面接マナーの基本を紹介!意外と見られているポイントや避けるべき行為も解説

就活の面接では身だしなみや入退室の方法など、基本的なマナーを見られます。最低限の面接マナーを守れていない学生は、「社会人としてのルールが守れないのでは?」「入社意欲が低い」と思われてしまうことがあるので注意が必要です。

そこで本記事では、就活における面接マナーの基本をご紹介します。面接で避けるべき行為も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

面接マナーで好印象を与えよう

面接対策として、志望動機や自己PRの内容を見つめ直す学生も多いでしょう。しかし、面接に臨むには身だしなみや言葉遣いなど、基本の面接マナーにも気を配る必要があります。

基本的なマナーが身についていない学生は、「入社意欲が低い」「社会人としてやっていけないのでは?」と思われ、悪印象を持たれる可能性があるので注意が必要です。面接マナーは業界や職種にかかわらず、どの企業の面接を受ける場合でも見られるポイントなので、この機会にきちんと覚えておきましょう。

就活における基本の面接マナー

ここでは、面接マナーの中でも基本中の基本である5つの作法をご紹介します。無意識のうちに無礼な態度を取ってしまっていたと後悔しないように、それぞれ確認しておきましょう。

【面接マナー1】身だしなみ

身だしなみを整えることは、面接マナーの中でもとくに重要です。第一印象は想像以上に重要な役割を果たすので、面接前には必ず頭の先から爪の先まで、全身隈なくチェックしましょう。具体的には、「髪型やメイクが崩れていないか」「スーツにシワが寄っていないか」「靴は汚れていないか」を確認してください。また、コートやマフラーは建物に入る前に脱ぎ、畳んで腕にかけます。

面接は第一印象が合否を決める!?好印象を残すポイントと基本のマナーを解説

【面接マナー2】受付

次は、受付に関する面接マナーです。面接会場には10分前までに到着し、受付は5分前に済ませましょう。もちろん遅刻はいけませんが、早ければ早いほど良いわけでもありません。

また、受付では「本日、〇時より××様と面接のお約束をいただいております、△△と申します」と伝えて、先方の案内を待ちます。

面接は受付から始まっている!好印象を与える挨拶マナーと流れを簡単解説

【面接マナー3】入室

受付を済ませたら、そのまま面接を行う会議室に通されるか、待合室で待機することになります。面接に呼ばれたら、ドアを3回ノックして「どうぞ」の言葉を待ちましょう。そして、「失礼いたします」と挨拶してから入室してください。

入室したら、ドアの方を向いて静かにドアを閉め、面接官の方に向き直ってから「よろしくお願いいたします」と挨拶し、一礼してから席に向かいましょう。

面接時の正しいドアの開け方は?入室・退室の仕方とWEB面接のマナーを解説

【面接マナー4】退室

面接が終わったら、すみやかに起立して「本日はありがとうございました」と挨拶してから一礼します。バッグやコートを手に取り、出口まで移動したらドアの手前で面接官の方に向き直って、「失礼いたします」と一言添えて一礼してください。

【面接マナー5】お礼のメール

面接後のお礼メールはあくまでも任意ですが、より丁寧な印象を与えたい場合は送ることをおすすめします。ただし、お礼メールの有無で選考が左右されることはほとんどないうえに、送らなくてもマナー違反とみなされることはありません。

面接後にお礼メールを送る場合は、面接当日中に送るのが基本です。また、宛先は採用担当者とし、面接官に直接メールを送るのはマナー違反となります。

【面接後のお礼メールの例文】

件名:本日(○月○日)の採用面接のお礼/〇〇大学 ○○ ○〇(氏名)

株式会社△△
人事部(部署名) ××様(担当者名)

お世話になっております。
本日〇時から採用面接のお時間を頂戴いたしました、○○ ○○(氏名)と申します。

本日はご多忙な中、貴重なお時間をいただき誠にありがとうございました。

××様より、貴社の□□に関する取り組みをうかがい、貴社で働かせていただきたいという気持ちがより一層高まりました。

この度の面接が良い結果となりましたら、これからより一層努力し、自分を高めていく所存です。

取り急ぎ、面接のお礼を申し上げます。

=============================
◯◯大学◯◯学部◯◯学科
◯◯ ◯◯(氏名)
電話:xxx-xxxx-xxxx
Mail:*************@***.***
=============================

WEB面接・グループ(集団)面接の場合のマナーは?

企業によっては、WEB面接やグループ(集団)面接を実施する場合があります。そこで、ここからはWEB面接とグループ(集団)面接で見られている面接マナーをまとめたので、それぞれ確認していきましょう。

WEB面接のマナー

WEB面接には対面での面接のような受付や入退室はありませんが、面接開始時刻の5分ほど前にオンライン会議室へ入室しておくのがマナーです。また、退室時は相手がオンライン会議室から退室するのを待ち、先方が退室したことを確認してから退室しましょう。

さらに、WEB面接では事前にカメラの位置やマイクの調子を確認しておくことも重要です。また、プロフィール写真や登録情報を確認し、就活の面接に不向きな写真や情報であれば設定し直しておくこともWEB面接におけるマナーとなります。

グループ(集団)面接のマナー

グループ(集団)面接の場合、入室時にドアをノックするのは先頭の人だけで構いません。2番目以降の人は、「失礼いたします」と挨拶してから一礼し、次の人が入りやすいようにドアを支えてあげると親切です。席まで移動したら、「どうぞ」と言われるまで立ったまま待ちましょう。

グループ(集団)面接は一対一の面接とは異なり、他の学生が話している時の聞き方や姿勢を見られています。発言している学生の方に顔を向けたり、適度に頷いたりすることで高評価を得られるでしょう。

なお、退室時は出口に近い人からドアに向かい、ドアの前で「失礼いたします」と挨拶してから一礼します。退室後は他の学生との私語を避け、指示に従って移動してください。

意外と見られている面接マナー5選

ここまでは基本的な面接マナーを紹介してきましたが、ここからは本人は気付きにくいものの意外と見られているポイントを5つご紹介します。

【面接マナーのポイント1】声の大きさとトーン

面接で好印象を残すには、声の大きさはもちろんトーンにも気を配る必要があります。声が小さいと聞こえにくいだけでなく、やる気のない印象を持たれてしまう可能性があるので注意が必要です。

また、声のトーンを普段よりも少しだけ上げることで、爽やかでフレッシュな印象を与えられます。さらに話すスピードや緩急にまで意識を向けることで、アピールポイントがより伝わりやすくなるでしょう。

【面接マナーのポイント2】表情

面接に緊張してしまうのは仕方のないことですが、あまりに暗い表情では心配されてしまいます。せめて口角を上げて、少しでも生き生きとした印象を演出しましょう。

ちなみに、面接中は質問に応じて表情を使い分けるのがおすすめです。志望動機や自己PRは真剣な表情で、アイスブレイク中はにこやかな表情を心がけると印象が良くなります。

面接では表情の使い分けが合否を分ける!?就活生が好印象を残す表情を解説

【面接マナーのポイント3】姿勢

座った時に猫背になっていると、やる気のない印象を与えかねません。表情も暗く見えてしまうので、背筋を伸ばしてあごを軽く引き、背もたれから拳1つ分開けた位置に座るのがおすすめです。

面接は座り方で印象アップ!入室から着席までの流れと男女別のポイントを解説

【面接マナーのポイント4】言葉遣い

学生と言っても、就活生はもうすぐ社会人として働くことになります。ビジネスの場で好印象を与え、相手に対して敬意を示すためにも、学生のうちから正しい敬語を使うことが大切です。

敬語には尊敬語謙譲語丁寧語の3種類があり、敬語の種類を誤ると失礼にあたります。面接中だけでなく普段から言葉遣いに気を配り、正しい敬語を使えるようにしておきましょう。

【面接マナーのポイント5】控室での過ごし方

受付を済ませた後、控室や待合室に通される場合があります。控室には学生しかいない時間が多いために気が緩みがちですが、待機中の過ごし方は意外と見られていることを忘れてはいけません。

他の学生と大声で話したり、むやみにスマホを触ったりせず、身だしなみや用意したメモを確認して静かに過ごしましょう。

マナーが悪いと思われる!面接で避けるべき行為

面接マナーは入社意欲や社会常識があることを示すために必要な作法であり、面接でマナーを守らない行為をしてしまうと意欲や常識に欠けると判断され、合否に悪影響を及ぼす可能性があります。以下に面接で避けるべき行為をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

【避けたい面接マナー1】身だしなみが整っていない

例えば、シワシワの汚れたスーツで面接を受けた場合、どれだけ良い自己PRをしてもだらしのない印象を持たれてしまうでしょう。「第一印象はわずか数秒で決まる」と言われており、第一印象が良ければ相手はあなたに好印象を抱きます。面接を受ける前に、髪型・メイク・スーツ・靴などを今一度確認しましょう。

ちなみに、面接にアクセサリーや香水をつけていくのは避けるのが無難です。とくに香りは人によって好みが分かれるうえに、面接マナーがなっていないと判断される可能性もあるので注意してください。

【避けたい面接マナー2】落ち着きがない

面接中に視線をきょろきょろと動かしたり、貧乏ゆすりをしたりするのは避けるべきです。落ち着きのない様子で面接を受けると、「集中力がない」「早く帰りたいのかな?」と悪印象を持たれてしまいます。

落ち着きのなさは過度な緊張からくる場合が多いので、何度も模擬面接を重ねて緊張感のある状況に慣れておくのがおすすめです。面接でそわそわせず、堂々とした態度でいられるようにさっそく面接対策を始めましょう。

【避けたい面接マナー3】語尾を伸ばす

声の大きさやトーンが大切だと述べましたが、話し方が人に与える印象は想像以上に大きなものです。語尾を伸ばしたり、疑問形で話したりすると、子どもっぽい印象を与えてしまいます。

また、話しながら顔や髪をしきりに触ったり、人が話した時に大げさなリアクションを取ったりするのも良い印象を持たれません。模擬面接を繰り返し行い、話し方の癖や話している時の仕草を見直しましょう。

【避けたい面接マナー4】椅子に深く腰掛ける

面接マナーに則って受付や入室を済ませ、安心して気が緩んでしまう気持ちは分かりますが、面接中の振る舞いには細心の注意を払わなければいけません。とくに椅子の座り方は、印象を左右するほど重要です。背もたれに背中がつくほど深く腰掛けたり、足を大きく開いて座ったりするのは避けましょう。

椅子の座り方は男女で異なり、男性の場合は肩幅を目安に足を開き、膝とつま先を前に向けた状態で座ります。手は軽く握り、太ももの上に置きましょう。女性の場合は足を揃えて座り、手は太ももの上で重ねます。座る位置は男女ともに、背もたれから拳1つ分開けたところが基本です。

座り方を誤ると偉そうに見えたり、だらしない印象を与えたりするので、常に見られている意識を持って正しく座りましょう。

面接マナーに則った振る舞いを意識しよう

面接マナーは志望動機や自己PRの内容と同レベルで重要視されており、面接マナーがなっていないと悪印象を持たれる可能性があるので注意が必要です。たかがマナーと油断せず、本記事を参考に面接マナーを押さえておきましょう。

また、対面での面接とWEB面接やグループ(集団)面接では、求められるマナーに違いがあります。身だしなみや言葉遣いなどの共通点はありますが、入退室の方法はそれぞれ異なるので、自分が受ける面接方式に則ったマナーを身につけましょう。