人事に評価されるガクチカの書き方!魅力的に書くポイントを徹底解説

近年就活で頻出項目になっているのが学生時代に頑張ったこと、通称ガクチカです。ガクチカは自己PRとの書き分けが難しかったり、中々魅力的に伝えることができなかったりと就活生を悩ませる問題が多々あります。

自己PRや志望動機に肩を並べるくらい重要視されているガクチカを魅力的に書くことができれば、他の就活生に差を付けることができるでしょう。そこで本記事ではガクチカについて1から徹底的に解説をしていきます。まずは、そもそもガクチカとはどういうものなのかについて見ていきましょう。

ガクチカとは?自己PRとの違いは何?

ガクチカは面接やエントリーシートにおいて避けて通れない就活のキーポイントであり、多くの就活生が苦戦する項目として知られています。『学生時代に力を入れたこと』というのは、自分なりに何かしらあると感じている方が多いとは思いますが、それを企業に魅力的だと思ってもらえる伝え方をするのは難しいことです。

例えば「好成績をとり続けた」という経験があるとして、それを伝えるのに「予習復習を行い、常に最前列で授業を聞いていた」といった内容では不十分です。同様に「サークルで代表を務めていた」という経験に対して「意見が割れてもめることがあっても、腹を割って話す場を設けるなどして運営してきた」のような内容では十分に魅力は伝わりません。ではどのように書いていけば人事に評価してもらえるガクチカが書けるのでしょうか。

それを習得するにはまず、ガクチカと自己PRの違いについて明確に理解しなければなりません。この2つは同じように見えますが、実はアピールする内容が全く違うのです。

【ガクチカと自己PRの違い】ガクチカを聞く理由は「課題の乗り越え方を見たい」

「学生時代に頑張ったこと」と聞くと、どうしても「経験」について語りたくなってしまいますが、企業がガクチカに求めているポイントはそこではありません。人事がガクチカを聞く理由は課題や困難にぶつかった時の乗り越え方を学生時代の経験や活動を通して見たいと考えているのです。

そのため「学生時代は○○に全力で取り組み、△△という課題にぶつかり、□□という方法で乗り越えました」のように伝える必要があるのです。企業が見たいと思っているポイントに合わせて伝え方を工夫することで、よりあなたの魅力が伝わるガクチカが完成します。

【ガクチカと自己PRの違い】自己PRを聞く理由は「あなたの強みを知るため」

ガクチカと違い、自己PRは企業から見たあなたの強みを売り込む場です。つまり、「自分を入社させるとこの強みを使ってこんなことに貢献できるよ!」と企業にあなたを雇うメリットをアピールする場所ということになります。

ガクチカと自己PRの大きな違いは「アピールする時の視点」にあります。ガクチカは「課題の乗り越え方」なので自分から見たもの、対して自己PRは「企業から見たあなたの強み」なので視点は当然企業から見たものになります。

このような双方の違いを明確に理解することが、魅力的なガクチカを書くことへの第一歩となります。これがしっかりと理解することができたら、次はガクチカのエピソードを選ぶ時のポイントを押さえておきましょう。

ガクチカのエピソードを選ぶ時のポイント

ガクチカを書き始める前に、エピソードの選び方について押さえておいて欲しいポイントが3つあります。正しい書き方に沿って書いたとしても、そもそもガクチカに向いていないエピソードを使ってしまうと台無しになりかねません。

【ガクチカのエピソードを選ぶ時のポイント1】行動に明確な理由がある

「特に理由は無く、何となく行動した」というようなエピソードはガクチカには不向きです。ガクチカはあなたの思考回路や価値観が見て取れるかどうかも重要なポイントになります。「なぜその行動を起こそうと思ったのか?」という問いに答えられないようであれば、他のエピソードを探すのが賢明でしょう。

ガクチカのエピソードを選ぶ時は、その行動に明確な理由があるかどうかを確認するようにしましょう。そしてガクチカの中には行動に至った理由を必ず交えるようにしてください。

【ガクチカのエピソードを選ぶ時のポイント2】自身が能動で関われている

また、自身が能動で関われていることも重要です。「能動」とは受動の対義語で、自らの意思でその行動を起こせているかどうかを表す言葉になります。例えばガクチカの内容が「ビジコンで優勝した」という壮大なものだったとしても、あなたが人に指示されて動いていただけだったとしたら、その経験は評価されないでしょう。

ガクチカのエピソードがどのようなテーマだったとしても、なたが自分で考えて行動したことであれば評価されます。このようにガクチカはテーマの華やかさやインパクトで決めるのではなく、あなたが能動的に動いた経験を用いると人事に評価をされやすいです。

【ガクチカのエピソードを選ぶ時のポイント3】会社で活躍できそうなイメージが湧く

ガクチカで伝えた課題解決能力やあなたの考え方が、業務に活かせるかどうかも非常に大切なポイントです。なぜなら、そもそも企業は目の前の就活生に対して「会社で活躍してくれる人を採用する」という目的を持って採用活動を行っています。そのため、あなたにどんな素晴らしい長所があろうと、仕事に活かせなければ意味が無いのです。

ポイント1と2で解説した、「行動に明確な理由がある」と「能動で関われている」という点がクリアできていれば、このポイント3はそこまで懸念すべきものではありません。ですが念のため、作成前に自分で、「その経験が仕事にどう活かせるのか」を考えておくと、今後面接などで深掘りされた際の返答に困らないので便利です。

人事に評価されるガクチカの書き方

エピソードが選べたら、いよいよガクチカを書いていきます。これから紹介する6ステップを踏んでいくと、人事に評価されるガクチカを書くことができます。

【人事に評価されるガクチカの書き方1】結論から伝える

ガクチカを書く時は、まず結論から伝えていきます。結論を初めに持ってくることで、聞き手はその後の内容のどこをメインで聞けばいいのかが整理ができるため、あなたの伝えたいことが正確に伝わります。また、これを用いると簡潔な話し方ができるため、人事に好印象を与えることができるでしょう。

例文
「私が学生時代に力を入れたことは学生団体○○での活動です。」

【人事に評価されるガクチカの書き方2】行動に至った理由を説明する

結論から書き出すことができたら、次はその活動や行動に至った理由を説明していきます。自分がなぜその活動に興味を持ったのか打ち込もうと思った理由について簡潔に伝えていきます。

行動に至った理由が無いガクチカはもちろんNGですが、長々と説明してしまうのもあまり良い印象を与えないため、できる限り簡潔にまとめることを意識してください。

例文

「居酒屋でバイトをしていると外国から来た観光客の方々と会話をする機会がよくありました。その中で彼らの観光をもっと良いものにしてあげたいと感じるようになり、この活動に参加することを決めました。」

【人事に評価されるガクチカの書き方3】ぶつかった困難や課題を伝える

次に、その活動をしていく中でぶつかった困難や課題を伝えます。ここで困難や課題の大小は考えないようにしましょう。どんなに些細な課題だったとしても、エピソードとして使うことができます。

なぜなら企業はガクチカを通して経験の有無を評価しているのではなく、あなたの”考え方”そのものを見ているからです。自分の経験に自信を持って、ガクチカを作成していきましょう。

例文

「初めは外国の方とコミュニケーションを取ることが難しく、意思疎通をさせるのに苦労しました。」

【人事に評価されるガクチカの書き方4】困難や課題をどう乗り越えたのかを伝える

次に3.で出した課題や困難をどのように乗り越えていったのかを伝えます。ここでのポイントはできる限り具体的に書くということです。乗り越えるために自分がしてきた工夫や努力を簡潔にまとめましょう。もちろん1人で考えて行動したものでも良いですし、周りの人に呼び掛けて複数人で取り組んだ内容でも問題ありません。

人事はガクチカを通して、困難や課題にぶつかった時にあなたがどのような考え方をして解決するのかを見たいと考えています。そのためこのポイントは非常に重要度が高いです。伝え方を数パターン用意し、どれが一番魅力的に感じるかを友人や家族に判断してもらうと、より精度の高いガクチカになります。

例文

「私は英語力を付けるために、大学の英会話サークルに参加するようになりました。そこでアメリカ人の先生達や留学生たちと週に2回会話をすることで、英語でコミュニケーションを取ることに慣れていきました。」

【人事に評価されるガクチカの書き方5】結果的に得たものや学んだことをアピールする

学生時代に打ち込んだことから得たものや学んだことを伝えていきましょう。このポイントを入れずにガクチカを書いてしまうと、行動だけして何も学んでいない残念な人という印象を与えてしまいます。

どんな経験からでも学びを得られる人は、社会に出てからの成長が早いです。そのため企業はそいうった人材を求めているので、このポイントは必須とされています。

例文

「私はこの経験から、英語で外国の方とコミュニケーションを取る力と様々な国の文化についての知識を身につけることができました。」

【人事に評価されるガクチカの書き方6】その経験が仕事にどう活かせるのかを提示する

最後はその経験が今後の仕事にどう活かすことができるのかを提示して締めましょう。前提として企業は会社の利益に貢献してくれる人を探しています。そのため人事に良いなと思ってもらうためには、仕事に活かせるものを持っていることをアピールする必要があります。

とはいっても企業によって取り組んでいることが異なってきますので、ガクチカを書く前に必ず企業がどんなことをしているのかを調べておきましょう。企業が実際に行っている業務内容に則してアピールをすることでより再現性が増し、評価が高くなる傾向にあります。

例文

「私が貴社に入社した際はこの経験で学んだことを活かし、今貴社が力を入れている海外への出店に携わりたいと考えています。私の英語力や海外の文化についての知識を存分に活かし、貴社の利益に貢献したいです!」

ガクチカのエピソードが見つからない時の対処法

ガクチカのエピソードを探しては見たものの、中々見つからないという方もいると思います。そんな方はこちらの記事をご覧ください。この記事ではエピソードが見つからない場合の対処法を詳しく解説しています。

エピソード別の書き分け方も記載しておりますので、お時間のある時に是非一度目を通して頂けると幸いです!

学生時代に頑張ったことがない?ガクチカの書き方を9つのエピソード別で解説する【例文】

ガクチカで派手な経験は無くても平気

ガクチカを作っていく上で、よく留学やボランティアのような華やかな経験がないけど大丈夫なのか?と心配する声を目にします。しかし、先述したように大切なのはその行動における思考回路です。例え学生時代に力を入れて取り組んだことが留学やヒッチハイクであろうとコンビニのバイトであろうと人事にみられる部分は変わりません。そこに対して自分が何を考えて行動していたかが大切です。そこにさえ魅力があれば、必ず評価をしてくれる企業が現れるでしょう。

逆に言えば、仮に留学のような華やかな経験があろうとアルバイト経験の方が思考して行動していたのであれば、そちらをアピールしたほうが評価に繋がることもあります。

ガクチカ作成に困ったら自己分析をしよう

    とはいえ、上記を踏まえても思うようにガクチカが作成できない場合もあります。多くの場合、その原因は自己理解不足にあります。自分がどんな人間なのか、どんな風にいきていきたいのか、そういった部分から自分への理解が進むとガクチカも作りやすくなるかもしれません。

    自己分析のやり方がわからなくても大丈夫です。以下の記事にて、キミスカが推奨する最も本質的な自己分析を解説しています。自己分析がなぜ必要かについてはもちろん、すぐに実践できる自己分析シートなどもありますので、ガクチカに悩んでいる方は是非一度ご覧ください。

    自己分析は2タイプあるって知ってた?「人気なやり方」6選もまとめて解説!

    人事に評価されるガクチカとは?

    企業がガクチカを通して見ているポイントは「あなたの課題解決能力」や「あなたの考え方」です。そのため人事に評価されるガクチカを作るには、これらがしっかりとアピールできていなければなりません。また、ガクチカに使うエピソード選びも重要になるので、「ガクチカのエピソードを選ぶ時のポイント」を参考にして選んでください。

    ガクチカが完成したら、自己PRの書き方も確認しましょう。こちらの記事はキミスカが誇る就活のプロが絶対に落ちない自己PRの書き方を徹底的に解説したものになります。自己PRに悩んだら、以下の記事をご覧ください。

    【就活】自己PRの書き方と例文!絶対に落ちない自己PRを就活のプロが徹底解説