ES(エントリーシート)や面接などの自己PRで、「吸収力はアピールポイントになるの?」と悩む就活生は多いでしょう。吸収力は自己PRに向いている長所ですが、アピールするときは伝え方を工夫することが大切です。
ここでは、吸収力の効果的なアピール方法を紹介するので、自己PRの作成に悩んでいる就活生はぜひ参考にしてください。
自己PRで吸収力をアピールしてもいい?
自己PRで吸収力をアピールすると、採用担当者に魅力的に感じてもらえるでしょう。吸収力とはさまざまな知識を吸収できる力のことや、メリットやデメリットを把握して自身の知識に取り入れたうえで、行動へ移す力のことを指します。吸収力が高い方の特徴は以下の通りです。
一通り説明を受ければ、すぐに手順に沿って業務をこなせる
アルバイトで業務に慣れるのが早い
新しい物事でも自分の知識と関連付けることができる
因果関係をすぐに見つけることができる
日常から積極的に知識を取り入れている
これらの特徴を持つ就活生は、ここで紹介する内容を参考に吸収力をアピールすると良いでしょう。
自己PRで吸収力をアピールするメリット
まずは、自身のアピールポイントに吸収力を選ぶメリットを紹介します。
【自己PRに吸収力を選ぶメリット1】飲み込みが早いと思われる
吸収力の高さを自己PRで伝えれば、採用担当者に飲み込みが早い印象を与えられるかもしれません。「アドバイスを素直に聞いてくれそう」「要領が良さそう」のように、プラスのイメージを持ってくれるでしょう。
特に入社1年目は研修が多いので、素直に知識を吸収する力は欠かせません。入社後に上司や先輩のアドバイスを率直に受け入れ、業務へ活かしてくれそうな就活生は重宝されるでしょう。
【自己PRに吸収力を選ぶメリット2】学習意欲をアピールできる
自己PRに吸収力を選ぶと、学習意欲のアピールに繋がることも考えられます。社会人は新しい物事を学ぶ機会が非常に多いため、学習意欲がある就活生は企業から人気です。
積極的に自ら学ぶ印象を与えるので、他の就活生より成長速度が速いと感じてくれるでしょう。
【自己PRに吸収力を選ぶメリット3】即戦力になると思われる
吸収力をアピールすることで、採用担当者によっては「研修を受けたらすぐに業務へ活かしてくれそう」と思うかもしれません。研修が終わり本格的な業務に入っても、学んだことを活かして要領よくこなす姿を想像してくれるでしょう。
即戦力として活躍するイメージを与えられるため、周りの就活生と差をつけたい方にはぴったりのアピールポイントです。
自己PR で吸収力をアピールするときの例文
ここからは、吸収力を自己PRするための例文を紹介します。
自己PRを作成するときは冒頭で強みを一言で伝え、志望企業が求める人物像に合わせたエピソードをアピールすることが大切です。エピソードでは自分が決めた目標や、課題に対してどのように動いたかなどを、数字や周囲からの評価を交えて具体的に説明します。
最後は、自分の長所を入社後にどのように活かすかで締めくくり、採用担当者が企業で活躍しているイメージを持てるように伝えましょう。なお、「吸収力」をそのまま伝えても問題ありませんが、例文ではより具体性を持たせるために伝わりやすい表現に言い換えています。
【吸収力の自己PRの例文1】アルバイト
私の強みは柔軟性が高い所です。
私は大学入学後から現在まで、飲食店でホールスタッフのアルバイトに従事してきました。お客様を席にご案内した後は、本来であれば人数分のお茶とおしぼりをお持ちするのですが、私はお子様連れであればおしぼりを多めに用意するなど、相手の様子に合わせた対応を行うように工夫をしてきました。
ある時、これからお薬を飲まれる様子のお客様がいらっしゃったので、氷の入っていないお水をお渡しすると、その様子を見ていたマネージャーから「臨機応変な対応が素晴らしい」というお言葉を頂きました。
貴社に入社後も私の柔軟性を活かし、貴社のルールを守りつつ、お客様に合わせた行動を取っていきます。
【吸収力の自己PRの例文2】サークル
私は、適応能力に長けている所が強みであると自負しています。
私は大学で学園祭を運営するサークルに入っており、企画から開催準備まで多岐に渡る作業を行いました。特に私の代は加入するスタッフの数が少なく、3年生が引退後は5人で後輩をリードしなければならず、学園祭当日まですべての作業が終わるかメンバー内で不安になっていました。
そこで、私は持ち前の適応能力を活かし、私が担当していた企画グループ以外にもステージ運営や屋台準備などあらゆる業務を覚え、作業が遅れているグループを手伝うようにしました。メンバーからは「○○のおかげでうまく作業が回った」と感謝の言葉をもらい、学園祭も無事に開催することができました。
貴社に入社後も私の適応能力を活かし、複数の業務を同時に効率よくこなせるようにします。入社3年後には貴社のジョブローテーション制度を使い、他の部の業務も経験し、将来は部門横断的な企画を提案できればと考えています。
自己PRで吸収力をアピールするときに気を付けること
吸収力を活かした効果的なエピソードを伝えても、アピール方法を間違えるとマイナスのイメージを持たれてしまうことが考えられます。
最後は、就活で吸収力を自己PRするときの注意点をまとめました。
【吸収力を自己PRするときの注意点1】別の言葉に置き換える
吸収力は抽象的な言葉なので、採用担当者によってはうまく意味を汲み取ってくれないこともあります。自己PRを作るときは以下の例を参考に、別の分かりやすい言葉に置き換えるようにしましょう。言い換え例と、採用担当者に与える印象は以下の通りです。
言い換え例 | 採用担当者に与える印象 |
飲み込みが早い | 指示をすぐに行動へ移せる |
柔軟性が高い | 臨機応変な対応が得意 |
適応能力に長けている | 新しい環境や業務に慣れるのが早い |
素直 | 指摘をすぐに受け入れることができる |
理解力が高い | 教えられた物事を素早くインプットできる |
学習意欲が高い | 新しい知識を得ることに魅力を感じる |
自己PRを作る前に企業研究をしっかり行い、企業が求める人物像をもとに「飲み込みが早い」「柔軟性が高い」など、相手がイメージしやすい言葉に言い換えましょう。
【吸収力を自己PRするときの注意点2】主体性を感じるエピソードを伝える
採用担当者によっては吸収力と聞くと、「受け身で困難にぶつかった経験がなさそう」のように、消極的な印象を持つことも考えられます。
そのため、吸収力をアピールするときは、主体的に行動したエピソードや壁にぶつかった経験を伝えると効果的です。自分の吸収力を活かしてどのように行動したか、どのように困難を乗り越えたかなどを伝えれば、受け身なイメージを払拭することができます。
【吸収力を自己PRするときの注意点3】面接中の振る舞いに気を付ける
就活で面接中の態度や行動に注意するのは当然ですが、吸収力をアピールする際はさらに細かな振る舞いにも気を付けましょう。例えば、採用担当者が説明した内容を間違ったまま理解してしまうと、吸収力があるのか疑問に思われてしまう可能性があります。自信がないときは「○○ということでお間違いないですか?」のように、再確認するように聞くと良いでしょう。
また、選考への意欲が伝わらなければ積極性が感じられず、信憑性に欠ける自己PRになってしまいます。吸収力があることが伝わるように、最初から最後までハキハキとした態度を心掛けることが大切です。
吸収力を自己PRにしてよいのか悩んだら?
自己PRの作成を始めてみたら、「吸収力は本当に強みなのだろうか」「もっと良いアピールポイントがあるはず」と思う就活生もいるでしょう。
キミスカでは、無料で使える自己分析ツールを提供しています。自分の強みや弱みだけでなく適職も診断できるため、これから就活を始める方にもおすすめです。以下の記事を参考に、ぜひ就活に役立ててみてください。
吸収力を自己PRするときは企業が求める人物像に合わせよう
吸収力はどの企業でも求められるスキルなので、自己PRにぴったりの強みです。「即戦力として活躍してくれそう」「要領よく業務をこなしてくれるはず」のように、採用担当者にプラスのイメージを与えることができるでしょう。
しかし、吸収力は曖昧な言葉であるとともに、受け身な印象を与えてしまうことも考えられるため、アピール方法には注意が必要です。企業が求める人物像をしっかり調べるなど、本記事で紹介したポイントを参考に、効果的な自己PRを作りましょう。