自己PRの良い例を「悪い例」にしてみた

自己PRをつくる前に

自己PRは、エントリーシートにおいて最も大切な項目であるといっても過言ではありません。その大切な自己PR、なんとしてもいいものにして人事のハートを射抜きたいものです。自己PRはもちろん皆さんしっかり考えて書いているものとは思いますが、それでも人事に響く良い自己PRと悪い自己PRが存在します。

各々が一生懸命考えて書いているにもかかわらず、なぜ良悪が出てしまうのでしょうか。その理由は長所の強弱ではありません。自己PRを書く際の視点に理由があるのです。

自己PRを書く際に、自分の魅力を表現しようとしすぎるあまり、人事側に魅力を感じてもらうにはどのように伝えるべきか」という観点を見落としてはいませんか?

今回は自己PRのいい例と悪い例の両方を見比べて、人事が何を見ているのかという視点を身につけましょう。

よくある悪い自己PRの例

と、いうわけでキミスカで「数々のスカウトを獲得してきた自己PR」を、よくある「悪い自己PR風に改悪」してみました。元の文章と照らし合わせて、自分の中でも何がよくて何が悪いのか落とし込んでみましょう。

根拠に乏しい

悪い自己PR例1
数々のグループワークを体験し、その経験から、私は協調性と行動力に自信があります。学業において、数人の学生と組まされ、様々な課題を達成することが非常に多く、またほとんどの場合が全員初対面のメンバーで組まされるため、私は積極的に周りを巻き込みながら課題に取り組んでおりました。自分が指揮をとるにしても、取らないにしても、全員を会話に巻き込みグループとして親和性を高めます。
こういった行動を取ることで、私はグループワークにおいて高評価を得ることが多く、こういった行動が成績に直結したと考えています。

※個人の特定などにつながることのないよう内容は改変されています。

良い自己PR例2
数々のグループワークを体験し、その経験から、私は協調性と行動力に自信があります。
学業において、数人の学生と組まされ、様々な課題を達成することが非常に多く、またほとんどの場合が全員初対面のメンバーで組まされるため、私は積極的に周りを巻き込みながら課題に取り組んでおりました。ただし、リーダーシップを必ずしも取るわけではありません。メンバーの年齢やバックグランドを把握してから、誰がリーダーシップをとるべきかを、まず吟味します。自分以外に指揮を取るべき人がいればその人をサポートするような役回りをします。
 具体的に、どのように「積極的に周りを巻き込みながら課題に取り組んでいた」かを述べることで、説得力を増している。
 
自分が指揮をとるにしても、取らないにしても、全員を会話に巻き込みグループとして親和性を高めます。親和性を高めることで、全員がより積極性を持って行動するようになると考えるているからです。
 意識している行動をとるに至った思考・理由を言及し、どのような考えを持っているのかといった人間性を伝えている  こういった行動を取ることで、私はグループワークにおいて高評価を得ることが多く、こういった行動が成績に直結したと考えています。

※個人の特定などにつながることのないよう内容は改変されています。

人事は、自己PRに対して”何をした人なのか”という情報をそれほど重要視していません。大切なのは、 ”なぜそれが長所なのか”  ”それをどのように活かしてきたのか” 。また、 ”なぜそのように考えたのか” という動機や人間性、思考にあります。自らの長所や行動に対して、「なぜ」「どのように」という問いかけを行うことで、具体的で深みをもった説得力のある自己PRを人事に対して行うことができます。

頭に入らない

悪い自己PR例1
私の強みは「計画力」と「継続力」です。また、それに付随して「行動力」や「先を見通す力」にも長けています。
・・・
※個人の特定などにつながることのないよう内容は改変されています。
良い自己PR例
私の強みは「計画力」と、それを「継続する力」です。
 「計画を練り、実行する力」という一貫したひとつのものをアピールしている。
 
・・・
※個人の特定などにつながることのないよう内容は改変されています。
アピールポイントが多くあるのは素晴らしいことですが、それを聞く人事側のことを考慮すると、 「コレ!」という一つの強いアピールができたほうが印象的に残りやすい&lt ものです。後で学生を思い出すときに、 「〇〇の子」と浮かばせることのできるくらいに印象付ける ことが大切です。

アピールすることを間違っている

悪い自己PR例
私の売りは「チーム活性化のために率先して動く行動力」です。特にこの特徴が顕著に出ていたのはサークル活動で新入生歓迎活動の代表を任された時です。
 結論から述べている
 
私の所属する広告サークルは毎年100名弱サークルに入会するため春の新入生歓迎活動に力を入れており、その役割は責任重大でした。その中でもフリーペーパーの作成は広報活動として重要なものであり、その認知度は常に学内最大級を誇っています。しかし、今回は人員不足からか作業過多が発生し、マネジメントを工夫する必要がありました。
しかし、結果的には納期に間に合い、1500部の冊子を経由して180人の新入生を獲得することに成功しました。

※個人の特定などにつながることのないよう内容は改変されています。

良い自己PR例
私の売りは「チーム活性化のために率先して動く行動力」です。特にこの特徴が顕著に出ていたのはサークル活動で新入生歓迎活動の代表を任された時です。
私の所属する広告サークルは毎年100名弱サークルに入会するため春の新入生歓迎活動に力を入れており、フリーペーパーは広報活動として重要なものでした。しかし作成時期が春休みということもあり人手不足による作業量の過多が発生しました。そこで、私はそれぞれに連絡を取り、フリーペーパーの作成にあたって、自分は企画や制作などの工程のうちどのような作業をしたいか希望を取り、それぞれに負担がかからないような作業を分散するようにしました。また、冊子の中身も手に取る新入生に向けて活動の紹介や活動の雰囲気だけでなく大学紹介のページや周辺地域の特集を組むなどこれまでにない新たな冊子の構成の話し合いにも力を入れました。
 どのような環境に身を置いていたかではなく、課題に対して何を考え、どのような施策を行ったのかを具体的に述べている。
 
その結果納期に間に合い1500部の冊子を経由して180人の新入生を獲得することに成功しました。作っていく中で地道ながらも何度もサークル員と連絡を取り続けたことが、活動の集大成としての面もある冊子がサークル員の個性を生かしたものになったのではないかと思います。
 自らの行動の結果としてどんな成果が得られたのか具体的な数値を挙げられているほか、その結果を得るに至った分析を自分なりに行っている。
 
※個人の特定などにつながることのないよう内容は改変されています。
学生時代に貴重な経験をした学生は、どうしてもその経験をアピールしたい衝動に駆られるものだと思います。しかし、人事が本当に求めている情報は「どんなとこにいたか」や「どんなことを任されていたか」よりも、 あなた自身が「そこで何を考え」、「どんな行動を起こし」「どんな結果を生み、何を学んだ」のか にあります。物語の主人公を組織や環境にすることなく、しっかりと自らの人間性を伝えることにフォーカスしましょう。

思考や人間性が伝わらない

悪い自己PR例
わたしは気配りがよくできる人間だとよく言われます。現在飲食店でアルバイトをしていますが、お客さんへの接客サービスは良く言われることが多く、「ありがとう」の言葉を度々いただきます。
自らでこうされたらうれしい、便利かなと思うことを常に念頭に置いて、接客を行います。また、大学での部活動での打ち上げやイベントなどの幹事を行っており、お店選びや、内容などを大多数の希望をくみ上げ、みんなで楽しむ部活動をしてきました。
この気遣いを仕事で積極的に取り入れ、自分の仕事だけでなく、いろんな人が気持ちよく仕事ができるようにしたいと思います。

※個人の特定などにつながることのないよう内容は改変されています。

良い自己PR例
わたしは気配りがよくできる人間だとよく言われます。現在飲食店でアルバイトをしていますが、お客さんへの接客サービスは良く言われることが多く、「ありがとう」の言葉を度々いただきます。
自らでこうされたらうれしい、便利かなと思うことを常に念頭に置いて、接客を行います。また、大学での部活動での打ち上げやイベントなどの幹事を行っており、お店選びや、内容などを大多数の希望をくみ上げ、みんなで楽しむ部活動をしてきました。他人を喜ばせるという行為は非常に難しく、間違えたことや出過ぎた気づかいは相手を怒らせたり、不快に思わせたりします。しかし、誰かを喜ばせることはその人だけでなく自分自身も喜ぶことが出来、その喜びを共有することができるので私はそういった気遣いをすることに誇りを感じます。
 どういった考えでどんな行動を起こしているかを記述することで、人間性を表現できている。
 
この気遣いを仕事で積極的に取り入れ、自分の仕事だけでなく、いろんな人が気持ちよく仕事ができるようにしたいと思います。
※個人の特定などにつながることのないよう内容は改変されています。
なぜそういう行動を起こしたら課題が解決すると考えたのかであったり、その行動を最大縁有効化するためにどんな工夫をしたのか等、 できるだけ深い部分での自分をアピールする ことが自らの思考や人間性を伝えることに繋がります。

企業との親和性が低い

これは例文ではありませんが、例えば企業がコミュニケーション能力の優れた人材を求めているところに、「真面目さ」を積極的にアピールしようと、期待しているほどの効果は得られないものです。

そもそも志望する会社を間違えてしまっているという懸念もぬぐえないところではありますが、どうしても受けるならせめて その会社にあった自己PRをする 必要があるかもしれません。そういったこともあることを考えると、やはり企業についてある程度の研究は必須といえるでしょう。

自己PRを上手く作れない時は?

自己PRを書こうとしても「アピールポイントが分からない」「上手くまとめられない」という悩みを抱えていませんか?その悩みは、キミスカの適性検査を受けて自己分析・自己理解を深めることで解決できるかもしれません。

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適性検査の受け方や結果の見方などは、以下の記事で詳しく解説しているのでチェックしてみてください。

良い例ももっと見たい!

悪いものと良いものの相応を理解できれば、自分がどういったアプローチをしていくかがはっきり見えてきます。

この記事では、長所や大学時代の活動別での 「企業に本当にスカウトされた」自己PR を特集しています。この記事にあるような、自分に合ったいい例を理解して、本当に評価される自分だけの自己PRを作りましょう!

ポイントごとに工夫されている点を挙げているだけでなく、そのPRが 実際にどれだけスカウトされたのかも可視化されている 為、参考にしていただけると間違いなしのイチオシ記事です。

⇒「本当にスカウトされた」自己PR集 ~長所別・活動別~を見る