就活で趣味をアピール!ES・面接での答え方や注意点とは【例文付き】

就活のES(エントリーシート)に「趣味・特技」の欄が設けられている場合があり、「趣味を書いたほうがいいの?」と疑問に思う学生は少なくありません。また、ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)や自己PRなどで、趣味をテーマにしていいのかどうか悩む人もいます。

そこで、本記事では就活で趣味について伝えても良いのかという疑問にお答えするほか、趣味を伝える場合の答え方や見つけ方、注意点を紹介します。伝え方によっては企業に好印象を残せるため、ぜひ参考にしてみてください。

就活のESに「趣味・特技」の欄がある理由とは

企業によっては、ESに「趣味・特技」の欄を設けていることがあります。就活にふさわしい趣味を書くためにも、まずは企業の意図を把握しておきましょう。

【就活のES「趣味・特技」がある理由1】人柄を知りたいから

応募者の人柄を知るために、企業はESに趣味・特技の記入欄を設けている可能性があります。企業が人柄を重視しているのは、入社後のイメージを持つときの参考になるほか、自社の社風に合うかどうかを判断するためです

例えば、趣味や特技から「コツコツと取り組むのが合っていそう」「チャレンジ精神がありそう」といったイメージにつながることもあります。自己PRや志望動機などの質問は、就活生が身構えてしまうことも珍しくありませんが、趣味や特技は人柄が見えやすい質問と言えるでしょう。

【就活のES「趣味・特技」がある理由2】業務に活かせるか知るため

応募者の内面を知るだけでなく、業務に活かせる趣味や特技を持っているか確かめようと考えている企業もあります。例えば、趣味が撮影や食べ歩きブログなどであれば、マーケティングを行っている企業にマッチする可能性もあるでしょう。

そのため、趣味や特技の記入欄がある場合は、できるだけ企業にマッチしやすいものを選ぶのがおすすめです

【就活のES「趣味・特技」がある理由3】ON/OFFの切り替えができるか確かめるため

趣味を通じて息抜きができそうか判断しているケースもあります。企業や業務内容によってはストレスがかかることも少なくありませんが、終業後・休日に没頭できる趣味があれば、コンディションが整った状態で業務に臨んでくれると期待できます。

企業はできるだけ長く自社で働いてもらいたいと考えているため、ON/OFFの切り替えができる学生かどうかを見ている可能性があることも把握しておきましょう

就活での趣味の答え方と例文【ES・面接別】

ESの場合は設問欄に収めることが重要ですが、できるだけ人柄を伝えることを意識して趣味をまとめましょう。ここでは、趣味の効果的な伝え方をES・面接に分けて解説します。

ESでの趣味の答え方と例文

ESの「趣味・特技」欄に趣味を記載する場合は、要点をシンプルにまとめることが大切です。記入欄が大きい場合は、具体例や趣味を通じて得られることなどを書いても良いでしょう。

ESに記載する趣味の短い例文

趣味:ランニング
(小さい頃から病気がちで、体力をつけるためにランニングを10年以上続けています)

ESに記載する趣味の長い例文

私の趣味はランニングです。幼少期から病気がちで、体力をつけるために毎日ランニングをし、今では10年以上続けています。
その結果、高校・大学では一度も大きな病気にかかったことがなく、かなりの体力がつきました。
今ではランニングをすることが気分転換にもなっているので、今後も継続していきたいと考えています。

面接での趣味の答え方と例文

企業のなかには、面接で趣味について質問してくるところもあります。就活生の人柄をしるためだけでなく、リラックスして面接を受けてもらうために趣味を尋ねることも少なくありません。

面接で趣味について聞かれた場合は、以下の例文を参考に結論から伝えましょう。

面接で趣味について話す際の例文

私の趣味は料理です。両親が共働きだったので、高校生のころから自炊をするようになり、料理を作っているときがリフレッシュできる時間になっています。
最初は母の作る料理を食べたいと思うこともありましたが、今では家族の誰よりも美味しい料理を作る自信があります。
社会人になってからは、一人暮らしでも自炊を継続しようと考えています。
美味しいご飯を食べると幸せな気持ちになり、栄養バランスを考えることで体の調子も整うので、心身が健康な状態で仕事に励みたいと考えています。

面接で質問された際は、最初に結論を述べることを意識しましょう。そこから、理由や具体例を述べて話に説得力を持たせ、趣味と仕事を関連づけられれば好印象につながります。

なお、面接では深掘りの質問をされる可能性があります。「◯◯をするうえで大事にしていることは何ですか?」「◯◯で大変だったことはありますか?」などを聞かれることがあるので、模擬面接などで慣れておきましょう。

就活で使える趣味の見つけ方5つ

趣味は人それぞれ異なりますが、あらためて考えてみると「何を伝えればいいんだろう」と疑問に思う学生もいるでしょう。ここでは就活に使える趣味の見つけ方を5つ紹介するので、考えやすい方法を試してみてください。

【就活で使える趣味の見つけ方1】一番楽しい時間を考えてみる

趣味が思い浮かばない人は、まずは一番楽しいと思える時間を考えてみましょう。読書やスポーツなど、定番の趣味でなくとも、自分が楽しんでいるものであれば十分に趣味として伝えられます。

もし、一番楽しい時間が漠然としたものであれば、具体的な行動として言い換えられるように深掘りしてみるのもおすすめです。視点を変えることで趣味が見つかることもあるので、ノートなどに書き出してブレインストーミングしてみても良いでしょう。

【就活で使える趣味の見つけ方2】多くの時間を割いていることを思い起こす

趣味として意識していなくとも、自分が多くの時間を割いていることが趣味となっている場合もあります。この方法で趣味を見つける場合は、まず自分がどのように時間を使っているのか書き出してみましょう。

人によっては、資格取得の勉強だったり、掃除や洗濯などの家事だったりするかもしれません。就活で伝える際は具体的なエピソードがあったほうが説得力を持たせられます。そこで、家事であれば「掃除することでどこ何があるか整理され、物を探す時間を短縮できました」などと続けてみてください。

【就活で使える趣味の見つけ方3】休日にしていることを振り返る

休日にしていることから趣味を見つけるのも一つの手です。友達と遊びに行ったり、外食をしていたりと、自分が普段何をしているのか振り返ってみてください。すぐに思い出せない場合は、スマホの写真を見返してみたり、スケジュール帳など見返したりすれば、ヒントが隠れているかもしれません。

時間に余裕がある人は、今からスケジュール帳に行動の記録を残しておいても良いでしょう。就活で伝える趣味は始めたてのものでも問題ないので、深く考えすぎる必要はありません

【就活で使える趣味の見つけ方4】夢中になっていたことを思い出す

直近で趣味と言えるものがなかったとしても、過去に熱心に取り組んでいたことを思い出してみることで趣味が見つかることもあります。例えば、「高校時代は映画をよく観ていた」「中学生のときにギターを始めたけど、たまにしか弾いてない」といった場合でも趣味として伝えられるでしょう。

また、自己分析の自分史やモチベーショングラフなどと同時に行えば、趣味が見つかるだけでなく自己理解も深められます。具体的なやり方が気になる方は、以下の記事を参考にしてみてください。

自己分析の簡単なやり方7つ!簡単だと思えない時の対処法も解説

【就活で使える趣味の見つけ方5】家族や友達に聞いてみる

どうしても自分で見つけられない場合は、周りの人に聞いてみましょう。家族や友人に聞いてみることで、自分では意識していなかった趣味が見つかるかもしれません。

また、客観的な意見をもらうことで趣味を冷静に分析することもできるので、就活で伝える際に説得力のあるアピールができるでしょう。

就活で使える趣味一覧

趣味の伝え方や見つけ方などを紹介してきましたが、実際にどういった趣味が就活に使えるのでしょうか。趣味の一覧を以下にまとめたので、当てはまるものがないか見てみましょう。

スポーツ・アウトドア

ランニング
ヨガ
野球、サッカー、バスケットボール
登山、キャンプ
ゴルフ

クリエイティブ

写真撮影
動画編集
音楽制作
イラスト、デザイン
手芸

文化・知識

読書
映画鑑賞
歴史研究
語学学習
料理
チェス、将棋
資格取得

社会・交流

旅行
ボランティア
ダンス
食べ歩き、飲み歩き

その他

盆栽、家庭菜園
ペット飼育
DIY
パズル
サウナ

就活生が趣味を伝える場合の注意点

最後に、就活で趣味を伝える際の注意点を3つ紹介します。趣味によっては企業にマイナスの印象を持たれる可能性があるため、ES作成や面接の前によく確認しておきましょう。

【就活で趣味を伝える際の注意点1】評価が下がる趣味もある

趣味は人それぞれ異なりますが、趣味によっては評価が下がる可能性があります

就活に不向きな趣味

ギャンブル
タバコ
解剖 など

例えば、上記に挙げた趣味はマイナスの印象につながりやすいため注意が必要です。ギャンブルは「借金しそう」「お金遣いが荒そう」といったイメージを持たれやすく、タバコも嫌悪感を抱く人が少なくないため避けるようにしましょう。

【就活で趣味を伝える際の注意点2】嘘や「特になし」はNG

趣味について聞かれている場合、嘘をついたり「特になし」と答えたりするのは避けましょう

嘘をつくと面接での質疑応答でバレてしまい、「今までの回答も嘘なのでは?」と疑われる可能性があります。また、「特にありません」と答えた場合は、自己成長への意欲や物事に対する興味がないと思われる可能性があるため、必ず答えるようにしましょう。

【就活で趣味を伝える際の注意点3】深掘りの質問をされる可能性がある

面接では興味を持った経緯や趣味の魅力、苦労したことなど、深掘りの質問をされる可能性があります。そのため、ESや面接で趣味について伝える場合は、具体的な理由やエピソードも考えておくのがおすすめです。

面接対策については以下の記事で詳しく解説しています。趣味をはじめ、定番質問への回答が心配な方は、ぜひチェックしてみてください。

面接対策はこれで万全!就活生必見の事前準備・質問例・マナーとは?

就活では趣味を通じて自分の魅力をアピールしよう!

就活で聞かれることのある趣味は、自分らしさを伝えられる質問の一つです。企業も応募者の人柄やコミュニケーション能力、業務への適性を判断するために聞くことがあるため、きちんとした回答を考えておきましょう。

ただ、趣味によっては企業にマイナスの印象を持たれる可能性があります。本記事で紹介した内容を参考に就活にふさわしい趣味を見つけ、好印象を残す伝え方を意識しましょう。