就活の面接でほぼ必ず聞かれる「自己PR」に苦手意識を持っている人が毎年多くいます。面接での自己PRはエントリーシートに記載するものとはまた一味違い、緊張してスムーズに話せなかったり言いたかったことを飛ばしてしまったりするなど、対話特有の難しさがあります。
この記事ではそんな苦手意識を持つ人でも簡単に魅力的な自己PRを伝えられる方法を解説していきます。今日からすぐにでも実践できるものばかりですので、これを読んで一緒に面接を乗り越えていきましょう。それではさっそく参ります!
自己PRとは?
面接での伝え方を学ぶ前に、まずは改めて自己PRとはどんな場所なのかについて再確認をしていただきたいと思います。自己PRをする意味や目的を認識できていないと、何が良くて何がダメな自己PRなのかが自分で判断できなくなってしまうので注意してください。
自己PRは企業目線で考えることが重要です。人事に「この学生がうちに入社したら活躍してくれそうだ!」と思わせることができれば、自己PRは成功したと言えるでしょう。
企業から見たあなたの強みを売り込むには、あなたの性格や考え方を客観的に見て分析をする必要があります。それを可能にしてくれるのが自己分析です。もし、自分の強みが明確になっていない場合は自己分析をやり直してみてください。
キミスカでは自己分析の手助けをしてくれる自己分析ツールを無料で提供しています。こちらから詳しい使い方が見れますのでご興味のある方は是非一度ご覧ください。
面接で自己PRを魅力的に伝える方法
「自己PRとは?」について再認識をしてもらった所で、次はこの記事の本題である自己PRの魅力的な伝え方について解説をしていきます。今回紹介する方法は全部で3つで、どれも非常に効果的なものになります。習得をして面接を優位に進めていきましょう!
【面接で自己PRを魅力的に伝える】①話の構成にPREP法を使う
面接で自己PRを魅力的に伝えるためには、分かりやすい話の流れになっている必要があります。そんな時に有効なのがこの「PREP法」です。
自己PRの結論とは「私の強みは○○です」という、自分が一番主張したいポイントになります。その次に「それが自分の強みだと思った理由」を述べ、続けて「強みが発揮された過去のエピソード」を伝えます。最後にもう一度結論を挟み、「自身の強みを今後仕事にどう活かしていくのか」を提示し、熱意や今後の可能性をアピールして自己PRを締めます。
この方法を用いるメリットは、何を伝えたいのかが最初に明確になることで、面接官が就活生の話を聞く準備をすることができるという点です。また、この通りに話していけば内容が脱線することなく簡潔に伝えられるので、話し手に対してもメリットが大きいです。
この記事の後半に乗せている自己PRの例文は全てPREP法に基づいて作ってあります。言葉だけだとイメージしにくいと感じる方は是非そちらもご覧ください。
【面接で自己PRを魅力的に伝える】②言葉のキャッチボールを心がける
採用担当者として学生と面接をしていると「暗記したのをそのまま読んでるな」と感じることがあります。準備や練習をしてくること自体は全く悪いことではないのですが、丸暗記をしてしまうと面接官が見たいと思っている‟人柄”であったり、‟対話能力”がイマイチ見えてきません。また、「1分で自己PRをお願いします」などの時間指定をされているのに、暗記してしまっているがために対応できないなんてこともあり得ます。
このような事態にならないために、面接中は‟言葉のキャッチボール”を意識し、自己PRを丸暗記するのを控えることが重要になります。面接での自己PRは結論・理由・具体例・締めを個別でいくつか用意しておき、面接中にそれらを紡いで話せると好印象を残すことができます。そのためには様々な時間制限を想定して何度も練習をしておきましょう。
【面接で自己PRを魅力的に伝える】③声の大きさやトーンを面接官に合わせる
相手にしぐさや喋るペースを合わせると好感を与えることができる「ミラー効果」というものを聞いたことはありませんか?恋愛テクニックとして扱われることが多いのですが、実は面接にも使えてしまうんです。
面接中なのでしぐさを真似するのは難しいですが、声の大きさやトーン、話すペースなどは意識していれば簡単に合わせることができます。「そんなんで変わるの?」と疑問に思う気持ちも分かりますが、一回騙されたと思って実践してみてください。想像以上に相手から見たあなたの印象が変わります。
面接で自己PRを伝える例文≪制限時間別≫
制限時間の分数は企業によってまちまちですが、30秒・1分・3分のいずれかを指定されることが多いです。一般的に1分で話せる文字量は300字とされているため、書き出して準備を行う際はそれを目安に練習をしてください。
今回は企業から指定されることの多い上記3パターンの例文をご用意しました。面接の練習や準備をする時に是非参考にしていただければと思います。
【面接で自己PRを伝える例文】①制限時間が30秒の場合
私の強みは、問題に対する適切な対応ができることです。私のアルバイト先のスーパーでは、ある食材が不人気でいつも余ってしまっていました。いつも捨ててしまうのはもったいないと思ったので、私は店長に許可を取り、その食材を使ったレシピを陳列棚に設置させてもらうことにしました。その結果、今では人気の食材になり、日によっては売り切れることもあるほどになりました。貴社でも、問題に対して自ら対応できるスキルを生かし、どんなトラブルにも前向きに対応していこうと思っています。(約200文字)
【面接で自己PRを伝える例文】②制限時間が1分の場合
私には、みんなの意見を吸収する協調性と問題を解決に導く提案力があります。この強みを活かして、バラバラだったゼミメンバーの意見をまとめた経験があります。ゼミ討論会に参加した時、メンバー内でテーマに対する賛成意見と反対意見が真っ二つに分かれてしまいました。このままでは他のチームに負けると思い、私は1人ひとりに意見を聞いて回ることにしました。その結果、一見バラバラに見えるみんなの意見に共通点を見つけ出し、折衷案を提案することができたのです。その意見は無事採用され、討論会でも優秀賞をもらえました。このように私は、チーム内の異なる意見を吸収して最善の策を見つけ出すことができます。貴社でもチームメンバーと密にコミュニケーションを取り、常に最善の業務や解決法を自分から提案していきたいです。(約350文字)
【面接で自己PRを伝える例文】③制限時間が3分の場合
私の強みは、問題が生じたらその原因を分析するなど、解決のためにすぐに動き出せることです。
私は趣味でブログを運営しています。しかし、始めた当初はアクセスが思うように伸びず、やりがいを感じることがあまりできませんでした。
そこで、私はブログのアクセス数を伸ばすために自分のブログの問題点を分析することにしました。まずはランキング上位のブログを20件ほど閲覧して、自分のブログと比べてみました。そこで以下の2点の問題点に気づきました。
・記事につけたタイトルのインパクトが薄く、読みたい気持ちにさせられない
・連携しているSNSを上手に活かせていない
そこで、ランキング上位のブログの手法を参考にしつつ、独自のやり方に変え、よい部分は取り入れるようにしました。さらに、アクセス結果を上位に表示するための技術を学び、それを自分のブログに取り入れてみました。そうして試行錯誤を繰り返していくと、初めのころは一日あたりの閲覧数が10程度だったものが、一年程で3000まで増やすことができ、ランキングにも上位に表示されるようになりました。
私は元々インターネットの知識に明るくありませんでしたが、この経験を通してインターネットを上手く使う力を身に付けることができました。このように、私はたとえ出口の見えない問題であっても、解決策を打ち出すための努力を惜しみません。わからないことを放置するのが嫌いで、まずは動いて現状を打破しようとします。そんな性分もあってか、私は常に何かのために動いていたので、少しずつながらも日々成長し続けていたと思います。
私は社会人となってからも、自分自身の問題、もしくは仕事上で生じた問題に対して解決するための努力を絶やさず、御社に貢献したいと考えています。(約750文字)
面接で伝える自己PRの書き方
面接練習で自己PRを作っている時に、「あれ、ちょっと作るの難しいな…」と感じた方はこちらの記事をご覧ください。この記事ではキミスカが誇る就活のプロが自己PRを書き方を徹底的に解説しています。これを読んで自己PRを作れば、今よりもさらに魅力的な自己PRが完成すること間違いありません。就活を有利に進めていく上で欠かせない情報が盛りだくさんですので、是非一度目を通していただければと思います。
面接で魅力的な自己PRを伝えるには?【まとめ】
自己PRを魅力的に伝えるには「話の構成にPREP法を使う」・「言葉のキャッチボールを意識する」・「声の大きさやトーンを面接官に合わせる」の3点を意識することが大切です。
また面接の準備では自己PRを丸暗記せず、どんな制限時間を設けられても収められるよう、臨機応変に対応できる練習をしておきましょう。