就活は基本的に自分一人で進めるものですが、SPIなどの適性検査は受検形式によっては代行(替え玉受検)でもバレない可能性があります。しかし、SPIの代行はさまざまなリスクがあり、刑事事件化する可能性があるため絶対に行ってはいけません。
今回はSPI代行のリスクをはじめ、SPI受検に自信がない人でも突破するためのコツを紹介します。
SPIの代行は絶対にやめよう
就活をしていると、「SPIの受検を他の人に代行してもらった」という噂や友達の話を聞いたことはないでしょうか。
たしかに、SPI受検を代行してもらってもバレない可能性もあります。なかにはオンライン上でさまざまな依頼ができるサービスや、SNSなどでSPI代行の依頼を受け付けている人もいます。
しかし、SPIの代行はメリットよりもデメリットの方が大きく、場合によっては刑事事件に発展する恐れがあるため、絶対に依頼してはいけません。志望企業の内定を獲得したい気持ちが強かったり、「早く就活を終わらせたい」と考えていたりするかもしれませんが、就活は自分の人生を左右することなので、自分らしく進めることを心がけましょう。
SPI代行に依頼するリスクとは
他の人に依頼して適性検査の選考を無事に通過できるかもしれませんが、SPI代行にはさまざまなリスクがあります。替え玉受検がバレることで、あなたの人生に大きなマイナスの影響を与える恐れがあるため、SPI代行に依頼するのはやめましょう。
具体的にどんなリスクがあるのか、詳しく解説します。
【SPI代行のリスク1】合格点に届かない可能性もある
インターネット上にはSPIや適性検査の代行を受け付けている人がいますが、依頼したからといって必ず通過できるわけではありません。また、不合格の場合も責任を取ってくれる保証はないため、依頼者である就活生にとっては「自分で受ければよかった」と、後悔しか残らないでしょう。
【SPI代行のリスク2】依頼料が発生する
SPIの代行は、基本的に依頼料が発生します。費用の相場はさまざまですが、SNSなどで受け付けている個人の場合は3,000円ほど、代行業者の場合は1万円以上することも珍しくありません。
また、受検の合否にかかわらず依頼料を請求されるケースも多いため、不合格だった場合は合格のチャンスとお金も失うことになるでしょう。
【SPI代行のリスク3】面接でバレる可能性がある
SPIの代行を依頼した場合、能力検査と性格検査を替え玉受検することになります。仮にSPIを通過できた場合は面接に進むことになりますが、面接中にSPI代行がバレてしまい、落とされる可能性があることを把握しておきましょう。
企業は性格検査の結果をもとに面接で質問をすることがあり、性格検査の判定結果と就活生の印象が違うと、「替え玉受検したのでは?」と疑われかねません。
【SPI代行のリスク4】内定取り消しの可能性もある
代行でSPIを通過して無事に内定を獲得できたとしても、どこかでバレてしまい内定が取り消される可能性もあります。自分がバラさなくとも、代行した人が逮捕され、そこからSPI代行が発覚することも考えられます。
企業側も不正して入社した人を雇うことはリスクとして捉えるため、SPI受検中や面接でバレなかったとしても、内定取り消しや解雇になるかもしれません。
【SPI代行のリスク5】他社の選考に影響が出ることも
SPIの代行がバレてしまうと、SPIを受けた企業の選考に落とされるだけでなく、他者の選考に影響がでることも考えられます。特にグループ会社の選考を複数受けている場合は、不正を働いた就活生の情報がすぐに共有されるため、同じグループの選考は諦めるしかありません。
また、グループ会社でなくとも取引があったり関連があったりする企業にも不正の情報が伝わる可能性もあり、就活自体に大きな悪影響を及ぼすことになるでしょう。
【SPI代行のリスク6】先輩・後輩に悪影響を及ぼす
SPIの代行が発覚すると、自分だけでなく同じ大学の先輩や後輩にも悪影響を及ぼす可能性もあります。志望企業にOB・OGが務めている場合は、不正を働いた就活生と同じ大学の出身者として偏見を持たれるかもしれません。
また、これから就活を行う後輩に対しても、同じ大学というだけで不正を疑われることになりかねないため、SPI代行は絶対に行ってはいけません。
【SPI代行のリスク7】逮捕される可能性も
SPI代行がバレてしまうと、不採用や内定取り消しになるだけでなく、逮捕される可能性があることも注意しておきたいポイントです。SNSなどでSPIの代行を謳っている人もいますが、SPIをはじめ適性検査の代行は犯罪行為に該当します。
刑法161条の2第1項・3項「電磁的記録不正作出及び供用罪」により、5年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されるため、安易に代行を依頼するのは危険です。
代行に依頼せずSPIを自力で突破するコツ
就活生のなかには、志望度の高い企業の選考に「なんとしても受かりたい!」という気持ちからSPI代行が頭をよぎるかもしれません。しかし、SPI代行は犯罪行為であり、必ず合格できる保証はないため、依頼するメリットはないでしょう。
自力でSPIを通過できるかどうか不安な人は、以下の3つを実践してみてください。
【SPIを自力で突破するコツ1】過去問を何度も解く
「SPI対策はやることが多すぎる」と思うかもしれませんが、出題される問題はパターン化しているため、過去問を何度も解くことで正答率を上げることができます。
ただ何度も解くのではなく、間違えた問題は解説を読んで解き方を理解することが大切です。また、苦手な問題を克服することで高得点を狙えます。
このほか、SPIの言語分野で頻出の単語を覚えておくのも肝心です。以下の記事で頻出単語をマスターしておきましょう。
【SPIを自力で突破するコツ2】時間配分を意識する
難しい問題に悩みすぎて制限時間を過ぎてしまうというのは、SPIでよくある失敗談です。SPIは1問ごとに制限時間が設けられていることもあるため、1問あたりにかけられる時間を意識して解き進めましょう。
なお、SPIの制限時間はWebか筆記で異なります。Webの場合もテストセンターやWEBテスティング、インハウスCBTの3種類があるため、以下の記事でそれぞれの違いを把握しておきましょう。
【SPIを自力で突破するコツ3】性格検査は正直に答える
能力検査は過去問を何度も解くことで出題傾向を掴み解法を覚えられますが、性格検査の問題には正解がありません。受検者である就活生の性格や価値観、行動特性を把握するためのテストなので、正直に答えることが大切です。
ただ、SPIの性格検査は問題数が300問ほどあるので、あまり時間はかけられません。1問15秒ほどで答えることを意識しましょう。
性格検査でスムーズに答えていくためにも、あらかじめ自己分析を通じて自己理解を深めておくのがポイントです。キミスカの自己分析ツールは簡単な質問に答えていくだけで強み・弱み、価値観などが分かるため、ぜひ活用してみてください。
SPI代行はNG!自分らしい就活を大事にしよう
例年、SPIに自信がない就活生は少なくありませんが、代行は絶対に行ってはいけません。不採用や内定取り消しをはじめ、不合格でも依頼料が発生したり、刑事事件に発展したりする恐れがあるため、就活生にとってはデメリットしかないでしょう。
それよりも、自分らしい就活を意識してみてください。企業のなかには能力検査よりも性格検査の結果を重視するところもあり、あなたらしい回答が評価されるかもしれません。