就活の選考では、書類選考や適性検査、面接などが実施されますが、勉強しないと通過が難しいのが適性検査です。また適性検査のなかでもSPIは多くの企業で実施される検査であり、中学・高校レベルの問題といわれているために油断している人は少なくありません。
果たして、対策をしていない状態でSPIに受かることはできるのでしょうか。本記事ではSPIの対策をせずに受かる人の特徴をはじめ、正しい対策法や一夜漬けの勉強法を紹介します。
SPIを対策していない人は受かるのか
結論からお伝えすると、SPIの対策をしていなくても受かる可能性があります。しかし、たいていの場合は対策なしで受検して落ちてしまう可能性の方が高いでしょう。
もちろん対策をしたからといって必ず受かるとも言い切れませんが、適性検査の通過率を上げたいのであれば対策をしておくのがおすすめです。
企業がSPIを導入している理由は?
企業がSPIをはじめとする適性検査を実施する理由はさまざまです。しかし、主な目的として以下の4つが考えられます。
基礎学力や一般常識を確認するため
人柄や価値観を把握するため
受検者をふるいにかけるため
配属先の参考にするため
SPIの内容については後ほど詳しく解説しますが、SPIはES(エントリーシート)や面接などからでは分からない受検者の学力や個性を把握できるのが特徴的です。また、人気の企業は応募者も多いため、まとめて検査できるSPIを通じて就活生の足切りとして活用しているケースもあります。
SPIの対策をしてないのに受かる人の特徴
学生のなかには対策をしていないにも関わらず、SPIを通過できる人もいます。たいていの方は対策をした方が合格率を高められますが、対策なしで受かる人に共通する特徴を見ていきましょう。
【対策してないのに受かる人の特徴1】元から数字に強い
SPIでは数学的な力を問う「非言語分野」の能力検査が実施されます。そのため、もともと数字に強い人や数学が得意な人が受ければ、対策していなくとも受かる可能性が高いでしょう。SPIの問題は中学・高校レベルの問題が多いため、すでに解き方が分かる人からすれば難しい問題ではないのかもしれません。
【対策してないのに受かる人の特徴2】高学歴である
就活生の学歴が高ければ、SPIの対策をしていなくとも合格できるケースがあります。というのも、企業のなかにはSPIの結果よりも学歴を重視するところもあるためです。
ただ、就活生の学歴でSPIの合否を決めているかどうかは公表されていません。また、SPIの検査結果は応募者には伝えられないため、学歴フィルターではなく得点が高いから通過できた可能性もあります。
場合によっては学歴が高くともSPIで落とされる可能性があるため、学歴が高いからといって油断せず、SPI対策をしておくのが無難でしょう。
【対策してないのに受かる人の特徴3】試験結果を重視していない企業を受けている
企業によっては、SPIの検査結果をそれほど重視していない場合もあります。あくまでもSPIは就活生のことを知るための参考にして、面接での印象から合否を判断している企業も少なくありません。
そうした企業の選考を受けている学生であれば、SPIの対策をしていなくても通過できる可能性があります。
SPIがない企業を選んで受けるのも一つの選択肢
企業のなかには、SPIをはじめ適性検査を実施しないところもあります。とくに中小企業やベンチャー企業は適性検査がないところも比較的多く、外資系企業なども選考で筆記試験をおこなう文化がないためにSPIを実施しないところも多いです。
SPIの対策にあてる時間がない人や検査に自信がない人は、SPIがない企業に視野を広げてみても良いでしょう。逆求人サイトのキミスカでは、気になる学生に対して企業側からオファーの連絡が届きます。これまでの就活では見つからなかった企業と出会えるチャンスなので、企業探しに悩んでいる方は、ぜひ活用してみてください。
SPIの対策をする前に知っておきたいこと
ここからは、SPIの対策をする前に知っておくべきポイントを2つ紹介します。
能力検査
SPIでおこなわれる検査は2つあり、能力検査はそのなかの一つです。基本的には国語力を問う「言語分野」と数学力を問う「非言語分野」の2つが実施されますが、企業によっては「英語」や「構造的把握能力」の検査が実施されることもあります。
性格検査
性格検査は受検者の価値観や人柄などを確かめるための検査です。個人の価値観を尋ねる問題がほとんどで、回答では「どちらかと言えばAに近い」など正解がありません。
回答に時間がかかると最後の問題にたどり着けない可能性があるほか、嘘をつくと虚偽判定の結果が出ることもあります。そのため、性格検査は素早く正直に答えていくようにしましょう。
SPIを対策してない人が最初にやるべきこと
まだSPI対策に手をつけていな場合は、まず問題を解いてみることから始めましょう。SPI対策は言語・非言語分野でやるべきことが数多くありますが、過去問などを実際に解いてみることで全体像を把握できます。
SPIの問題を解いたら振り返りをしよう
SPIの問題を解き終わったら、自己採点をおこないましょう。自己採点をおこなうときは、間違えた問題だけでなく、勘で答えたり解くのに時間がかかったりした問題などが合ったかどうかを振り返ることが大切です。
SPIの対策を効率よく進めるためにも、以下のチェック項目を参考にしてみてください。
苦手な分野・問題があったか
得意な分野・問題があったか
回答に時間のかかった問題があったか
忘れている公式がなかったか
制限時間内に回答できたか
SPIでは数多くの問題が出されるため、素早く正確に回答することが重要です。そのため、「1門につき30秒で回答する」など時間配分を決め、分からない問題に時間をかけすぎないようにしましょう。
このほか、苦手な分野や忘れていた公式などがあれば、SPIを受ける前に徹底して対策しておくのがおすすめです。SPIの問題は難しくはありませんが、解き方を知っているかどうかが正答率に関わってくるため、苦手分野の克服が攻略のポイントです。
SPIを一夜漬けで対策する方法はある?
一夜漬けでSPI対策をおこなうのはおすすめできませんが、前日になってSPIがあることを知った人もいるでしょう。
何もしないよりは少しでも対策をした方が通過率も良くなるため、一夜漬けで対策したい人は以下の3つを試してみてください。
【SPIを一夜漬けで対策する方法1】SPIの出題傾向を知る
SPI対策を一夜漬けでおこなう場合は、まずSPIの出題傾向を把握しましょう。SPIの問題は例年パターン化されているため、頻出の問題を把握しておくだけで効率よく勉強を進められます。
なお、SPIの問題は4パターンあるテスト形式によって傾向が異なります。以下の記事を参考に、自分が受検する形式に合わせた対策を講じましょう。
【SPIを一夜漬けで対策する方法2】とにかく問題をたくさん解く
SPIの出題傾向を把握したら、実際に問題を解いていきましょう。SPIの問題集は書店などで過去問が売られているほか、スマホアプリなどでも問題を解くことが可能です。自宅で対策する際は問題集を使い、SPIの試験会場に向かう途中はスマホアプリを使うなど、時間を有効活用して対策を進めてみてください。
【SPIを一夜漬けで対策する方法3】頻出問題に絞って対策する
SPの問題は中学・高校で学んだ基礎的なものが多いため、頻出問題に絞って対策することで得点率を上げることも可能です。
SPIの頻出問題はどういったものがあるのか、実際の例題については以下の記事をチェックしておきましょう。
SPIを対策してない人は今すぐに取り掛かろう!
高学歴の人や数学が得意な人は対策をしなくともSPIに合格する可能性があります。しかし、事前に対策したかどうかでSPIの合格率は大きく変わってくるため、まだ対策をしていない人は今すぐに取り掛かりましょう。
SPIの勉強時間は30〜60時間が目安と言われています。就活ではSPI以外にも対策が必要なものもあるため、本記事を参考に効率よくSPI対策を進めてみてください。