
面接を控えているけれど、「どんな質問をされるんだろう?」「うまく答えられる自信がない…」と不安になっていませんか?
面接は、準備次第で通過率を大きく上げることができます。この記事では、面接でよく聞かれる頻出質問の一覧から、企業が評価する回答のコツ、具体的な回答例文まで徹底的に解説します。一緒に万全の対策をしていきましょう!
[一覧]まずは押さえよう!面接の頻出質問20選
まずは、どのような質問が面接でよく聞かれるのか、全体像を把握しましょう。
これから紹介する質問は、業界や企業を問わず聞かれる可能性が高いものです。これらの質問に自分なりの答えを用意しておくだけで、心に大きな余裕が生まれます。まずは、特に頻出とされる質問を20個確認して対策の第一歩を踏み出しましょう。
- 自己紹介をしてください
- 自己PRをしてください
- あなたの長所と短所を教えてください
- 学生時代に最も力を入れたことは何ですか?(ガクチカ)
- 当社を志望する理由は何ですか?
- チームで何かを成し遂げた経験はありますか?
- これまでで最も困難だった経験は?
- あなたの就活の軸を教えてください
- 入社後にやってみたい仕事はありますか?
- あなたのキャリアプランを教えてください
- 他社の選考状況を教えてください
- 周りの人からどんな人だと言われますか?
- あなたのストレス解消法を教えてください
- 最近気になったニュースは何ですか?
- 尊敬する人はいますか?
- あなたの得意なこと・苦手なことは何ですか?
- 学業で力を入れたことは何ですか?
- アルバイト経験について教えてください
- 当社のサービスや商品についてどう思いますか?
- 最後に何か質問はありますか?
面接の頻出質問は大きく3つのカテゴリーに分けられる
頻出質問をただ闇雲に対策するのは非効率です。実は、面接官がする質問は、大きく3つのカテゴリーに分類できます。それは「あなた自身」「学生時代の経験」「企業への志望度」の3つです。
それぞれの質問に隠された企業の意図を理解すれば、より的確な回答ができるようになります。
1. あなた自身に関する質問
このカテゴリーの質問では、あなたがどんな人間でどんな価値観を持っているのか、つまり「人柄」を見ています。
企業は、自社の社風にマッチする人材か、一緒に働きたいと思える人物かを確認しようとしています。自分を偽る必要はありませんが、企業の求める人物像を意識しながら、あなた自身の魅力を伝えることが大切です。
代表的な質問例
代表的な質問例として、自己紹介や長所・短所が挙げられます。これらはあなたの基本的なプロフィールや人柄を理解するための質問です。
また、周りからの評価や就活の軸を聞くことで、あなたが自分を客観的に見れているか、そして会社の文化とあなたの価値観が合うかどうかも見ています。あなたらしさを正直に伝えることが重要です。
・自己紹介をしてください
・自己PRをしてください
・あなたの長所と短所を教えてください
・周りの人からどんな人だと言われますか?
・あなたのストレス解消法を教えてください
・尊敬する人はいますか?
・あなたの得意なこと・苦手なことは何ですか?
2. 学生時代の経験に関する質問
ここでは、あなたが過去の経験から何を学び、どのように行動してきたのかを見ています。特に「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」は、あなたの強みや課題解決能力、人との関わり方などを知るための重要な質問です。
華々しい経験である必要はなく、その経験を通してあなた自身がどう成長したのかを具体的に伝えることが求められます。
代表的な質問例
学生時代の経験に関する質問では、「学生時代に最も力を入れたことは何か」という質問が代表的です。他にも、チームでの経験や困難を乗り越えた経験を聞くことで、あなたの主体性や協調性、ストレス耐性を確認しようとしています。
結果だけでなく、目標達成までのプロセスを具体的に話せるように準備しておきましょう。
・学生時代に最も力を入れたことは何ですか?(ガクチカ)
・チームで何かを成し遂げた経験はありますか?
・これまでで最も困難だった経験は?
・学業で力を入れたことは何ですか?
・アルバイト経験について教えてください
3. 企業への志望度に関する質問
このカテゴリーでは、あなたがどれだけ自社に興味を持ち、入社したいと思ってくれているか、その熱意を測っています。
企業の事業内容や理念をきちんと理解した上で、「なぜこの会社でなければならないのか」を明確に伝える必要があります。入社後のミスマッチを防ぐためにも、企業はあなたの志望度の高さを慎重に見ています。
代表的な質問例
志望度を測る質問として、最も直接的なのが「志望動機」です。加えて、入社後の仕事やキャリアプランを尋ねることで、あなたが働くイメージを具体的に持てているか、長期的に貢献してくれる人材かを見ています。
他社の選考状況を聞くのも自社への入社意欲を確認する意図があるため、正直かつ誠実に答えましょう。
・当社を志望する理由は何ですか?
・あなたの就活の軸を教えてください
・入社後にやってみたい仕事はありますか?
・あなたのキャリアプランを教えてください
・他社の選考状況を教えてください
・当社のサービスや商品についてどう思いますか?
・最後に何か質問はありますか?
【回答例文付き】面接の最重要頻出質問TOP5と答え方のコツ
数ある頻出質問の中でも特に重要度が高い、面接でよく聞かれる質問が5つあります。これらの質問は、あなたという人間を深く知るためのカギとなるため、面接官も特に注目しています。
ここでは、それぞれの質問に対する答え方のコツと、具体的な回答例文を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
【質問1】自己紹介・自己PRをしてください
自己紹介と自己PRはセットで求められることが多い、面接の入り口です。自己紹介は挨拶、自己PRは強みを売り込む場と区別しましょう。
あなたの第一印象が決まる重要な場面なので、簡潔にそして自信を持って話すことを心がけてください。企業は、あなたがどんな人物で、自社に貢献してくれる可能性を秘めているかを見ています。
例文
〇〇大学〇〇学部の田中誠と申します。
私は「相手の立場に立って物事を考え、行動する力」に自信があります。
飲食店でのアルバイトではお客様が何を求めているかを常に考え、お冷が減っていれば注ぎ足し、お子様連れの方には取り皿を先に用意するなど、先回りの行動を徹底しました。
その結果、常連のお客様から「田中さんの接客は心地いいね」とお褒めの言葉をいただくことができました。
貴社に入社後も、この強みを活かし、お客様一人ひとりに寄り添った提案ができる営業として貢献したいです。
ポイント
まず結論として自分の強みを述べ、その根拠となる具体的なエピソードを話しましょう。そして最後に、その強みを会社でどう活かせるのかを伝えることで、入社後の活躍イメージを持たせることができます。1分程度で簡潔にまとめるのが理想です。
【質問2】学生時代に最も力を入れたことは何ですか?(ガクチカ)
ガクチカは、あなたの行動特性や思考プロセスを知るための質問です。
企業は、あなたが目標に対してどのように取り組み、困難を乗り越え、その経験から何を学んだのかを知りたいと考えています。結果の大小よりも、そこに至るまでの「過程」で、あなたが主体的に行動したことをアピールしましょう。
例文
私が学生時代に最も力を入れたのは、所属するテニスサークルでの新入生定着率の改善です。
例年、新入生の半数が夏休み前に辞めてしまうという課題がありました。
原因を探るためヒアリングを行った結果「練習が厳しい」「先輩と馴染めない」という声が多く挙がりました。
そこで私は、技術レベル別の練習メニューの導入と、先輩後輩が交流できる月1回のレクリエーション企画を主導しました。
結果、昨年度の定着率を60%から90%に向上させることができました。
この経験から、課題解決のためには原因分析と周囲の協力が不可欠だと学びました。
ポイント
「課題→原因分析→行動→結果→学び」という流れで構成すると、論理的で分かりやすくなります。「定着率を60%から90%へ」のように具体的な数字を入れると、あなたの貢献度が明確に伝わり話の説得力が増します。
【質問3】あなたの長所と短所を教えてください
長所と短所の質問は、自己分析が客観的にできているかを確認する意図があります。
長所は、企業の求める人物像と結びつけてアピールしましょう。一方で短所はただ伝えるだけでなく、それを改善するためにどのような努力をしているかをセットで話すことが重要です。
例文
私の長所は、目標達成に向けた計画実行力です。
大学のゼミでは、グループ研究のリーダーとして最終発表から逆算した詳細なスケジュールを作成し、メンバーの進捗管理を徹底しました。結果、期日内に質の高い論文を完成させることができました。
一方で私の短所は、少し心配性なところです。
タスクに漏れがないか不安になり、何度も確認して時間をかけすぎてしまうことがあります。
この点を改善するため、現在はToDoリストで優先順位をつけ、時間を区切って作業に取り組むよう意識しています。
ポイント
長所と短所は、表裏一体のものを伝えると一貫性が生まれます。例えば「計画性がある(長所)」と「心配性(短所)」のように関連付けると良いでしょう。短所は、仕事に致命的な影響を与えるような内容は避け、改善努力を必ずセットで伝えましょう。
【質問4】当社を志望する理由は何ですか?(志望動機)
志望動機は、企業への熱意を伝える最も重要な質問です。なぜ同業他社ではなく「この会社」なのかを、具体的な根拠とともに説明する必要があります。そのためには、徹底した企業研究が欠かせません。企業の事業内容や理念、社風などを深く理解し、自身の経験や価値観と結びつけて「自分だけの志望動機」を語りましょう。
例文
「ITの力で教育格差をなくす」という貴社の理念に強く共感し、志望いたしました。
私は大学時代、学習支援のボランティアで、経済的な理由から塾に通えない子供たちと接してきました。
その中で、誰もが質の高い教育を受けられる環境の必要性を痛感しました。
貴社が提供するオンライン学習プラットフォームは、まさにその課題を解決するサービスであり、私もその一員としてより多くの子供たちに学ぶ機会を届けたいです。
ボランティア経験で培った子供たちの目線に立つ力を活かし、サービスの改善提案などに貢献できると確信しております。
ポイント
「企業の理念や事業内容への共感」+「自身の経験との結びつき」+「入社後の貢献」の3点セットで構成するのが王道です。志望企業でなければならない理由を明確にすることで、他の学生との差別化を図り、熱意を伝えることができます。
【質問5】最後に何か質問はありますか?(逆質問)
「何か質問はありますか?」という逆質問は、絶好のアピールチャンスです。
「特にありません」と答えてしまうと、入社意欲が低いと見なされかねません。事前に企業研究を行い、調べても分からなかったことや、社員の働きがいなど、入社意…欲の高さが伝わるような質問を準備しておきましょう。
複数個用意しておくと、面接の流れに応じて最適な質問ができます。
好印象な逆質問の例
- 「〇〇様が仕事で最もやりがいを感じるのはどのような時ですか?」
- 「若手のうちから活躍されている社員の方に、共通する特徴などはありますか?」
- 「入社後、一日でも早く戦力になるために学生のうちから勉強しておくべきことがあれば教えていただけますでしょうか?」
NGな逆質問の例
- 調べればすぐに分かる質問(例:企業理念、福利厚生の詳細など)
- 給与や休日など、待遇面に関する質問ばかりすること
- 「特にありません」と答えること
面接官の好印象に繋がる回答の3つの共通点
個別の質問対策も重要ですが、実はどの質問にも共通する「答え方の基本」があります。この基本を押さえるだけで、あなたの話は格段に分かりやすくなります。
面接官に好印象を与えるためにも、これから紹介する3つのポイントを意識してみてください。
1. 結論から話す(PREP法)
ビジネスの基本として「PREP法」があります。これは、Point(結論)→ Reason(理由)→ Example(具体例)→ Point(結論を繰り返す)の頭文字を取ったものです。
「私の強みは〇〇です」と結論から話し始めることで、聞き手である面接官は、話の全体像をすぐに理解できます。話が長くなりがちな人は、特にこのPREP法を意識して、簡潔かつ論理的に話す練習をしてみましょう。
2. 企業の求める人物像を意識する
企業は、自社のビジョンや文化に合った人材を採用したいと考えています。そのため、企業の採用サイトなどを読み込み、企業の求める人物像を正確に把握しておくことが不可欠です。
その上で、あなたの強みや経験が、その人物像とどのように一致するのかをアピールしましょう。ただ自分を語るのではなく、企業側の視点を持って話すことが、内定への近道です。
3. 具体的なエピソードを交える
「私の長所はリーダーシップです」とだけ言われても、面接官にはその根拠が伝わりません。必ず、その強みを発揮した具体的なエピソードをセットで話すようにしましょう。
例えば、サークル活動やアルバイトでの経験など、あなた自身が体験した事実を語ることで、話にリアリティと説得力が生まれます。数字などを用いて、定量的に示すことも有効です。
面接段階ごとの頻出質問と対策
就職活動の面接は、一度きりではありません。一般的に、一次・二次・最終面接と段階を踏んで進みます。
そして、それぞれのフェーズで面接官が見ているポイントや、質問の意図は少しずつ異なります。各段階の特徴を理解し、それに合わせた準備をしておくことで、面接の通過率をさらに高めることができます。
【一次面接】人柄やコミュニケーション能力の確認
一次面接は若手社員や人事担当者が面接官を務めることが多く、社会人としての基本的なマナーや学生のポテンシャルを見ています。
ここでは、奇をてらった回答よりも、ハキハキと明るく、論理的に話せるかといった基本的なコミュニケーション能力が評価されます。「自己PR」や「ガクチカ」など、あなたの人柄が伝わる定番の質問への対策を万全にしておきましょう。
一次面接の対策については、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。合わせて確認してみてください。
【二次面接】自社とのマッチ度やスキルの深掘り
二次面接では、現場の管理職クラスが面接官となることが多くなります。そのため、入社後に活躍してくれる人材かという視点が強まります。
あなたの経験やスキルについて深く掘り下げる質問が増え、自社とのマッチ度を慎重に見極めようとします。「なぜこの業界なのか」「入社して何がしたいのか」など、より具体的で仕事に直結する質問に答えられるように準備が必要です。
二次面接の対策については、こちらの記事でさらに詳しく解説しているので合わせて確認してみてください。
【最終面接】入社意欲やビジョンの最終確認
最終面接は、役員や社長が面接官を務めることが多く、文字通り「最終確認」の場です。
ここでは、スキルや経験よりも、本当に入社してくれるのかという入社意欲の高さや会社の理念とあなたの価値観が合っているかが重視されます。入社への熱意を自分の言葉で面接官にしっかりと伝えましょう。
最終面接については、こちらの記事でさらに詳しく解説解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
面接の頻出質問に関するよくある質問(Q&A)
ここまで面接の頻出質問について解説してきましたが、まだ細かい疑問や不安が残っている人もいるかもしれません。
ここでは、多くの就活生が抱きがちな質問とその回答をQ&A形式でまとめました。面接本番で慌てないためにも、ぜひ最後までチェックしてください。
Q. 変わった質問をされたらどうすればいい?
「あなたを動物に例えると?」といった意表を突く質問は、あなたの対応力や思考の柔軟性を見ています。正解はないので、焦らず、正直に考えを伝えましょう。
「そうですね、少し考えさせてください」と一呼吸おくのも有効です。ユーモアを交えつつ、なぜそう考えたのか自分なりの理由を述べられれば問題ありません。大切なのは、思考を停止させないことです。
Q. 1つの質問への回答時間はどれくらいがベスト?
一般的に、1つの質問に対する回答は「1分程度」が目安とされています。長すぎると「話が冗長で分かりにくい」という印象を与え、短すぎると「意欲が低い」と思われかねません。
特に伝えたい要点を簡潔にまとめ、時間内に話す練習を日頃から行っておきましょう。スマートフォンの録音機能などを使って、自分の話す時間を計ってみるのがおすすめです。
Q. Web面接(オンライン面接)だと質問は変わる?
Web面接であっても、質問内容自体が対面の面接と大きく変わることはありません。ただし、オンラインでは表情や声のトーンが伝わりにくいため、いつもより少し大きめの声で、ハキハキと話すことを意識しましょう。
面接の頻出質問対策をして自信をもって面接に挑もう
今回は、面接の頻出質問とその対策について詳しく解説しました。頻出質問への準備は、面接を突破するためのテクニックであると同時に、あなた自身の「お守り」になります。
「これだけやったんだ」という自信が生まれ、本番での過度な緊張を和らげてくれます。面接は、企業に評価される場であると同時に、あなたが企業を見極める場でもあります。この記事を参考に、万全の準備をして、自信を持ってあなたらしさを伝えてきてください。