【先輩に聞いた】オワハラって?本当にあるの?事例集
 「オワハラ」 という言葉を知っていますか?「○○ハラ」という呼称が示す通り、これはハラスメント行為を意味します。近年、就活においてこの「オワハラ」が問題視され、現在では大きく注目されるまでになりましたが、実際のところどのような問題が起きているのでしょうか。
キミスカでは、269人の学生にアンケートを取り、 実際の事例を調査 しましたので紹介致します。

オワハラとは


まずは、「オワハラ」がどのようなハラスメント行為のことなのか理解しましょう。
「オワハラ」とは、 「就活終われハラスメント」の略称 です。どのような行為かはその名称で明らかですね。企業が優秀な人材を確実に確保したいがために、他社の選考を辞退させるなどといったことを 強要する行為 を指します。

オワハラっていつから問題に?

「オワハラ」が「オワハラ」として認識され始めたのは16卒の就活だと言われています。そもそもは、

  • 2015年から経団連企業の採用が4月→8月に
  • 非経団連企業が人材獲得のチャンスと、早期内定を出す
  • 経団連企業が採用開始するとともに辞退が続出

 

 

といったようなことがあり、その対策として企業がとったものが学生にとって不快なであったことが始まりです。
大手思考の学生が多くいる現状オワハラが行われるに至った経緯自体を考えると、一概に責めることのできない事態ではあります。しかし、学生がそれを不快に感じ、社会問題になってしまっている以上、これがハラスメント問題であることは否定できません。

さらに、このオワハラ、 29.1%もの学生が経験があると回答 しています。3割近くの学生が受けているこのオワハラについて理解を深めるのは、自衛のためにも非常に重要と言えるでしょう。
では、実際にどのようにして「オワハラ」は行われているのか、先輩の事例を見ていきましょう。

先輩のオワハラ事例集

内定辞退の強要

Nさんの例
最終面接直後に電話で内定連絡を頂いたが、その場でうちに来るなら今すぐ他の内定と選考を辞退しなさい。と言われた。

迷っていることは前々から電話を掛けてきた人に伝えていたのにも関わらず、そんなの知らない的なことを言われた。

オワハラは内定の条件として

Hさんの例
最終選考後、「他社の選考を辞退していただけるなら内定を出します」と言われしかも期限が明日までとのことだった。無視した。
Mさんの例
就活を終わらせるなら内定を出すという旨の内容の面接を受けた経験がある。
Iさんの例
“二次面接にて、この場で内定を出すので他社選考全て辞退してくださいと言われました。

翌日の朝にも別の企業での面接を控えていたため、「日程が確定している企業の面接は最後まで受けて自分で納得のいく形で就職活動を終わらせたい」と申し出たところ、他社辞退しないと内定は出さないと言われました。

「今すぐ辞退してください。」
「別企業さんにも、お時間を既にいただいているので、直前にキャンセルするのは失礼だと考えます」

このやり取りが少なくとも5~6回は続き、最終的にその企業の内々定はその場で辞退させていただきました、”

内定承諾書を使ったオワハラ

Eさんの例
他の企業の選考状況を聞かれ、辞退するように言われた。親の署名、捺印も含めて内々定承諾書を提出させられた。
Mさんの例
内定を断りたいのに、書類にサインを急かされた。断ろうとするのを阻止するように、早くサインを求められた。
Hさんの例
内定承諾書を書かせる。エージェント通した企業では、なんかその人も喜んでたし、そもそも内定承諾書に期限を自分で設けるなんてできないし。

第1志望群は全落ちしたからこそ、ほんとにここでいいのかまだわかんなくて、もっと条件の良いところで雇ってくれるところあるならそっち行きたいって思うし。新卒一括採用に乗るなら、内定貰ったそこにすぐ入社するとは思わないで欲しい。

例えば転職する人なら本当に絞って、それで内定貰ったらそこ入る可能性はかなり高い。だけど無限に続いてるような新卒一括採用の中で就活してると、まだ他も募集してる、説明会行ってみたいってなるわけで。法的効力もないからその後辞退もできるのに、その内定承諾書なるものの存在のお陰で気まずくなるだろうことは予想できるし。

なんていうか、他の企業からも内定貰って、その時そっちの方が待遇面が良いとかだったら交渉に応じますよ、なのでこの書面にサインしてくださいならいいのに、そういうわけでもない。学生側にはデメリットしかないこの変な書面やめてほしい。

最終面接の前にオワハラ

Mさんの例
「すぐに内定承諾できない人とは仕事をしたくない」と最終面接直前に人事に言われた。志望度も1番だと言うようにしろと言われた。

オワハラは内定獲得後だけじゃない!


事例を見てわかる通り、オワハラには様々な手段があります。内定を出した後に他者の選考辞退させようとしたり、親の承諾を得させたり、書類にサインさせたりなど、その手法は多岐にわたります。
多様化したオワハラは、内定獲得後だけでなく選考の最中にも訪れます。事例にあったように、 他社の選考を辞退することを条件に内定を出す など、油断しているとふとした時にオワハラに遭遇するかもしれません。もしもの時のために、事例をもとにして あらゆる事態を想定したシミュレーションをしておく といいかもしれません。

オワハラについてまとめ


学生にとって、オワハラの対策を行うことは自衛のために非常に大切なことです。しかし、認識してほしいことは企業も決し て悪意があってオワハラをしているわけではない ということです。
採用活動には莫大な費用やマンパワーがかかっていますし、その上で内定を出したいと思った学生に辞退されては大きな損失につながりかねません。それを防ぐためにと躍起になるあまり、学生にとってオワハラと取られてしまうような行動に出てしまうのです。
逆に言えば、そうまでして採りたい人材であるということでもあるので、それを踏まえてあまり敵視しすぎずに、自分を守るよう行動していきましょう。
今後、このように誰かがつらい思いをすることが少ない就活にしていけるよう、キミスカは活動します。