就活の準備として必ず行っておきたいのが、自己分析や企業研究、業界研究です。とくに企業研究は志望する企業を決めるための指針となるため、調べるだけではなくきちんとノートにまとめ、いつでも確認できるようにしておくことをおすすめします。
今回は、企業研究ノートの作り方について紹介します。就活を成功させるためにも、今日からノートの作成を始めていきましょう!
企業研究はノートにまとめるのがおすすめ!
志望企業の情報をまとめた企業研究ノートは、就活を有利に進めるために欠かせないアイテムです。ただ企業の情報を調べるのではなく、いつも見返したりほかの企業と比較したりするためにも、ただ調べるのではなくノートにまとめておくことをおすすめします。
また、その企業が属する業界の情報についてもまとめておきましょう。そうすることで、下記のような業界全体の動向や課題点などが具体的に見えてくるためです。
- 出版業界の電子書籍への参入により、出版業界は売上の低下が予想されそうだ
- テレワークの普及により、IT業界は積極的に学生を採用しそうだ など
単なる事実をまとめるのではなく、そこから「何を考えて」「どのようにしていけばより良くできるのか」まで書き出せると、就活に有利な企業研究ノートになります。
企業研究ノートを作る目的
本当に使える企業研究ノートを作るためには、ノートを作る目的を知って必要な情報を盛り込めるようにしておくことが重要です。まずは、企業研究ノートを作る目的について詳しく解説します。
【企業研究ノートの目的】企業を理解して選考対策をするため
企業研究ノートの最大の目的は、選考対策をすることです。調べた企業のことをノートにまとめることで、企業の詳しい業務内容や強み・弱み、独自の戦略などが深く理解できるようになります。
書くことで企業の特徴をしっかりと理解でき、いつでも重要なポイントを見返せるようになるため、エントリーシートを書くときや面接対策の際に役立ってくれるでしょう。とくに志望動機が深まり、魅力的で裏付けのあるものが作成できるようになります。
【企業研究ノートの目的】入社後のミスマッチを防ぐため
「保守的な社風だから真面目な学生を欲しがっている」「革新的な商品が多いから自由な発想で挑戦できる学生を欲しがっている」など、企業によって求める学生像は異なります。企業研究の内容をしっかりとノートにまとめておくことで、企業が必要としている人材が明確になっていき、自分の性格と企業との相性が見えてきます。
企業の求める人物像が自分と大きく離れている場合、入社後にミスマッチが起きてしまい、早期離職につながってしまう危険性が高いかもしれません。このように企業の情報を客観的に分析し、ミスマッチを防ぐために企業研究ノートは役立つのです。
企業研究ノートの作り方
それでは、企業研究ノートにはどのようなことを書けばいいのでしょうか。企業研究ノートには決まったフォーマットはありませんが、ある程度書いておきたい情報は共通しています。
今回は、企業研究ノートに書いておきたい情報とおすすめの書き方について紹介します。
【企業研究ノートの作り方】A5サイズのノートと筆記用具を用意する
まずは、情報を書き込むノートを用意しましょう。1つの企業でたっぷり見開き1ページ使いたいので、大きめサイズのA5ノートがおすすめです。
筆記用具は書きやすいもので構いませんが、あとから追記するときのために赤ペンなども用意しておくと便利です。
【企業研究ノートの作り方】業界・企業の市場規模をまとめる
用意ができたら、さっそく企業研究ノートを作成していきましょう。まずは四季報や業界地図などを使用し、志望企業が属する業界の規模と主要企業10社について調べていきます。
業界の今の市場規模を把握し、今後の動向や課題、将来性や昇給の可能性を分析してからメモに残しましょう。業界全体を見ることで、志望する企業がどこに位置するのかを知れるのはもちろん、新しい企業が知れて選択肢が増えることもあります。
企業研究と一緒に行っておきたい業界研究については、こちらの記事で解説しています。あわせて確認しておきましょう。
【企業研究ノートの作り方】左ページに企業の基本情報をまとめる
業界全体の市場規模や企業が把握てきたら、新しく見開き1ページ使用し、左ページに志望する企業のおもな特徴と基本情報をまとめていきましょう。その中で、引っかかる点や懸念点があれば書き出しておいてください。
書き出すのは、以下のような情報です。
- 企業の事業
- 企業理念
- 資本金
- 代表者や所在地
- 従業員の数
- 福利厚生や労働条件
- 平均年収や平均有給消化率
- 採用情報
上記以外にも、自分で「ここは知っておきたい」というポイントがあれば自由に書き足しておきましょう。
【企業研究ノートの作り方】右ページに企業の魅力をまとめる
次に、右ページの上部に企業の魅力についてまとめていきます。とくに、ほかの企業とは異なる特徴について徹底的に調べることが大切です。ここで書き出すのは、以下のような情報です
- 主要商品と業界シェア率
- IR情報
- 業界内でも珍しい独自の特長
- 事業規模
- 関連するニュースやプレスリリース
- 業態や取引先・販売先
- 独自の商品やテクノロジー
同じ業界内でも、企業ごとにさまざまな違いがあります。その企業ならではの情報をまとめることで、選考の際スムーズに情報を活用できるでしょう。
【企業研究ノートの作り方】右ページに企業の強み・弱みと将来性をまとめる
右ページの下部には、企業の強みと弱みを箇条書きで書き出し、それを踏まえた将来の展望を記入していきましょう。企業の将来性や抱える弱み・課題については、その背景や対応策の有無についてまで調べられると、より深い企業研究ができるようになります。
ここで見つけた弱みや課題は、選考の際の逆質問などにも使えます。あわせて求める人物像について分析してメモしておくと、スムーズな選考対策ができるでしょう。
【企業研究ノートの作り方】情報をアップデートしていく
作成した企業研究ノートはただ見返すのではなく、常にアップデートしていきましょう。説明会やインターンへの参加、OB・OG訪問などで新しい情報を得られたら、赤色のペンで情報を書き足します。赤ペンで書いた情報はリサーチではわからない情報であるため、選考対策をするときに役立ってくれるでしょう。
作成した企業研究ノートの活用法
せっかく企業研究ノートを作成しても、活用できなければただ情報をまとめただけになってしまいます。ここからは、企業研究ノートを「作成するだけ」で終わらせない、活用法について説明します。
【企業研究ノートの活用法】その企業を志望すべきか見極める
企業研究ノートを作成したら、内容を踏まえて「本当にその企業を志望すべきかどうか」を見極めましょう。今回作成したノートの左ページには、企業の基本情報が記載してあります。まずは、ここを見て業務内容や待遇をおさらいし、本当にその会社で働きたいかどうかを考えてみてください。
「長時間労働が多い傾向にある」「平均勤続年数が少ない」など、引っかかる点や懸念点がある場合は口コミサイトや企業説明会などを活用し、その理由を探っていきます。このように、常に見返して情報をアップデートすることで、本当に使える企業研究ノートに仕上げられます。
【企業研究ノートの活用法】選考対策をする
企業研究は、選考対策をするときも活用できます。企業研究ノートの右ページにまとめた情報や赤色のペンで追記した情報は、選考対策をするときにも役立ちます。
エントリーシートを書くときや面接の準備をするときは右ページの内容を見て、「この企業でないとダメ」と自信を持って言える志望動機を作成していきましょう。また、企業ごとの求める人物像に沿った自己PRなどを考えるときも、ここをチェックするとスムーズです。
企業研究ノートを作るときのポイント
企業研究ノートを作成するときは、まとめた情報を自分の中に落とし込み、企業の独自性や強み、課題などを分析することが重要なポイントです。
企業の設立年月日や住所など、調べればわかる情報はさほど重要ではありません。こういったすぐに調べられる情報をただノートにまとめて満足してしまえば、情報を紙に転記しただけの作業になってしまうため意味がないのです。必ず、調べた情報+αの情報を記載できるように、頭を使いながら企業研究ノートを作成しましょう。
また、企業研究の内容を自己分析の内容と組み合わせて、「自分ならこの企業でどのような価値を提供できるか」まで考えると内定へ近づけます。自己分析には、当たると評判のキミスカの適性検査がおすすめなので、ぜひ活用してみてくださいね。
企業研究ノートを作って就活を有利に進めよう!
企業研究ノートは、企業の特徴や動向、将来性や課題などを洗い出し、選考に役立てたり入社後のミスマッチを防いだりするためには欠かせないアイテムです。企業研究ノートには決まったフォーマットが存在していないので、今回紹介した作り方を参考に、自分にとって使いやすいノートにカスタマイズしていってくださいね。
ネットや会社案内でわかる内容をノートにまとめるだけでは、ただ情報を転記するだけの作業になってしまいます。調べた情報を自分の中に落とし込み、よく考えて独自の意見や考えを盛り込んだ企業研究ノートに仕上げることを心がけましょう。