多くの企業が新卒採用で実施しているテストが適性検査です。ただ、テストといっても種類や内容はさまざまにあり、通過するには実施されるテストに合わせた対策を講じる必要があります。
そこで、本記事では就活のテストについて解説します。テストの種類別に特徴や対策法も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
そもそもWebテストってなんだ?
就活生のなかには「Webテスト」という言葉を初めて見聞きする人もいるでしょう。スムーズに就活を進めるためにも、まずはWebテストが何なのかを把握しておくことが大切です。
Webテストとは何か?
就活におけるテストは、新卒採用の選考で実施される適性検査のことであり、WebテストはPCを使ってオンラインで受検する方法を指しています。
企業がWebテストを課す理由
Webテストをおこなう理由として、主に以下の2つが挙げられます。
応募者である学生の数を絞るため
自社に合った人材かどうかを確認するため
大手企業や人気企業はエントリーする学生の数が多いため、効率的に採用をおこなうためにWebテストでふるいにかけることも珍しくありません。また、Webテストでは受検者の性格や価値観なども確認できるので、自社に合った人材なのかどうかを客観的に判断するために実施されます。
Webテストの種類と特徴
Webテストの種類はさまざまにありますが、特に実施される可能性が高いのが「SPI」です。本記事ではSPIの対策方について詳しく解説していますが、まずはどういったWebテストがあるのか把握しておきましょう。
種類 | 出題内容 | 特徴 |
玉手箱 | ・能力適性検査 ・性格適性検査 |
SPIの次に実施される可能性が高い。能力適性検査に英語がある |
TG-WEB | ・能力適性検査 ・性格適性検査 |
Webテストの中でも難易度が高い。論理的思考力を問う問題が多い |
Web-CAB | ・非言語問題(4種類) ・性格適性検査 |
Webの場合は自宅や大学のPCで受検可能。言語問題は出題されない |
SCOA | ・基礎能力もしくは事務能力 ・パーソナリティ |
「知」「情・意」を計測。中学・高校レベルだが、問題数が多い |
就活のテストはWeb以外にもあり、企業によっては「内田クレペリン」や「IMAGES」などが実施される可能性もあります。ただ、新卒採用で実施されるテストは、回答の正確さとスピードが求められることが多いです。解き方を理解していればそれほど難しい問題ではありませんが、受検するテストに合わせて勉強・対策しておきましょう。
なお、以下の記事では適性検査の内容を種類別に解説しています。より詳しく知りたい方は、参考にしてみてください。
適性検査SPIとは何か?
多くの企業が採用している適性検査「SPI」について詳しく見ていきましょう。
SPIテストの概要
SPIは「Synthetic Personality Inventory」の略で、日本語に訳すと総合適性検査という意味です。受検者の資質を計測して採用の参考にすることを目的にしています。採用活動をおこなう企業の多くがSPIのテストを実施していますが、問題はそれほど難しくないためきちんと対策しておけば高得点を狙うことも可能です。
受検内容は、受検者の基礎的な能力を測る「能力検査」と、人柄や適性を測る「性格検査」に大別されます。
受検形式が2つある
SPI全体の受検形式はペーパーテストを含めると3パターンありますが、オンラインで受検する場合は以下の2つです。
自宅や学校のPCなどを使って受検(WEBテスティング)
指定された会場へ行き、用意されたPCを使って受検(テストセンター)
SPI能力検査
SPIの能力検査は、「言語分野」「非言語分野」が主ですが、企業によっては「英語」や「構造的把握力検査」の検査がおこなわれる場合もあります。
【SPI能力検査1】言語分野
言語分野は、受検者の語彙力や読解力といった国語力を問う問題が出されます。漢字の読みや熟語などの問題は頻出なので、日頃から新聞や本など読んでおきましょう。
【SPI能力検査2】非言語分野
非言語分野は数学的な問題が出されます。四則演算や推論力などの問題は中学・高校レベルの難易度ですが、解き方を忘れている人は問題集などでおさらいしておきましょう。
【SPI能力検査3】英語
外資系企業や商社のようなグローバル企業のなかには、SPIで英語の能力検査を実施することもあります。英単語をはじめ、熟語や長文読解などの問題が出され、高校生から大学受検レベルの難易度です。
【SPI能力検査4】構造的把握力検査
物事を俯瞰して捉え、構造的に把握する力を問うのが構造的把握力検査です。テストセンターで出題される可能性があり、広告代理店など難関企業で実施される傾向にあります。
SPI性格検査
受検者の学力を問う能力検査と違い、性格検査では人柄や性格を問う問題が出されます。また、回答は選択肢の中から一番当てはまるものを選んでいくだけなので、正解がないのが特徴です。
ただし、考えすぎたり自分をよく見せようとしたりするのは避けましょう。制限時間内に全部答えられない可能性があるほか、検査の判定で「嘘をついている」と結果が出るかもしれません。
性格検査を受ける場合は、1問8秒以内を目安に直感的に答えていきましょう。
SPIはどのように対策すればよい?
SPIのテスト対策には少なくとも30時間の勉強が必要と言われていますが、具体的に何をすれば良いのでしょうか。ここではSPI対策のポイントを紹介します。
【SPI対策方法1】問題集を1冊だけ買う
SPI対策の本は数多くありますが、問題集を購入する場合は1冊で十分です。というのも、たくさん買ってしまうと出費が大きくなるほか、出題傾向がはっきりしているSPIは解き方に慣れることが重要だからです。
分からなかった問題は繰り返し解くようにし、苦手分野も克服しておきましょう。
【SPI対策方法2】隙間時間を利用
SPI対策は一夜漬けでどうにかなるものではありません。しかし、就活が本格的に始まってから対策をはじめると、ES(エントリーシート)や面接などの選考対策の時間を確保するのが難しくなるでしょう。
そこで、SPI対策はちょっとした隙間時間を有効活用するのがおすすめです。自宅などで集中するときは問題集、電車に乗っている時などの移動中はスマホアプリなどを活用しても良いでしょう。
キミスカのSPI対策アプリは完全無料で使用でき、5分コースと12分コースを選べたり、タイマー機能が付いていたりと中身が充実しています。特に5分コースはお昼休みなどのスキマ時間の勉強に最適です。
【SPI対策方法3】時間を意識する
SPIの対策で意識してもらいたいのは、回答にかかる時間です。一問ごとに制限時間が設けられていたり、検査全体で制限時間が設定されていたりするため、一問あたりにかけられる時間を意識して解き進めるようにしましょう。
ただ、回答スピードを意識するあまり正答率が下がってしまうと、テストを通過できない可能性もあります。SPIは正答率と回答数が評価されることがあるため、早く正確に解く練習をしておくことが大切です。
まとめ
就活のテストは企業によって異なりますが、Webテストの場合はパソコンを使って回答していくことになります。そのため操作方法に慣れていないと、検査当日に本来の力を発揮できない可能性もあるでしょう。
そこで、これから就活でテストを受ける学生は、まず志望企業で実施されるテストの種類を確認すること。そして、自分が受検するテストの問題集を繰り返し解き、正答率と回答数を上げるようにしましょう。