面接ではさまざまな質問をされますが、自身の性格に関する質問を投げかけられることも珍しくありません。あらかじめ自己分析をおこなっておけば、自分がどんな性格なのかを面接官にスムーズに伝えられますが、答え方を誤ると好印象を持たれない可能性があります。
そこで、今回は面接で性格について聞かれた時の回答を例文付きで紹介。また企業が性格について尋ねる理由や答え方のポイントを紹介します。
面接で性格を聞かれた時の回答例
まずは性格について聞かれた際の回答例を紹介します。回答内容を自分で考える時のポイントはこの後で紹介するので、まずは答え方の形を大まかに捉えておきましょう。
【面接で性格を答える時の例文1】諦めない・粘り強い性格
私は辛いことも最後までやり遂げる力があります。自身の諦めない性格を強く感じたのは、大学2年生のときに地元のフルマラソン大会へ参加したときです。 私は運動が苦手でずっと文化部に所属してきましたが、地元を盛り上げたいという一心でフルマラソンへ挑戦することに決めました。
周りからは「無謀だ」と笑われましたが毎日のランニングから始め、大会では制限時間ギリギリでしたが完走に成功しました。 貴社でも積極的に挑戦し続け、困難なことも諦めずに取り組みたいと考えています。
諦めない性格は自己PRにも使えるほか、社会人になったときにも活躍してくれそうな印象を与えられます。表現を変えることもでき、「打たれ強い」「粘り強い」「負けず嫌い」など、エピソードに合わせてしっくりくる言葉を選んでも良いでしょう。
ここで紹介した例文は、こちらの記事を参考にしています。自己PRの作り方もチェックしたい学生はぜひ参考にしてみてください。
【面接で性格を答える時の例文2】好奇心旺盛な性格
私は他人から、好奇心旺盛であるとよく言われます。一度一つのことに興味を持つと、とことん追求していくタイプです。そして、興味を失わずに興味を持ち続けられる性格です。この性格は、持ち前の強い好奇心によるものだと思います。例えば、今はパソコンに興味があります。最近では自作PCを製作し、使いこなせるようにまでなりました。自分で製作することで、市販品よりも安くでき、さらにPCへの理解や関連業界の興味も深まるというなどの利点があることがわかりました。
このように、好奇心は物事を深く知ることや新たな知識を得るためのきっかけになるものだと思います。 仕事でも好奇心を活用し業務の追及を行っていこうと考えています。
向上心や成長スピード、行動力などをアピールしやすいのが好奇心旺盛な性格です。しかし、伝え方を間違ってしまうと、長続きせず落ち着きがないなどの印象を持たれる可能性があります。
このほか、好奇心旺盛な性格を伝える際の例文は、以下の記事を読んでみてください。
【面接で性格を答える時の例文3】明るい性格
私は明るく前向きな性格です。この性格は、陽気でおおらかな人が多い沖縄で過ごした幼少期に培われました。大学2年時に参加した被災地でのボランティア活動では、「明るいあなたを見ていると元気になる」と言っていただきました。 入社後は持ち前の明るさを活かして、お客様を笑顔にする接客を心掛けます。
ES(エントリーシート)でも学生の性格に関する設問が用意されている場合もあります。こちらの例文は150文字程度にまとめていますが、面接で聞かれたときは、具体的なエピソードを膨らませて伝えてみても良いでしょう。
特に「明るい性格」は他の学生と被りやすいため、出身地や具体的なエピソードなどで差別化を図るのがおすすめです。
企業が面接で性格を尋ねる理由とは?
冒頭では面接で性格を聞かれたときの回答例を紹介しましたが、なぜ企業は学生の性格について尋ねてくるのでしょうか。
ここでは、性格についての質問を投げかけてくる理由を解説します。
【面接で性格を聞く理由1】学生の人柄を知りたいから
性格を尋ねる理由は企業や面接官によって異なりますが、学生の人柄を知るために質問している可能性があります。企業への貢献であればスキルが重視されると考えるかもしれませんが、業務を進めるうえで重要なのが人柄です。
同じ会社で働く仲間として、良い関係を築ける人材なのかどうかが見られています。特に新卒は実務経験がないため、ポテンシャルを重視されています。性格について聞かれた時は、自分の人柄が伝わりやすいものを選ぶようにしましょう。
【面接で性格を聞く理由2】自己分析ができているか確認するため
学生が自己分析できているかどうかを確認するために、性格を尋ねてくる場合もあります。自己分析は就活の第一歩とも言われており、学生が人生の目的や手段を知るために必要な作業です。やりたい仕事や向いている仕事が明確になるだけでなく、自分のことを客観視できるため、自分の性格や価値観、長所・短所なども理解できます。
つまり、きちんと自己分析をおこなっている学生は志望度が高い可能性があります。また、自己分析は就活で必須の作業なので、自分の性格を的確に伝えることで、手を抜かずに準備してきたことが評価されるでしょう。
【面接で性格を聞く理由3】自社とのマッチ度合いを見るため
企業はミスマッチを未然に防ぐために、性格に関する質問をして自社とのマッチ度合いを確かめている可能性があります。特に社風や業務とマッチしていない学生を採用すると、入社後にミスマッチに気づいて早期退職につながってしまうかもしれません。
採用にかかるコストも決して小さくはなく、学生自身も入社してから後悔することがないよう、自社とマッチする人材なのかどうかは特に注視されています。
面接官に性格を伝える際のポイント
続いて、面接官が性格について質問する理由を把握したうえで、学生はどういった伝え方をすれば良いのかを紹介します。
面接官に好印象を与えるためにも、ここで紹介する3つのポイントを押さえておきましょう。
【面接官に性格を伝える際のポイント1】PREP法で伝える
ESや面接で答える際は、結論・理由・具体例・結論の順に話を展開する「PREP法」を使うのがおすすめです。この手法を用いることで、誰でも論理的な話しができ、聞き手も話の内容を理解しやすくなります。
性格についての回答を考える際は、以下の構成に当てはめてみましょう。
・結論:自分の性格を一言で伝える
・理由:性格を自覚した理由
・具体例:理由の根拠となる具体的なエピソード
・結論:性格に対する自己評価、企業への活かし方
【面接官に性格を伝える際のポイント2】企業ごとに準備する
面接の場で自身の性格を伝える際は、企業ごとに準備するようにしましょう。人はたくさんの性格を持っていますが、志望企業の業務と関連のない性格を伝えてしまうと、好印象を残せない可能性があります。そのため、企業が求める人物像にマッチする自分の性格を答えるのがおすすめです。
また、面接でアピールする性格は1つに絞ることも大切です。企業にアピールしようとたくさんの性格を伝えてしまうと、あなたの人柄や性格がうまく伝わらない可能性があります。そのため、面接で伝える性格は企業が求める人物像に合致したものや、入社後に活躍できることをアピールできるものを選ぶようにしましょう。
【面接官に性格を伝える際のポイント3】一貫性のある回答を意識する
面接官は、学生の回答に一貫性があるかどうかを見ています。説得力のある話しをするためにも、一次面接から最終面接まで一貫した軸を持って答えるようにしましょう。
例えば、ESに記載した内容と真逆の性格を面接で伝えてしまうと、「嘘をついているのかな」とマイナスの印象をもたれかねません。そのため、面接で答える性格については、ESに記載した内容と矛盾しない回答を心がけてください。
ただ、長所と短所は表裏一体です。伝え方によっては短所を長所として伝えられることもあるので、表現の仕方に悩んでいる方は以下の記事を確認しておきましょう。
面接で性格について答える時の注意点
最後に、面接で性格について伝えるときの注意点を紹介します。
【面接で性格を伝える時の注意点1】仕事につながらない内容は避ける
仕事につながらない内容を答えると、面接官に好印象を残すことはできないでしょう。例えば、性格を聞かれているのに「外見をよく褒められる」「トークが面白いと言われる」など関係のない話をすると、コミュニケーション能力がないと思われかねません。
面接官から性格について尋ねられた時は、仕事と関係のある内容を伝えるようにしましょう。
【面接で性格を伝える時の注意点2】ネガティブな印象を与える性格は避ける
性格は人それぞれですが、面接で伝えるのは避けた方が良いものもあります。特にネガティブな印象を与える性格を伝えてしまうと、面接を通過するのは難しいでしょう。
伝え方次第でマイナスの印象を持たれない可能性もありますが、以下の性格は避けた方が無難です。
・時間にルーズ
・ネガティブ思考
・傷つきやすい
・落ち込みやすい
・自分に甘い
性格にはさまざまなものがあり、人それぞれ自分の欠点や短所と向き合って仕事をしていますが、業務に支障きたす恐れがあると判断される可能性があります。嘘をつく必要はありませんが、企業にとってプラスの印象を与えられる性格を伝えるのが大切です。
面接で性格を聞かれたら自分らしさをアピールするチャンス!
面接での質疑応答で、何を話せば良いのか不安になるかもしれません。しかし、面接で性格について聞かれた時は、あなたらしさを伝えられるチャンスです。ESでは伝えられなかった魅力を直接伝えられる機会なので、ぜひ自分らしさの詰まった回答を心がけましょう。
まだ自分の性格についてはっきりしていない人は、キミスカの自己分析ツールを試してみてください。自分の強みや弱み、適職などが分かるため、就活を進めるうえで非常に役立ちます。