【例文】自己PR、面接とエントリーシートでどう使い分ける?

この記事では、実際にエントリーシートと面接における自己PRの違いを「本当にスカウトされた自己PR集の例」を用いて解説していきます。

「面接で自己PRを聞かれたけど、それエントリーシートに書いてない?」
なぜ自己PRは、エントリーシートに書いてあるにもかかわらず面接でも求められるのでしょうか。ただエントリーシートと同じことを口頭でも言えばいいのでしょうか。これらの疑問を解決できるよう、詳しく解説していきます。

自己PR例からみる、エントリーシートと面接における目的の違い

自己PR例
数々のグループワークを体験し、その経験から、私は協調性と行動力に自信があります。
学業において、数人の学生と組まされ、様々な課題を達成することが多いです。ほとんどん場合が全員初対面のメンバーで組まされるため、私は積極的に周りを巻き込みながら課題に取り組んでおりました。ただし、リーダーシップを必ずしも取るわけではありません。メンバーの年齢やバックグランドを把握してから、誰がリーダーシップをとるべきかを、まず吟味します。自分以外に指揮を取るべき人がいればその人をサポートするような役回りをします。自分が指揮をとるにしても、取らないにしても、全員を会話に巻き込みグループとして親和性を高めます。親和性を高めることで、全員がより積極性を持って行動すると考えるているからです。
こういった行動を取ることで、私はグループワークにおいて高評価を得ることが多く、こういった行動が成績に直結したと考えています。
 ※個人の特定につながることのないよう内容は改変されています。 
この自己PRがエントリーシートに書かれていたとしたら、どのように面接では自己PRを行えばいいのでしょうか。まずは「エントリーシート」と「面接」それぞれにおける自己PRの役割を確認していきましょう。

「エントリーシート」の自己PR

まず企業にとって、エントリーシートでの自己PRは映画のCMみたいなものです。
ピンとこない方が多いと思いますので、少し丁寧な解説をします。
まず、企業の人事は日々大量のエントリーシートを見ています。そんな無数のエントリーシートがあるなかで、冗長に言いたいことをアピールしたいことすべて詰め込んでしまったり、はたまた何も伝えられないほどの薄い内容であったりしては興味を持たれません。
 実は、エントリーシートにおいて何が有効かというと、”興味を引くこと”なのです。  ”興味を引く”という行動は絶妙な塩梅での情報不足からやってくるもので、それに特化しているのが映画のCMです。物語の概要を適切な情報量で伝え、本質的な面白さは提示せずともしっかりと匂わせる。エントリーシートはそういった”興味を引く”という観点において、映画のCMと性質がよく似ているのです。

「面接」の自己PR

一方、企業にとって面接の自己PRは映画そのものに例えられます。
映画では、CMであらかじめ表現した物語に終始することなく、ドラマに肉付けを行い、その中でキャラクターに魅力を持たせます。企業の人事は、まるで映画を見るように ”あなたがその口で語る物語に興味を持ち”、”あなたというキャラクターに魅力を見出そうとしている”のです。 

「面接」で魅力が伝わる自己PRの考え方

「エントリーシート」と「面接」の二つでは、自己PRを行う目的が以下のように異なることがわかりました。

  • 「エントリーシート」の目的は ”興味を持たせること” 
  • 「面接」の目的は ”魅力を伝えること” 

では、その目的を達成できるような自己PRを「面接」で話すうえで有効な考え方を、先ほどの例から考えてみましょう。

自己PR例
数々のグループワークを体験し、その経験から、私は協調性と行動力に自信があります。
学業において、数人の学生と組まされ、様々な課題を達成することが多いです。ほとんどん場合が全員初対面のメンバーで組まされるため、 私は積極的に周りを巻き込みながら課題に取り組んでおりました。  ただし、リーダーシップを必ずしも取るわけではありません。メンバーの年齢やバックグランドを把握してから、誰がリーダーシップをとるべきかを、まず吟味します。自分以外に指揮を取るべき人がいればその人をサポートするような役回りをします。自分が指揮をとるにしても、取らないにしても、全員を会話に巻き込みグループとして親和性を高めます。 親和性を高めることで、全員がより積極性を持って行動すると考えるているからです。  こういった行動を取ることで、私はグループワークにおいて高評価を得ることが多く、こういった行動が成績に直結したと考えています。
 ※個人の特定につながることのないよう内容は改変されています。 
基礎的な自己PRの作り方はこちらの記事で解説していますのでご覧ください。
基礎が理解できたら、まずは自己PRの 青字の部分 に注目してください。この青字部分が「面接」における肉付けを可能にする大切な部分なります。
株式会社リクルートキャリアの調査にて
企業が重視している項目は「人柄」 (92.1%) 、「自社への熱意」 (77.6%) 、「今後の可能性」(65.6%)の順に
高かった。株式会社リクルートキャリア
とあるように、実は「人柄」が最も企業に重視されています。つまり、そこにコミットした肉付けを面接では行っていくことが非常に有効と考えられます。
では、この青字部分をどのように肉付けしたら「人柄」を魅力的に伝えるのにつながるのでしょうか。実はそれは非常に単純で、 例文の青字部分に「なぜ?」と問うだけなのです。  「人柄」というのは、長所でもなく、行動でもなく、それらの理由にあります。
「なにをした?」よりも、「なぜその行動をとったのか?」の方が人柄が伝わりやすいと言えばわかりやすいでしょうか。例文で表現すると、 「なぜ積極的に周りを巻き込もうと思ったのか」「なぜ親和性を高めることが全員の積極的な行動につながると考えたのか」 といった問いに対する答えが、その人の「人柄」を深い部分で伝える事につながります。
面接では、しきりに人事から「なぜ?」と問われるものです。それは、そうした「なぜ?」の問いに対する答えに企業が求める答えがあるからなのです。これは、文章だけでは伝えることも読み取ることもできません。だからこそ異なった目的で「エントリーシート」と「面接」の2度にわたって自己PRを求めているのです。
  • 「エントリーシート」では必要以上に語りすぎず、必要以下で簡潔すぎず、興味をひく工夫を。
  • 「面接」では、自分の行動や考えに対する「なぜ?」を通して、自分がどんな人間なのか、どんな考えをもっているのかを語り、人間的魅力や能力を伝えて採用する理由を感じさせましょう。

自己PRを作るうえで重要なポイント

自己PRを作る時に重要なポイントは「自分を採用するとどんなメリットがあるのか」を企業にアピールすることです簡単に解説すると、あなたの強みを活かすことで、企業にどういった利益が生まれるのかという将来をイメージしてもらうことがポイントとなります。

しかし、1から一人で自己分析をやろうとするとハードルが高いかと思いますので、まずはキミスカの適性検査を受けてみましょう。こちらの適性検査では、性格・意欲の傾向・価値観の傾向・職務適性・人物像など、AIが超精密に分析してくれます。質問に答えていくだけで自己分析が完成するので、簡単に自己分析ができることも魅力のひとつです。

​こちらの記事で、適性検査を受けてみた結果例や活かし方を詳しく解説していますので、合わせてチェックしてください。

まとめ

以上が「エントリーシート」と「面接」における自己PRの使い分け方でした。
今回は自己PRということで、「エントリーシート」では興味を引くことを、「面接」では自分の魅力を最大限伝えることを目的としていることが分かったかと思いますが、きっと他にも一見理由のわからない事柄があるかと思います。しかし、就活においてはすべての物事に理由があります。それが意味のないもののように感じても「なぜこんなことするんだろう?」という疑問を大切にし、本質的なアプローチを行っていきましょう。

+α 「面接」を成功させるために!

自己PRの話し方

エントリーシートの暗記は間違ってもしてはいけません。人事が見たいのは「暗記力」ではなく、「人柄」だということを常に認識し続けてください。自分が何をアピールしていて、それが長所である理由をしっかりと認識していれば暗記をする必要はないのです。暗記を行うと、確かにスムーズに話すことができるかもしれませんが、その一方であなたの「人柄」が隠れてしまいます。面接でされた質問に対してしっかり自分で考えて”会話”をする。そして”会話”をしていく中で互いの人間性を開きあっていくのが本質的かつ理想的な自己PRになるでしょう。

緊張を最小限にとどめるために

例えどれだけあなたが本質的に会社が求めている人材であろうと、それを表現できなければ意味がありません。そして、自分を表現していくうえで最も恐れているのが「緊張」でしょう。元も子もないかもしれませんが、今こういった記事を閲覧しているのは、面接に対する緊張・不安を解消させたいという想いからではないでしょうか。微力ではありますが、緊張を緩和するために役に立ちそうなものをいくつか紹介いたします。

    • 早めに到着して心の準備。ギリギリだと焦る。

緊張というのは多くの場合不安からくるものです。とすれば、緊張を避ける最大の方法は”不安要素を減らしていく”事でしょう。できるだけ余裕をもって到着し、持ち物の準備やトイレなどを事前に澄ましておくことは、不測の事態を避けるという点で緊張を緩和してくれるでしょう。

    • なぜ人が緊張するのか理解する

↓はそもそも人がなぜ緊張するのかという観点から、その緊張を緩めるには、または活かすにはどうすればいいのかを論理的に解説している非常にいい記事です。これを読んでおくことで、緊張から救われることがあるかもしれません。
https://www.trueman.blue/b-in-production/

緊張してないように見せるには

とはいえ、どれだけ準備していても緊張というのはしてしまうものです。では考えを変えてみて、その緊張を悟られないテクニックも身に着けておくといいかもしれません。

    • ゆっくり話す

人は緊張すると早口になってしまうものです。それなら多少無理やりにでも意識して、ゆっくり話すようにすることは落ち着いた雰囲気を演出するのに一役買うでしょう。

    • 目、もしくは顔を見つめる

緊張すると、どうしても意識せず目を見て話すことは難しくなります。しかし、逆に緊張していても多少無理やり目や顔を見つめて話すことで一見自信があるようにさえ見えるようになります。緊張しているとそんなことできないんじゃないかという気持ちになってしまいますが、さながらバンジージャンプを飛ぶくらいの無理やりなメンタリティで一度実践してみると、非常につらいものの、堂々とした印象を与えることができます。

『キミスカ』で実際にスカウトされている自己PRを参考にしてみよう!


そもそも自分の自己PRに不安があるようであれば、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。長所や大学時代の活動別での ”企業に本当にスカウトされた”自己PR を特集しています。
ポイントごとに工夫されている点を挙げているだけでなく、そのPRが 実際にどれだけスカウトされたのかも可視化されている 為、参考にしていただけること間違いなしのイチオシ記事です。
⇒「本当にスカウトされた」自己PR集 ~長所別・活動別~を見る