この記事では、自己分析における「自分史の作り方」や注意点などをステップを分けて丁寧に解説していきます。
皆様こんにちは。累計1万人以上の学生にセミナーを通して就活ノウハウを発信している蛭牟田(ヒルムタ)と申します。
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そもそも自己分析で用いられる自分史とは何だろう?
そもそも自分史とは何か分かりますか?
「自分史」と言われると小難しく感じますが、これを言い換えると要するに「自分の過去から現在の経験をまとめたもの」です。さらに具体的に言うと、「小学校から大学までに経験してきた出来事を年表のようにまとめたもの」を自分史と言います。なので作成するに当たって特に難しいことは必要なく、自分の記憶を遡っていけば完成してしまうものなのです。
なので「自分史を作るのは難しい」という概念は無くしてしまいましょう!
自己分析で自分史を作成する理由
自分史がどういうものなのかは理解したけど「なんで自己分析で自分史を作らなきゃいけないの?」と疑問に思う人もいると思います。これをあやふやにしたまま自分史を作成してもあまり効果が得られず、行為自体が無駄になってしまいますのでしっかりと理解しておきましょう。
【自己分析で自分史を作成する理由1】自己分析の手段
今回自分史を作るにあたってまず覚えておいて欲しいことは、自分史を作ることは自己分析を進めるための手段であるということです。となると「じゃあ自己分析はなんのためにやるの?」と疑問に思いますよね。就活で自己分析をする目的は自分のことを理解し、就職先を選ぶ目を養うことです。
つまり
【自己分析で自分史を作成する理由2】一貫性のあるストーリーの構築
時系列を意識したストーリー構築では、「過去」「現在」「未来」の流れを明確にすることで、自分の経験や価値観が一貫していることを効果的に伝えられます。
自分史を書くことによって、この「過去」と「現在」を十分に整理することができるだけでなく、その過程から「未来」がどうなっていくのかを説得力高く伝えることが可能になります。
過去: 自分の価値観や強みが形成されたきっかけや経験。
現在: その価値観や強みを活かして取り組んでいること。
未来: その延長線上で、企業で実現したいことや目指すキャリア。
自己分析が思うように進まない時は?
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適性検査の受検方法と自己分析のやり方は以下の記事にまとめてあるので、チェックしてみてください。
自己分析に活用する自分史の作り方3ステップ【ノートとペン】
自己分析で自分史を作る目的が明確化されたところで、次に作り方をご紹介していきます。
【自分史の作り方】ステップ1:ノートとペンを用意する
まず自分史を作るにあたって、自己分析専用のノートを一冊用意しましょう。
ノートにまとめてあると自己分析に迷った時に振り返りやすくなります。
ミニサイズのノートやメモ帳は今回の自己分析には向いていないので、A4サイズ以上の大きさのノートを準備してください。
【自分史の作り方】ステップ2:ノートに過去の出来事を年代ごとに書き出していく
ノートが用意できたら、次は小学校・中学校・高校・大学ごとに頑張ったことやハマっていたこと、友好関係などを書き出していきます。これをする目的は、例えば「頑張ったこと」や「ハマっていたこと」を書き出していくことによって、自分の価値観やどういうモチベーションで自分は行動するのかということを簡単に見つけることができます。このように自分の過去の傾向から自分がどのような人間性を持っており、どのような考え方を持っているのかを明確化することがこの作業の目的です。
このような表にすると綺麗にまとめることができるのでおすすめです!
上記のような表を作成するために必要な質問事項例を記載しておきますので、参考にしてください。
一番楽しかったことは何か
一番嫌だったことは何か
好きな遊びはなんだったか
熱中していたことは何か
どんな友達と仲がよかったか
どんなことで喧嘩したか
誰にも言えない秘密はあったか
自慢できることはあったか
大きく失敗したことはあったか
何か人のためになるようなことはあったか
どんなバイトをしていたか
休みの日は何をしていたか
一番好きな授業はなんだったか
一人で過ごす時は何をしているか
何か自らが率先して行動したことがあるか
【自分史の作り方】ステップ3:過去の出来事を“喜怒哀楽”に分類する
ステップ2で書き出した各年代ごとにあった出来事を「喜怒哀楽」に分類してまとめていきます。
例えば喜怒哀楽の“楽”をまとめると
《各年代ごとの楽しかったことまとめ》
小学校友達と毎日のように公園でサッカーをしていた。サッカーを通じて友達も増え、とても楽しかった。
中学校自転車にハマり休日は友達とマウンテンバイクでサイクリングをしていた。
高校カラオケ店でバイトを始め接客の楽しさを学んだ。人と接することが好きだと気づいた。
大学海外の文化に興味を持ちカナダに半年間の短期留学をした。様々な国の友達ができてとても楽しかった。
このように過去のエピソードを“喜怒哀楽”に分類することで、自分がどんな時に喜怒哀楽を感じるのかが一目でわかるようになります。そしてこれが分かると自分だけの価値観を見つけることができます。このように自分史を作成して自己分析を深めていきましょう。
過去の出来事が思い出せなかった時の対処法
「小学校のことなんて昔すぎてあまり覚えていない!」
そんな時は両親や友達に聞いてみると意外にたくさん出て来るのでオススメです。
また、卒業アルバムや昔つけてた日記なんかが残っている人は、掘り出してみるのも効果的です!
自己分析で自分史を作る際の注意点
自分史を作る上で注意してほしい点が4つあります。
これらを押さえてより良い自分史を作成し、自己分析を完了させましょう。
【自己分析で自分史を作る際の注意点1】作ることが目的にならないようにする
まず一つ目の注意点は、「作ることが目的にならないようにする」ということです。
最初にも話しましたが、自分史を作る目的は自己分析を進めるためです。
これを理解せずに、ただ自分史を作成して終了してしまうのは無意味な行為です。
自分史を作成したら、それを元に自分がどのような価値観を持ち、どのような考えを持っているのかをアウトプットしましょう。それができなければ、自分史を作る意味はありません。
【自己分析で自分史を作る際の注意点2】事実のみを書く
二つ目の注意点は、「自分史を作るときは事実のみを書く」ということです。
面接や自己PRで自分を良く見せるために、経験したことがない体験を作り出して書き出すのはやめましょう。これはあくまで自己分析をするための作業なので、嘘の体験を書き出しても意味がないのです。
もし仮に嘘のエピソードを面接で話したとしても、採用担当はすぐに嘘と見抜きます。
なので自分史を作成する際は、嘘偽りなくありのままの体験を書き出しましょう。
【自己分析で自分史を作る際の注意点3】未来の話はしない
三つ目の注意点は、「自分史を作るときは未来の話はしなくて良い」ということです。
自分史はあくまで「自分が経験した過去~未来の出来事をまとめたもの」であり、それらを振り返ることが目的のため、未来の話をする必要はありません。
自分史を作成し、自己分析が完了してから未来のことを考えましょう!
【自己分析で自分史を作る際の注意点4】友達の進行状況を気にしすぎない
最後の注意点は、「他人の進行状況は気にしない」ことです。
これは「自分史」に限らず就活における全てに言えることなのですが、他人の進行状況に左右されることなく、自分のペースで進めていきましょう。
焦っても良いことは一つもないですからね!
作成した自分史を活用する際のコツはある?
最初にも申し上げましたが、自分史のゴールは作成することではありません。目標は自己分析を深めることであるため、後で自己分析しやすいように自分史を作っていく方が良いでしょう。
自分史が完成したら、自己分析を完了させましょう。自分史を作り自己分析を行うことによって自分のことを理解し、就職先を選ぶ目を養うことができたら、自己PRの作成に移りましょう。
【作成した自分史を活用する際のコツ1】「なぜ?」を5回を繰り返す
自分史の分析において、「なぜ?」を繰り返す手法は非常に有効です。この手法を用いることで、過去の出来事や選択の根本的な理由を明確にし、自分の価値観や強みを深く理解することができます。1回の「なぜ?」では表面的な理由しか見えないことが多いですが、5回繰り返すことで、行動や選択の背後にある本当の理由に辿り着けます。
例えば、以下のように”why?”を繰り返しましょう。
事実(出発点): アルバイトでリーダーを務め、売上目標を達成した。
- なぜリーダーに立候補したのか?
→ リーダー不在でチームがまとまりを欠いていたから。
深掘り: チームの問題に気づき、自分が解決できると感じた。 - なぜチームの問題を解決したいと思ったのか?
→ チーム全員が目標を達成することで成功体験を共有したいと思ったから。
深掘り: 他人と協力して成果を出すことにやりがいを感じていた。 - なぜ成功体験を共有したいと感じたのか?
→ 過去に同じアルバイト先で、協力不足が原因で失敗を経験したから。
深掘り: チームが一丸となることの重要性を身をもって学んでいた。 - なぜその失敗が特に印象に残っているのか?
→ チームがバラバラで顧客に迷惑をかけたことに強い責任を感じたから。
深掘り: チーム全体を動かす責任感が自分に芽生えていた。 - なぜ責任感を感じたのか?
→ 自分が動けば周囲に良い影響を与えられると信じていたから。
結論: 「自ら率先して行動し、周囲を巻き込むことで成果を最大化する」という信念が、自分のリーダーシップの基盤にあると気づいた。の分析で得られるもの
以上の実践から、以下のようにまとめてみましょう。
- エピソードの核: チームの成功体験を共有したいという強いモチベーション。
- 価値観: 協働の重要性、責任感、自分が先陣を切る姿勢。
- 成長: 失敗経験を踏まえてリーダーとして成長し、チームを改善する力を得た。
【作成した自分史を活用する際のコツ2】過去と現在の価値観との相違を確かめる
小学生の頃の価値観と、現在の価値観を比較した際に、一貫しているものもあれば、反対に変わった価値観もあることでしょう。このように、過去と比較することで相違点を分析することは非常に重要です。
なぜなら、過去と現在の変化が自己成長の証であることを認識できるからです。。また、現在大切にしている価値観がどのように形成されたのかを理解することで、今後の行動に一貫性を持たせることができるからです。もし価値観に相違がある場合、その変化をもたらした出来事や経験を振り返ることで、成長の過程を明確にできます。これにより、今後の目標や方向性を明確にし、自己理解を深めることができます。
【作成した自分史を活用する際のコツ3】経験をテーマごとに分類する
「経験をテーマごとに分類する」ことは、自分史を整理し、自己分析を深めるための重要なステップです。このプロセスを通じて、自分の経験や出来事がどのテーマや価値観に基づいているのかを明確にしやすくなります。
具体的な分類方法は以下の通りです。
- 「新しいことに挑戦し、成長を実感した経験」
- 「困難を乗り越えた経験」
- 「リーダーシップを発揮した経験」
- 「協力して成果を出した経験」
- 「他者との関わりで成果を上げた経験」
- 「自分の信念に基づいて行動した経験」
自分史を就活の実践で応用するためには?
ここまで、自分史による自己分析の深め方は十分理解していただけたかと思います。では、最後にES(エントリーシート)や面接で聞かれる質問にどう応用していくかを解説します。
【自分史を就活に応用1】あなたの強み・弱み
強み・弱みに関する質問に自分史を活用する方法は、過去の複数ある経験を基に具体的なエピソードを交えて説明することです。
強みの場合、自分が過去に挑戦したプロジェクトや困難な状況で発揮したスキルや特性を例に挙げます。例えば、「チームのリーダーとしてプロジェクトを成功に導いた経験」や、「問題解決に積極的に取り組み、結果を出したエピソード」を通じて、自分の強み(例:リーダーシップ、問題解決能力)を具体的に伝えます。
弱みについては、過去の経験で改善に取り組んだ事例を紹介します。例えば、「完璧主義が原因で時間をかけすぎることがあったが、優先順位をつけて効率化を意識するようにした結果、業務がスムーズになった」というエピソードを通じて、自分の弱みを認識し、改善策を実践していることを伝えます。
【自分史を就活に応用2】志望動機
志望動機に自分史を活用する方法は、過去の経験を基に企業や業界に対する関心がどのように形成されたかを説明することです。
流れとしては、「過去の経験からの気づき→志望先との共通点→将来のビジョンとの関連」が良いでしょう。
- 過去の経験からの気づき
→例えば、部活といった特定の経験を通じて「社会貢献に興味を持った」「チームワークの大切さを実感した」など、自分がどのように成長してきたかを述べます。 - 志望先との共通点
→例えば、「リーダーシップを発揮した経験が貴社のチーム重視の文化に合っている」「社会貢献に関心があり、貴社の事業に共感している」といった形で、経験が志望動機に繋がることを伝えます。 - 将来のビジョンとの関連
→ たとえば、「課題解決に取り組んだ経験を活かし、貴社でより大きなプロジェクトを担当したい」と、将来のビジョンと結びつけて説明します。
【自分史を就活に応用3】自分が働く上で最も重要だと思う価値観
「自分が働く上で最も重要だと思う価値観」への質問には、自分史を通じて過去の経験からその価値観が形成されたことを説明します。
例えば、困難を乗り越える中で「挑戦を重視する価値観」が生まれたエピソードを紹介します。その価値観が将来のビジョンとして、「挑戦を続けて成長し、貢献する環境で働きたい」といった目標に繋がっていることを述べることで、価値観と将来ビジョンの一貫性を伝えます。
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自分史を作成する中で
「この強みで本当に通用するのかな…?」
「そもそも自分の特徴と志望業界の相性が悪かったらどうしよう…」
と悩むことはよくあります。
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