ガクチカを深掘りすると選考突破率が変わる !やり方と聞かれる深掘り質問の回答例

この記事では、ガクチカを深掘りする方法や面接で聞かれる深掘り質問の回答法などを例文付きで解説していきます。

皆さんこんにちは。月間PV62万件を突破したメディア、『就活研究室』編集長の大舘(オオダチ)です。
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面接やエントリーシート(ES)では、必ずと言っていいほど「学生時代に力を入れたことは何ですか?(ガクチカ)」という質問をされます。この質問に答えるにはコツを掴む必要があります。端的に答えようとして「私が頑張ってきたことは学業です」と一言で済ませてしまうと、面接官に何も伝わらずに終わってしまうでしょう。ガクチカで魅力を伝えるためには「深掘り」が重要なのです。以上のことを踏まえて、解説していきます。

ガクチカの深掘りが大切な理由

まずは、ガクチカの深掘りをすべき2つの理由を見ていきましょう。

【ガクチカの深掘りが大切な理由】より訴求力のある内容にできる

ガクチカの深掘が大切な理由は、回答の訴求力を上げられるためです。学生時代に力を入れたことなのに、「〇〇を頑張って成果を出しました」だけで回答が終わってしまっては、全く説得力がなくてもったいないですよね。

しっかりと深掘りすることでどれほど熱中していたかが伝わりますし、そのエピソードからあなたらしさが見えて好印象を残せる可能性が高まります。効果的なアピールをするためには、深掘りが欠かせないのです。

【ガクチカの深掘りが大切な理由】質問される可能性があるから

ガクチカについて人事から質問されたとき、しっかりと答えられないと「本当に力を入れていたのか?」と思われてしまう危険性があります。信憑性が薄いと判断されて、最悪の場合は嘘の回答をしていると評価されてしまうかもしれません。

ガクチカの信憑性を上げて努力を裏付けるためにも、必ず深掘りして人に伝えられるように準備しておきましょう

 

ガクチカを深掘りする5つの手順

「ガクチカを深掘りすべき」といわれても、多くの学生が「実際に何をすればいいの?」と戸惑ってしまうでしょう。

この章では、ガクチカを深掘りする手順をお伝えします。ひとつずつ手順を踏みながら情報をまとめると、誰でも簡単に内容を深掘りできるようになります。

【ガクチカ深掘りの手順】取り組んだ背景やキッカケを考える

アピールする題材に取り組んだ背景やキッカケは、面接でよく質問される内容です。この質問では、性格や興味、動機づけの傾向などについて知れるため、企業はしっかりと聞きたいと思っています。

なおモチベーションに関する質問は、ほかの質疑応答でも頻出します。面接準備で回答を考えるときは、常にキッカケやモチベーションの根源を意識することがおすすめです。

【ガクチカ深掘りの手順】取り組んだ結果を考える

次に、ガクチカに取り組んで得られた結果を考えてみましょう。

何事も、単に頑張っただけでは自己満足になってしまいます。取り組んだ結果、成果を出せたことや身につけられたスキルがあることをアピールできると、ビジネスにおいても結果を出すための遂行力があることを知ってもらえるでしょう。

【ガクチカ深掘りの手順】課題を乗り越えたエピソードを考える

取り組むにあたり、ぶつかった課題や目標達成までの苦難を思い出してみましょう。課題を乗り越えた経験について知ってもらうことで、困難にぶつかったとき、どのように考えてどのように行動する人間なのかについて知ってもらえます。

このエピソードを伝えることで、入社後の仕事に対する姿勢や意欲をアピールでき、入社後の活躍をイメージしてもらえるようになります。

【ガクチカ深掘りの手順】ガクチカが活かせる場面を考える

前項を踏まえ、経験が入社後に活かせる場面を考えていきましょう。どれほど頑張った実績があっても、その経験が今後の人生で活かせなければ、就活という場のアピールには適していません

学生時代の経験を通して、「入社してもらえば自社にメリットがあるかも」と思わせられる回答ができると、一気に内定に近づけます。

【ガクチカ深掘りの手順】STAR法でまとめる

以上で、ガクチカの深掘りは完了です。最後に、「STAR法」を使ってここまで洗い出した内容をわかりやすくまとめていきましょう。

【STAR法とは】
  • Situation(状況):どのような状態だったのか
  • Task(課題):どのような課題に直面したのか
  • Action(行動):課題に対してどのような行動をとったのか
  • Result(結果):行動の結果、どのような成果、学びを得たのか

なおSTAR法は、社会人の報連相や商談などでもよく使われるフレームワークです。入社後も役立ってくれるので、今のうちに習得しておきましょう。

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面接でよくされるガクチカの深掘り質問と回答例

ガクチカについて聞かれたときは解説した手順で深掘りしていき、その内容をSTAR法でまとめた回答をすると高評価につながります。しかし、人事のなかには「もっと学生のことを知りたい!」とより深掘りするための質問をしてくる人もいます。

ここでは、どのような質問をされても戸惑うことがないように、よくある質問の意図や解答例について見ていきましょう。

【ガクチカ深掘り質問例】困難だったことや工夫したことは?

ガクチカの質問では、あなたの性格や思考、物事に対する取り組み方を知りたいと考えています。そのため、困難だったことや工夫したことは必ず聞かれます。

学生にとっての困難や課題のレベルからポテンシャルを見たり、工夫したことから入社後の仕事への向き合い方を見たりすることがこの質問の主な目的です。
課題解決のために複数の選択肢があった場合は、思考力を見てもらうためにも、その選択肢を実践した理由を伝えることが重要です。

【深掘り質問への回答例】

私が資格取得のなかで困難に感じたことは、学業やアルバイトとの両立です。アルバイトを休むことも考えましたが、社会人になってから自分の都合で仕事を休むことは許されないと考え、あえて働きながら勉強を頑張ることを選びました。限られた時間で効率的に資格の勉強をするために、1日のスケジュールを分単位で管理し、少しでも空いた時間があるときは資格の勉強に取り組むことを徹底しました。

【ガクチカ深掘り質問例】取り組んだ期間はどれくらい?

学生時代に力を入れたエピソードの内容が、「どれくらいの期間を指すのか」についての質問もよくされます。この質問からは、学生が「短期的なプロジェクトのほうが得意なのか」「長期的なプロジェクトのほうが得意なのか」ということを判別可能です。

たとえば「新規獲得の営業は短期的」「ルート営業は長期的」と、業界や職種によって好まれる回答は異なります。企業に合わせて答えられると、高評価が得られやすいでしょう。

深掘り質問への回答例

私は長期的にコツコツ取り組むことが得意なので、1年間かけて資格の勉強をしました。長期的な学習でも中だるみしないように、1週間単位で学習計画を立てて進捗管理することを心がけていました。

【ガクチカ深掘り質問例】さらにいい結果を出すための改善策は?

さらにいい結果を出すための改善策を問う質問も、より学生を知るために聞かれることがあります。たとえば、学生時代にマラソンに力を入れていて、県大会で3位入賞だった場合、「1位になるためにはどうすればよかったのか」について質問されることがあるのです。

ここをしっかりと答えられると、自分の行動を省みることができ、より成果を出すために絶えず努力できるということを印象付けられます。少し難しい質問ですが、成長するポテンシャルが高いと判断されるため、できれば対策しておきましょう。

【深掘り質問への回答例】

資格の試験でさらにいい結果を出すためには、暗記だけではなく理解を促す学習法を実践することが重要だったと考えています。学習時間が足りなくなってしまい、最後は暗記力に頼った学習をしてしまいました。結果的に試験には受かりましたが、理解が深くなかったため、応用力は身につけられませんでした。もう一度試験を受けるなら、根拠や理由を考えながら学ぶ勉強法を実践したいです。

【ガクチカ深掘り質問例】その経験が企業にもたらすメリットは何ですか?

単に思い出話をするだけでは、内定は勝ち取れません。企業は選考を通して「過去の経験が会社で活かせるかどうか」を聞いて、意欲や入社後に活躍してくれるポテンシャルを見たいと考えています。そのため、アピールする内容は企業の業務とリンクさせることが肝心です。

【深掘り質問への回答例】

大学生活とアルバイトを両立しながら難関資格を取得した経験を通し、私はスケジュール管理能力を身につけました。長期的なプロジェクトが多く、製造や開発などの多くの部門を取りまとめる必要がある御社の〇〇職では、私の計画性が必ず役に立つと考えています。複雑なプロジェクトもコツコツと確実に遂行し、よりよいサービスの提供を目指していきます。

ガクチカを深掘りするときのポイント

最後に、ガクチカをより効果的に深掘りするために意識しておきたいポイントを2つ見ていきましょう。

【ガクチカ深掘りのポイント】具体的な数字を用いる

ガクチカの深掘りでは、「マラソンのタイムを5分縮めるために毎日走り込みを1時間した」「研究のために粘り強く実験を200回行った」といったように、具体的な数字を盛り込むことが有効です。

数字があることで具体性が増し、説得力のある内容にできます

【ガクチカ深掘りのポイント】企業に合ったエピソードを選ぶ

企業によって求める人物像は全く異なります。営業職なら「自ら考えて改善策が提案できる人」、事務職なら「細かい作業をコツコツ続けられる人」など、企業の社風や職種によってある程度欲しがっている人材の傾向は予想可能です。

企業ごとにアピールする内容を工夫し、欲しがっている人材だということをアピールできると、人事に刺さる回答になります。

説得力のあるガクチカは深掘りが重要!

説得力があって人事に刺さるガクチカを作成するためには、エピソードを深掘りすることが非常に重要です。今回紹介した手順に従えば誰でも簡単に深掘りができるので、ぜひ就活対策の一環として実践してみてくださいね。

面接の際はあなたについてより知るために、さまざまな角度から質問されることが考えられます。当時の状況を思い出して、どのような質問にも答えられるように準備しておくと、内定獲得への大きな一歩になるでしょう。