新卒採用の選考では、就活生の学力や性格などを確かめるために適性検査を実施することが多くあります。なかでもSPIは多くの企業が採用している適性検査の一つですが、「時間が足りない…」と感じる就活生も少なくありません。
そこで本記事では、SPIを受けて時間が足りないと落ちるのかどうか、そして時間が足りない人におすすめの対策方法を紹介します。SPIでつまずいてしまう学生は、ぜひ参考にしてみてください。
SPIで時間が足りないからといって必ず落ちるわけではない
大学の入試などとは違って、SPIの合格基準は企業ごとに異なります。そのため、SPI受検で「時間が足りなかった」「最後まで解けなかった」と感じても、通過できる可能性があります。
例えば、企業が性格検査の結果を重視していたり、能力検査の合格ラインを低めに設定していたりする場合は、全ての問題に答える時間がなくとも通過できるかもしれません。一方で、大手企業や人気企業では、正答率・回答率の高さが重視される傾向にあるため、最後の問題まで進んでも正答率が低ければ落とされてしまいます。
SPI対策のみに時間を費やすのはおすすめできませんが、時間が足りなくてSPIを通過できない人は、自分の状況に合った対策を講じましょう。
SPIで時間が足りない場合の対策
それでは、「SPIの時間足りない」「半分くらいしか解けない」といった悩みを抱えている就活生は、どんな対策をすればSPIを攻略できるのでしょうか。
ここでは、SPIで時間が足りない場合の対策を5つ紹介します。自分にとって必要な対策を中心に実践してみてください。
【SPIで時間が足りない場合の対策1】検査の形式を確認する
SPIの検査は以下4つの形式に分かれています。受検形式によって時間配分のコツが異なるため、よく分かっていない人は詳しく見ていきましょう。
特徴 | |
WEBテスティング (回答はPCを使用) |
自宅や大学などで受検 設問ごとに制限時間がある |
テストセンター (回答はPCを使用) |
指定の会場で受検 設問ごとに制限時間がある |
インハウスCBT (回答はPCを使用) |
オフィスなど、企業指定の会場で受検 設問ごとに制限時間がある |
ペーパーテスティング (回答はマークシートに記入) |
指定の会場で受検 制限時間は検査ごと |
受検方式で注意したいのは、答えを「PCに入力する」か「マークシートに記入する」かの違いです。PCの場合は、 1問ごとに回答あるいは時間切れで次の問題に進めます。しかし、制限時間いっぱいまで考えていると、最後の問題まで進めない可能性があるため、簡単な問題は素早く解くことが大切です。
一方、マークシートの場合は全ての問題を確認できるため、正解できる問題から解いていくのがおすすめ。分からない問題に時間をかけていると、あっという間に試験が終了してしまうので、受検形式に合った解き方を意識しましょう。
【SPIで時間が足りない場合の対策2】問題集を繰り返し解く
SPIの試験で、正答率と回答率のどちらも両立させたい場合は、いかに素早く回答できるかがポイントです。そこでおすすめの対策は、SPIの問題集を何度も解くこと。SPIの問題は例年パターン化されているので、問題集で繰り返し練習することで出題傾向と解き方を覚えられます。
書店では数多くの問題集が売られていますが、何冊も買う必要はありません。1冊を徹底的に使い、問題を見ただけで解法を思いつくまで練習しておきましょう。
なお、以下の記事ではSPI対策におすすめの問題集を6冊紹介しています。出題傾向に慣れて、解き方を理解したい方はぜひ参考にしてみてください。
【SPIで時間が足りない場合の対策3】頻出の公式・単語を覚える
SPIの能力検査は言語分野と非言語分野のテストを受けることが多くあります。非言語分野では四則演算をはじめ、速度算や割合などの問題が頻出なので、使用頻度の高い公式は必ず覚えておきましょう。
また、言語分野では語彙力が得点を左右することも多いため、頻出の単語を覚えたり日頃から本や新聞を読んだりと、語彙を増やすことが大切です。以下の記事では、言語分野で覚えておきたい単語を150語紹介しているので、SPI対策に役立ててみてください。
【SPIで時間が足りない場合の対策4】時間配分を意識する
検査の形式や設問などによって時間配分は異なります。また、人によっては得意・不得意で回答スピードに差が出ることもあるでしょう。時間配分を考える際は、Webテストの例を参考にして自身に合ったペースを見つけてみてください。
語句の意味:15~20秒
空欄補充・文章の並び替え:1分
長文読解:1〜3分ほど
四則演算などの計算:30秒~1分
推論:1〜2分ほど
5〜10秒ほど
なお、ペーパーテスティングでは簡単な問題から解き始め、余った時間を長文読解や推論の回答に充てるのがおすすめです。長文読解や推論などは考える時間をどれだけ確保できるかが重要なので、時間配分は特に意識しておきましょう。
【SPIで時間が足りない場合の対策5】性格検査のために自己分析を済ませる
性格検査は300問の設問があるため、1問あたり8秒ほどで答えていく必要があります。どの回答にするか悩んでしまうと時間切れになる可能性があるため、注意が必要です。
そこで性格検査をスムーズに答えていくためにも、自己分析を済ませておきましょう。事前に自分の考えや価値観などを把握しておけば、性格検査で悩むことが減り、検査結果の精度も高くなります。
自己分析が終わっていない人、改めて行いたい人はキミスカの自己分析ツールを試してみてください。Web上の質問に答えていくだけで、自身の強みや弱みといった情報をはじめ、適職まで提案してくれます。
SPI本番で時間が足りない時のQ&A
最後に、SPIを受検中に「時間が足りない」となった場合の対処法をQ&A方式で紹介します。
【SPI本番で時間が足りない時のQ&A1】分からない問題はどうすれば?
どれだけ対策を万全にしていても、SPIの本番で分からない問題が出ることもあります。テストセンターの場合は正答率によって評価が変わる可能性が高いため、適当に回答するのはおすすめできません。
ただ、どうしても分からない問題があった場合は、消去法で選択肢を絞って少しでも正解の確率が高い回答を心がけましょう。
【SPI本番で時間が足りない時のQ&A2】半分しか解けなかったら落ちる?
SPIの問題を半分しか解けなかったからといって、不合格が確定したわけではありません。例えば、半分しか解けなくても正答率が高いと企業から評価される可能性もあります。また、企業によっては能力検査よりも性格検査の結果を重視することもあるため、半分しか解けなかったからといって落ち込む必要はありません。
どうしても気になる方や、SPIの選考で落ちてしまう学生は、以下の記事を参考にSPI対策を行ってみてください。
【SPI本番で時間が足りない時のQ&A3】ボーダーラインはある?
大手企業や人気の高い企業では、最低でも正答率70%は必要です。もちろん企業によってボーダーラインは異なり、50%の正答率でも通過できる可能性があります。
一般的な合格ラインを60~70%と捉えておき、志望企業に合わせてSPI対策にどれくらい時間をかけるのか考えるのが無難です。
【SPI本番で時間が足りない時のQ&A4】英語や構造的把握力も出る?
英語や構造的把握力は、テストセンターかペーパーテスティングで出題される可能性があります。英語の検査を受ける場合は、言語分野と同様に単語や語句を1問あたり15秒程度で解き進め、長文読解の時間を確保することが大切です。
また、構造的把握能力は難易度が高く、初見で突破するのは簡単なことではありません。事前に対策していて1問1分で答えられるかどうかの難しさなので、実施される場合は必ず対策しておきましょう。
SPIの時間が足りないときは時間配分を意識しよう!
SPIの時間が足りず「最後まで解ききれない」「全然通過できない」という方は、時間配分を意識しましょう。また、企業によっては正答率の高さを重視していることもあるため、回答スピードだけでなく正確さも重要なポイントです。
SPI対策は問題集を何度も解いて出題傾向に慣れることが大切ですが、SPI対策アプリを使って隙間時間に勉強するのも一つの手です。