OB訪問の時間で失敗しない!所要時間・到着時間などマナーを解説

「OB訪問のアポイント、何時ごろでお願いすればいいんだろう…」「当日は何分前に着くのが正解?」就職活動でOB訪問を考えた時、多くの学生が「時間」に関するマナーで悩み、立ち止まってしまいます。時間感覚は、あなたが「信頼できる人物か」を測る、社会人としての重要なものさしです。

時間を守れないだけで、あなたの評価が下がってしまうのは、非常にもったいないですよね。この記事を読めば、OB訪問における時間に関するあらゆるマナーが分かります。失敗を恐れることなく、スマートな学生という印象を与えましょう。

OB訪問の所要時間は30分~1時間が基本

まずOB訪問1回あたりの所要時間は、30分から1時間を目安に考えましょう。これは忙しい社会人の先輩に時間を取っていただく上で、相手の負担になりすぎず、かつ学生が聞きたいことをある程度聞ける、最もバランスの取れた時間です。

アポイントを依頼する際も、「30分から1時間ほど、お時間をいただけないでしょうか」と伝えるのが一般的です。

時間を意識することがなぜ重要なのか

時間を守ることは単なるルールではなく、相手への配慮の表れです。約束の時間を守れる人は、「計画性がある」「自己管理ができる」「相手を尊重できる」といったポジティブな印象を与えます。

企業側はこうした基本的な姿勢から、あなたの人柄や仕事への向き合い方を見ています。OB訪問は、社会人としての信頼性をアピールする最初の舞台であると心得ておきましょう。

【シーン別】OB訪問の時間に関するマナー

OB訪問には準備段階から訪問後まで、様々なシーンで「時間」に関するマナーが存在します。

約束の時間だけでなく、メールを送る時間や到着する時間など、細かな配慮ができるかどうかであなたの印象は大きく変わります。ここでは具体的なシーン別に守るべき時間のマナーを詳しく解説します。

1. アポイント依頼で希望すべき時間帯

OB訪問のアポイントをメールで依頼する際、いつの時間帯を候補として提示すれば良いのでしょうか。ここでのポイントは学生であるあなたの都合ではなく、社会人である相手の働き方を想像し、負担の少ない時間帯を選ぶことです。この配慮ができるかどうかであなたの第一印象が大きく左右されます。

平日の日中(10時~17時)がベスト

基本的には、相手がオフィスで勤務している平日の日中を指定するのがマナーです。特にお昼休憩を挟んだ11時〜14時頃は会議なども少なく、比較的時間を調整しやすいとされています。

もちろん職種によってはこの限りではありませんが、まずは一般的なビジネスアワーの中から、複数の候補日時を提示するのが良いでしょう。

避けるべき時間帯とその理由

始業直後の9時台や終業間際の17時以降は、朝礼やメールチェック、残務処理などで多忙なため避けるのが賢明です。また当然ながら深夜・早朝や休日の指定は論外です。

特に就業後や休日の指定は、相手の貴重なプライベートを侵害する行為と受け取られかねないので絶対に避けましょう。相手の立場を考えられない学生だという、最悪の印象を与えてしまいます。

2. 当日の訪問で到着すべき時間

OB訪問当日、約束の場所に何分前に到着するのがベストなのでしょうか。早く着けば着くほど意欲的だと思われる、というのは大きな間違いです。

遅刻がNGなのはもちろんですが、早すぎる到着もまた相手を困らせてしまいます。ここでは社会人として常識とされる「ちょうど良い時間」について解説します。

約束の5分前到着が鉄則

約束の時間の「5分前」に到着し、受付を済ませるのが社会人のゴールデンルールです。5分という時間はコートを脱いだり、身だしなみを整えたりと、心を落ち着けて準備するのに最適です。

また企業側も来客の対応準備が整っている時間帯であり、お互いにとって最もスムーズに面会を始められます。この「5分前行動」を徹底するだけで、計画性のあるしっかりした学生という印象を与えられます。

早すぎる到着もNGな理由

意気込んで約束の15分も20分も前に到着するのは、かえって迷惑になるのでやめましょう。担当の社員はまだ別の会議や業務に取り組んでいるかもしれませんし、案内されるべき会議室が使用中の可能性もあります。

対応の準備が整っていない時間に訪問すると、相手を慌てさせてしまい、余計な気を使わせてしまいます。もし早く着きすぎた場合は近くのカフェなどで時間を調整し、きっかり5分前を狙って受付に向かいましょう。

3. 依頼・お礼メールを送るべき時間帯

メールは24時間いつでも送れる便利なツールですが、ビジネスシーンでは送る時間帯にもマナーがあります。特に初めて連絡する相手や、目上の方に送る場合は細心の注意が必要です。

あなたのメールが相手の目に触れるその「時間」も、あなたの印象を形作る要素の一つだと考えておきましょう。

ビジネスの基本!平日の就業時間内に送る

アポイントの依頼メールや、訪問後のお礼メールは、相手が勤務しているであろう平日の就業時間内(一般的には9時〜18時頃)に送るのが基本です。深夜や早朝にメールの通知が届けば、相手を不快にさせてしまうかもしれません。

相手の生活リズムを尊重し、勤務時間内にメールを送ることは、基本的な配慮ができる人材であることの静かなアピールに繋がります。

予約送信機能を活用するのも一つの手

「メールを作成できるのが、どうしても夜中になってしまう」という学生も多いでしょう。そんな時はメールソフトの「予約送信機能」を活用するのがおすすめです。

例えば夜に作成したメールを、翌朝の9時に自動で送信されるように設定しておくのです。この一手間をかけることで相手への配慮を示しつつ、自分の都合の良い時間に作業を進めることができます。非常に便利な機能なので、ぜひ使い方を覚えておきましょう。

OB訪問でスマートな印象を与える時間の使い方

決められた時間をただ守るだけでなく、その時間の「使い方」でさらに良い印象を与えることができます。

ここではライバルに一歩差をつける、スマートな時間の使い方について3つのポイントを紹介します。デキる学生だという印象を、さりげなくアピールしましょう。

1. 時間内に話を終えるための質問の工夫

限られた時間で多くの情報を得るには、質問の仕方が重要です。聞きたい質問がたくさんある場合は、事前に優先順位をつけておきましょう。

そして「はい/いいえ」で終わってしまう質問ではなく、「〇〇様が最もやりがいを感じるのは、どのような時ですか?」といった、相手の経験や考えを深く引き出せるような質問を心がけると、話が弾みやすくなります。時間を有効に使うための準備が、訪問の質を高めます。

2. 時間が来たら学生側から切り出すのがマナー

約束の時間が近づいてきたら、相手から「時間ですね」と言われる前に、あなた自身から話を切り出すのがマナーです。「お約束のお時間ですので、この辺りで失礼いたします」や「最後に一つだけ、お伺いしてもよろしいでしょうか」といった一言を添えましょう。

これは相手の時間を大切にしているという姿勢を示す、非常に重要な配慮です。自分で時間を管理できる学生は、企業からも高く評価されます。

3. 時計はチラ見せず、机に置いて確認する

面談中に時間を気にするあまり、腕時計をチラチラと何度も見るのは、相手に「早く帰りたいのかな?」という誤解を与えかねません。時間を確認したい場合は、面談が始まる際に「失礼します」と一言断って、腕時計を外して机の上に置いておくとスマートです。

これにより、相手に不快感を与えることなく、自然な形で時間を管理することができます。小さなことですが、こうした所作が洗練された印象に繋がります。

やってはいけない!OB訪問の時間に関するNG行動

ここではあなたの評価を著しく下げてしまう、時間に関する絶対にしてはいけないNG行動を2つ紹介します。

どんなに素晴らしい自己PRを用意していても、このNG行動一つで全てが台無しになる可能性があるので、肝に銘じておきましょう。

絶対NG:無断での遅刻・ドタキャン

これは言うまでもなく、社会人として最もやってはいけない行為です。時間を守れない人は、どんな理由があっても信頼されません。相手は、あなたのために貴重な業務時間を割いてくれています。

そのことを忘れず、責任ある行動を心がけてください。万が一、やむを得ない事情で遅刻・キャンセルする場合は、分かった時点ですぐに連絡を入れるのが最低限の義務です。

うっかりNG:長話をして相手の時間を奪う

話が盛り上がったとしても、約束の時間を大幅に超えて話し込んでしまうのはマナー違反です。相手は、あなたの後に別の会議や業務の予定を入れているかもしれません。

優しい先輩ほど「時間は大丈夫ですよ」と言ってくれるかもしれませんが、その言葉に甘えすぎてはいけません。時間を守る意識が低い「時間泥棒」だと思われないよう、節度をわきまえることが大切です。

もしOB訪問に遅刻しそうになったら?緊急時の対処法

どれだけ気をつけていても電車の遅延など、不測の事態で遅刻してしまう可能性はゼロではありません。大切なのはその後の対応です。

パニックにならず、誠実かつ迅速に対応することで、かえってあなたの評価を高めることさえ可能です。

1. 遅刻が確定した瞬間に電話で連絡する

遅刻することが分かったら、その瞬間にまずは電話で連絡を入れましょう。メールでは相手がすぐに気づかない可能性があります。

迅速な報告は被害を最小限に食い止めようとする誠実な姿勢の表れです。企業の代表電話や事前に担当者の連絡先を教えてもらっている場合は、そちらに直接電話をかけましょう。

2. 伝えるべき内容(謝罪・理由・到着見込み)

電話では①まずは名前と大学名を名乗り、心を込めて謝罪する、②遅刻の理由を正直かつ簡潔に伝える(例:〇〇線の遅延のため)、③正確な到着見込み時間を伝える、この3点を必ず伝えましょう。

その上で「このままお伺いしてもよろしいでしょうか」と、相手の判断を仰ぐことが重要です。誠意ある対応を心がけてください。

OB訪問の時間に関するよくある質問(Q&A)

最後に、OB訪問の時間に関して、多くの学生が疑問に思う点をQ&A形式でまとめました。細かな不安もここで解消して、万全の状態で当日に臨みましょう。

Q1. オンラインの場合、何分前に入室すべき?

A. オンラインでのOB訪問の場合も、対面と同じく「5分前」には指定されたURLにアクセスし、入室しておくのが理想的です。 早めに入室することでカメラやマイクの音声チェックなど、機材の最終確認をする時間ができます。

ギリギリの入室は、機材トラブルがあった際に対応できなくなるリスクがあるので避けましょう。

Q2. 話が盛り上がったら、時間を延長しても良い?

A. 原則として学生側から延長をお願いするのはNGです。しかし、相手の方から「もしよかったら、もう少し話しますか?」と提案してくれた場合に限り、お言葉に甘えても良いでしょう。

その際も「ありがとうございます。ではあと10分だけよろしいでしょうか」のように、具体的な時間を区切ってお願いするのがマナーです。

Q3. カフェなどで会う場合も5分前に着くべき?

A. はい、社外で会う場合でも「5分前行動」は基本です。会社のビルのように受付がない分、少し早めに到着し、お店の場所を正確に確認しておくと安心です。

先にお店に入り、相手が来たらすぐに分かる席で待っているとスマートです。その際、先に飲み物を注文しておくかどうかは状況によりますが、水だけで待っているのが無難でしょう。

時間を制する者はOB訪問を制す!マナーを守って信頼を得よう

今回はOB訪問における時間に関するマナーを、様々なシーン別に詳しく解説しました。所要時間から到着時間、メールを送る時間まで、細かな配慮の積み重ねがあなたの印象を形作ります。

時間を守ることは社会人としての信頼の第一歩です。この記事で学んだ時間管理術を実践し、相手への配慮ができるスマートな学生としてOB訪問を成功に導いてください。あなたの誠実な姿勢は必ず相手に伝わるはずです。