OB訪問の日程調整メールの書き方!例文で分かるスマートな返信術

勇気を出して送ったOB訪問の依頼メールに、先輩から「ぜひお会いしましょう」と返信が来た!嬉しい気持ちの一方で、「日程調整のメールって、どうやって書けばいいんだろう…」と不安に思っていませんか?たかが日程調整、されど日程調整。このメールのやり取り一つで、あなたの印象は大きく変わります。

社会人とのスムーズなコミュニケーションは、まさに腕の見せ所なのです。この記事では日程調整の様々なシーンで使える例文を豊富に紹介し、スマートな返信術を徹底解説します。自信を持って先輩との約束を取り付けましょう。

OB訪問の日程調整で最も大切なこととは?

具体的なメールの書き方を見る前に、まず最も大切な心構えについてお伝えします。OB訪問の日程調整は単なる事務的な連絡ではありません。

実はあなたのコミュニケーション能力や人柄が試される、最初の選考のような場なのです。ここで良い印象を与えられるかどうかは、たった一つの意識で決まります。

相手への「配慮」と「感謝」が全て

最も大切なこと、それは相手への「配慮」と「感謝」の気持ちを忘れないことです。訪問を受けてくれる先輩は、自身の忙しい業務の合間を縫って、あなたの為に貴重な時間を作ってくれようとしています。その事実を決しておろそかにしてはいけません。

メールの言葉一つひとつに、相手の手間を少しでも省こうという「配慮」と時間を作ってくれることへの「感謝」を込めること。それが信頼関係を築くための何よりの第一歩となります。

【3ステップ】OB訪問の日程調整メールの正しい流れ

OB訪問の日程調整は、基本的に3つのステップで進んでいきます。この全体の流れを頭に入れておくだけで、次に何をすべきかが明確になり、慌てずスムーズにやり取りを進めることができます。まずはこの流れをしっかりと理解しましょう。

ステップ1:学生側から候補日を複数提示する

アポイント依頼のメールにOBから前向きな返信が来たら、まずは学生側から訪問したい日時の候補を複数提示するのが基本マナーです。

これは相手に「いつが都合良いですか?」と尋ねてカレンダーを確認させる手間を省くための、大切な「配慮」です。あなたから主体的に日程を提案することで、訪問への熱意も伝わります。

ステップ2:提示された日程で調整し、返信する

逆にOB側から候補日を提示される場合もあります。その際は自分のスケジュールと照らし合わせ、できるだけ早く返信しましょう。提示された日程で問題なければ感謝と共にその旨を伝えます。

もし都合が悪い場合は丁重にお詫びした上で、再度こちらから候補日を提示して再調整をお願いします。

ステップ3:日程確定後、前日にリマインドメールを送る

日程が無事に確定したら訪問日の前日に確認のメール(リマインドメール)を送ると、より丁寧で素晴らしい印象を与えられます。

これは必須ではありませんが、相手も多忙な中で約束を忘れてしまう可能性もゼロではありません。最終確認をすることでお互いに安心して当日を迎えることができます。

【例文あり】日程調整メールの書き方|シーン別完全ガイド

ここからは、OB訪問の日程調整で実際に使えるメールの書き方を、具体的なシーン別に例文付きで解説します。日程調整では様々なパターンが想定されます。

あなたの今の状況に合ったケースを参考にしてメールを作成してみてください。

ケース1:こちらから候補日を提示する場合

OB訪問の日程調整で、最も多く発生するのがこのケースです。OBから「お会いしましょう。ご希望の日時はありますか?」と返信が来た際に、どのように候補日を提示すれば良いのか。

あなたの「配慮」が最も試される場面であり、スマートに対応することで会う前から好印象を獲得できます。

候補日を提示する際のポイント

候補日を提示する際はただ日時を羅列するのではなく、相手が選びやすいように工夫することが大切です。日時は3〜5つ程度、日付だけでなく曜日も書き添えましょう。

時間帯は「13時〜16時」のように幅を持たせ、日程も直近すぎないよう、1週間以上先のものから選ぶのがマナーです。相手がカレンダーを見ながらすぐに判断できるような書き方を心がけてください。

【例文】候補日を提示するメール

【例文】

件名:Re: OB訪問のご連絡(〇〇大学 〇〇)

株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様

お忙しい中、ご返信いただき誠にありがとうございます。
また、OB訪問のお時間をいただけるとのこと、心より感謝申し上げます。

つきましては、早速ですが、訪問の候補日時をいくつかお送りいたします。
下記の日程の中で、〇〇様のご都合の良い時間帯はございますでしょうか。

・7月16日(火)13:00〜17:00
・7月18日(木)10:00〜15:00
・7月19日(金)終日
・7月22日(月)14:00〜18:00

もちろん、上記日程でのご調整が難しいようでしたら、〇〇様のご都合の良い日時を改めてお教えいただけますと幸いです。

お忙しいところ恐縮ですが、ご確認のほど、よろしくお願い申し上げます。

————————————————–
吉田 愛(よしだ あい)
成城大学 経済学部 3年
(連絡先など)
————————————————–

候補日の時間帯に幅を持たせ、曜日も併記することで、相手がスケジュール調整しやすくなるよう配慮しています。また、提示した日程が無理な場合も想定し、相手の都合を最優先する一文を添えるのがスマートです。

ケース2:提示された日程で確定する場合

OB側から具体的な候補日時を提示してくれる場合もあります。提示された日程で都合がつく場合は、できるだけ早く返信し、日程を確定させましょう。

その際、ただ「承知しました」と返信するのではなく、日程調整へのお礼と訪問を楽しみにしている気持ちを伝えることが、良い関係を築くポイントです。

日程確定メールのポイント

返信する際はまず日程調整への感謝を述べます。次に「〇月〇日(〇)〇時〜でお願いできますでしょうか」と、確定する日時を復唱しましょう。

これによりお互いの認識にズレがないかを確認できます。もし場所が未定の場合は、このタイミングで伺うのがスムーズです。最後に、改めてお礼と訪問への熱意を伝えて締めくくります。

【例文】日程が確定した際の返信メール

【例文】

件名:Re: OB訪問の日程につきまして(〇〇大学 吉田愛)

株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様

ご多忙の折、日程のご調整をいただき、誠にありがとうございます。

ご提示いただきました日程の中から、ぜひ下記の日時でお伺いしたく存じます。

【日時】7月18日(木)14:00〜

もし場所がまだ決まっておりませんでしたら、お伺いする場所をお教えいただけますでしょうか。貴社へお伺いする認識でおります。

〇〇様にお会いできることを、心より楽しみにしております。
当日は何卒よろしくお願い申し上げます。

————————————————–
吉田 愛(よしだ あい)
(署名)
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感謝の気持ちを伝えるのはもちろん、確定した日時を本文で復唱することが重要です。これにより、相手も「正しく伝わったな」と安心できます。楽しみにしている気持ちを伝える一文が、あなたの熱意を伝えます。

ケース3:提示された日程の都合が悪い場合

提示された候補日とこちらの予定がどうしても合わない…。そんな時、断るのは失礼だと感じてしまうかもしれませんが、正直に、そして丁寧に伝えれば全く問題ありません。

大切なのは、申し訳ないという気持ちと、それでもぜひお会いしたい、という熱意をしっかりと伝えることです。

再調整をお願いする際のポイント

まずは日程を提示してくれたことへの感謝を述べ、その上で今回は都合がつかないことを丁重にお詫びします。

理由を正直に伝える必要はありませんが、「あいにく大学の講義と重なっており」などと簡潔に伝えると、相手も納得しやすいでしょう。その上で再度こちらから新たな候補日を複数提示し、相手の判断を仰ぎます。

【例文】日程の再調整をお願いするメール

【例文】

件名:Re: OB訪問の日程につきまして(〇〇大学 吉田愛)

株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様

お忙しい中、候補日時をご提示いただき、誠にありがとうございます。

大変申し訳ございませんが、ご提示いただいた日程は、あいにく大学の必修講義と重なっており、お伺いすることが難しい状況です。誠に勝手なお願いで恐縮ですが、もし可能でしたら、以下の日程で再度ご調整いただくことは可能でしょうか。

(候補日を複数提示)

何度もお手数をおかけしてしまい大変恐縮ですが、〇〇様のお話をぜひお伺いしたく存じます。
ご検討いただけますと幸いです。

————————————————–
吉田 愛(よしだ あい)
(署名)
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ただ「都合が悪いです」ではなく、「大変申し訳ございませんが」といったクッション言葉を使い、丁寧にお詫びの気持ちを伝えることが重要です。その上で再度こちらから候補を提示する積極的な姿勢を見せましょう。

ケース4:日程確定後に変更をお願いする場合

最も避けたい事態ですが、急な体調不良や家庭の事情など、やむを得ず決まった日程を変更しなければならない場合もあります。

この場合は相手に多大な迷惑をかけることになるため、最大限の誠意をもって対応する必要があります。メールだけでなく、まずは電話で一報を入れるのが絶対のマナーです。

日程変更は電話での連絡が基本

日程変更のような緊急かつ重要度の高い連絡は、メールではなく、まず電話で行うのが社会人の常識です。メールでは相手がいつ見るか分からず、対応が遅れてしまう可能性があるからです。

まずは電話で正直に事情を説明し、深くお詫びしましょう。その上で改めてメールでもお詫びと、可能であれば再調整のお願いを送るのが丁寧な流れです。

【例文】日程変更のお願いメール(電話後)

【例文】

件名:【日程変更のお詫び】〇〇大学の吉田愛です

株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様

先ほどお電話させていただきました、〇〇大学の吉田愛です。
改めて、この度は私の不手際により、日程変更をお願いすることとなり、大変申し訳ございません。

7月18日(木)14時からお約束いただいておりましたが、体調不良のため、お伺いすることが難しくなってしまいました。自己管理が至らず、〇〇様には多大なるご迷惑をおかけしますことを、重ねて深くお詫び申し上げます。

誠に勝手なお願いとは存じますが、もし可能でしたら、後日改めてお時間をいただく機会をいただけますと幸いです。

まずは、取り急ぎメールにてお詫び申し上げます。

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吉田 愛(よしだ あい)
(署名)
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件名に「お詫び」と入れることで、緊急性の高さと重要性を伝えます。電話で伝えた内容を改めて文章にし、深く反省している態度を示すことが何よりも重要です。再調整の打診は、相手の様子を伺いつつ、控えめにお願いする姿勢が大切です。

これはNG!OB訪問の日程調整でやってはいけない失敗例

ここでは良かれと思ってやったことが、実は相手にとっては迷惑だった…という、学生がやりがちな日程調整のNG例を3つ紹介します。

「配慮」のつもりが「配慮不足」にならないよう、しっかりと確認しておきましょう。

NG例1:「いつでも大丈夫です」と丸投げする

「相手の都合に合わせたい」という気持ちから、「いつでも大丈夫です」と返信するのはNGです。これは一見、配慮しているように見えますが、実際には相手に「候補日を考える」という手間を丸投げしているのと同じです。

主体性や計画性がない学生だと思われてしまう可能性もあるため、必ずこちらから具体的な候補日を提示しましょう。

NG例2:候補日を1つしか提示しない

候補日を1つしか提示しないのも避けるべきです。その日程で相手の都合が合わなかった場合、また一からやり取りをやり直さなければならず、お互いにとって非効率です。

相手に「この日しかダメなのか」という、有無を言わせぬ圧迫感を与えてしまう可能性もあります。選択肢を複数用意するのがスムーズな日程調整のコツです。

NG例3:返信が遅すぎる

OBからのメールに気づかず、2〜3日返信しない、というのは最悪のケースです。OBはあなたの返信を待ってスケジュールをブロックしているかもしれません。

返信が遅いと訪問への意欲を疑われるだけでなく、仕事においてもレスポンスが遅い人だというマイナスの印象を与えてしまいます。遅くとも24時間以内には返信することを徹底しましょう。

OB訪問の日程調整に関するよくある質問(Q&A)

最後に日程調整に関して多くの学生が抱く、細かな疑問についてQ&A形式でお答えします。ここで疑問点を全て解消し、自信を持ってメールのやり取りを進めましょう。

Q1. 候補日は何個くらい提示するのがベスト?

A. 3〜5つ程度が最も丁寧で、相手も選びやすい数です。多すぎるとかえって相手を悩ませてしまい、少なすぎると調整が難航する可能性があります。日程の幅も、1週間〜2週間先くらいを目安に、複数の日程をバランス良く提示できると良いでしょう。

Q2. 提示する時間帯は、何時から何時までが良い?

A. 企業の就業時間内である、平日の10時〜17時頃の間で提示するのが基本です。特に、お昼休みを挟んだ11時〜14時頃は、比較的時間を取りやすい社会人が多いとされています。始業直後や終業間際は避け、相手が落ち着いて対応できる時間帯を意識しましょう。

Q3. 日程調整ツールを使っても良い?

A. TimeRexやDoodleといった日程調整ツールは非常に便利ですが、OB訪問で学生側から使用するのは、まだ一般的ではありません。相手によっては、ツールに不慣れだったり、機械的な印象を受けたりする可能性もあります。基本的には、メールでのやり取りが無難でしょう。ただし、相手がIT企業勤務の若手社員などの場合は、柔軟に対応してくれることもあります。

Q4. OB訪問の日程はどのくらい前に確定させるべき?

A. 遅くとも、訪問日の1週間前までには日程を確定させておくのが理想です。直前の依頼は、相手のスケジュールを圧迫してしまいますし、あなた自身の準備時間も十分に取れなくなってしまいます。余裕を持ったスケジュール調整を心がけることが、計画性のアピールにも繋がります。

日程調整は配慮の連続!丁寧なやり取りで信頼を勝ち取ろう

OB訪問の日程調整は単なる約束事ではありません。メールの文面や返信のスピードなど、その一つひとつのやり取りが、あなたの人柄や社会人基礎力を示すプレゼンテーションの場なのです。

常に相手への「配慮」と「感謝」の気持ちを忘れず、丁寧なコミュニケーションを心がけること。それが訪問前からOBの信頼を勝ち取り、OB訪問を成功に導くための最も確実な方法です。この記事の例文を参考に自信を持って先輩に連絡を取ってみましょう。