就活で必ず行われる面接の選考では、なによりも自分らしさを知ってもらうことが大切です。しかし、学生が言うことで受け身な印象やマイナスな印象を与えてしまうNGワードがあるため、受け答えの際は注意が必要です。
この記事では、面接で気をつけたいNGワードについて徹底解説します。面接でうっかり言ってしまわないように、選考前にチェックしておきましょう。
面接のNGワード|志望動機編
面接のNGワードは、じつは質問ごとにいくつかあります。まずは、志望動機を聞かれたときに言ってはいけないNGワードについて見ていきましょう。
【面接志望動機のNGワード1】成長させていただきたいと考えています
「御社に入って成長させていただきたいです」「御社で営業について勉強させていただきたいです」などといった、企業に指導をお願いするような文言はNGワードです。
企業は学校ではないため、成長させてもらいたいという受け身の姿勢では採用してもらえません。
この場合は、「積極的に知識を吸収し、〇〇の業務で貢献するつもりです」などと能動的な文言に言い換えられると、好印象を残せます。
【面接志望動機のNGワード2】社会に役立つ仕事がしたい
「社会に役立つ仕事がしたいので志望しました」「人に感謝される仕事がしたいので志望しました」といった志望理由は、就活では絶対に言ってはいけないNGワードです。
そもそもすべての仕事が社会に役立っており、人に感謝されています。こういった志望動機は具体的な志望の理由がなく無難な内容だと判断され、熱意が低いと思われるリスクがあります。
この場合は、「貴社の〇〇という事業を通し、〇〇で困っている人の〇〇をサポートしたいです。なぜなら、~」と、具体性を持たせて説明できると好印象でしょう。
【面接志望動機のNGワード3】御社の商品が好きで
「御社の商品が好きで志望しました」という志望動機も、NGワードです。そもそも、好きと企業に貢献できることは別物です。
好きだけを志望動機にすると、具体的な活躍をイメージしてもらえないほか、好きな商品以外の部門に配属されたときにやる気を失うと思われてしまいます。
「御社の商品が好きで身につけた誰にも負けない商品知識を活かし、顧客のニーズに合った提案でより商品の魅力を伝えたいと思い、志望しました」など、好きであることが具体的にどう企業に貢献できるのかを伝えることが大切です。
【面接志望動機のNGワード4】御社の将来性や知名度に惹かれて
「将来性のある御社に魅力を感じました」「御社は業界シェアNo.1なので志望しました」など、将来性や知名度だけを志望動機にすることも避けましょう。知名度だけで企業を選び、とくに自社へのこだわりがないように思われてしまいます。
安定した企業であればどこでもいい学生だと捉えられ、熱意が低いとマイナス評価をつけられるリスクがあります。
この場合は将来性や知名度に触れず、ほかの志望理由を伝えることがおすすめです。
「私の志と御社の〇〇という理念が一致していたので志望しました」「常に新しい発想の商品を開発し続けるチャレンジ精神が他社にはないと思い、志望しました」など、自分の価値観や他社との違いを強調した志望動機にすると、熱意が伝えられます。
【面接志望動機のNGワード5】福利厚生を魅力に感じ
「福利厚生が充実していたので志望しました」「家から近いから志望しました」など、条件面を志望動機にすることも避けてください。
条件が良ければどこでもいいと思われ、熱意が低いと評価されてしまいます。
この場合も、福利厚生に触れずに志望動機を作成しましょう。
ただし、「はじめはユニークな福利厚生があることから、御社に興味を抱きました。しかし、調べていくうちに〇〇を非常に魅力に感じ…」「幼い頃から家の近くにある御社に親しみを感じており…」と、志望するきっかけとして話すことは問題ありません。
【面接志望動機のNGワード6】企業理念に共感して
「御社の企業理念に共感して志望しました」「御社のビジョンに感動して志望しました」という志望動機も、好印象を残せないNGワードです。志望理由としてありきたりな内容であり、具体性がないため印象に残れません。
「貴社の〇〇という企業理念が、私の〇〇という信念と一致したため志望しました。なぜなら…」と、どの理念にどうして共感したのかを理由つきで詳しく説明する必要があります。
面接のNGワード|業務内容編
次に、業務内容についての質問をされたときのNGワードについて紹介します。希望をしっかりと伝えることは大切ですが、面接の段階では伝え方に注意が必要です。
ここでは、気をつけたいNGワードについて3つ説明します。
【面接業務内容のNGワード1】〇〇はしたくないです
転勤や残業、特定の業務などを「やりたくないです」と伝えることは、面接ではNGです。まだ採用が決まっていない選考段階で、やりたくない業務を細かく伝えることは避けておきましょう。入社後、好き嫌いで仕事を選ぶ人材だと思われてしまいます。
面接の際は、「細かい作業よりも多くの人とコミュニケーションを取ることが得意なので、営業職を希望しています」など、やりたくないことではなく、やりたいことを伝えると好印象です。
【面接志望動機のNGワード2】とくに希望はありません
希望する業務や配属先についての質問をされたときに、「入社後に希望する仕事はとくにありません」「どんな仕事でもこなせます」と答えてはいけません。
自分軸がないと思われ、志望度が低いと判断されてしまう恐れがあるためです。
何かしらやりたいことを探しておくか、「将来は管理職を目指しているので、いろいろな業務を通して経験を積みたいです」と前向きな回答をしておくと好印象でしょう。
【面接志望動機のNGワード3】大きな仕事をしたいです
目標などについて聞かれたとき、「大きな仕事をしたいです」「優秀な成績を残したいです」と漠然としすぎる回答をすることはマイナスイメージになります。
具体的にやりたいことを言わないと、面接ではアピールにならないため注意しましょう。
「まずは経験を積んで5年後には自分の店舗を持ち、得意とする接客を活かして〇〇県で売上1位を目指したいです」など、具体性のある目標を伝えましょう。
面接のNGワード|逆質問編
学生から企業へ質問ができる逆質問にも、じつはNGワードが隠されています。とくに気をつけたいNGワードについて3つ紹介します。
【面接逆質問のNGワード1】どのような事業に力を入れていますか?
「御社はどのような事業に力を入れていますか?」「どのような部署があるのですか?」など、少し調べればわかるような内容は逆質問で聞いてはいけません。企業についての知識が浅く、志望度が低いと思われてしまう恐れがあります。
ただし「御社は〇〇の分野に力を入れているかと存じますが、将来的に注力していきたい事業はございますか?」など、基本的な情報を踏まえたうえで、さらに踏み込んだ質問をすることは問題ありません。
【面接逆質問のNGワード2】福利厚生や労働条件を教えてください
「年間休日や賞与について教えてください」「残業は平均何時間くらいですか?」など、福利厚生や労働条件についての質問は避けましょう。学生にとっては気になる問題ですが、条件で企業を選んでいると思われ、仕事や企業への関心が低いと判断される恐れがあります。
どうしても聞きたいときは、「ほかの企業にはないユニークな福利厚生はありますか?」「ライフワークバランスを両立させるために工夫していることはありますか?」などと聞いてみましょう。
ストレートに福利厚生や条件について聞くのではなく、違った視点から質問してみることがコツです。
【面接逆質問のNGワード3】もしも〇〇できなかったらどうなりますか?
目標やノルマがある企業の場合、「もしもノルマを達成できなかったらどうなりますか?」と質問することは避けましょう。
この質問は「目標を達成できないこと」を前提とした発言なので、入社前からすでにやる気がないと判断されてしまう恐れがあります。
この場合は、「目標を達成している先輩はどれくらいいますか?また、成功するために身につけておくべきスキルを知りたいです」と、前向きな質問に言い換えると意欲をアピールできます。
ほかにもたくさん!つい言ってしまう面接のNGワード一覧
ここまでは質問別に面接のNGワードを見てきましたが、面接全体を通して気をつけたいNGワードもいくつか存在しています。
面接で絶対に言ってはいけないNGワードをまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
NGワード | 言い換え例 |
---|---|
なるほど、なるほどですね | 勉強になります、おっしゃるとおりです |
うんうん | はい、えぇ |
あっ、えーっと、あのー | はい |
いろいろな、たくさんの | ※具体的な数字を用いる |
〇〇さんと同様に、先ほど説明したとおり | ※面接では不要 |
必ず、絶対に~します | 必ず(絶対)~したい気持ちでいます |
どのような質問であっても、上記のNGワードを言ってしまうとマイナス印象になります。意識しないとつい使ってしまう言葉ばかりなので、ここでしっかりと押さえておきましょう。
NGワード意外にも注意!面接で気をつけたいNGマナー
面接のNG行動には、NGワードだけではなくNGマナーも含まれています。
マナーを守って面接を受けないと、「社会人の資質がない失礼な学生だ」と思われてしまうため要注意です。
面接のときに気をつけたいNGマナーは、以下のとおりです。
- 一方的に話してしまっている
- 目を見て話さない
- 無表情で受け答えをしてしまう
- 相槌をまったく打たない
- ボソボソしゃべっている
面接は、企業と学生がコミュニケーションをとる場です。双方が気持ちよく過ごせるように、マナーを守った対応をしましょう。
好印象を残せる面接マナーについては、こちらの記事で解説しています。あわせてチェックしておいてくださいね。
面接のNGワードを知って好印象な受け答えを!
面接でしっかりと熱意を伝えてアピールするためには、印象を下げてしまうNGワードに気をつける必要があります。今回紹介したNGワードを何度も復習して、無意識に言ってしまわないように対策しておきましょう。
とはいえ、いくら意識していても癖でNGワードを言ってしまう学生もいるかもしれません。不安なときは模擬面接などを録画して見直し、NGワードを無意識に言っていないか確認しておくことをおすすめします。