就活の面接対策で、頻出質問への回答を考えたり、提出したES(エントリーシート)の内容を見返したりといったことをする学生は少なくないでしょう。しかし、面接での礼儀・マナーを押さえた振る舞いも意識しないと、マイナスの評価につながる可能性があります。
今回は、就活生が面接で気をつけたい礼儀について詳しく紹介します。面接会場への入室から退室まで、ノックの回数やお辞儀の仕方、NGマナーなども紹介するので、面接前に礼儀正しい振る舞いを身につけておきましょう。
就活の面接における礼儀とは?
主に以下の2点が挙げられます。
身だしなみ(服装、髪型、持ち物など)
振る舞い(入室から退室までのマナー)
それぞれどういったことを意識すれば良いのか、以下を詳しく見ていきましょう。
【面接での礼儀】就活にふさわしい身だしなみ
まずは、面接をはじめ就活中にふさわしい身だしなみについて押さえておきましょう。
身だしなみで特に確認しておきたいのは、服装・髪型・持ち物の3点です。いずれも清潔感が重要であることを把握し、就活に相応しい身だしなみができているか確認しておきましょう。
【面接の礼儀|身だしなみマナー1】服装
スーツの場合は、男女共に黒や紺など落ち着いた色合いの服を着用しましょう。スーツやシャツに汚れやシワがあるとだらしなく見えてしまい、面接官にマイナスの印象を持たれるかもしれません。
ただ、就活に適した服装は男女で異なります。以下の記事では就活向きの服装を男女それぞれ解説しているので、自分の服装に問題がないか気になる方は参考にしてみてください。
【面接の礼儀|身だしなみマナー2】髪型
志望企業によっては髪型も個性の一つと捉えて、あまり気にしていないところもあります。しかし、企業や面接官によってはマイナスの印象を持たれる可能性もあるため、個性的すぎる髪型は避けたほうが無難です。
男性であれば、ベリーショートや七三分けなど、おでこが見えて清潔感のある髪型が定番です。一方、女性であれば髪の長さに合わせてポニーテールやハーフアップなどがおすすめです。
このほか、業種ごとに好まれる髪型のイメージや髪型に関するよくある疑問については、以下の記事にまとめています。就活中の髪型で悩んでいる方は、チェックしておきましょう。
【面接の礼儀|身だしなみマナー3】持ち物
就活中の持ち物は、以下のアイテムを揃えるのが基本です。
A4サイズの書類が入るカバン
財布、携帯などの貴重品
ハンカチ、ティッシュ
筆記用具、メモ帳
シンプルな腕時計
企業指定の書類 など
このほか、折りたたみ傘や学生証、スケジュール帳などもあると便利です。また、身だしなみを整えるために、携帯用靴磨きやストッキングの予備なども持っておくと、いざという時も万全の状態で面接に臨めるでしょう。
面接をはじめ、就活中の持ち物については、以下の記事で詳しく紹介しているので、あわせて確認してみてください。
【面接での礼儀】就活生の振る舞い
面接では身だしなみだけでなく、面接中の振る舞いにも気をつける必要があります。質疑応答の内容だけでなく、入室から退室まで正しい振る舞いをすることで、面接官に好印象を残せるでしょう。
【面接の礼儀|正しい振る舞い1】入室から着席まで
面接会場では、名前を呼ばれたら「はい!」とはっきりと返事をし、起立します。
そして、面接室にドアがある場合はノックを軽く3回し、「どうぞ」などの返事のあとに静かにドアを開けましょう。面接室のドアは開けた状態で一旦止め、「失礼いたします」と言ってから30度のお辞儀をして入室します。ドアを閉める際は、ドアのほうを向いて静かに閉めましょう。
面接室に入ったら、椅子の横に立って面接官に一礼します。面接官が「学校名とお名前をお願いします」と言ったらハキハキと答えるようにしましょう。
着席するのは、面接官に「どうぞ」と言われてから。座る際は「失礼します」や「よろしくお願いします」と言ってから静かに着席しましょう。
なお、椅子に座るときは、背もたれにもたれない程度に深めに腰をかけ、背筋を伸ばしましょう。男性の場合は膝と膝の間に拳2つ分のスペースを作り、女性の場合は完全に閉じること。
【面接の礼儀|正しい振る舞い2】面接中
面接中は面接官から質問し、学生が答えるのが基本的な流れです。相手の話を聞くときはあごを引いて、背筋をピシッと伸ばしておきましょう。
質問されたときは、ゆっくりハキハキと話すように心がけましょう。語尾を伸ばしたり早口になったりしてしまうと、「社会人になってからもこんな喋り方なのかな」とマイナスの印象につながる可能性があります。
また、自分が話す際は面接官の目を見て話すこと。自信を持っていることが相手に伝わるよう、視線が泳いだりうつむいたりしないよう注意してください。このほか、ジェスチャーを交えたり、話の内容に合わせて表情豊かに回答したりするのもおすすめです。
【面接の礼儀|正しい振る舞い3】面接終了から退室まで
面接官が「本日の面接はこれで終わります」などと言ったら、「はい」と返事をしてから起立しましょう。そして、「本日はありがとうございました。失礼いたします」といって45度ほどのお辞儀をします。
続いて、ドアの前まで進んだら面接官のほうへ向き直り、再度「失礼いたします」と言ってからお辞儀をし、静かにドアを開けて退室しましょう。
面接の礼儀に関する学生のよくある質問
最後に、面接の礼儀に関する学生のよくある疑問にお答えします。面接中に気をつけたいNG行動をはじめ、集団面接・WEB面接の場合についても触れているので、該当するものがあれば今のうちに確認しておきましょう。
【面接の礼儀に関するQ&A1】NG行動はある?
誰しも面接は緊張するものですが、面接本番で以下に挙げた行動をしないよう注意しましょう。
到着が遅すぎ・早すぎ
挨拶が聞こえない
においが強い
挙動不審
就活に不適切な言葉遣い
面接官の話を聞かない
面接の到着時間は遅すぎても早すぎても企業側に迷惑がかかるため、10分前を目安に到着しましょう。
また、面接本番では声が小さかったり、挙動不審だったりすると、面接官にマイナスの印象を持たれかねません。言葉遣いが正しいかどうか、質問したことに適切に答えられるかどうかも評価されているため、事前に模擬面接などで練習しておくことが大切です。
【面接の礼儀に関するQ&A2】集団面接の場合も同じ?
集団面接の場合は、以下のポイントを押さえて礼儀正しく振る舞いましょう。
待機室でスマホを使うのは控える
2番目以降に入室する場合、ノックは不要
最後に入退室する場合はドアを静かに閉める
このほか、集団面接でほかの人が回答している場合は適度にうなずいたり、正しい姿勢を維持したりと、気を抜かないようにしてください。
また、一人で長々と話してしまうと、ほかの就活生の回答時間が短くなってしまう可能性もあるため、回答する際は要点を端的にまとめることを意識しましょう。
【面接の礼儀に関するQ&A3】WEB面接の場合は?
個人面接や集団面接の礼儀・マナーは共通している点が多くありますが、WEB面接の場合は事前に確認しておくべきことが数多くあります。スムーズに面接を行えるよう、以下のポイントを押さえておきましょう。
通信環境に問題がないか事前に確認しておく
PCやマイク、映像などの動作に問題がないか確認しておく
アカウント作成などを企業から指定された場合は事前に済ませておく
余計なものが映り込まないよう部屋を片付け、背景は壁だけが映るようにする
ログインは面接開始の10分前を目安にする
面接開始時刻になれば担当者にメッセージを送る
通常の面接とは異なり、WEB面接ではオンライン上でコミュニケーションを取るため、映像や音声が途切れると互いにストレスになってしまいます。上記のポイントを押さえて面接官・就活生がスムーズに受け答えできる環境を整えておきましょう。
このほか、WEB面接については以下の記事で詳しく解説しています。これからWEB面接を受ける方はよく確認しておきましょう。
面接では礼儀を押さえて自分らしさをアピールしよう!
面接対策は質疑応答の内容に注力しがちですが、身だしなみや振る舞いといった社会人としての礼儀もよく見られています。そのため、面接対策を行う際は入室から退室までの動作も一通り練習しておくのがおすすめです。
これから面接を受ける方は、ぜひ本記事で紹介した内容を参考に礼儀正しく振る舞いつつ、自分らしさをアピールしてみてください。