い人は、こちらの記事で対処法を確認しておきましょう。

面接に落ちたときに考えられる理由6選|対処法とよくある質問を解説

【就活浪人の必勝法3】既卒向けサービスや就職エージェントを活用する

就活浪人が就活を有利に進めたいのであれば、既卒・第二新卒向けサービス、とくに就職エージェントの利用がおすすめです。こういったサービスでは非公開の倍率が低い優良求人に出会えますし、キャリアカウンセラーのサポートを受けながら有利に就活を進められます。

なかなか内定が出なかったという人が、就活エージェントに登録してすぐに内定がもらえるケースは多々あります。無料で利用できるので、まずは相談感覚で気軽に登録してみるといいでしょう

【就活浪人の必勝法4】スキルアップを目指す

就活浪人をしている人には、比較的時間の余裕があります。その時間を利用して、スキルアップのために資格取得などを目指してもいいでしょう

業界に必要な知識や業務に役立つ資格であれば、持っていることで既卒だということをカバーできる可能性があります。取得すべき資格が分からない場合は、希望する業界でアルバイトして経験を積むこともおすすめです。

【就活浪人の必勝法5】就活浪人を選んだ理由を説明できるようにする

デメリットの部分でも紹介しましたが、就活浪人をした人は必ずその理由を聞かれます。そのときにしっかりと理由を説明できるように準備しておけば、マイナスの印象を持たれることはないでしょう。

【就職浪人の理由例】
  • 受ける企業が少なくて納得のいく結果が得られなかった
  • 就活を甘く考えてしまい、しっかりと準備ができなかった
  • アルバイトや部活を頑張っていて、就活が後回しになってしまった

あくまで一例ですが、上記のように答えられると「自分の失敗を客観的に分析できている」ことを伝えられるため、過度にマイナスの印象になることを防げるでしょう。

ちなみに、浪人は就活に影響する?

就職浪人とは少し違いますが、浪人して大学に入学した学生は、就活のときに不利になることはあるのでしょうか。

浪人して大学に入った人は、就活浪人とは異なり2年までは新卒扱いになります。就活に影響を与えることもほとんどなく、ほかの学生と同じように選考してもらえます。ただし、どうして浪人したのかを聞かれる可能性があるため、その質問にしっかりと答えられるように準備しておくことが大切です。

このように、「受験で浪人すること」と「就活で浪人すること」とでは扱いが異なるため、注意が必要です。

就活浪人することを避けたいときは…

もしも、今就活浪人の可能性があって不安なのであれば、選考を有利に進められるサービスを活用してみてはいかがでしょうか。

あなたの経歴や自己PRを気に入った企業からオファーがもらえる「逆求人サイト」のキミスカであれば、選考を有利に進められる企業に出会うことができます。そのため、内定がもらえなくて不安な学生でも、キミスカを活用すれば就活浪人を防げるかもしれません。

まずは当たると評判の適性検査を受けて、自分にあった企業からオファーを受け取ってみましょう。

「適性検査」の受け方・結果の見方!自己分析ツールの使い方を解説

就活浪人を検討するときは慎重な選択を!

大学を卒業してから既卒として内定を目指す「就活浪人」は、現役時代の経験を活かしながら時間的・金銭的余裕のあるなかで、じっくりと就活ができるというメリットがあります。

しかし、企業によっては中途採用扱いになったり気持ちが焦ったりしやすかったりと、デメリットもたくさんあるため注意が必要です。

就活留年をしない限り、既卒として就活ができるのはたった1回きりです。本当に就活浪人をしてもいいのかをしっかりと考え、後悔のない選択をしてくださいね。