【ゼミ】ガクチカの書き方を例文付きで解説!構成・伝え方のコツとは?

ES(エントリーシート)や面接などで、頻出の質問の一つが「ガクチカ(学生時代に頑張ったこと)」です。アルバイトやサークルなど、人それぞれテーマが異なりますが、ゼミ活動について伝えてみてはいかがでしょうか。

今回は、ガクチカでゼミ活動を伝えるのがおすすめな理由をはじめ、伝え方のポイントや構成の作り方、実際の例文を紹介します。ぜひ本記事を参考に自分だけのガクチカを考えてみてください。

「ゼミ活動」はガクチカにおすすめ!

「ガクチカで何を伝えよう」と悩む学生は少なくありませんが、人によってはゼミ活動であなたの魅力を伝えることができます。

就活生がガクチカで伝えるテーマはさまざまにあり、ゼミ以外であればサークル活動やアルバイト、趣味などでも問題ありません。しかし、ゼミ活動は学生らしいガクチカを伝えやすいため、企業に対して好印象を残しやすいテーマと言えます。

まずはガクチカでゼミ活動をおすすめする3つ理由を見ていきましょう。

【ガクチカでゼミがおすすめな理由1】価値観・興味関心を伝えやすいから

ゼミ活動がガクチカにぴったりな理由の一つに、自分の価値観や興味関心を伝えやすいことが挙げられます。というのも、ゼミは学生自身が選ぶので、ゼミの選んだ理由などを具体的に伝えやすいためです。

例えば、「ゼミの活動に興味があった」「教授の研究内容に興味があった」などを伝えてみても良いでしょう。また、ゼミ活動のなかで自分がやりがいに感じたことなどを盛り込めば、自分の価値観を伝えられるのもポイントです。

【ガクチカでゼミがおすすめな理由2】他の人と話の内容が被りにくいから

ガクチカでよくあるテーマは、アルバイトやサークル活動などです。こうした内容だと他の就活生と被りやすく、同じようなアピールになってしまいます。

一方で、ゼミ活動の場合は研究内容が被ることはほとんどありません。仮に研究している分野やテーマが近いものだったとしても、具体的な研究内容・切り口は異なるため、他の就活生と差別化を図ってガクチカをアピールできます。

【ガクチカでゼミがおすすめな理由3】就活向きの内容を伝えやすいから

ガクチカでゼミ活動について取り上げれば、ゼミ長など自分が担っていた役割や、ゼミ活動での自分の立ち位置を伝えられます。こうした役割や立ち位置について伝えれば、面接官や人事担当者は企業に置き換えてイメージできるため、採用後の姿を想像しやすくなるでしょう。

また、ガクチカは伝え方にコツがあり、どういった目標に向けて頑張っていたのかを伝える必要があります。ゼミ活動では卒業論文や研究、学会での発表といった明確なゴールが設定されている場合が多いため、目標に向かうなかでの困難や課題、改善策などを伝えやすくなるのもガクチカにぴったりな理由です。

ガクチカでゼミ活動を伝える際のポイント

ガクチカでゼミ活動について伝える場合、いくつかのポイントを意識しておく必要があります。人によっては、ゼミでの研究内容が志望企業の業務とない場合もあるでしょう。

以下では、業務と研究内容に関連がある場合・ない場合の伝え方をはじめ、ゼミ活動について伝える場合のポイントを解説します。

【ガクチカでゼミ活動を伝える際のポイント1】業務と研究内容に関連がある場合

志望企業の業務とゼミでの研究内容に関連がある場合は、ガクチカで研究内容を詳しく伝えると効果的です。企業と関連性の高い研究であれば、人事担当者や面接官も同じ分野の知識を持っている可能性が高く、学生が興味を持ったところや課題への対応などについても共感してもらえるでしょう。

特に理系専門職をはじめ、機械系やIT系、建築系などは大学での研究が仕事に直結しやすいため、ゼミ活動を通じて学んだことや企業活動への活かし方を具体的に伝えるのがおすすめです。

【ガクチカでゼミ活動を伝える際のポイント2】業務と研究内容に関連がない場合

企業と関連性の高い研究内容を伝えられれば、企業に対して効果的なアピールが可能ですが、関連がない場合でも自分自身の魅力を伝えられます。この場合は、研究内容よりも自身が掲げた目標や、活動の過程、苦労などに具体性を持たせることが大切です。

「自分がどんな課題に直面したのか」「課題を乗り越えるためにどんな行動をとったのか」「行動した結果から何を学んだのか」をアピールすれば、人事担当者や面接官に好印象を残せるでしょう。

【ガクチカでゼミ活動を伝える際のポイント3】誰でも理解できる伝え方を意識

ゼミ活動をガクチカのテーマにする場合、知識がない人でも理解できる伝え方を意識しましょう。人によってはゼミでの研究が専門的すぎてしまい、専門用語などを使ってしまうと、せっかくのガクチカも相手に理解してもらえません。

自分が取り組んだことについて熱意を持って話すのは大事ですが、専門用語を避けたり説明を付け加えたりと、相手に伝わる工夫を意識しましょう。相手に伝わるかどうか心配な人は、友達や家族に見てもらい、客観的な意見をもらうのもおすすめです。

【ガクチカでゼミ活動を伝える際のポイント4】企業の求める人物像を明確にする

ガクチカだけでなく、適性検査や面接での受け答えで意識しておきたいのが、企業の求める人物像です。例えば、企業が明るくて行動力のある人材を求めているのに、ガクチカで「リスクを考え、じっくり取り組む大切さを学びました」と伝えると、選考で落とされる可能性が高いでしょう。

ゼミ活動でのエピソードや学びは、できるだけ企業が求める人物像にマッチするものを選び、人事担当者や面接官にアピールすることが大切です。企業が求める人物像は企業研究などを通じて把握できるため、気になる人は以下の記事を参考に調べてみましょう。

企業研究の正しいやり方とは?内定を勝ち取るためのポイントを徹底解説

【ガクチカでゼミ活動を伝える際のポイント5】数字を使って具体性を持たせる

ガクチカで話す内容に説得力を持たせるためにも、できるだけ具体的な数字を盛り込みましょう。例えば、「フィールドワークを3ヶ月行い」「研究のために論文を50本読み」のように数字を入れることで、具体的に伝えられます。

ゼミでの研究内容によっては伝わりにくいものもありますが、こうした具体性を持たせることで、説得力のあるガクチカに仕上げることが可能です。

【ゼミ活動】ガクチカの構成

ゼミ活動をはじめ、ガクチカを分かりやすく伝えるためには、話の構成を意識することも重要です。論理的かつ説得力のある構成で伝える場合は、「結論・理由・具体例・結論」の順に話すPREP法を活用してみましょう。

例えば、PREP法を使ってガクチカを伝える場合、以下のような流れになります。

【結論】ゼミで頑張ったこと
(例文)私が学生時代に頑張ったことは、ゼミでの●●です。

【理由】ゼミを選んだ理由・頑張ろうと思った理由、目標にしていたこと
(例文)●●を頑張ろうと思った背景には、大学1年生の頃から■■■への興味を持ち、□□と□□の力をつけたいという想いがあったからです。

【具体例】どんな取り組みをしたのか、活動中の課題・改善策、結果
(例文)ゼミに入ってからは●●●に向けて情報収集やフィールドワークをしましたが、そのなかで△△があったため、思うように進められませんでした。そこで、ゼミの仲間へのヒアリングを行い、状況を改善するための▲▲▲に取り組みました。その結果、ゼミの活動では見事●●●を達成し、教授からは「これまでにない快挙だ」というお言葉をいただきました。

【結論】ゼミ活動を通じて学んだこと、学びをどう仕事に活かすか
(例文)私は●●●を通じて○○○することの大切さを学びました。貴社に入社した際も●●に関わりたいと考えているので、普段の業務でも○○○を意識して取り組んでいきたいです。

PREP法はES作成や面接での質疑応答にも役立ちます。また、社会人になってからも使えるフレームワークなので、今のうちに身につけておいても良いでしょう。

ガクチカでゼミ活動を伝える場合の例文

最後に、ゼミ活動をテーマにしたガクチカの例文を文系・理系の2パターンに分けて紹介します。面接時には深掘りの質問をされることも多いので、模擬面接などで対策して魅力的に伝える練習をしておきましょう。

【ガクチカ「ゼミ活動」の例文1】文系

例文

私が学生時代に力を入れたのは、政治学のゼミ活動です。父が個人店を経営しており、以前から中小企業を支援する政策に興味があったためです。ゼミでは世界の政治について書籍を読み、そこに自分の意見を加えて新しい政策や改善策を考える発表を行っていました。
私は初めての発表でゼミ生からの質疑応答に答えられず、悔しい思いをしました。自分の準備不足を痛感し、それからは図や表を用いた資料の作成、あらゆる質問を想定した回答の作成など、準備に力を入れるようになりました。
その結果、ゼミ生からは「発表を任せたら右に出るものはいない」と言ってもらえるようになりました。貴社においてもゼミ活動を通して身につけた用意周到さを活かし、先回りして中小企業の課題を解決したいです。

【勉強・学業】ガクチカの作り方!評価されやすい書き方を例文付きで解説

【ガクチカ「ゼミ活動」の例文2】理系

例文

私が学生時代に力を入れて取り組んだことは、海洋生物を取り巻く環境をテーマに掲げるゼミ活動です。
この活動に取り組んだ理由は、ダイビングに挑戦した際に海洋生物の美しさを知ったからです。しかし、地球温暖化や海洋ごみへの対抗は無謀なことに思え、無力感に苛まれることもありました。そこで私は海洋生物の多様性に関する情報を集め、現状の把握から始めることにしました。
私はゼミ活動を通して、日本を含め世界各国が海洋生物を守る取り組みを行っていることや、自分にできることを見つけるために視野を広く持つことの重要性を理解しました。貴社に入社できましたら、視野を広く持ちプロジェクト進行に貢献したいです。

エントリーシートのガクチカの作り方6ステップ!テーマ案も紹介【例文付き】

ゼミ活動はガクチカにぴったり!あなただけの魅力が伝えてみよう

ゼミ活動以外にもアルバイトやサークル・部活の活動、趣味などをテーマにガクチカを考えてみても良いでしょう。ただ、ゼミ活動は自分の興味関心を伝えやすく、他の就活生とも差別化を図れるため、ガクチカにぴったりのテーマと言えます。特にゼミでの研究内容と志望企業の業務内容に関連性があれば、優秀な人材として評価されるかもしれません。

ゼミ活動をガクチカで伝える際は、ぜひ本記事で紹介したポイントを参考に魅力的な内容に仕上げてみてください。