インターンでは、「グルディス」や「GD」と略されるグループディスカッションをプログラムに組み込む企業が多く、いまやグループディスカッションはインターンの定番となっています。
そんなグループディスカッションは就活の選考でも行われることがあるので、この記事を参考に企業が見ているポイントやグループディスカッションの種類、進め方を覚えておきましょう!
インターンのグループディスカッションで企業が見ているポイント
“グルディス”や“GD”と略されるグループディスカッションとは、与えられたテーマについて4~8人程度のグループで議論し、30分~1時間程度の制限時間内に結論を導き出すことをいいます。企業でいう会議やミーティングにあたるグループディスカッションは、模擬会議と位置付けることができます。
インターンや就活の選考で多くの企業がグループディスカッションを導入している理由は、短時間で複数の学生を審査するためです。以下に企業がグループディスカッションで見ている主なポイントをまとめました。
- 協調性
- コミュニケーション力
- 積極性
- リーダーシップ
- 論理的思考力
- 発想力
インターンでよく行われるグループディスカッション4種類
インターンの定番となりつつあるグループディスカッションには、大きく4つのタイプがあります。それぞれの特徴を解説するので、インターン参加前に目を通しておきましょう。
【インターンのGDの種類】自由討論型
自由討論型とは、正解のない問題や普遍的テーマ、その企業に関連する専門的な事柄について自由に話し合う形式のグループディスカッションを指します。
自由討論型では結論よりも討論の過程を重要視されるので、グループの輪を乱さないように雰囲気を見つつ、積極的に発言することを心掛けましょう。
【インターンのGDの種類】選択型
選択型とは、いくつか用意されている選択肢の中から1つの答えを選び出す形式のグループディスカッションのこと。選択型も自由討論型と同じく、結論よりも過程が重要視されます。
企業は“どれを選んだか”ではなく、“なぜ選んだのか”を見ているので、積極的な発言で論理的思考力やコミュニケーション力をアピールしましょう。
【インターンのGDの種類】課題解決型
課題解決型とは、提示された課題について討論し、解決策を見出す形式のグループディスカッションをいいます。課題解決型では、論理的思考力やチームワークが求められます。
グループディスカッションの最後には結論を発表しなければならないので、プレゼン力も重要になるでしょう。
【インターンのGDの種類】ディベート型
ディベート型とは、2つのグループに分かれて討論する形式のグループディスカッションを指します。賛否の分かれるテーマを提示され、それぞれのグループが意見を主張しながら議論を進めていきます。
ディベート型で重要なのは勝敗ではありません。企業が見ているポイントは、「論理的に意見を述べられているか」「対立するグループの意見を受け止めているか」「同じグループのメンバーのフォローができているか」など。勝つことにこだわるあまり、言い争いのような雰囲気にならないように注意しましょう。
インターンにおけるグループディスカッションの進め方
インターンのグループディスカッションは企業ごとに種類やテーマは異なりますが、主な流れや進め方に大きな違いはありません。そこで、ここからはグループディスカッションの基本的な進め方を解説します。
【インターンのGDの進め方】役割や時間配分を決める
基本的に、グループディスカッションは役割や時間配分を決めるところからスタートします。こうすることでグループディスカッションがスムーズに進行し、メンバーの意見をまとめやすくなります。
グループディスカッションの主な役割は、下記の表の通りです。
主な役割 | やること |
---|---|
司会(ファシリテーター) | 論点を整理する、発言を促す |
タイムキーパー | 時間を管理する |
テーゼ役 | アイデアを出して議論を活性化させる |
書記 | 議論の内容をメモやホワイトボードに記す |
グループディスカッションの時間配分に関しては、企業が設定した制限時間を考慮して決めましょう。例えば、30分のグループディスカッションの場合なら「15分で意見を出し合い、10分かけて意見をまとめ、残り5分で結論を出す」のようにルールを作り、タイムキーパーはこのルールに従って時間を管理します。
【インターンのGDの進め方】意見を出し合う
役割と時間配分が決まったら、さっそく意見を出し合っていきます。とくにテーゼ役はグループディスカッションを活性化させるためにも、積極的に意見やアイデアを出しましょう。グループの人数によっては役割のない人も出てきますが、最低でも1回は発言することを心掛けてください。
このときに企業が見ているのは、リーダーシップや発言力だけではありません。じつは人の意見を聞く姿勢も評価ポイントになっているので、自分が発言することばかりに集中するのはNGです。椅子の背もたれに寄りかかったり、他の人が発言しているときに別の方向を見たりしていると、マイナスな印象を持たれる可能性があるので注意しましょう。
グループディスカッションの最中は背もたれから体を起こし、前のめりの姿勢で話を聞くのがおすすめです。また、体ごと発言者の方を向いたり、大きく頷いたりしながら聞く姿勢をアピールしましょう。
【インターンのGDの進め方】出し合った意見を整理する
一通り意見が出たら、メンバーの意見を整理してまとめていきます。司会や書記を中心に議論の内容を整理し、納得できる結論を導き出しましょう。
このときに100%全員が納得する結論を出そうと努力する学生もいますが、それは難しいでしょう。インターンや就活の選考のグループディスカッションでは結論ではなく、結論に至るまでの過程が重要視されます。そのため、ある程度納得できる妥協点を見つけられたらOKです。
【インターンのGDの進め方】結論を発表する
最後に、討論によって導き出した結論を発表します。結論は一言でまとめるのではなく、議論の進め方や対立した意見をまとめるために工夫したことなどを盛り込むと、高評価を得られやすくなります。
結論の発表におすすめしたいのが「PREP法」です。PREP法とは「Point(結論)→Reason(理由)→Example(具体例)→Point(結論)」の順で文章を構成する手法のことを指します。PREP法は自己PRや志望動機の作成にも活用できるので、ぜひ覚えておきましょう。
インターンのグループディスカッションのNG行為
続いて、インターンのグループディスカッションでNGとされる4つの行為を紹介します。
【インターンのGDのNG行為】発言しない
グループディスカッションで一度も発言しないというのは、評価されることを放棄していることになります。最低でも一度は発言し、積極性をアピールすることが大切です。最初は緊張するかもしれませんが、模擬グループディスカッションを繰り返して慣れていきましょう。
【インターンのGDのNG行為】自分の主張を強引に押し通す
意見を主張することは大切ですが、それを強引に押し通すのはいけません。自分の意見が正しいと思うなら、正当性を示す必要があります。感情的になって他者を非難したり、威圧的な態度で論破したりしていると、企業からクラッシャー認定されてしまう可能性があるので注意しましょう。
【インターンのGDのNG行為】他者の意見を否定する
頭ごなしに他者を否定したり、揚げ足を取って責めたりするのはNGです。とくにディベート型のグループディスカッションでは勝ち負けにこだわるあまり、対立するグループの意見を強く否定する学生が現れることも。たとえ突拍子もない意見でも、一旦は受け止めることが大切です。
【インターンのGDのNG行為】クラッシャーを放置する
ここまで紹介してきたNG行為をする人は、グループディスカッションで「クラッシャー」と呼ばれます。このクラッシャーを放置していると、グループ全体の評価が下がってしまう可能性があるので要注意です。
グループ内にクラッシャーがいた場合は、批判だけでなく改善策や代替案も合わせて述べるように指示し、それ以上グループの士気を下げる言動をしないように上手く対処しましょう。
インターンのグループディスカッションのテーマ例
グループディスカッションのテーマは、誰でも話し合いやすいものが大半です。企業によって提示されるテーマはさまざまですが、主な傾向やインターンで出やすいテーマをピックアップしてみました。
【インターンのGDのテーマ例】自由討論型
- 良い会社とはどんな会社ですか?
- 就職活動で役に立つものは?
- リーダー像について
- AIによって生活はどう変わると思いますか?
【インターンのGDのテーマ例】選択型
- 無人島に持って行くなら何?
- 大学の入試科目に追加するならどんな教科?
- リーダーを決めるなら話し合いor多数決orくじ引きのどれ?
【インターンのGDのテーマ例】課題解決型
- 交通事故を減らすためにできることを3つ発表してください
- 日本における食品ロスを減らすにはどうすればいい?
- 残業時間を減らすには何をすべき?
【インターンのGDのテーマ例】ディベート型
- サマータイムの導入について賛成?反対?
- プログラミング教育の義務化は必要?不必要?
- 年功序列制は維持すべき?廃止すべき?
- 小学校の授業にiPadを導入すべき?導入すべきでない?
オンラインでのグループディスカッション攻略法
説明会はもちろん、インターンや選考もオンライン化されているコロナ禍。オンラインインターンも通常のインターンと同じく、グループディスカッションを導入する企業は多いようです。
しかし、オンラインインターンのグループディスカッションには、以下のような難点があります。
- ラグによって他の就活生と発言するタイミングが被ってしまう
- グループのメンバーとコミュニケーションを取りにくい など
そこで意識したいのがカメラ目線です。パソコンやスマホの画面を見ていると、どうしても目線が下にいきがちです。大切な場面ではカメラ目線を意識することで、意見に説得力が生まれるでしょう。
また、対面で行うグループディスカッションよりオーバーリアクションを心掛けたり、画用紙を用意してホワイトボード代わりに使ったりと、人事やグループのメンバーに配慮することで高評価を得ましょう!
インターンのグループディスカッションには徹底的な自己分析が必要!
インターンのグループディスカッションを乗り越えるには、普段から時事問題に触れたり、模擬グループディスカッションを繰り返したりするなど、さまざまな対策を講じる必要があります。そして、意外と重要なのが自己分析です。一見、グループディスカッションと自己分析は関係ないように思えますが、自己分析を通して自身の性格や適性を理解しておくことで、どの役割を選ぶべきかが見えてきます。
そこで就活生におすすめしたいのが、逆求人型の就活サイト『キミスカ』です。“偽らない就活を。”をテーマに掲げるキミスカは、150問の質問から「性格の傾向」や「思考力の傾向」など、9つの視点からあなたを分析する自己分析ツール「適性検査」を無料で提供しています。この適性検査は毎年10万人超の学生が利用しており、「その通りすぎる!」「就活のモチベーションが上がった」といった口コミも多数!
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インターンのグループディスカッションで好印象を残そう!
インターンのグループディスカッションでは発言することばかりに意識が向きがちですが、同時に聞く姿勢も見られていることを忘れてはいけません。自身がクラッシャーにならないように注意し、発言できていないメンバーがいれば話を振るなど、他の参加者への配慮も怠らないようにしたいですね。
また、オンラインインターンのグループディスカッションに参加する場合は、カメラ目線やオーバーリアクションを心掛け、人事に好印象を残す工夫を凝らしましょう!