「自己紹介と自己PRってなんか似てない?」と感じていたことはありませんか?
よく一緒にされがちな自己紹介と自己PRですが、実は全くの別物なのです。面接というコミュニケーションの場において、自己紹介と自己PRの目的をはき違えて伝えてしまった場合、面接官に「質問の意図を理解できていないな」「コミュニケーションが出来ない人だ」と思わせてしまう可能性があります。
そんな事態を回避すべく、本記事では、この2つの違いを徹底的に明らかにし、自己紹介と自己PRの書き方を解説していきます。
自己紹介と自己PRの違いは?
簡潔に説明すると、自己紹介と自己PRは「目的」が異なります。それぞれの項目に対し、企業が求めていることが違うのです。ここの違いを抑えていれば、面接官とのコミュニケーションが上手くいくでしょう。では自己紹介と自己PRの目的の違いを詳しく解説していきます。
自己紹介はコミュニケーションのきっかけを作る場
今までの人生において遭遇してきた自己紹介の場を思い出してみてください。そこには初対面の相手がいるのではないでしょうか?そしてその相手には、これから交友を深めるために名前や出身地などの情報を提示し合います。
逆に、相手がどんな人なのかをよく知らないままに、唐突にその人の能力や自慢話をされたら一歩引いてしまうと思います。
面接においても同じです。自己紹介とは、これから始まる面接において、面接官と就活生のコミュニケーションのきっかけ作りの場なのです。張り詰めた緊張感が緩和された場での面接の方が、相手の人物像が分かりやすいと面接官は考えるのです。
そのため、「自分がどういう人間なのかを知ってもらい興味を持ってもらう」ことが自己紹介の目的となります。あくまでこれが目的であるので、自分の強みや能力を過剰に語るのは避けるべきです。
では自己PRの目的は何でしょうか?
自己PRは自分を企業に売り込む場
自己紹介の目的が「コミュニケーションのきっかけ作り」だったのに対し、自己PRの目的は、「企業側に自分をアピールすること」です。企業に自分をアピールできる絶好の場が自己PRなのです。
なので自己PRでは
あなたが言う強みの根拠
強みを仕事にどう活かすことができるか
これまでどんな考えでどう行動し、どんな結果を出し、そこからどう学んできたか
を記載していく必要があります。
企業は自己PRの場において、その人の人柄や「入社後に活躍する人物であるのか」を見ているため、いかに自分の「能力・性格」が企業にマッチしているかを伝えることが重要です。
自己紹介で話すべき4つの項目
まずは自己紹介で話すべきとされている項目を4つご紹介します。
一般的に自己紹介は、1分以内に収めて話すのが良いとされているので、時間配分も気にしながら考えていきましょう。中には、「〇秒で自己紹介はしてください」や「氏名と大学名を教えてください」など条件付きの場合もあるので注意が必要です。
【自己紹介の項目】プロフィール
学校名、学部名、学科名、学年、氏名などの基本情報から述べます。
「キミスカ大学経済学部経済学科4年の佐藤太郎と申します。」
【自己紹介の項目】学生時代の活動や経験
学生時代に力を入れてきた活動や、経験などパーソナルな部分を述べます。学生時代に何もしていないという場合でも、あえて何もしてないと言う必要はありません。特技や趣味でカバーしましょう。
「大学時代は、タイの小学生に日本語を教えに派遣に行くサークルの活動に力を入れました。サークルでは広報の活動に努めており、サークルの活動を様々な媒体を用いて外部に発信する活動に取り組みました」。
【自己紹介の項目】自分が何に興味あるのかに触れる
「何に興味があるのか」「企業のどういった部分に魅力を感じているのか」を織り交ぜると、面接官に自分の人間性を伝えることができ自己PRの伏線にもなります。
「タイに派遣に行った経験から、人の幸せや笑顔のための何かに従事することにやりがいを感じてきたので、そのような事ができる仕事を志しています。」
【自己紹介の項目】挨拶
最後に感謝の気持ちを表し、挨拶で結ぶのが一番無難とされています。
「本日は宜しくお願い致します。」
自己PRを作る4つの構成
では次に、自己PRを作成する時の構成をご紹介していきます。この構成通りに作成していけば、魅力的な自己PRが完成すること間違いなしなので、覚えておいて損はありません。是非参考にしてください。
【自己PRを作る時の構成】冒頭で強みをアピールする
「私の強みは○○です」と、自分の強みは何かを冒頭で簡潔に伝えましょう。一番伝えたい事から述べることで、面接官に何を聞いてほしいのかが明確になり、頭に入ってきやすい自己PRになります。
「私の強みは、目の前にある目標や課題に対する遂行力です。」
【自己PRを作る時の構成】強みの根拠となる理由を伝える
自分の強みがなぜそれだと分かったのか、その理由をできるだけ明確に伝えていきましょう。自己PRは具体性が非常に大切になってきます。どんなに凄いアピールポイントを持っていたとしても、具体性が低いと採用担当に信じてもらえないため、自己PRは失敗に終わります。なのでできる限り具体的な根拠や理由を探し出し、伝えられるように準備をしておきましょう。
「イベントを企画した際に、クラウドファンディングで50万円以上資金を集め、無事イベントを成功に導くことができた経験の中でこの強みが発揮されました。」
【自己PRを作る時の構成】強みが発揮されたエピソードを伝える
あなたの強みが発揮されたエピソードを伝え、具体性をさらに補完していきます。また、エピソードの中で、どのような目標を立てそれを達成させる過程においてどのような課題に直面したかを伝え、課題に直面した際に自分が行った解決方法などを伝えることで、自分の強みが更に引き立ちます。
そして、その立てた目標に対し、実際にどのような結果が出たのかを伝えましょう。その時に、結果を踏まえて反省を話すと良いです。実際にそのエピソードにおいて目標を達成することができなかったとしても、誇張して目標を達成したことにする必要はありません。その時、何故目標達成できなかったのか、どこを改善したら達成することができたであろうかの考察をしっかり伝えることが重要です。
「所属するサークルでイベントを企画した際、協賛やクラウドファンディングなどで必要な資金を集めることに尽力しました。当初、イベントに必要な金額である50万円を協賛で集めようとしていました。しかし学生ということもあり、返せるリターンなどが金額に見合わないなどの課題に直面し資金集めは難航していました。ですが、どうしてもイベントを成功させたかったので、問題点を洗い出し、改善策を考えていきました。具体的には、サークルやイベントの理念に共感して下さる企業様対象に協賛をお願いすべく、企業リストの作成と、営業方法をマニュアル化したことによって他のメンバーでも実践できるようにしました。これらの施策の結果、イベントに賛同して下さる方が多く集まり、目標の50万円を超える資金を集めることができました。」
【自己PRを作る時の構成】強みをどう仕事に活かすことができるのか
自分の強みを、入社後にどのような形で活かしていきたいかを伝えましょう。企業側に「自社の利益に貢献してくれそうだ」と思わせるような内容にすることがポイントです。
「貴社においても与えられた役割以上の努力をし、売上に貢献していきたいです。」
自己紹介や自己PRを面接で話す時のポイント
面接で自己紹介や自己PRをする時に大切なポイントを3つご紹介していきます。
【自己紹介や自己PRをする時のポイント】大きな声でハキハキと話す
印象というものは表情や雰囲気だけでなく、声の大きさや発音などにも左右されます。面接という場で印象を良く見せたいのであれば、大きな声でハキハキと話すのが良いでしょう。
「元気がある」印象を持たれてマイナスに働くことはまずありませんので、自己紹介や自己PRを話す際は意識するようにしてください。
【自己紹介や自己PRをする時のポイント】簡潔にまとめる
長く話したほうが有利なのでは?と考える人もいるかと思いますが、実際はそうではありません。自己紹介なら1分程度、自己PRなら1分半~2分を目安に話をまとめていきましょう。あまり長々と話していると、何が1番伝えたいことなのかが分かりずらくなるため注意が必要です。
また自己PRの場合は「〇分で自己PRをお願いします」のように時間指定をされることもあるので、そういった場合は臨機応変に対応しましょう。よく指定される1分・3分・5分・10分は各々事前に準備しておくと安心です。
【自己紹介や自己PRをする時のポイント】丸暗記はしない
面接官はたくさんの就活生と対話をし慣れているため、丸暗記の自己紹介や自己PRを読み上げてしまうとすぐに気づかれてしまいます。そのため、内容を事前に準備する際は、話したいポイントや大まかな流れだけ決めておき、文章はその場で生み出していくのが理想です。少しくらい詰まってしまっても、自分の言葉で伝えようとするその姿勢は評価されることでしょう。
これは得意不得意があると思いますので、自分のできる範囲で努力してください。
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自己PRの例文
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【まとめ】自己紹介と自己PRについて
自己PRの目的は、企業側に自分をアピールすること。
項目の目的をしっかり理解した上で、自己紹介や自己PRの準備をして面接に臨みましょう。それが自分自身の事を魅力的に面接官に伝える秘訣です。