【テンプレ大公開!】ガクチカで好印象を残すポイントや探し方も紹介

学生時代に力を入れたこと、通称「ガクチカ」は就活で頻出の質問です。ただ、就活生のなかには「どうやって書けばいいの?」と悩む人もいるでしょう。

そこで今回は、ガクチカの書き方がわからない学生に向けて、誰でも作成できるテンプレを紹介します。また、ES(エントリーシート)に書くガクチカを魅力的に仕上げる方法や注意点も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

テンプレ前に知っておきたいガクチカの基本情報

テンプレを確認する前に、まずはガクチカについての理解を深めておきましょう。なぜなら、就活ではさまざまな質問を投げかけられ、質問の意図を正しく理解しておかないと、効果的なアピールができないためです。

特に「自己PRとの違い」や「企業が見ているポイント」は押さえておきたいことなので、それぞれ詳しく見ていきましょう。

【ガクチカの基本情報1】自己PRとの違い

「自分のことをアピールするなら、自己PRもガクチカも同じでは?」と思うかもしれませんが、それぞれアピール内容が異なります。

ガクチカ・自己PRでアピールすること

ガクチカ:学生時代の取り組み、直面した課題、学んだこと
自己PR:自分の能力やスキル、人柄など

どちらも、具体的なエピソードを伝える際に大学時代の話しをする人は少なくありません。しかし、自己PRは自分の強みが企業にとってどんなメリットをもたらすのかを伝えることが重要なので、ガクチカと混同しないよう注意しましょう

【ガクチカの基本情報2】企業が見ているポイント

続いて、ガクチカを通じて企業が見ているポイントを把握しておきましょう。

企業がガクチカで見ていること

自社にマッチする人材かどうか
何をモチベーションにしているのか?
課題に直面したときの考え方や行動
努力したことから何を学んだのか

面接ではこれらのポイントを詳しく確かめるために、深掘りの質問をされる可能性があります。「なぜその活動に力を入れようと思ったんですか?」「当時に戻れるなら、どうしますか?」など、学生の回答に対して面接官が追加の質問をしてくるので、深掘り質問への対策もしておくのがおすすめです。

ガクチカのテンプレ【6ステップ】

ここからは、ガクチカのテンプレとなる構成を紹介します。基本的には結論・理由・具体例・結論の順に伝える「PREP法」を活用しますが、より印象に残るアピールをするために、取り組みから得た学びを企業にどう活かすのかを盛り込みましょう。

今すぐ使えるガクチカのテンプレ

私が学生時代に力を入れたことは◯◯です。
◯◯しようと思ったのは、◯◯◯がきっかけです。◯◯◯を目標として掲げて取り組んでいましたが、◯◯◯という課題に直面しました。
そこで、私は◯◯に取り組み、◯◯◯をすることができました。この経験から、私は◯◯◯の大切さを学ぶことができ、◯◯する力を養うことができました。
貴社に入社できましたら、私の◯◯◯を活かして貢献していきたいと考えています。

【ガクチカのテンプレ・ステップ1】結論

ガクチカを伝える際は、まず結論から述べましょう。論から伝えることで、相手には何の話をするのかがわかりやすくなるためです

例えば、「私が学生時代に力を入れたことは◯◯です」「私は大学のゼミで行った◯◯に力を入れました」など、質問に対する回答を先に述べるようにしましょう。

【ガクチカのテンプレ・ステップ2】理由

続いて、「なぜ力を入れようと思ったのか」という理由を伝えるために、動機について話します。例えば、「塾講師のアルバイトに力を入れた理由は、かつて私も塾講師の方にお世話になり、志望校に受かることができたからです」のように1〜2文程度でまとめるのがポイントです。

ただ、学生のなかには「誰かから勧められたから」「なんとなく取り組むようになった」という人もいるでしょう。その場合は、なぜ注力しようと思ったのかを具体的に考えてみてください。サークルやアルバイトなどに入った理由よりも、そのなかで熱意を持って取り組んだことの背景を伝えることで、自身の人柄や価値観を伝えられます。

【ガクチカのテンプレ・ステップ3】目標・課題

結論と理由を伝えたあとは、どういった目標を掲げていたのか、どのような課題に直面したのかを伝えましょう

目標や課題を述べることで、面接官は「何をモチベーションに取り組んでいたのか」「どういったことを課題と感じるのか」などを評価できます。これは、業務を行ううえでの目標設定能力や問題意識にもつながるため、できるだけ具体的に伝えるのがポイントです。

【ガクチカのテンプレ・ステップ4】解決への取り組み・結果

直面した課題に対して、どういったアプローチをしたのかを説明しましょう。企業は応募者の考え方や価値観を知りたいと考えているため、困難や課題に直面したときに自分が何を考え、どんな行動をしたのかを具体的に伝えることが重要です。

また、解決のために取り組んだ結果、どうなったのかをまとめます。学生のなかには「解決に取り組んだけどうまくいかなかった」という人もいるかもしれませんが、解決することが重要ではありません。結果よりも課題解決へのアプローチ方法のほうが重視されるため、結論は端的にまとめましょう。

【ガクチカのテンプレ・ステップ5】学んだこと

ここからガクチカのまとめに入っていきます。学生時代に力を入れたこと、動機、直面した課題と結果を述べたあとは、ガクチカを通じて学んだことを伝えましょう。活動がもたらした好影響や、課題解決への取り組みから得られた成果・学びを盛り込むことで、ガクチカの説得力が増すためです。

なお、面接ではガクチカ以外の質問もされるため、アピール内容に一貫性を持たせるためにも、ガクチカを通じて得た学びを長所や強みとして関連づけることも意識しましょう

【ガクチカのテンプレ・ステップ6】企業への活かし方

最後に、ガクチカから得た学びを企業活動にどうやって活かすのかで締めくくります。というのも、企業への活かし方を伝えることで入社後のイメージを具体的に持ってもらえるためです。

企業への活かし方は、志望企業の社風や募集職種に関連していることが重要なので、企業研究を通じて企業の求める人物像にマッチする内容を伝えましょう

テンプレを使ったガクチカの例文3つ

先ほどガクチカのテンプレートや構成について解説しましたが、より具体的なイメージを掴むためにも例文を参考にしましょう。

ここでは、ゼミやサークル・部活動、アルバイトのテーマ別にガクチカの例文をまとめているので、気になるものを中心にチェックしてみてください。

【テンプレを使ったガクチカの例文1】ゼミ

例文

私が学生時代に力を入れたのは、政治学のゼミ活動です。
父が個人店を経営しており、以前から中小企業を支援する政策に興味があったためです。
ゼミでは世界の政治について書籍を読み、そこに自分の意見を加えて新しい政策や改善策を考える発表を行っていました。
私は初めての発表でゼミ生からの質疑応答に答えられず、悔しい思いをしました。
自分の準備不足を痛感し、それからは図や表を用いた資料の作成、あらゆる質問を想定した回答の作成など、準備に力を入れるようになりました。
その結果、ゼミ生からは「発表を任せたら右に出るものはいない」と言ってもらえるようになりました。
貴社においてもゼミ活動を通して身につけた用意周到さを活かし、先回りして中小企業の課題を解決したいです。

こちらは文系ゼミの例文ですが、以下の記事では理系のゼミをテーマにした例文を載せています。ゼミをテーマにしたガクチカを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

【ゼミ】ガクチカの書き方を例文付きで解説!構成・伝え方のコツとは?

【テンプレを使ったガクチカの例文2】サークル・部活動

 

例文

私が学生時代に力を入れたことは、英会話サークルでの活動です。
その活動を通して、初対面の人ともすぐに打ち解ける力を身に着けました。
私の大学には留学生が多かったので、環境を生かして成長するチャンスだと思い、英語サークルに入りました。
サークルでは週3日留学生との交流会を開いており、多くの学生と交流できます。
はじめは人見知りで誰とも話せない日も多かったのですが、このままではチャンスを活かせないと考え、1日3人の留学生と必ず話すことを決めて自分から行動することを徹底しました。
そのお陰で今では初対面の人とも1分で打ち解けられるようになり、人見知りも直りました。貴社の営業職でもこのコミュニケーションを活かし、お客様の心を掴む接客をします。

大学では、文化系以外のサークルもあります。スポーツ系やボランティア系など、サークルや部活動をテーマにした例文を詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

【サークル】ガクチカの作り方を例文付きで紹介!好印象を与えるコツや注意点も解説

【テンプレを使ったガクチカの例文3】アルバイト

例文

私が学生時代に力を入れて取り組んだことは、塾講師のアルバイトです。
私は自身が高校生時代に塾講師の先生のおかげで大学に合格できたことから、塾講師のアルバイトに興味を持ちました。
しかし、塾の生徒のなかにはモチベーションが上がらず、成績に伸び悩んでいる学生もおり、何から始めるべきか悩んだこともありました。
そこで私は塾長にカリキュラムの編成を提案し、それぞれの生徒に合う授業を提供することでモチベーションアップを狙いました。
その結果、生徒の成績は5科目で70点ほど上がり、生徒の親御さんにも感謝の言葉をいただきました。
私は塾講師のアルバイト経験から、目標の達成には環境を整えることが重要なこと、そして自ら行動を起こすことの大切さを学びました。

以下の記事では塾講師をはじめ、飲食店やアパレルをテーマにした例文を掲載しています。アルバイトでガクチカを作りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

【バイト別例文付き】ガクチカでライバルと差をつけよう!

テンプレに使うガクチカの探し方

最後に、ガクチカの探し方を3つ紹介します。ガクチカがなかなか見つからない場合は、ここで紹介する方法を試してみてください。

【ガクチカの探し方1】SNSや手帳を読み返す

学生時代に力を入れたことをいきなり考えようとしても、なかなか思い浮かばない人もいるでしょう。そのような時は、自分がアップしたSNSの投稿や手帳などを読み返してみましょう。

ガクチカのテーマを見つけられる可能性があり、当時に考えていたことや感じたことが書かれてあれば、説得力のあるエピソードを伝えられます。このほか、ブログや日記帳、スマホに保存している写真などを見返してみるのもおすすめです。

【ガクチカの探し方2】自分史を作成する

自己分析の一つ「自分史」を作成することで、ガクチカのテーマが見つかることがあります。自分史とは、幼少期から今までの出来事・経験を年表のようにまとめる作業のことで、ガクチカに使えるエピソードを見つけられます。

なお、自分史の具体的なやり方は、以下の記事でわかりやすく解説しているので実践してみたい方はチェックしておきましょう。

【フォーマット付き】自分史を書くことで自己分析を深めよう

【ガクチカの探し方3】家族・友人に聞いてみる

ガクチカがなかなか見つからずに悩んでいる人は、周りの人に聞いてみましょう。家族や友人など、自分のことを知っている人に「自分が頑張っていたこと」を尋ねることで、ヒントが得られるかもしれません。

なかには、自覚していなかっただけで、周りからすれば熱心に取り組んでいたこととして見えるものもあります。客観的な意見をもらうことで、ガクチカに説得力のある内容を盛り込める場合もあるため、ガクチカの内容が薄い場合は周囲に聞いてみるのもおすすめです。

ガクチカのテンプレを活用して自分だけの魅力をアピールしよう!

ガクチカはテンプレートを使えば誰でも簡単に作成することができます。しかし、テンプレに頼るだけでは企業に好印象を残せないかもしれません。特に、ミスマッチなアピールをしてしまったり、他の企業でも使える内容にしてしまったりすると、マイナスの印象を持たれる可能性があります。

本記事で紹介したテンプレを活用しつつ、志望企業に特化した自分だけのガクチカをアピールしましょう。