面接を受けるとき、椅子の座り方についても意識できていますか?面接では質疑応答の内容だけではなく学生の行動すべてが評価されているため、椅子の座り方を意識するだけで印象をアップすることも可能です。
この記事では、面接における椅子の座り方マナーについて紹介します。今まで意識できていなかったという学生は、ぜひ次回の面接から椅子の座り方にも気を配ってみましょう!
面接の入室から椅子の座り方までを解説
普段は意識することが少ないかもしれませんが、椅子に座って実際に面接をスタートするまでには、実は多くのステップを踏む必要があります。まずは、面接の入室から椅子に座るまでの流れをおさらいしてみましょう。
なお、詳しく面接の流れを知りたいという場合は、こちらの記事がおすすめです。あわせてチェックしておきましょう。
【面接の入室から椅子の座り方まで1】3回ノックをする
受付が済んで面接会場に案内されたら、まずは正しい手順で入室します。部屋に入る前に軽く手を握り、ゆっくりと3回ドアをノックしましょう。あまりにもノックが早いと、急かしている印象になるため注意が必要です。
緊張で頭がまっ白になり、ノックをした回数がわからなくなったとしても大丈夫です。ノックの回数で評価が落ちることはありません。
集団面接の場合は、「先頭の人のみ」がノックしてください。
【面接の入室から椅子の座り方まで2】合図があったら入室する
ノックをしたあとは、面接官から「お入りください」と言われてから入室するようにしましょう。
「失礼いたします」と言ってから大きな音を立てないように落ち着いてドアを開け、しっかりと後ろを向いて閉めます。後ろ手でドアを閉めることはマナー違反となるため、控えてください。
ドアが閉められたら、正面を向いて「よろしくお願いいたします」と言ってから一礼します。集団面接の場合は、最後の学生がドアを閉めます。
【面接の入室から椅子の座り方まで3】席に座る
ドアを閉めて挨拶ができたら、指定された席の横へ向かってください。
このとき、入り口に近い方の横側に立つことが一般的です。椅子の横で大学名と氏名を名乗って、「よろしくお願いいたします」と言ってからお辞儀をしましょう。
面接官から「かけてください」と言われたら、「失礼いたします」と言って再度軽くお辞儀をします。バッグを椅子の横に置いたら、浅めにゆっくりと椅子に座りましょう。
面接の椅子の座り方基本マナー
面接時の入室から着席までの流れがわかったら、よりスマートに椅子に座るために押さえておきたい基本マナーについても押さえておきましょう。
これから紹介するマナーを念頭に置いて座れると、より好印象が残せます。
【面接の椅子の座り方マナー1】椅子に座るときの所作
椅子に座るときの所作はとくに決まっているわけではありませんが、緊張で足がもつれたりもたついてしまったりすると、少し格好悪くなってしまいます。
スマートな印象を与えるためにも、スムーズに座れる所作を知っておきましょう。
- 椅子の横に立ち、合図をされたら椅子から遠い方の足をやや前に出す
- 椅子に近い方の足を椅子の前に進める
- 両足を揃えて静かに座る
- 静かに立ち上がり、行きたい方向の足を椅子の斜め横に出す
- 反対の足を椅子の真横に進める
- 足を椅子の真横に揃える
本番でいきなり行おうと思っても、頭が混乱して失敗してしまうおそれがあります。家で何度か練習し、座り方や立ち方を体に覚えさせておきましょう。
【面接の椅子の座り方マナー2】浅めに座る
椅子に座るときは、浅めに腰掛けることを意識してください。奥まで座ると姿勢が悪くなり、気の抜けた印象を与えてしまうかもしれません。
背もたれから拳1つ分くらい開けた位置を目安に座ると、背筋が伸びて丁度いいでしょう。
浅すぎると逆に座りにくくて滑ったり姿勢が崩れたりするので、あらかじめ浅すぎず深すぎない自分に合った位置を研究しておきましょう。
【面接の椅子の座り方マナー3】背筋を伸ばしてあごを引く
椅子に座る際、背筋を伸ばすと学生らしいフレッシュで健康的な印象になります。背中が伸びた姿勢は真面目さや意欲もアピールできるので、面接では必ず姿勢正しく座ることを心がけてください。
話すときにあごを上げると見下した印象になるので、あごは適度に引いておくことをおすすめします。ただし、引きすぎて上目遣いにならないように気をつけましょう。
【面接の椅子の座り方マナー4】かばんは利き手の足元に立たせて置く
椅子に座るときは、かばんを利き手側の足元の横に置きます。もしも履歴書や手帳などを取り出す必要が出てきたときに、利き手側にかばんがあるとすぐに取り出せて便利です。なお、かばんは足元で倒れたり形が崩れたりすることがないように、A4サイズの自立するものを選びましょう。
コートを持っているときは、コンパクトにたたんでかばんの上に置くのがベストです。かばんの形状や置き方によってはコートを乗せたときに倒れてしまうことがあるので、スマートに置けるように練習しておくと安心です。
【男女別】面接の椅子の座り方
椅子の座り方の基本マナーを紹介してきましたが、男性と女性では座り方に少し違いがあるため、それぞれのポイントを押さえておく必要があります。
ここでは、男女別に椅子の座り方を具体的に見ていきましょう。
【男性】面接の椅子の座り方
男性が椅子に座るときは、肩幅くらいに足を開き、膝とつま先を前に向けることがマナーです。足を閉じたり開きすぎたりしないよう、肩幅を意識してください。
手は、軽く握って太ももの上に置きましょう。腕を組んだり横にダランとぶら下げたりすることはマナー違反となります。
背筋を伸ばし、あごを引いて前をしっかりと見ると自信に溢れたフレッシュな印象になるでしょう。
【女性】面接の椅子の座り方
女性は、膝とかかとを揃えて足を真っ直ぐに立てるイメージで座るのが正しい座り方です。足を揃えて斜めに傾けるときれいに見えますが、面接の際はこの座り方をしてはいけません。
手は太ももの上に置き、指は軽く伸ばしておきます。右手が下になるように重ねて指先を揃えておくと、すみずみの所作まで美しく見えます。
面接の椅子の座り方に関する注意点
最後に、面接で椅子に座るときに意識したい注意点を3つ紹介します。これから紹介する注意点を守らないと評価を落としてしまうおそれがあるので、必ずチェックしておきましょう。
【面接の椅子の座り方注意点1】椅子が複数あるときは下座に座る
席次という言葉を聞いたことがあるでしょうか。席次とは、目上の人やお客さまに敬意を示すために、椅子に座る順番や場所を定めたマナーのことです。
入り口から一番遠い席は「上座」と呼ばれ、目上の人や年長者が座ります。反対に、入り口から一番近い席は「下座」と呼ばれ、上座に座る人をおもてなしする立場の人が座ります。
面接の際は、面接官が上座に座ることが一般的なので、学生は入り口側の下座に座りましょう。
ただし、指示がある場合はそれに従ってください。
【面接の椅子の座り方注意点2】肘掛けを使わない
面接会場に肘掛けのあるソファなどが置かれている場合、座るときに肘掛けを使わないように注意しましょう。
たとえ待ち時間であっても、面接に来た学生が肘掛けに腕をかけていると、態度が大きく見えたりリラックスしすぎているように見えたりしてしまいます。
ソファのある部屋に通されても基本の座り方は変わらないので、紹介したマナーを遵守しましょう。
【面接の椅子の座り方注意点3】座り直さない
椅子に座ったあと、何度も腰を上げたり体を動かしたりして座り直すことは避けてください。何度も座り直すと、落ち着きがなくてそわそわした印象になってしまうためです。
はじめに2~3回座る位置を調整するくらいにとどめ、面接中に何度も座り直したり動いたりしないように気をつけましょう。
面接は椅子の座り方にも気を配るとより好印象!
あまり意識されることがない、面接中の椅子の座り方。とても細かいポイントですが、細かい部分だからこそ、気を遣えているということがアピールできると高評価につながりやすくなります。
正しい椅子の座り方は、男性と女性とでは異なります。本番でいきなり正しい座り方をすることは難しいので、自宅でしっかりと練習して体に覚えさせてから面接を迎えられると安心でしょう。