SPIで落ちる理由とは?合格・不合格ラインや落ちない人の特徴を解説

SPIとは多くの企業が選考に取り入れている適性検査のことです。きちんと対策していれば合格率を上げることができますが、なかにはSPIで落ちる人もいます。それではSPIで落ちないためにはどうすれば良いのでしょうか。

本記事ではSPIの概要をはじめ、SPIの合格・不合格ラインや落ちる人に共通する理由、落ちないための対策方法などを紹介します。

そもそもSPIとは?

就活の選考で実施されることの多いSPIは、いくつか種類のある適性検査の一つです。SPI以外にも玉手箱やTG-WEBなどがあります。SPIを通じて受検者の基礎的な知的能力や性格特性を測れるため、多くの企業が選考の一つに取り入れています。

企業が導入している理由

企業がSPIを導入している理由はさまざまですが、主に以下のものが考えられます。

SPIを導入する理由

自社にマッチした人材か確かめるため
応募者の足切りをおこなうため
配属先を決める際の参考にするため

SPIはES(エントリーシート)や面接からでは分からない、応募者の能力や価値観などを客観的に確認できるため、自社にマッチした人材かどうかを判断することが可能です。企業の中にはSPIの結果を重視していない場合もありますが、応募者の多い人気企業などでは足切りのためにSPIを活用することも珍しくありません。

SPIの概要検査内容

SPIの検査内容は、大きく2つに分かれます。まず能力検査では、国語の問題を出す「言語分野」と数学の問題を出す「非言語分野」の2つを受けるのがほとんどです。ただ、企業によっては「英語」や「構造的把握能力」の検査をおこなうことがあるため、SPI対策をおこなう際は志望企業の検査内容を確認しておきましょう。

また、性格検査では価値観を問う問題が出され、選択肢の中から自分に当てはまるものを選ぶため、正解のない検査と言えるでしょう。

SPIの合格・不合格ライン

SPIの合格・不合格ラインは企業によって異なるほか、能力検査の得点よりも性格検査の結果を重視する企業もあるため、「何点以上取れば合格」という具体的なラインはありません。ただ、能力検査の結果は以下の表のように7段階に分けられており、企業が相対的な数字で判断することもあります。

段階 標準得点 一般的な出現率 上位からの累計
7 70~ 2.3% 2.3%
6 62〜69.5 9.2% 11.5%
5 54〜61.5 23% 34.5%
4 46〜53.5 31% 65.5%
3 38〜45.5 23% 88.5%
2 30〜37.5 9.2% 97.7%
1 〜29.5 2.3% 100%

出典:SP3公式サイト「リクルートの適性検査」

上記の標準得点は偏差値のような得点形式で評価されており、46〜53.5に位置する段階「4」の人が平均的と判断されます。合格ラインは企業によって異なりますが、平均より上の「5」や「6」以上を目標に対策しておくのが無難でしょう。

最終面接のSPIでも落ちる可能性はある?

SPIは一次面接の前にことが多くありますが、企業によっては最終面接の前や後に実施されることもあります。最終面接まで進んでいるため、SPIの結果で落とされる可能性は低いですが、まったく関係ないとは言い切れません。

例えば、性格検査などで明らかなミスマッチと判断されれば落ちる可能性も考えられます。そのため、「最終面接まで進んだから大丈夫」と油断せず、能力検査や性格検査の対策を事前におこなっておくのが無難です。

SPIで落ちる理由5選

ここでは、SPIで落ちる就活生によくある理由を5つ紹介します。同じ失敗をしないよう、詳しく見ていきましょう。

【SPIで落ちる理由1】対策不足

SPIの対策が足りていなければ、高得点を取ることは難しいでしょう。SPIは対策さえしておけば回答できる問題がほとんどですが、対策していなかったり少ししか勉強していなかったりすると、正答率や回答数は低くなるでしょう。

もちろん企業によって合格ラインは異なりますが、なかには足切りを目的にSPIを実施している企業もあるため、対策不足で落ちてしまうような失敗は避けましょう。

【SPIで落ちる理由2】時間配分ミス

SPIは問題に正解することも重要ですが、回答数も見られています。そのため、時間内にできるだけ多くの問題を答えられるよう、時間配分を決めて解き進めることも欠かせません。

しかし、検査のときに適切な時間配分ができていないと、設問ごとの制限時間を過ぎてしまったり、焦って間違えた答えを選んだりしてしまう可能性があります。時間配分のミスは例年多くの学生が後悔しているポイントなので、十分に意識して対策しておきましょう。

【SPIで落ちる理由3】ケアレスミスが多い

ケアレスミスもSPIで落ちてしまうよくある理由です。普段通りに臨めば解ける問題も、SPIの本番で緊張してしまったり制限時間が気になったりして、ケアレスミスをしてしまう学生もいます。

SPIの能力検査では言語分野や非言語分野から出題されることが多くありますが、問題を読み間違えたり計算ミスをしたりといったミスにはくれぐれも注意しましょう。

【SPIで落ちる理由4】性格検査を素直に答えていない

性格検査の問題には正解がありませんが、素直に答えていないと落ちる可能性があります。というのも、性格検査で自分をよく見せようと回答すると、検査結果に矛盾が生じて虚偽の回答を疑われるためです。

もちろん、就活では企業が求める人物像に合わせてアピールすることも重要ですが、性格検査は就活生・企業のミスマッチを防ぐために実施されているので、素直に回答するようにしましょう。

【SPIで落ちる理由5】極端に苦手な分野がある

SPIで平均以上の得点を取るためには、苦手分野を克服する必要があります。しかし、苦手分野の克服には気が乗らず、あいまいなままでSPIの検査を受ける学生も少なくありません。

事前に対策をしていても、苦手分野が克服できていないために本番で失敗する学生も多くいるため、極端に苦手な分野がある人は注意して対策をしましょう。

SPIで落ちない人がしている対策方法

続いて、SPIで落ちない人はどういった対策をおこなっているのでしょうか。

【SPIの対策方法1】自分の苦手分野を把握する

落ちる人とは対照的に、SPIを通過している人は自分の苦手分野を克服してから検査に臨んでいます。苦手分野の見つけ方は人それぞれですが、おすすめなのは過去問を解くことです。実際の問題を解き、不正解の問題があれば解き方を覚えるようにしましょう。

【SPIの対策方法2】時間配分を決めておく

SPIでは設問ごとに制限時間が設けられていることもあります。答えを出すまでに時間がかかってしまうと、無回答で次の問題に進むこともあるため、「1問30秒で答える」など時間配分を決めておきましょう

過去問を解く際にタイマーで時間を計ることを習慣にすれば、時間配分の感覚を身につけられます。

【SPIの対策方法3】性格検査は素直に答える

性格検査で嘘の回答をしていると、虚偽の判定が出る可能性があります。素直に答えていれば通過できていた可能性もあるため、性格検査では素直に答えることを意識しましょう。

ただ、性格検査の問題で迷ってしまう学生もいます。SPIを受ける前に自己分析などをおこない、自分の価値観や考え方などを把握しておくのがおすすめです。

なお、キミスカの自己分析ツールは簡単な質問に答えるだけで適職も把握できます。まだ自己分析が済んでいない方は、ぜひ試してみてください。

キミスカ適性検査の受け方と結果の見方!自己分析ツールの使い方を解説

【SPIの対策方法4】とにかく沢山問題をこなす

SPIで落ちない人は、SPIの問題を繰り返し解いて対策しています。問題集は1冊で十分ですが、同じ問題を繰り返し解くことで、自分の苦手分野を把握できるほか、分からない問題の解き方も覚えることが可能です

キミスカのSPI対策アプリは、電車での移動中やちょっとした隙間時間にSPIの問題に挑戦できます。またタイマー機能も搭載されているので時間配分を身に付けられるほか、1つの分野に特化した対策機能もポイントです。完全無料で利用できるので、効率よくSPI対策を進めたい方は、下記リンクよりインストールしてみてください。

SPIがどうしても苦手な場合は?

 

SPIは対策をしておけば高得点を狙うことも不可能ではありません。しかし、対策する時間がなかったり、問題集を使っても苦手分野が克服できなかったりする人もいるでしょう。

どうしてもSPIが難しいと感じている人は、SPIがない企業の選考を受けてみるのも一つの手です。SPIは多くの企業が採用している適性検査ですが、中小企業や外資系企業のなかには選考にSPIがないところもあります。

たとえ中小企業やベンチャーであっても、あなたに合った企業は数多くあるので、これを機に就活の視野を広げてみるのもおすすめです。

SPI対策をして合格率を上げよう!

本記事ではSPIに落ちる人に共通するよくある理由を紹介しました。また、SPIで落ちない人の対策方法は、どれも基本的なことです。問題集を何度も解いて自分の苦手分野を克服し、時間配分を身につければ、平均点以上を狙うことも不可能ではありません。

SPIが心配な方は、ぜひ本記事で紹介したポイントを参考に対策を進めてみてください。