
SPIで何割を取ると選考を突破できるのか、疑問に感じる就活生も多いでしょう。目標の点数が分かればモチベーションが上がり、よりSPIの対策に励むことができるかもしれません。
これから勉強を始める就活生は本記事を参考に、SPIで何割を目指せばよいのか、高得点を取るにはどのように対策すべきかのポイントを押さえましょう。
SPIで何割取れれば採用される?
SPIは「何割で合格できる」など絶対評価ではなく、他の就活生の点数に影響される相対評価で合否が決まります。そのため、高得点を取っても問題が簡単であれば落ちる可能性があり、反対に点数が低くても問題が難しければ合格できる場合もあるでしょう。
また、SPIは下記の通り7ランクの偏差値で評価が行われます。
ランク | 偏差値 | 受検者の割合 |
7 | 70~ | 2.3% |
6 | 62~69.5 | 9.2% |
5 | 54~61.5 | 23.0% |
4 | 46~53.5 | 31.0% |
3 | 38~45.5 | 23.0% |
2 | 30~37.5 | 9.2% |
1 | ~29.5 | 2.3% |
ランク6以上であれば「能力が高い」と判断されることが多いようなので、高得点を目指す就活生は上位10%を狙いましょう。
【業界別】SPIで何割を目標にするかの目安
SPIは偏差値での評価になりますが、何割の得点を目指せば良いかの目安はあります。合格ラインは企業によって変わるため、ここでは業界別の目標値を見ていきましょう。
【SPIで何割取るかの目安1】外資系・コンサルティング
外資系・コンサルティング業界は能力が高い学生を集めたいので、9割以上の得点を求められることがあるようです。制限時間内に問題を数多くこなす必要があり、知識だけでなくテクニックなども必要になるでしょう。
【SPIで何割取るかの目安2】商社・大手企業・大規模自治体
有名な企業はレベルの高い学生が多く集まるため、確実に合格するには8割以上を目指すと安心です。採用倍率が高くなるほど合格ラインも上がるので、事前に志望企業の情報をキャリアセンターなどで集めておきましょう。
【SPIで何割取るかの目安3】メーカー・地方銀行・中規模自治体
メーカーや地方銀行、中規模自治体などは、7割以上の得点が目安です。十分に対策すれば取れる点数なので、計画的に学習を進めてください。
【SPIで何割取るかの目安4】不動産・保険・小規模自治体
不動産・保険・小規模自治体を目指す就活生は、6割以上の得点を狙いましょう。就活に熱意を持ち、対策をしっかり行っているかが見られるため、頻出問題は解けるようにしておくと安心です。
【SPIで何割取るかの目安5】ベンチャー企業
ベンチャー企業のように点数だけでなく、性格検査やES(エントリーシート)、面接なども含めて判断する企業もあります。
何を重視するかは企業次第で、能力が高くても性格検査の結果が社風に合わなければ「求める人物像に合わない」と思われてしまうかもしれません。一方、性格検査の結果が良くても、能力検査の点数が低すぎる場合は「業務についていけないのでは」と捉えられる可能性もあります。
基本的にはすべての結果をバランスよく見て、総合的に判断する企業が多いでしょう。
SPIで何割得点できたかの判断方法
SPIで何点取れたかは通知されないものの、テストセンター方式の場合に限り、高得点であるかを判断できる指標があるようです。ここでは、テストセンター方式で高得点を取れたかの判断方法を紹介します。
【SPIで何割取れたかの判断基準1】言語分野
言語分野では長文読解の出題が複数あったり、当てはまる文章をすべて選択したりする問題が出ると正答率が高いと言えるでしょう。
語句や文章を抜き出す問題で文字数指定がない、「○○字程度」のように抜き出す文字が曖昧である場合も、高得点を取れている可能性が高いです。
反対に長文読解が1問しか出なかったり、抜き出し問題で「〇文字で抜き出しなさい」など指定があったりするときは正答率が低いかもしれません。
【SPIで何割取れたかの判断基準2】非言語分野
非言語分野では一つの大問の中に小問が4つ以上出題される場合、高得点であることが期待できそうです。
推論問題が多く出題されるときや、当てはまる選択肢をすべて解答する問題が出るときも、得点を取れている可能性があります。
一方、一つの大問の中に小問が3つ未満であったり、推論問題が少なかったりする場合は正答率が低いかもしれません。非言語分野では言語分野の正答率が反映されるため、正答率が低いことが予想されるときは、これから出題される問題を丁寧に解くようにしましょう。
【SPIで何割取れたかの判断基準3】英語
英語分野の試験を課すことは珍しいですが、外資系やグローバル展開に力を入れている一部の企業では行われることがあります。志望企業で英語分野が出題されるかは、事前にキャリアセンターやインターネットなどで調べておくと良いでしょう。
英語分野も言語分野同様に長文問題が多いほど、正答率が高いと言えそうです。特に長文問題が連続で出題されるときは、高得点を期待できるでしょう。
「SPIで何割狙う?」高得点を取るための対策方法とは
最後は、SPIで高得点を取りたい就活生向けに、対策方法を解説します。
【SPIで高得点を狙う対策方法1】問題集にこだわる
出題傾向や出題方法は受検方式によって変わるので、ペーパーテスティング用やテストセンター用など、さまざまな種類の問題集が販売されています。志望企業の情報をしっかり集め、適した問題集を購入するようにしましょう。
また、解説が充実していたり過去問が載っていたりする問題集もおすすめですが、購入する際は最新版を選ぶよう注意してください。
なお、SPIの問題集は数多くありますが、以下の記事ではおすすめのSPI対策本を6冊紹介しています。気になる方はあわせて確認しておきましょう。
【SPIで高得点を狙う対策方法2】頻出問題を何度も解く
SPIで高得点を目指す場合は出題される範囲をしっかり確認し、頻出問題を何度も繰り返し解きましょう。不正解の問題を繰り返し解いて苦手分野をなくし、完璧に解答できるようになると高得点に近付きます。
特に非言語分野は苦手意識を持つ就活生が多いので、公式を覚えたり解き方を理解したりして着実に身に付けてください。
SPIの頻出問題は以下の記事で取り上げています。解けるかどうか確かめてみたい人は、ぜひチェックしてみてください。
【SPIで高得点を狙う対策方法3】模擬試験に挑戦する
全範囲の学習を終えたら、本番で実力を出せるよう模擬試験に挑戦してみましょう。模擬試験は当日のプレッシャーに慣れたり、試験の環境を把握したりするためにも役立ちます。
模擬試験は書籍やインターネット上で受検受験できるので、慣れるまで何度も挑戦しておきましょう。
【SPIで高得点を狙う対策方法4】時間配分に注意する
SPIの制限時間は受検方式によって異なります。受験WEBテスティングやテストセンターは35分で、解答するほど出題数が増える仕組みです。1問ごとの制限時間もあり、時間が過ぎると自動で次の問題に進んでしまいます。
ペーパーテスティングは言語分野が30分で40問、非言語分野が40分で30問出題されるため、一問あたり約1分で解答しなければいけません。
いずれの受検方式も時間との戦いになるので、言語分野の長文読解は問題を見てから文章を読む、非言語分野の推論では問題を読みながら図を作成するなど、自分に合った解き方を理解しておくことが重要です。
何度も繰り返し問題を解き、自分が一番素早く解答できる方法を見つけてください。
【SPIで高得点を狙う対策方法5】勉強方法を工夫する
SPIで高得点を取るためには、勉強方法を工夫することが大切です。アプリケーションを利用してスマホで学習すれば、講義前や通学時間のような隙間時間も活用することができます。
また、問題集の解説だけでは理解できない問題があったときは、講義形式の解説動画を見るなど、テキスト以外の媒体も利用すると良いでしょう。
SPIで何割取れば良いかは業界で異なる!
SPIは偏差値で評価されるため、「何割取れば合格できる」という絶対評価の試験ではありません。しかし、業界別にある程度の目安はあり、例えば外資系・コンサルティングの企業では9割以上を求められる場合があります。
点数を取るほど有利になるのは事実なので、志望企業がSPIを実施する場合は徹底的に対策をしたほうが良いでしょう。これからSPIを受ける就活生はここで紹介した対策方法を参考に、高得点を狙ってみてください。