選考の初期段階でWebテストを実施する企業は多く存在します。しかし、就活を始めて間もない学生の中には、そもそもWebテストって何だろうかと悩む方は多いでしょう。そこでまずはWebテストの特徴や内容を理解して、そのうえで対策に取り組みましょう。
就活でよく聞くWebテストってそもそもなに?
企業の選考プロセスにおいて、就活生の能力や人柄を知るための一つの方法として、Webテストを実施する会社は多くあります。一般的なWebテストの内容は、「基礎能力検査」と「パーソナリティ検査」の2種類です。「基礎能力検査」では計算テストや言語テストが行われ、「パーソナリティ検査」は自分の性格や価値観が診断されます。
テスト内容やその量はタイプによって異なりますが、すべてに共通することは選考やその後の配属先の決定に利用するという目的があることです。
就活のWebテストは何種類あるの?
実は、マイナーなものまで含めるとWebテストは10種類以上。企業の中にはその企業独自のテストを作成している場合もあります。とはいえ、主に使われているWebテストの形式は3つです。
ですので、一般的な3種類の特徴を見ていきましょう。
【主な就活Webテスト1】SPI
適性検査SPIは、知識や処理スピード等を計測する「能力検査」と、人間性や価値観を調べる「性格検査」の2つから構成されています。
能力検査では、語彙力や文章の重要な点を適切に把握できているかを見る「言語分野」と、数的処理や順序立てて物事を考えられる思考力を有しているかを見る「非言語分野」があります。企業によっては、これら2つに加えて能力検査に「英語」や「構造的把握力」の問題がオプションとして出題される場合もあります。
SPIの問題は正答率によって難易度がその都度変わっていきます。正解すれば次の問題は難しくなり、不正解であれば次の問題は易しくなる傾向があります。そのため何点以上でOKというボーダーを一義的に定めるのは難しいです。
性格検査では、あなたの人となりや性格が間接的に聞かれます。
A: 計画してから行動する。 B: 行動してから考える。
2. どちらかといえばAに近い
3. どちらかといえばBに近い
4. Bに近い
形式が多少異なる場合もありますが、上記に近いものが出題されるでしょう。性格検査に関しては特段難しいことを問われることはないですが、問題数が全部で300問あるのに対し、制限時間はわずか40分しかありません。これは一問あたり8秒でとかなくてはいけないので、スムーズに解答する必要があります。そのため自己分析をしっかりと行い、「私はどんな人間か」をあらかじめ知っておくことが求められます。
自己分析を効率的に行いたい学生はキミスカの「タイプ別適職検査」を活用しましょう。この機能を使えば、あなたの「協調性」、「積極性」といった項目の度合いが一目で丸わかり!あなた自身の事を知るのにぴったりです。性格検査でつまづきたくない方はぜひご利用ください。
WebテストにおけるSPIの全体構造をまとめると、
SPIにはWeb形式のものだけでなく、応募した企業に赴いてマークシート式のペーパーテストが実施される場合もあり、受ける形式によって問題数や出題範囲がWebテストと異なります。Webテスト全般の対策は記事後半で解説しますが、出題内容の詳しい説明や例題、対策方法は以下の記事で紹介しているため参考にしてみてはいかがでしょうか。
【主な就活Webテスト2】玉手箱
「玉手箱」と聞くとおとぎ話の浦島太郎に登場する玉手箱を想像してしまいますが、これも一般的なWebテストの一種です。SPI同様、能力テストと性格テストによって構成されていますが、試験の内容には違いが見られます。
玉手箱の試験では、言語、計数、英語の3つで構成され、各分野ごとに問題が出題されます。SPI同様、英語は出題されない企業もあるので、事前に調べておきましょう。玉手箱の大きな特徴はスピードが求められるということです。
例えば、計数問題の1形式である四則逆算を見てみましょう。
(式: 50×〇÷0.2=50 〇に当てはまる数字は?) 式の空欄部分を埋めるシンプルな問題ですね。しかし、玉手箱ではこのような問題を1問あたり10秒で解かなければいけません。
玉手箱全体の構成を図式化すると、
形式まですべて解説すると長くなりすぎてしまうので、皆さんが想像しやすいよう「言語」だけ紹介すると、以下のイメージです。
玉手箱で高得点を狙うにはやはり対策が必須になってきます。以下の記事ではおすすめの問題集等を紹介しているので、参考にしてください。
【主な就活Webテスト3】TG-WEB
高難易度なWebテストとして名高いのがこのTG-WEBです。TG-WEBは計数、言語、英語、性格テストの4分野があり、どの分野も軒並み難易度が高いです。
TG-WEBには「従来型」と「新型」の2パターンが存在します。そのため、同じテスト名でも求められている能力が異なるので注意が必要です。
「従来型」と「新型」は、計数、言語にのみ違いが見られ、英語と性格テストは同じです。違いは以下の通りです。
言語問題 | 計算問題 | 特徴 | |
従来型 | 12問/12分 | 9問/18分 | 問題数は少ないが、変わった問題も出題される。 |
新型 | 34問/7分 | 36問/8分 | 問題数に対して時間がかなり短い。 |
もしあなたが志望する企業がTG-WEBを採用している場合、それは従来型なのか新型なのかによって対策は全く異なります。
その他
GAB、CAB、企業オリジナルの問題など、Webテストには他にも種類があります。テストによって対策が異なりますので、受ける前にその企業の形式を調べることをおすすめします。
就活Webテストはどこで受けるの?注意点付き
みなさん、実はWebテストを受ける場所によって条件が違うのを知っていますか?学生の中にはこの違いを知らずに本番で失敗してしまう方もいるので、事前にポイントを押さえておきましょう。加えて、持ち物や準備すると良いものなども解説します。
テストセンターで受験
全国各地にあるテストセンターに、受検者が出向いて受検します。指定期間内で都合の良い日程・会場を受検者自ら予約し、会場のパソコンから受検する流れとなります。
注意:予約が必要
テストセンターでの受験が求められる際は、まず企業から案内が来ます。ID取得等の手続きを漏れなく行い、受検する日時と会場を予約します。希望が通るよう、早めに予約を進めることをおすすめします。
注意:電卓が使用できない
テストセンターでは電卓を持ち込むことが禁じられています。そのため、筆算で計算、暗算できるよう練習の段階から慣れておきましょう。
注意:私物持ち込み禁止
テストセンターには公平性の観点から、私物を持ち込むことが禁止されています。スマホ、バッグといったすべての私物はロッカーに入れて施錠する決まりがあるため、時間にゆとりをもって会場に到着しましょう。
自宅で受験
受検者の自宅のパソコンから受検します。受検者は指定期間内であれば、自分の都合の良い場所と日程でいつでも受検することができます。
注意:電卓、筆記用具等を用意
オンライン会場では基本的に電卓・ペン・メモ用紙の使用が認められています。そのため、テスト前にこれらを自分で用意しておきましょう。ですが、テストによってはオンラインであってもこれらの使用が禁じられることもあります。そのため、テストごとにその案内を隅々まで熟読しましょう。
注意:受験を忘れないように
自宅受験の場合、指定期間内であれば自分の都合の良い場所と日程でいつでも受検することができるため、比較的余裕があると言えるでしょう。しかし、それに甘んじて後回しにしていると、いつのまにか受験期間を過ぎていた、すでにWebテストを受けたと勘違いしていた、なんてことが起きてしまいます。
注意:動作確認を怠らない
受験生によくあるミスとして、「通信環境が悪く解答にラグがあった」というようなシステム上の問題です。通信環境(Wi-Fi)やパソコンのバージョンアップなど、事前準備を怠る学生は毎年います。
また、監視型と言われる形では、カンニングが無いようにテスト中もカメラでずっと監視されています。そのためカメラの動作確認をしておくと安心ですね。
ですから完全な状態で受験できるように、自宅だといって油断せず万全な準備を経てから本番に臨みましょう。
就活で必須のWebテストはどのように準備すれば大丈夫?
以上のように、Webテストで問われる問題形式は種類によって異なり、またテスト会場によっても条件が異なります。では、どのように準備すれば大丈夫なのでしょうか。
【就活Webテスト準備1】志望する企業のテスト形式や細かい情報を調べる
持ち物や予約方法、ID取得などの事前準備や、テストそれ自体の対策をするには、まず志望する企業の情報を調べましょう。業界によって使われるテスト形式が似る傾向があるので、興味のある特定の企業がなくても、業界ごとに調べてみても良いでしょう。
【就活Webテスト準備2】参考書やアプリで勉強する
参考書やアプリに関しては、一般的な本やサービス、売れ筋のものを使えば問題ないでしょう。勉強を始めるタイミングとしましては、ゆとりをもって受験の半年前くらいから早め早めでやるといいでしょう。というのも、就活が本番に差し掛かるとWebテストだけでなく、ESや面接対策でも大変だからです。
就活をまだ始めていない、始めてすぐの方は以下の記事も参考にしてみてください。
【就活Webテスト準備3】模擬試験を受ける
実戦に勝るものはありません。模擬試験を受けることで、慣れておきましょう。本番さながらの形の模擬テストを行うことで、Webテストのシステムや流れを知りましょう。
より本番に近いかたちでSPI対策を行いたい方はキミスカのSPI機能を活用しましょう。SPI対策模試では1問ごとの「制限時間」をあえて学生に意識させるため、本番に近い形で問題を解くことができます。もちろん点数も最後に分かります。
就活Webテストでありがちなミスは?
みなさんが本番で後悔しないよう、本番や準備段階で見られるよくあるミスを紹介します。
【就活Webテストでありがちなミス1】制限時間を気にしない
高得点を狙うためにはスピード感、時間配分が非常に大事です。テストによっては1問1問に制限時間があります。勉強の段階からタイマーを利用して、時間やスピードを常に意識して勉強することをおすすめします。分からない問題があれば、後に回すといった作戦を事前に立てるのもありです。
【就活Webテストでありがちなミス2】性格診断でうそをつく
自分を良く見せようとして、ウソをつくのは避けた方が良いでしょう。なぜなら性格診断では解答の一貫性が見られ、取り繕ったパーソナリティは簡単に見破られてしまいます。正直に答えることを意識しましょう。
【就活Webテストでありがちなミス3】参考書をたくさん買う
Webテストが不安で、参考書をたくさん買い集める方が毎年いらっしゃいますが、これはいけません。参考書をたくさん買う気持ちも分かりますが、かえって逆効果です。一形式につき一冊を目安に本を購入し、復習を繰り返すことで自分の弱みを知りましょう。
まとめ
Webテストを受けたことがない就活生にとっては分からないことや不安なことは多くあるでしょう。今回は簡単にWebテストの全体像を解説しましたが、より詳しいテスト内容を知りたい方は、他の記事も参考にしましょう。
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加えて、SPI対策模試では1問ごとの「制限時間」をあえて学生に意識させるため、本番に近い形で問題を解くことができます。本番で時間が足りなくなってしまう課題や緊張感への対策につながるでしょう。模試結果が出る際は、合格判定機能もチェックできますので参考になること間違いなしです。