就職活動の中で「リクルーター」という存在を初めて知る学生も少なくありません。
リクルーターは企業側が人材を確保するために導入された制度ですが、学生が就活を行う上でのキーパーソンとなりえます。
この記事では、「リクルーターがどんなことをする人なのか」を詳しく解説し、リクルーターとの面談内容や質問集なども紹介します。
就活を有利に進められる可能性がありますが、リクルーターとの関わりを誤ると不利になることもあるでしょう。せっかくの機会を無駄にしないためにも、リクルーターへの理解を深めておきましょう。
リクルーターってどんな仕事をする人?
採用担当者を指すリクルーターですが、2000年代以降の人材不足と言われる社会になってからは、リクルーターの動きに変化が見られるようになりました。選考を通じてエントリーしてきた就活生の合否を決めるのが従来のスタイルでしたが、近年では事前に学生にコンタクトを取っておき、自社の選考に繋げようとしているのです。
会社ごとに違いはありますが、リクルーターの主な仕事として以下の業務が挙げられます。
- 会社での求人募集や採用活動のサポート
- 大学などへ足を運び、企業に合う人材を探す
- 就活生との面談結果を人事部に報告する
基本的に、就活生からリクルーターにコンタクトを取ることはできません。社員の出身校に連絡を取ったり、説明会などの場を活用したりと、リクルーターから就活生にコンタクトを取る手段は様々。第一印象やエントリーシートなどの情報から、企業にマッチする人材発掘に努めています。
また学生との繋がりを持つことになるため、リクルーターとなる人は若い社員が選ばれる傾向にあります。年齢が近いほど学生が親近感を持ちやすく、好印象を受けやすいと言えます。
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リクルーター面談のメリット、デメリットを紹介!
企業と学生の架け橋となるリクルーターですが、彼らとの面談で就活生にとってメリット・デメリットがあります。また、リクルーター面談は一般的な選考フローと異なる部分があり、学生が就活を有利に進められる一方で、知識がなければ不利に働くことも考えられます。それぞれの特徴を把握し、面談に臨みましょう。
リクルーター面談のメリット
リクルーターとの面談で、就活生にメリットとなるのが以下の3点。
- 選考をスムーズに進められる
- 業界や企業分析に役立つ
- 企業とマッチするかを判断しやすい
まず、リクルーターとの面談を行うと、選考を早く進められることがあります。0次面接とも言われるほど、通常の選考よりも前にリクルーター面談が入ることが多いため、早期の内定獲得も不可能ではありません。リクルーター面談の重要度は企業によって異なりますが、面談だけで内定獲得もあるほか、通常の選考のステップも省略されることもあります。
また、リクルーターとの面談を通して企業の雰囲気が掴みやすい点もメリットに挙げられます。選考中の面接とは違い、気軽に話しやすい雰囲気の中で面談が行われるので、気軽に企業のことを聞けるのは嬉しいポイント。企業以外にも業界全体の話を聞けるので、就活での分析にも一役買うでしょう。
会社員として働くことを考えれば、人材と企業のミスマッチは防ぎたいところ。採用されたとしても、企業の理念や方向性、働き方などに誤解があると転職へ踏み切る方も少なくありません。自分に合った企業を探すためにも、リクルーター面談を通じて両者のすり合わせを行うようにしましょう。
リクルーター面談のデメリット
リクルーターの存在によって、企業の担当者と直接の繋がりが持てるメリットが目立ちますが、デメリットもあります。どういった点に注意すべきか確認していきましょう。
- 大学によって選考の機会に違いがある
- 選考プロセスや合否が不明確
- リクルーターを活用する企業ばかりではない
リクルーター面談で選考を有利に進められる反面、リクルーターが付くかどうかは確約されていません。企業側でいくつかの基準を設けていることもあり、学生が在籍する大学や、エントリーシートと本人を見た時の印象で決めるなど、多岐にわたります。リクルーターが付くこと自体が稀なパターンと言えるため、就活生は通常の選考準備もしておきましょう。
さらに、通例のような選考フローで進むとは言い切れず、どのようなプロセスで合否の判断が行われるかは不透明です。リクルーター面談では、事前に「選考とは関係ない」と伝えられても、その時の評価が選考に関わってくることもあるため、気を引き締めて臨んでください。とはいえ、面接のように堅く望みすぎてしまうと企業側がリクルーターを導入した意図に対して反してしまいます。
あくまでありのままのあなたで。それでいて気を抜きすぎないようにすることが重要でしょう。
また、リクルーター経由での採用は公式のものとして発表されないこともあるので、担当者から連絡がないまま不合格になっていたケースもあります。リクルーターが付いたからといって、必ず採用されるわけではないので注意が必要です。
どれだけ有名な大学に通っていたとしても、企業がリクルーター制度を導入していなければ、通常の選考を進めることになるでしょう。逆にリクルーターのいる企業のみに応募すると、自分の進路を狭めるため得策とは言えません。リクルーターが付いたとしても、就活では不採用になった時を考慮し、複数社の選考を進めるのもおすすすめです。
リクルーター面談の内容って?
リクルーターは内定獲得や就活の助けとなりますが、どのような面談が行われるのかを事前に把握しておきましょう。実際に面談した際に適切なコミュニケーションが取れるよう、面談の目的や相手が見ているポイントの2点に分けて解説していきます。
リクルーター面談の目的は主に3つ
企業側からすれば、自社にマッチした人材を確保することに重きを置いています。そのためリクルーター面談では企業に関心のある学生の中でも、有能な人材と関わる機会損失を防ぐために、様々なシーンでリクルーターがつきます。
学生からプレエントリーがあった時や、説明会・エントリーシートをきっかけにしたり、大学での推薦枠やOB・OG訪問でコンタクトを取ったりと様々です。
そして、リクルーター面談の目的として大きく3つの可能性があります。
1つ目は、リクルーター面談で会社説明の場を設ける場合があること。説明会などでは複数名の就活生がいるため、企業の特徴を深く説明することを目的にリクルーター面談が行われます。
2つ目は、企業に合った有能な人材に対して選考を受けるように提案することです。通常の選考では企業側が学生のことを把握しきれないこともあるため、個別で就活生に面談を行ないます。リクルーターが実際に会ってみて、マッチすると判断した場合に人材勧誘として選考を進められるでしょう。
3つ目が選考を兼ねて面談を実施すること。企業は人材獲得に力を入れており、経団連の定める選考解禁日を前に、選考を前提としたリクルーター面談を行うことがあります。面談で高評価を得れば通常の選考の一部が免除されたり、面談のみで採用まで至ったりするケースもあるため、ただの面談と思わず心して臨みましょう。
リクルーター面談で見られるポイント
次に、リクルーター面談で注意しておくべきポイントを紹介します。リクルーターが就活生の何を見ているのかを確認し、適切なやりとりができるよう備えておきましょう。
リクルーターが注意深く見ているのは、
- 就活生の第一印象がどうか
- 会社のことを研究・理解しているか
- 業務へのやる気があるか
の3点をメインに確認しています。
社会人として、見た目で相手にネガティブな印象を持たれるのはNGです。そのため、通常の選考と同様にスーツを着用するなど企業に行くのに適した服装をし、身だしなみに気を配りましょう。特にスーツはジャケットやシャツのシワ、ネクタイの結び方などがだらしないと、マイナス評価に繋がりかねません。
就活においてリクルートスーツは着るべきなのか?であったり、スーツを切る場合の着こなし方については以下の記事を参考にしてみるといいかもしれません。
また、リクルーターは、面談での会話で働く意欲を確認しています。就活生からすれば、会社への意欲向上や不明点を解消できる機会ですが、企業分析が甘いと、マッチ度が低いと判断されることもあります。面談を行う時までに、入念に自己分析と企業分析を行い、「自分がその企業で働きたい理由」をしっかり話せるようにしておきましょう。
最後に、リクルーターが所属する企業での業務にやる気や熱意があるかも見られています。一般的な選考と同じく、面談での会話を通して企業は就活生のやる気を見ているため、企業への理解度を含めて自己アピールが必要です。特に、新卒採用の場合は、過去の実績よりも就職してからの伸び代に重点を置く傾向にあるので、その企業で自分が働くイメージを持っておくと良いでしょう。
リクルーター面談で使える質問例6選
「リクルーターの人と面談をすることになった!」
実際の面接と同じように、志望動機や入社後にやりたいこと、強みなどを聞かれるのがリクルーター面談です。またリクルーターからの一方的な質問だけでなく、学生が抱える疑問や不安にも答えてくれます。「聞きたいことある?」と突然聞かれても、答えられずに「この子うちには興味ないのかな」と思われたらもったいないでしょう。
あなたの熱意を伝えるためにも、企業への理解を深めるためにも、リクルーターへの質問は大きなチャンスです。
実際に使えるリクルーターへの質問をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
●●さんが入社されて、一番やりがいを感じたのはどのような時ですか?
リクルーターが感じるやりがいと、あなたの思うやりがいに重なる部分があるかで、企業と自分を照らし合わせることも大切です。
一日の業務の流れを教えてください。
リクルーターの人が入社何年目なのか、どんな部署で働いているのかを聞けば、実際の社員の働き方を垣間見ることができます。その企業で働く意欲が高まり、具体的なイメージも膨らむかもしれません。
どんな雰囲気の中でお仕事されているんですか?
社内の雰囲気は必ず聞いておきましょう。もちろん様々な人が働いているため、部署によって違いがあることも多く、上司によっても変わってくることもあり得ます。しかし、そのリクルーターの人の雰囲気を良く見て、雰囲気と照らし合わせるのも一つの手です。
私は同業他社に比べて御社は~~~で大変魅力的に感じているのですが、●●さんは実際に働いている中でどのようなところが魅力だと思っていますか?
ただ単に同業他社に比べてどう思うかを聞いてはいけません。そこは「自分で考えなければならないこと」だからです。
加えて、リクルーターの方も「他社で働いたことなからわからない」というのが本音です。しかしながら、リクルーターも志望動機を語って企業に認められて入社したので、志望動機の参考にするためにも聞いておきましょう。
御社の□□事業に携わりたいと考えているのですが、今からどのような努力を心がければ、目標に近づけると思いますか?
あなたの熱意を伝えられる質問です。もしかしたらリクルーターがあなたの希望部署で活躍していている人を知っているかもしれません。そこで、知っていることがあれば教えてもらえることがあるかもしれません
(女子就活生の場合)女性として働かれていて、働きやすいと感じる部分、改善してもらいたいと思う部分はありますか?
今の社会において、女性の場合キャリアアップがどのようにできるか気になるところです。しかし、待遇面の質問はあまり好ましくないので、少し言い回しを工夫して聞くと良いでしょう。女性の社会進出は国全体で取り組んでいる部分であり、企業も改善を急いでいます。むしろ企業によっては女性の働きやすさをアピールしたいというところもあると思うので、企業の取り組みやリクルーターの雰囲気に合わせて聞いても良いでしょう。
リクルーターへの逆質問=【質問力】×【熱意】=内定への一歩
リクルーターはあなたが聞いてくる質問内容を注意深くチェックしています。今回の質問集は誰にでも使えるようなオーソドックスなものばかりです。企業の分析をしていけばいくほど、疑問は増えてくるはずですし、リクルーターの仕事領域に関わる部分であった場合より活発な面談をおこなうことができるでしょう。
もちろん、自分が普段している仕事とは違う分野のことを聞かれると「部署が違うからわからない」と残念そうにされることもあるかもしれませんが、あなたが熱意を持っていることは伝えられるはず。
ある程度の知識がなければ生まれてこない質問もあれば、普通の人とは違う着眼点を持っている人は就職活動時にはその力が大いに発揮できます。
企業の直近のニュースやプレスリリースを確認して、それについての質問をするのもいいと思います。
リクルーターが付けた評価は、人事部や次のリクルーター・面接管に引き継がれます。面談はもちろんのこと、質問を考えるのも気を抜かないようにしましょう。
リクルーター面談を通じて就活を有利に進めよう
就活のシーンで「リクルーター」という言葉は馴染みのない言葉でしょう。今回ご紹介したように、リクルーターがいるだけで企業のことが知れたり、採用に繋がったりと、多くのメリットが得られます。
しかし、普段の選考と同様に気を引き締めて取り組まなければ、せっかくの機会も失われます。
選考を有利に進められるよう、この記事で取り上げた内容を参考に入念な準備を心がけましょう。
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